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公開番号2024072607
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-28
出願番号2022183542
出願日2022-11-16
発明の名称バルーンカテーテル用バルーン及びそれを備えるバルーンカテーテル、並びにバルーンカテーテルの製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人アスフィ国際特許事務所
主分類A61M 25/10 20130101AFI20240521BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】バルーンの収縮状態にてバルーンの外径が小さくなるように折り畳みやすく、血管内腔の挿通性を向上できるバルーンカテーテル用バルーンを提供する。
【解決手段】外層20bと、外層20bよりもショアD硬度が低い材料から構成される内層20aと、を有しているバルーンカテーテル用バルーンであって、径方向y1の外方に突出しており、長手軸方向x1に延在している突出部28を有し、収縮状態で複数の羽根形状部40を有し、直管部23での長手軸方向x1に垂直な断面において、羽根形状部40は、羽根形状部40の外表面の長さの中点P1を含む羽根中央部41を有しており、直管部23での長手軸方向x1に垂直な断面において、突出部28が存在している領域では、外層20bの厚みTcが内層20aの厚みTaよりも大きく、羽根中央部41では、外層20bの厚みTcが内層20aの厚みTaよりも小さい。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
長手軸方向、径方向、及び周方向を有し、外層と、前記外層よりもショアD硬度が低い材料から構成される内層と、を有しているバルーンカテーテル用バルーンであって、
直管部と、前記直管部よりも近位側に位置している近位側テーパー部と、前記近位側テーパー部よりも近位側に位置している近位側スリーブ部と、前記直管部よりも遠位側に位置している遠位側テーパー部と、前記遠位側テーパー部よりも遠位側に位置している遠位側スリーブ部と、を有し、
前記径方向の外方に突出しており、前記長手軸方向に延在している突出部を有し、
収縮状態で複数の羽根形状部を有し、
前記直管部での長手軸方向に垂直な断面において、前記羽根形状部は、前記羽根形状部の外表面の長さの中点を含む羽根中央部を有しており、
前記直管部での長手軸方向に垂直な断面において、前記突出部が存在している領域では、前記外層の厚みが前記内層の厚みよりも大きく、前記羽根中央部では、前記外層の厚みが前記内層の厚みよりも小さいバルーンカテーテル用バルーン。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記直管部での前記長手軸方向に垂直な断面において、前記羽根形状部は、前記羽根形状部の端部から前記羽根形状部の外表面の長さの1/3分の領域であって、前記羽根形状部の両端に位置する羽根端部領域を有しており、
前記直管部での前記長手軸方向に垂直な断面において、少なくとも一方の前記羽根端部領域では、前記外層の平均厚みが前記内層の平均厚みよりも大きい請求項1に記載のバルーンカテーテル用バルーン。
【請求項3】
前記突出部が存在している領域は、前記突出部の頂部を含む中央部と、前記中央部の前記周方向における両側に位置する端部と、を有しており、
前記直管部での前記長手軸方向に垂直な断面において、前記中央部での前記外層の厚みの割合は、前記羽根中央部での前記内層の厚みの割合よりも大きい請求項1または2に記載のバルーンカテーテル用バルーン。
【請求項4】
前記直管部での前記長手軸方向に垂直な断面において、前記突出部が存在している領域での前記内層の厚みは、前記羽根中央部での前記内層の厚みよりも大きい請求項1または2に記載のバルーンカテーテル用バルーン。
【請求項5】
前記近位側テーパー部および遠位側テーパー部の少なくとも一方での前記長手軸方向に垂直な断面において、前記突出部が存在している領域では、前記外層の厚みが前記内層の厚みよりも大きく、前記羽根中央部では、前記外層の厚みが前記内層の厚みよりも小さい請求項1または2に記載のバルーンカテーテル用バルーン。
【請求項6】
前記突出部が存在している領域は、前記突出部の頂部を含む中央部と、前記中央部の前記周方向における両側に位置する端部と、を有しており、
前記近位側スリーブ部および遠位側スリーブ部の少なくとも一方での前記長手軸方向に垂直な断面において、前記中央部での前記内層の厚みは、前記端部での前記内層の厚みよりも大きい請求項1または2に記載のバルーンカテーテル用バルーン。
【請求項7】
請求項1または2に記載のバルーンカテーテル用バルーンを備えるバルーンカテーテル。
【請求項8】
請求項7に記載のバルーンカテーテルの製造方法であって、
径方向、周方向、及び長手軸方向を有し、前記長手軸方向に延在する内腔を有するパリソンを準備するステップと、
前記パリソンを二軸延伸して、近位側スリーブ部、近位側テーパー部、直管部、遠位側テーパー部、及び遠位側スリーブ部を有し、前記径方向の外方に突出し前記長手軸方向に延在している突出部を有するバルーンを製造するステップと、を含む方法であり、
前記パリソンは、
外層と、前記外層よりもショアD硬度が低い材料から構成される内層と、を有しており、
前記径方向の外方に突出し前記長手軸方向に延在している突出部を含む突出領域と、前記突出領域以外の非突出領域と、を有しており、
前記長手軸方向に垂直な断面において、前記内層は、前記非突出領域において小厚部と、前記小厚部よりも厚い厚みを有する中厚部とを有しており、前記突出領域において前記中厚部の厚みよりも厚い厚みを有する大厚部を有しており、前記周方向において前記小厚部は前記大厚部と前記中厚部の間に位置しているバルーンカテーテルの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バルーンカテーテル用バルーン及びそれを備えるバルーンカテーテル、並びにバルーンカテーテルの製造方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
血管内壁に石灰化等により硬化した狭窄部が形成されることにより、狭心症や心筋梗塞等の疾病が引き起こされる。これらの治療の一つとして、バルーンカテーテルを用いて狭窄部を拡張させる血管形成術がある。血管形成術は、バイパス手術のような開胸術を必要としない低侵襲療法であり、広く行われている。
【0003】
血管形成術において、一般的なバルーンカテーテルでは石灰化等により硬化した狭窄部を拡張させにくいことがある。また、ステントと称される留置拡張器具を狭窄部に留置することによって狭窄部を拡張する方法も用いられているが、例えば、この治療後に血管に新生内膜が過剰に増殖して再び血管の狭窄が発生してしまうISR(In-Stent-Restenosis)病変等が起こる場合もある。ISR病変では新生内膜が柔らかく、また表面が滑りやすいため、一般的なバルーンカテーテルではバルーンの拡張時にバルーンの位置が病変部からずれてしまい血管を傷つけてしまうことがある。
【0004】
このような石灰化病変やISR病変等の病変であっても狭窄部を拡張できるバルーンカテーテルとして、狭窄部に食い込ませるための突出部やブレード、スコアリングエレメントがバルーンに設けられているバルーンカテーテルが開発されている。例えば、特許文献1には、突出部にアモルファスポリマーを用いることにより、突出部の剛性をバルーン壁よりも大きくして、突出部による切開効率を向上したバルーンカテーテルが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
米国特許出願公開第2016/0128718号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
通常、バルーンは、バルーンの内部を減圧し、バルーンを収縮させた状態にて羽根形状部を形成し、羽根形状部をシャフトに巻き付けてバルーンを折り畳む。このようにバルーンを折り畳むことによってバルーンの外径が小さくなり、バルーンが血管内腔を通過しやすくなる。しかし、上記従来のバルーンでは、バルーンの外径が小さくなるように綺麗に折り畳むという点で改善の余地があった。
【0007】
上記の事情に鑑み本発明は、バルーンの収縮状態にてバルーンの外径が小さくなるように折り畳みやすく、血管内腔の挿通性を向上できるバルーンカテーテル用バルーン及びそれを備えるバルーンカテーテル、並びにバルーンカテーテルの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決し得た本発明の実施形態に係るバルーンカテーテル用バルーンは、以下の通りである。
[1]長手軸方向、径方向、及び周方向を有し、外層と、前記外層よりもショアD硬度が低い材料から構成される内層と、を有しているバルーンカテーテル用バルーンであって、
直管部と、前記直管部よりも近位側に位置している近位側テーパー部と、前記近位側テーパー部よりも近位側に位置している近位側スリーブ部と、前記直管部よりも遠位側に位置している遠位側テーパー部と、前記遠位側テーパー部よりも遠位側に位置している遠位側スリーブ部と、を有し、
前記径方向の外方に突出しており、前記長手軸方向に延在している突出部を有し、
収縮状態で複数の羽根形状部を有し、
前記直管部での長手軸方向に垂直な断面において、前記羽根形状部は、前記羽根形状部の外表面の長さの中点を含む羽根中央部を有しており、
前記直管部での長手軸方向に垂直な断面において、前記突出部が存在している領域では、前記外層の厚みが前記内層の厚みよりも大きく、前記羽根中央部では、前記外層の厚みが前記内層の厚みよりも小さいバルーンカテーテル用バルーン。
[2]前記直管部での前記長手軸方向に垂直な断面において、前記羽根形状部は、前記羽根形状部の端部から前記羽根形状部の外表面の長さの1/3分の領域であって、前記羽根形状部の両端に位置する羽根端部領域を有しており、
前記直管部での前記長手軸方向に垂直な断面において、少なくとも一方の前記羽根端部領域では、前記外層の平均厚みが前記内層の平均厚みよりも大きい[1]に記載のバルーンカテーテル用バルーン。
[3]前記突出部が存在している領域は、前記突出部の頂部を含む中央部と、前記中央部の前記周方向における両側に位置する端部と、を有しており、
前記直管部での前記長手軸方向に垂直な断面において、前記中央部での前記外層の厚みの割合は、前記羽根中央部での前記内層の厚みの割合よりも大きい[1]又は[2]に記載のバルーンカテーテル用バルーン。
[4]前記直管部での前記長手軸方向に垂直な断面において、前記突出部が存在している領域での前記内層の厚みは、前記羽根中央部での前記内層の厚みよりも大きい[1]~[3]のいずれかに記載のバルーンカテーテル用バルーン。
[5]前記近位側テーパー部および遠位側テーパー部の少なくとも一方での前記長手軸方向に垂直な断面において、前記突出部が存在している領域では、前記外層の厚みが前記内層の厚みよりも大きく、前記羽根中央部では、前記外層の厚みが前記内層の厚みよりも小さい[1]~[4]のいずれかに記載のバルーンカテーテル用バルーン。
[6]前記突出部が存在している領域は、前記突出部の頂部を含む中央部と、前記中央部の前記周方向における両側に位置する端部と、を有しており、
前記近位側スリーブ部および遠位側スリーブ部の少なくとも一方での前記長手軸方向に垂直な断面において、前記中央部での前記内層の厚みは、前記端部での前記内層の厚みよりも大きい[1]~[5]のいずれかに記載のバルーンカテーテル用バルーン。
【0009】
本発明はまた、以下を提供する。
[7]上記[1]~[6]のいずれかに記載のバルーンカテーテル用バルーンを備えるバルーンカテーテル。
【0010】
本発明はさらに、[7]に記載のバルーンカテーテルの製造方法を提供する。本発明の実施形態に係る製造方法は、以下の通りである。
[8]上記[7]に記載のバルーンカテーテルの製造方法であって、
径方向、周方向、及び長手軸方向を有し、前記長手軸方向に延在する内腔を有するパリソンを準備するステップと、
前記パリソンを二軸延伸して、近位側スリーブ部、近位側テーパー部、直管部、遠位側テーパー部、及び遠位側スリーブ部を有し、前記径方向の外方に突出し前記長手軸方向に延在している突出部を有するバルーンを製造するステップと、を含む方法であり、
前記パリソンは、
外層と、前記外層よりもショアD硬度が低い材料から構成される内層と、を有しており、
前記径方向の外方に突出し前記長手軸方向に延在している突出部を含む突出領域と、前記突出領域以外の非突出領域と、を有しており、
前記長手軸方向に垂直な断面において、前記内層は、前記非突出領域において小厚部と、前記小厚部よりも厚い厚みを有する中厚部とを有しており、前記突出領域において前記中厚部の厚みよりも厚い厚みを有する大厚部を有しており、前記周方向において前記小厚部は前記大厚部と前記中厚部の間に位置しているバルーンカテーテルの製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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