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公開番号2024084066
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-24
出願番号2022198237
出願日2022-12-12
発明の名称積層体、その製造方法、および、その利用
出願人株式会社カネカ
代理人
主分類B32B 27/10 20060101AFI20240617BHJP(積層体)
要約【課題】発泡層形成後に高い断熱性能を有し、さらに紙基材層と樹脂層との間に十分なラミネート強度を有する発泡積層体を製造するために好適な積層体を提供すること。
【解決手段】紙基材(A)層2と、該紙基材(A)層の一方の面に、第1の接着性樹脂(C1)層5と、ポリ(3―ヒドロキシブチレート)系樹脂を主成分とする第1の熱可塑性樹脂(B1)層3と、がこの順に形成され、前記紙基材(A)層の他方の面に、ポリ(3―ヒドロキシブチレート)系樹脂を主成分とする第2の熱可塑性樹脂(B2)層4が形成された積層体1であって、下記要件を満たす、生分解性積層体。
(要件1)前記第1の接着性樹脂(C1)層の目付量が0.1g/m2以上2.0g/m2未満である
(要件2)前記第1の接着性樹脂(C1)層の融点は、前記第1の熱可塑性樹脂(B1)層の融点より高い温度である
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
紙基材(A)層と、
該紙基材(A)層の一方の面に、第1の接着性樹脂(C1)層と、
ポリ(3―ヒドロキシブチレート)系樹脂を主成分とする第1の熱可塑性樹脂(B1)層と、がこの順に形成され、
前記紙基材(A)層の他方の面に、ポリ(3―ヒドロキシブチレート)系樹脂を主成分とする第2の熱可塑性樹脂(B2)層が形成された積層体であって、
下記要件を満たす、生分解性積層体。
(要件1)前記第1の接着性樹脂(C1)層の目付量が0.1g/m

以上2.0g/m

未満である
(要件2)前記第1の接着性樹脂(C1)層の融点は、前記第1の熱可塑性樹脂(B1)層の融点より高い温度である
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記紙基材(A)層の水分含有率が4.0%以上10.0%未満である、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記第2の熱可塑性樹脂(B2)層の融点は、前記第1の熱可塑性樹脂(B1)層の融点より高い温度である、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項4】
前記第1の熱可塑性樹脂(B1)層は、融点が130℃未満であり、かつ、層厚みが
10μm以上50μm未満である、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項5】
前記第1の接着性樹脂(C1)層は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含む、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項6】
前記紙基材(A)層と、
前記第2の熱可塑性樹脂(B2)層と、の間に、第2の接着性樹脂(C2)層を含む、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項7】
前記第2の接着性樹脂(C2)層は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)系樹脂を含む、請求項6に記載の積層体。
【請求項8】
前記第1の熱可塑性樹脂(B1)層および/または前記第2の熱可塑性樹脂(B2)層は、ポリ(3-ヒドロキシブチレート-コ-3-ヒドロキシヘキサノエート)を含む、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項9】
請求項1または2に記載の積層体を含む、成形体。
【請求項10】
請求項1または2に記載の積層体において、前記第1の熱可塑性樹脂(B1)層が発泡樹脂層である、発泡積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、紙基材の両面にそれぞれ熱可塑性樹脂層を有する積層体、その製造方法、、および、その利用に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、廃棄プラスチックによる環境問題がクローズアップされている。中でも、廃棄プラスチックによる海洋汚染は深刻であり、自然環境下で分解する生分解性樹脂の普及が期待されている。そのような生分解性樹脂としては、種々のものが知られているが、中でも、3-ヒドロキシブチレート(以下、「3HB」と称することがある。)と3-ヒドロキシヘキサノエート(以下、「3HH」と称することがある。)との共重合体(以下、「PHBH」と称することがある。)は、多くの微生物種の細胞内にエネルギー貯蔵物質として生産、蓄積される熱可塑性ポリエステルであり、土中だけでなく、海水中でも生分解が進行しうる材料であるため、上記の問題を解決する素材として注目されている。その中でも紙等の基材と一体化させたPHBH/紙複合材は環境負荷の小さい食品接触容器等に応用できることから、社会的な関心が特に高い。
【0003】
上記背景から近年、PHBHと紙とを一体化させた積層体を飲料用カップなどの食品接触容器に応用することが提案されてきた。しかしPHBHラミネート紙コップは一般に断熱性能に乏しく、ホットコーヒーなどの高温液体を充填した際にはコップ外面が熱くなってしまい、そのまま使用することが難しかった。
【0004】
特許文献1では、熱可塑性樹脂を押出ラミネートすることで紙と一体化させた後に加熱し、紙中の水分の蒸発を利用してラミネート層を発泡させることで、積層体の断熱性能を向上させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5256708号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されている製造方法に基づいてPHBH/紙積層体を加熱すると、紙中の水分の蒸気によるPHBH層の発泡層の形成により断熱性能は向上するものの、発泡時にPHBH層が紙基材から剥離してしまうといった課題があった。PHBH層の剥離は成形体の印刷物の外観不良だけでなく、カップ成形における接着不良の発生につながるおそれがあった。
【0007】
そこで本発明は上記現状に鑑み、発泡層形成後に高い断熱性能を有し、さらに紙基材層と樹脂層との間に十分なラミネート強度を有する発泡積層体を製造するために好適な積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、紙基材(A)層と、紙基材(A)層の一方の面に第1の接着性樹脂(C1)層とP3HB系樹脂を主成分とする第1の熱可塑性樹脂(B1)層とがこの順に積層し、紙基材(A)層の他面にはP3HB系樹脂を主成分とする第2の熱可塑性樹脂(B2)層が積層した積層体とし、第1の接着性樹脂(C1)層の目付量および融点を特定の範囲とすることによって上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち本発明は、紙基材(A)層と、
該紙基材(A)層の一方の面に、第1の接着性樹脂(C1)層と、
ポリ(3―ヒドロキシブチレート)系樹脂を主成分とする第1の熱可塑性樹脂(B1)層と、がこの順に形成され、
前記紙基材(A)層の他方の面に、ポリ(3―ヒドロキシブチレート)系樹脂を主成分とする第2の熱可塑性樹脂(B2)層が形成された積層体であって、
下記要件を満たす、生分解性積層体に関する。
【0010】
(要件1)前記第1の接着性樹脂(C1)層の目付量が0.1g/m

以上2.0g/m

未満である
(要件2)前記第1の接着性樹脂(C1)層の融点は、前記第1の熱可塑性樹脂(B1)層の融点より高い温度である
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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