TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024082369
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2022196168
出願日2022-12-08
発明の名称アクリル樹脂の製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人個人,個人
主分類C08F 2/22 20060101AFI20240613BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ドープ溶液の着色を抑制するとともに、フィルムの黄色度を低くすることが可能なアクリル樹脂の製造方法を提供する。
【解決手段】アクリル樹脂の製造方法は、N-置換マレイミドと、メタクリル酸エステルおよび/またはアクリル酸エステルと、を含む単量体組成物を、過酸化物を用いて重合させる工程を含む。過酸化物は、総量に占める有機過酸化物の割合が85mol%以上である。有機過酸化物は、10時間半減期温度が80℃以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
N-置換マレイミドと、メタクリル酸エステルおよび/またはアクリル酸エステルと、を含む単量体組成物を、過酸化物を用いて重合させる工程を含み、
前記過酸化物は、総量に占める有機過酸化物の割合が85mol%以上であり、
前記有機過酸化物は、10時間半減期温度が80℃以上である、アクリル樹脂の製造方法。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記有機過酸化物の10時間半減期温度をT
10HHL
[℃]、前記重合させる工程における平均重合温度をT
AV
[℃]とすると、式
15≦T
10HHL
-T
AV
≦180
を満たす、請求項1に記載のアクリル樹脂の製造方法。
【請求項3】
前記重合は、乳化重合である、請求項1または2に記載のアクリル樹脂の製造方法。
【請求項4】
前記N-置換マレイミドは、N-シクロヘキシルマレイミドまたはN-フェニルマレイミドである、請求項1または2に記載のアクリル樹脂の製造方法。
【請求項5】
請求項1または2に記載のアクリル樹脂の製造方法により得られるアクリル樹脂を溶剤に溶解させて、ドープ溶液を製造する、ドープ溶液の製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載のドープ溶液の製造方法により得られるドープ溶液を支持体の表面に流延した後、前記溶剤を揮発させて、フィルムを製造する、フィルムの製造方法。
【請求項7】
N-置換マレイミド由来の構成単位と、メタクリル酸エステル由来の構成単位および/またはアクリル酸エステル由来の構成単位と、を含むアクリル樹脂であって、
N-置換マレイミド単量体の含有量が0.3重量%未満であり、
当該アクリル樹脂を、重量比80/20の塩化メチレン/メタノール混合溶剤に、濃度10重量%で溶解させた溶液を50℃で10日間加熱した後の波長365nm、光路長10mmにおける透過率が0.5%以上である、アクリル樹脂。
【請求項8】
請求項7に記載のアクリル樹脂が溶剤に溶解している、ドープ溶液。
【請求項9】
請求項8に記載のドープ溶液を支持体の表面に流延した後、前記溶剤を揮発させて製造される、フィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アクリル樹脂の製造方法、ドープ溶液の製造方法、フィルムの製造方法、アクリル樹脂、ドープ溶液およびフィルムに関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、液晶ディスプレイの偏光子保護フィルムとして、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムが使用されている。しかしながら、TACフィルムは、吸湿性が高いため、画面の大型化および高精細化に伴い、輸送中に液晶パネルが反り、画質が低下するという課題が顕在化している。
【0003】
一方、アクリル樹脂フィルムは、光学特性に優れ、吸湿性が低いため、TACフィルムの代替フィルムとして、注目されている。
【0004】
特許文献1には、溶液流延法によるフィルムの製造に用いられるアクリル樹脂粉粒体として、メタクリル酸メチル単位30~100重量%、及び、これと共重合可能な他の単量体単位0~70重量%を構成単位とするアクリル系重合体と、イオン系乳化剤とを含む粉粒体が記載されている。ここで、イオン系乳化剤の含有量は、アクリル系重合体100重量部に対して、0.1重量部~10重量部である。また、特許文献1では、他の単量体として、アクリル樹脂の耐熱性が高くなるとともに、フィルムの製造時に、支持体の表面に流延したドープ溶液から溶剤が揮発する速度が高くなることから、N-置換マレイミドが使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2022/124402号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、他の単量体として、N-置換マレイミドを使用すると、フィルムを製造する際に使用されるドープ溶液が着色したり、フィルムの黄色度が高くなったりする場合がある。
【0007】
本発明は、ドープ溶液の着色を抑制するとともに、フィルムの黄色度を低くすることが可能なアクリル樹脂の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)N-置換マレイミドと、メタクリル酸エステルおよび/またはアクリル酸エステルと、を含む単量体組成物を、過酸化物を用いて重合させる工程を含み、前記過酸化物は、総量に占める有機過酸化物の割合が85mol%以上であり、前記有機過酸化物は、10時間半減期温度が80℃以上である、アクリル樹脂の製造方法。
【0009】
(2)前記有機過酸化物の10時間半減期温度をT
10HHL
[℃]、前記重合させる工程における平均重合温度をT
AV
[℃]とすると、式
15≦T
10HHL
-T
AV
≦180
を満たす、(1)に記載のアクリル樹脂の製造方法。
【0010】
(3)前記重合は、乳化重合である、(1)または(2)に記載のアクリル樹脂の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社カネカ
構造体
11日前
株式会社カネカ
胆汁吸引カテーテル
21日前
株式会社カネカ
バルーンカテーテル
23日前
株式会社カネカ
カテーテルの製造方法
18日前
株式会社カネカ
カテーテルの製造方法
18日前
株式会社カネカ
生産計画立案システム
18日前
株式会社カネカ
アブレーションシステム
1か月前
株式会社カネカ
アクリル樹脂の製造方法
8日前
株式会社カネカ
合成樹脂フィルムの製造方法
1か月前
株式会社カネカ
合成樹脂フィルムの製造装置
1か月前
株式会社カネカ
フロー式リアクターの洗浄方法
4日前
株式会社カネカ
ポリイミドフィルムの製造方法
15日前
株式会社カネカ
成形装置、および成形品の製造方法
1日前
株式会社カネカ
積層体、その製造方法、および、その利用
4日前
株式会社カネカ
銅張積層板、プリント配線板、および銅張積層板
1か月前
株式会社カネカ
ハンドル成形用樹脂組成物およびハンドル成形体
11日前
株式会社カネカ
バルーンカテーテル用バルーンおよびバルーンカテーテル
1か月前
株式会社カネカ
樹脂フィルム、グラファイトシートおよびそれらの製造方法
1日前
株式会社カネカ
保冷容器、およびその保冷容器を用いたブロッコリーの輸送方法
17日前
株式会社カネカ
電解質ゲル用硬化性組成物、電解質ゲル、蓄電池および電子デバイス
1か月前
株式会社カネカ
バルーンカテーテル用バルーン及びそれを備えるバルーンカテーテル
1か月前
株式会社カネカ
電解質ゲル用硬化性組成物、電解質ゲル、蓄電池および電子デバイス
15日前
株式会社カネカ
太陽電池セル、太陽電池セルの重畳構造、及び太陽電池セルの製造方法
1か月前
株式会社カネカ
太陽電池パネルの製造方法、半導体製造装置、及び光電変換基板の製造方法
23日前
株式会社カネカ
太陽電池セル及び太陽電池セルの製造方法並びに太陽電池用スクリーン印刷版
1か月前
株式会社カネカ
クライオアブレーションカテーテルおよびクライオアブレーションカテーテルシステム
1か月前
株式会社カネカ
ハードコートフィルムの製造方法およびハードコートフィルムを用いたディスプレイの製造方法
3日前
株式会社カネカ
バルーンカテーテル用バルーン及びそれを備えるバルーンカテーテル、並びにバルーンカテーテルの製造方法
1か月前
株式会社カネカ
バルーンカテーテル用バルーン及びそれを備えるバルーンカテーテル、並びにバルーンカテーテルの製造方法
1か月前
株式会社カネカ
ハードコートフィルム、およびハードコートフィルムの製造方法、ハードコートフィルムを含むディスプレイ
3日前
コニシ株式会社
建築物への化粧板の施工方法
1か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
1か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
1か月前
株式会社日本触媒
樹脂組成物
1日前
株式会社ナリス化粧品
構造体
2か月前
三菱ケミカル株式会社
積層体
3か月前
続きを見る