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公開番号2024070039
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-22
出願番号2022180388
出願日2022-11-10
発明の名称複合材料製パネル構造体の製造方法および複合材料製パネル構造体
出願人川崎重工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B29C 70/42 20060101AFI20240515BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】リブ内における繊維の充填率を維持しつつ、高い強度を備えた複合材料製パネル構造体の製造方法および複合材料製パネル構造体を提供する。
【解決手段】強化繊維として連続繊維を含む第1シート材101に、賦形性が高い第2シート材102を積層して積層体100を形成する。凹部K3を有する成形型Kによって積層体100をプレス成形し、第1シート材101および第2シート材102を含む基板部11と、少なくとも第2シート材102を含み凹部K3に対応して基板部11から立設するリブ12とを含むパネル構造体10を製造する。第2シート材102に予め切込みを形成することで、第2シート材102の賦形性を高める。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
強化繊維およびマトリクス樹脂を含有する複合材料製のパネル構造体を製造する複合材料製パネル構造体の製造方法であって、
前記強化繊維として連続繊維を含む第1シート材に、前記強化繊維を含み前記第1シート材よりも賦形性が高い第2シート材を積層して積層体を形成し、
凹部を有する成形型を前記凹部が前記第2シート材に対向するように配置して前記成形型によって前記積層体をプレス成形し、前記第1シート材および前記第2シート材を含む基板部と、少なくとも前記第2シート材を含み前記凹部に対応して前記基板部から立設するリブとを含む前記パネル構造体を製造する、複合材料製パネル構造体の製造方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記第2シート材として連続繊維を含むシート材を準備し、当該シート材に切込みを入れることで、前記第2シート材の賦形性を前記第1シート材よりも高く設定することを更に備える、請求項1に記載の複合材料製パネル構造体の製造方法。
【請求項3】
前記成形型として、複数の前記リブを形成するための複数の凹部を有するものを準備し、
前記プレス成形前に前記複数の凹部を前記第2シート材にそれぞれ投影した領域を複数の仮想リブ領域とすると、前記第2シート材のうち前記複数の仮想リブ領域によって囲まれた仮想内部領域を前記複数の凹部の数に応じて分断するように前記切込みを入れることを含む、請求項2に記載の複合材料製パネル構造体の製造方法。
【請求項4】
前記成形型として、接続された3以上の前記凹部を有するものを準備し、
前記仮想リブ領域同士の接続点と前記仮想内部領域の重心位置とを結ぶ複数の線分によって前記仮想内部領域を分断するように前記切込みを入れることを更に含む、請求項3に記載の複合材料製パネル構造体の製造方法。
【請求項5】
前記第2シート材として不連続繊維を含むシート材を用いることで、前記第2シート材の賦形性を前記第1シート材よりも高く設定することを更に備える、請求項1に記載の複合材料製パネル構造体の製造方法。
【請求項6】
前記第2シート材のうち前記凹部に対向する領域と前記第1シート材との間にフィラーを更に配置して前記積層体を形成することを備える、請求項1に記載の複合材料製パネル構造体の製造方法。
【請求項7】
少なくとも前記第2シート材のうち前記凹部に対向する領域と前記フィラーとの間に第3シート材を更に配置して前記積層体を形成することを備える、請求項6に記載の複合材料製パネル構造体の製造方法。
【請求項8】
前記成形型として前記凹部が前記第2シート材と平行な長手方向に延びるものを準備し、前記第3シート材として連続繊維を含むシート材を準備し、
前記第3シート材の前記連続繊維の配向方向が前記長手方向と交差するように、前記フィラーと前記第2シート材との間に前記第3シート材を配置して前記積層体を形成することを備える、請求項7に記載の複合材料製パネル構造体の製造方法。
【請求項9】
強化繊維およびマトリクス樹脂を含有する複合材料製のプレス成型品であるパネル構造体であって、
第1面と前記第1面とは反対の第2面とを有する基板部と、
前記基板部の前記第2面から立設するリブと、を備え、
前記基板部のうち少なくとも前記第1面を含む領域には、前記強化繊維として連続繊維を含む第1層が配置され、
前記基板部のうち前記第2面を含む領域および前記リブには、前記強化繊維を含み前記第1層よりもプレス成型時の賦形性が高い構造を有する第2層が配置されている、複合材料製パネル構造体。
【請求項10】
前記第2層は切込み入りの連続繊維を含む、請求項9に記載の複合材料製パネル構造体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、複合材料製パネル構造体の製造方法および複合材料製パネル構造体に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、軽く強度の高い特性を有する複合材料は金属に代わる軽量化材料として、航空機、自動車をはじめとする各種の産業分野での利用が期待されている。このような複合材料の適用が進む中で、高い生産性と低コストでの製造が可能なプレス成形法が注目されている。更に、複合材料をプレス成形することによって製造されるパネル構造体として、軽量かつ高い剛性を有するためにリブなどの立設部位を有するものが知られている。
【0003】
リブなどの立設部位を有する成形体を製造する場合、特許文献1に記載されたようなランダムマット材が用いられることが多い。ランダムマット材の一例として、SMC(シート・モールディング・コンパウンド)が知られている。ランダムマット材は、不連続の強化繊維と樹脂組成物とを含む。ランダムマット材は、プレス成形時にリブの形状に応じて変形しやく、更に前記リブ内に繊維が入りやすいという、いわゆる賦形性を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-218445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような不連続繊維を含むランダムマット材のみから製造されるパネル構造体は、連続繊維を含む材料から構成されるものと比較して強度が劣るという問題があった。一方、連続繊維を含む材料のみから製造されるパネル構造体は、連続繊維が変形しにくいことに起因して、リブ内に繊維が流れ込みにくいという問題があった。
【0006】
本開示の目的は、リブ内における繊維の充填率を維持しつつ、高い強度を備えた複合材料製パネル構造体の製造方法および複合材料製パネル構造体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一の局面に係る複合材料製パネル構造体の製造方法は、強化繊維およびマトリクス樹脂を含有する複合材料製のパネル構造体を製造する複合材料製パネル構造体の製造方法であって、前記強化繊維として連続繊維を含む第1シート材に、前記第1シート材よりも賦形性が高い第2シート材を積層して積層体を形成し、凹部を有する成形型を前記凹部が前記第2シート材に対向するように配置して前記成形型によって前記積層体をプレス成形し、前記第1シート材および前記第2シート材を含む基板部と、少なくとも前記第2シート材を含み前記凹部に対応して前記基板部から立設するリブとを含む前記パネル構造体を製造するものである。
【0008】
また、本開示の他の局面に係る複合材料製パネル構造体は、強化繊維およびマトリクス樹脂を含有する複合材料製のプレス成型品であるパネル構造体であって、第1面と前記第1面とは反対の第2面とを有する基板部と、前記基板部の前記第2面から立設するリブと、を備え、前記基板部のうち少なくとも前記第1面を含む領域には、前記強化繊維として連続繊維を含む第1層が配置され、前記基板部のうち前記第2面を含む領域および前記リブには、前記第1層よりもプレス成型前の賦形性が高い構造を有する第2層が配置されている。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、リブ内における繊維の充填率を維持しつつ、高い強度を備えた複合材料製パネル構造体の製造方法および複合材料製パネル構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本開示に係るパネル構造体の模式的な平面図である。
図2は、図1のパネル構造体の矢印II-II位置における模式的な断面図である。
図3は、本開示に係るパネル構造体の製造に用いられる積層体および成形型の模式的な断面図である。
図4は、本開示に係るパネル構造体の製造に用いられる積層体に切込みが形成された様子を示す模式的な平面図である。
図5は、図3の積層体をプレス成形したパネル構造体の模式的な断面図である。
図6は、本開示に係るパネル構造体の断面図であって、フィラー押さえを有する場合の断面図である。
図7は、本開示に係るパネル構造体の断面図であって、フィラー押さえを有さない場合の断面図である。
図8は、本開示の変形例に係るパネル構造体におけるプレス成形前の積層体の切込みの配置を示す模式的な平面図である。
図9は、本開示の変形例に係るパネル構造体におけるプレス成形前の積層体の切込みの配置を示す模式的な平面図である。
図10は、本開示の変形例に係るパネル構造体におけるプレス成形前の積層体の切込みの配置を示す模式的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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