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公開番号2024070169
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-22
出願番号2022180616
出願日2022-11-10
発明の名称透明導電性フィルムの製造方法
出願人日東電工株式会社
代理人個人,個人
主分類C23C 14/34 20060101AFI20240515BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】透明導電層について加熱による抵抗値の上昇を抑制するのに適した、透明導電性フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の透明導電性フィルムの製造方法は、長尺の基材フィルム10と透明導電層20とを厚み方向Hに順に備える透明導電性フィルムXを製造する方法である。この製造方法は、成膜工程を含む。成膜工程では、不活性ガスと反応性ガスとを含む混合ガスが用いられる反応性スパッタリング法により、減圧雰囲気下で基材フィルム10上に透明導電層20が形成される。成膜工程は、不活性ガスに対する反応性ガスの混合割合を、減圧雰囲気における水分圧の低下後に低下させること、および/または、混合割合を水分圧の上昇後に上昇させることを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
長尺の基材フィルムと透明導電層とを厚み方向に順に備える透明導電性フィルムの製造方法であって、
不活性ガスと反応性ガスとを含む混合ガスが用いられる反応性スパッタリング法により、減圧雰囲気下で基材フィルム上に透明導電層を形成する、成膜工程を含み、
前記成膜工程は、前記不活性ガスに対する前記反応性ガスの混合割合を、前記減圧雰囲気における水分圧の低下後に低下させること、および/または、前記混合割合を前記水分圧の上昇後に上昇させることを含む、透明導電性フィルムの製造方法。
続きを表示(約 120 文字)【請求項2】
前記透明導電層が50nm以上の厚さを有する、請求項1に記載の透明導電性フィルムの製造方法。
【請求項3】
前記透明導電層が非晶領域と結晶粒とを含む、請求項1または2に記載の透明導電性フィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、透明導電性フィルムの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、樹脂製の透明な基材フィルムと透明な導電層(透明導電層)とを厚さ方向に順に備える透明導電性フィルムが知られている。透明導電層は、例えば、液晶ディスプレイ、タッチパネル、および太陽電池などの各種デバイスにおける透明電極を形成するための導体膜として用いられる。透明導電層は、ロールトゥロール方式のスパッタ成膜装置により、長尺の基材フィルム上に形成される(成膜工程)。成膜工程では、例えば、スパッタ成膜装置の成膜室内が減圧された後、当該成膜室内を通過する基材フィルム上に、反応性スパッタリング法によって導電性酸化物が成膜される。反応性スパッタリング法では、不活性ガスと反応性ガス(酸素など)との混合ガスが、成膜室内に導入される。このような透明導電性フィルムに関する技術については、例えば下記の特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-71850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
透明導電性フィルムは、同フィルムを備えるデバイスの製造過程において、比較的高温の加熱プロセスに晒される場合がある。そのような透明導電性フィルムの透明導電層には、事後的な加熱による抵抗値の上昇が無いこと又は小さいことが要求される。透明導電性フィルムの透明導電層の事後加熱による抵抗値上昇は、当該透明導電性フィルムが組み込まれるデバイスの特性不良の原因となる。
【0005】
一方、本発明者らは、透明導電性フィルムの製造プロセスに関し、次のような知見を得た。ロールトゥロール方式での上述の成膜工程では、成膜室内において水分圧が経時的に変化する。成膜室内の水分圧に対する反応性ガスの分圧のバランス(成膜室内の水と反応性ガスとの量的バランスに相当する)は、当該成膜室内で形成される透明導電層の、事後加熱による抵抗値上昇の有無および大きさに影響を与える。
【0006】
本発明は、透明導電層について加熱による抵抗値の上昇を抑制するのに適した、透明導電性フィルムの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明[1]は、長尺の基材フィルムと透明導電層とを厚み方向に順に備える透明導電性フィルムの製造方法であって、不活性ガスと反応性ガスとを含む混合ガスが用いられる反応性スパッタリング法により、減圧雰囲気下で基材フィルム上に透明導電層を形成する、成膜工程を含み、前記成膜工程は、前記不活性ガスに対する前記反応性ガスの混合割合を、前記減圧雰囲気における水分圧の低下後に低下させること、および/または、前記混合割合を前記水分圧の上昇後に上昇させることを含む、透明導電性フィルムの製造方法を含む。
【0008】
本発明[2]は、前記透明導電層が50nm以上の厚さを有する、上記[1]に記載の透明導電性フィルムの製造方法を含む。
【0009】
本発明[3]は、前記透明導電層が非晶領域と結晶粒とを含む、上記[1]または[2]に記載の透明導電性フィルムの製造方法を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明の透明導電性フィルムの製造方法では、成膜工程が、上記のように、不活性ガスに対する反応性ガスの混合割合を、減圧雰囲気における水分圧の低下後に低下させること、および/または、混合割合を水分圧の上昇後に上昇させることを含む。このような透明導電性フィルムの製造方法は、成膜工程において、成膜室内の水分圧に対する反応性ガスの分圧のバランス(成膜室内の水と反応性ガスとの量的バランスに相当する)を確保するのに適する。したがって、透明導電性フィルムの製造方法は、透明導電層について、加熱による抵抗値の上昇を抑制するのに適する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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