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公開番号2024081396
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-18
出願番号2022195000
出願日2022-12-06
発明の名称成膜方法及び成膜装置
出願人東京エレクトロン株式会社
代理人個人,個人
主分類C23C 16/455 20060101AFI20240611BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】処理容器の内壁面における汚れの堆積を抑制する、技術を提供する。
【解決手段】成膜方法は、基板表面の異なる領域に絶縁膜の表面と導電膜の表面とを有する基板を準備することと、金属触媒含有ガスの吸着を阻害する阻害膜を、前記絶縁膜の表面に対して前記導電膜の表面に選択的に形成することと、前記阻害膜を形成した前記基板表面に対して前記金属触媒含有ガスを供給することで、前記導電膜の表面に対して前記絶縁膜の表面に選択的に前記金属触媒含有ガスを吸着することと、前記金属触媒含有ガスを吸着した前記基板表面に対してシラノール含有ガスを供給することで、前記シラノール含有ガスからケイ素と酸素を含有する第2絶縁膜を形成することと、を有する。前記基板表面に対する前記金属触媒含有ガスの供給と、前記基板表面に対する前記シラノール含有ガスの供給とは、異なる処理容器の内部で行われる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基板表面の異なる領域に絶縁膜の表面と導電膜の表面とを有する基板を準備することと、
金属触媒含有ガスの吸着を阻害する阻害膜を、前記絶縁膜の表面に対して前記導電膜の表面に選択的に形成することと、
前記阻害膜を形成した前記基板表面に対して前記金属触媒含有ガスを供給することで、前記導電膜の表面に対して前記絶縁膜の表面に選択的に前記金属触媒含有ガスを吸着することと、
前記金属触媒含有ガスを吸着した前記基板表面に対してシラノール含有ガスを供給することで、前記シラノール含有ガスからケイ素と酸素を含有する第2絶縁膜を形成することと、
を有し、
前記基板表面に対する前記金属触媒含有ガスの供給と、前記基板表面に対する前記シラノール含有ガスの供給とは、異なる処理容器の内部で行われる、成膜方法。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記シラノール含有ガスの供給時における前記基板の温度は、前記金属触媒含有ガスの供給時における前記基板の温度よりも高い、請求項1に記載の成膜方法。
【請求項3】
前記金属触媒含有ガスの供給時における前記基板の温度は、120℃以上200℃以下である、請求項1または2に記載の成膜方法。
【請求項4】
前記シラノール含有ガスの供給時における前記基板の温度は、200℃以上350℃以下である、請求項1または2に記載の成膜方法。
【請求項5】
前記基板表面に対する前記金属触媒含有ガスの供給の後であって前記基板表面に対する前記シラノール含有ガスの供給の前に、前記基板の温度を上げることで、前記基板から前記阻害膜を除去することを有する、請求項1または2に記載の成膜方法。
【請求項6】
前記基板表面に対する前記シラノール含有ガスの供給の後に、前記基板の温度を下げたうえで、プラズマ化した水素ガスで前記第2絶縁膜を改質することを有する、請求項1または2に記載の成膜方法。
【請求項7】
前記基板表面に対する前記金属触媒含有ガスの供給と、前記基板表面に対する前記シラノール含有ガスの供給とを繰り返し行う、請求項1または2に記載の成膜方法。
【請求項8】
処理容器と、
前記処理容器の内部で前記基板を保持する保持部と、
前記処理容器の内部にガスを供給するガス供給機構と、
前記処理容器の内部からガスを排出するガス排出機構と、
前記処理容器に対して前記基板を搬入出する搬送機構と、
前記ガス供給機構、前記ガス排出機構及び前記搬送機構を制御し、請求項1または2に記載の成膜方法を実施する制御部と、
を備える、成膜装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、成膜方法及び成膜装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、触媒成分の基板に対する吸着を阻害する阻害成分と、触媒成分と、成膜成分とをこの順番で基板に対して供給することが記載されている。阻害成分の一例は、自己組織化単分子膜(Self-Assembled Monolayer:SAM)である。触媒成分の一例は、トリメチルアルミニウム(TMA)である。成膜成分の一例は、トリス(tert-ペントキシ)シラノール(TPSOL:Tris(tert-pentoxy)silanol)である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-075394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の一態様は、処理容器の内壁面における汚れの堆積を抑制する、技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様の成膜方法は、基板表面の異なる領域に絶縁膜の表面と導電膜の表面とを有する基板を準備することと、金属触媒含有ガスの吸着を阻害する阻害膜を、前記絶縁膜の表面に対して前記導電膜の表面に選択的に形成することと、前記阻害膜を形成した前記基板表面に対して前記金属触媒含有ガスを供給することで、前記導電膜の表面に対して前記絶縁膜の表面に選択的に前記金属触媒含有ガスを吸着することと、前記金属触媒含有ガスを吸着した前記基板表面に対してシラノール含有ガスを供給することで、前記シラノール含有ガスからケイ素と酸素を含有する第2絶縁膜を形成することと、を有する。前記基板表面に対する前記金属触媒含有ガスの供給と、前記基板表面に対する前記シラノール含有ガスの供給とは、異なる処理容器の内部で行われる。
【発明の効果】
【0006】
本開示の一態様によれば、処理容器の内壁面における汚れの堆積を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、一実施形態に係る成膜方法を示すフローチャートである。
図2(A)はS101の一例を示す断面図であり、図2(B)はS102の一例を示す断面図であり、図2(C)はS103の一例を示す断面図であり、図2(D)はS104の一例を示す断面図であり、図2(E)はS105の一例を示す断面図である。
図3(A)はS101の第1変形例を示す断面図であり、図3(B)はS101の第2変形例を示す断面図である。
図4は、一実施形態に係る成膜装置を示す平面図である。
図5は、図4の第1処理部の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
主に図1~図3を参照して、一実施形態に係る成膜方法について説明する。成膜方法は、例えば図1に示すステップS101~S107を有する。なお、成膜方法は、少なくともステップS101~S103及びS105を有すれば良く、例えばステップS104及びS106~S107を有しなくてもよい。また、成膜方法は、図1に示すステップS101~S107以外のステップを有してもよい。
【0009】
ステップS101は、図2(A)に示すように、基板1を準備することを含む。基板1は、下地基板10を有する。下地基板10は、例えば、シリコンウェハ、化合物半導体ウェハ、又はガラス基板である。基板1は、基板表面1aの異なる領域に、絶縁膜11の表面と導電膜12の表面を有する。基板表面1aは、例えば基板1の上面である。絶縁膜11と導電膜12は、下地基板10の上に形成される。下地基板10と絶縁膜11との間、または下地基板10と導電膜12との間には、別の機能膜が形成されてもよい。
【0010】
絶縁膜11は、例えば層間絶縁膜である。層間絶縁膜は、好ましくは低誘電率(Low-k)膜である。絶縁膜11は、特に限定されないが、例えばSiO膜、SiN膜、SiOC膜、SiON膜、又はSiOCN膜である。ここで、SiO膜とは、シリコン(Si)と酸素(O)を含む膜という意味である。SiO膜におけるSiとOの原子比は通常1:2であるが、1:2には限定されない。SiN膜、SiOC膜、SiON膜、及びSiOCN膜についても同様に各元素を含むという意味であり、化学量論比には限定されない。絶縁膜11は、基板表面1aに、凹部を有する。凹部は、トレンチ、コンタクトホール又はビアホールである。
(【0011】以降は省略されています)

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