TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024069018
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-05-21
出願番号
2022179772
出願日
2022-11-09
発明の名称
送信装置及びプログラム
出願人
日本放送協会
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H04B
7/005 20060101AFI20240514BHJP(電気通信技術)
要約
【課題】伝送路で生じる受信信号の振幅歪を軽減し、受信性能を改善することができる送信装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】デジタル信号を所定の変調方式で変調した変調波信号を、所定の伝送路を介して送信する送信装置であって、IQ信号出力部と、前記伝送路上の伝送器の特性に近似した特性を有する擬似伝送器を含む疑似伝送路と、前記擬似伝送路を通過させた前記IQ信号と無歪の前記IQ信号との誤差信号を求め、係数乗算された前記誤差信号に基づいて、歪補償されたIQ信号を生成する信号補償演算手段と、前記IQ信号出力部におけるIQ信号点配置、前記擬似伝送器の特性と動作点、及び、前記信号補償演算手段における係数の情報を取得し、伝送路出力におけるIQ信号点を解析して、その歪量に応じて前記擬似伝送器の特性を補正する特性解析部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
デジタル信号を所定の変調方式で変調した変調波信号を、所定の伝送路を介して送信する送信装置であって、
前記デジタル信号を前記所定の変調方式で変調したIQ信号を生成するIQ信号出力部と、
前記伝送路上の伝送器の特性に近似した特性を有する擬似伝送器を含む疑似伝送路と、前記擬似伝送路を通過させたIQ信号と前記IQ信号出力部から入力された対応する無歪の前記IQ信号との誤差信号を求め、係数乗算された前記誤差信号と無歪の前記IQ信号に基づいて、歪補償されたIQ信号を生成する信号補償演算手段と、を備える歪補償部と、
前記IQ信号出力部におけるIQ信号点配置、前記擬似伝送器の特性と動作点、及び、前記信号補償演算手段における係数の情報を少なくとも取得し、伝送路出力におけるIQ信号点を解析して、その歪量に応じて前記擬似伝送器の特性を補正する特性解析部と、
を備えることを特徴とする送信装置。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の送信装置において、
前記特性解析部は、伝送路出力におけるIQ信号点を解析して、その歪量に応じて前記擬似伝送器の特性を補正する処理を複数回行うことを特徴とする送信装置。
【請求項3】
請求項2に記載の送信装置において、
前記疑似伝送路は、前記疑似伝送器の前段に、IQ信号点に対しN倍(Nは2以上の整数)のアップサンプリングを行うアップサンプリング(U/S)部と、ルートロールオフフィルタで波形整形を行う波形整形部を備え、前記疑似伝送器の後段に、ルートロールオフフィルタで波形整形を行う前記波形整形部と、IQ信号点を1/Nに間引くダウンサンプリング(D/S)部を備えており、
送信装置はさらに、前記歪補償部から出力されたIQ信号点に対しN倍(Nは2以上の整数)のアップサンプリングを行う前記アップサンプリング(U/S)部と、ルートロールオフフィルタで波形整形を行う前記波形整形部と、波形整形後の信号をD/A変換し、D/A変換後の信号を直交変調して、アナログの変調波信号として出力するD/A変換・直交変調部とを備えることを特徴とする送信装置。
【請求項4】
請求項3に記載の送信装置において、
前記信号補償演算手段は、前記擬似伝送路を通過させた前記IQ信号のベクトルと、対応する理想IQ信号のベクトルとの差分である誤差ベクトルを求め、係数乗算された前記誤差ベクトルの逆ベクトルに前記理想IQ信号のベクトルを加算し、歪補償されたIQ信号を生成するベクトル演算手段であることを特徴とする送信装置。
【請求項5】
請求項3に記載の送信装置において、
前記信号補償演算手段は、前記擬似伝送路を通過させた前記IQ信号を振幅及び位相に変換した振幅値及び位相値と、対応する理想IQ信号点を振幅及び位相に変換した理想振幅値及び理想位相値との差分である振幅誤差値及び位相誤差値を求め、係数乗算された前記振幅誤差値及び前記位相誤差値のそれぞれの符号反転値に前記理想IQ信号点の理想振幅値及び理想位相値を加算し、加算処理された振幅値及び位相値をIQ信号点に変換して、歪補償されたIQ信号を生成する振幅位相演算手段であることを特徴とする送信装置。
【請求項6】
請求項1に記載の送信装置において、
前記所定の変調方式は、BPSK、QPSK、8PSK、16APSK又は32APSKを含む、あるいは高階層と低階層の異なる2つの変調方式を含むことを特徴とする送信装置。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の送信装置のIQ信号出力部、疑似伝送路、信号補償演算手段、及び特性解析部として機能させる、プログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は送信装置及びプログラムに関し、特に、伝送路による信号点の歪補償をおこなうデジタル信号の送信装置及び歪補償のためのプログラムに関する。なお、本発明は、衛星放送を例として説明するが、一般の伝送路による信号点の歪補償に適用できるものである。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
現在運用されている各種規格のデジタル放送のうち、衛星放送を例にとれば、放送衛星に備えた伝送器(衛星中継器)を使って、複数の放送事業者が独立したTS(Transport Stream)を伝送することができるように、放送波信号は多重伝送される。衛星デジタル放送で採用済みの規格には、ISDB(Integrated Services Digital Broadcasting)-S、ISDB-S3、DVB(Digital Video Broadcasting)-S2、DVB-S2Xなどがある。
【0003】
図8は、衛星中継器を介する衛星放送システムの構成例を示すブロック図である。図8に示す衛星放送システムは、送信装置1と、放送衛星(実衛星)に備えた衛星中継器2と、複数の受信装置6(受信装置6-1~6-N(Nは1以上の自然数))とを備える。なお、送信装置1は、上述した衛星デジタル放送の各種規格に適合した一般的な送信装置として説明する。
【0004】
送信装置1は、TMCC(Transmission and Multiplexing Configuration and Control)信号と呼ばれる制御情報で指定された所定の変調方式に基づいて変調波信号を生成し、映像・音声・データ放送などを多重した主信号を衛星中継器2に送信する。所定の変調方式とは、例えば、衛星放送デジタル規格であるISDB-S3方式の場合、π/2シフトBPSK(Binary Phase Shift Keying)を含むBPSK、π/4シフトQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を含むQPSK、8PSK、16APSK(Amplitude Phase Shift Keying)および32APSKなどがある。送信装置1により生成された変調波信号は、所定の周波数帯域に変換された後、放送衛星(衛星中継器2)に向けてアップリンクされる。
【0005】
放送衛星の衛星中継器2は、送信装置1から送信された変調波信号を伝送する伝送器である。衛星中継器2は、増幅器4に前置される入力フィルタである入力マルチプレクサフィルタ(以下、「IMUXフィルタ」と称する。)3と、進行波管増幅器(以下、「TWTA」と称する。)4と、増幅器4に後置される出力フィルタである出力マルチプレクサフィルタ(以下、「OMUXフィルタ」と称する。)5等を具備している。
【0006】
IMUXフィルタ3は、各チャンネル周波数に対応した帯域通過フィルタである。IMUXフィルタ3は、送信装置1から受信した変調波信号(放送波信号)から、不要周波数成分を抑圧し、1チャンネル分の帯域成分のみをそれぞれ抽出する。TWTA4は、IMUXフィルタ3により抽出された各チャンネルの放送波信号の電力を増幅する。OMUXフィルタ5は、各チャンネル周波数に対応した帯域通過フィルタであり、TWTA4により増幅された信号から帯域外不要周波数成分を抑圧し、1チャンネル分の帯域成分のみを抽出する。その後、OMUXフィルタ5の後続の合成器(図示せず)により全チャンネル分の放送波信号が合成され、アンテナ(図示せず)から各受信装置6-1~6-Nに向けて放送波信号が送信される。
【0007】
受信装置6(6-1~6-N)は、衛星中継器2を介した放送波信号(ダウンリンク信号)を受信し、所望のチャンネルの放送波信号を選択して復調する。受信装置6は、多重された放送波信号とともに伝送されるTMCC信号等の制御情報を絶えず監視することにより、送信装置1において様々な伝送制御が行われたとしても、それに追従して受信方式などを切り替えることができる。
【0008】
衛星中継器2の特性と運用について説明する。図9は、衛星中継器2におけるTWTA4の入出力特性(入出力電力[AM/AM]特性、位相偏移[AM/PM]特性)の例である。また、図10は、IMUXフィルタ3及びOMUXフィルタ5の応答特性(周波数対振幅、周波数対群遅延特性)の例である。
【0009】
衛星放送システムにおいて、衛星中継器2は、アナログシステム上必要不可欠であるが、TWTA4の入出力電力特性や位相偏移特性の影響により、所望のIQ信号点からずれが発生することがある。また、IMUXフィルタ3やOMUXフィルタ5においては、周波数振幅や群遅延特性の影響によりシンボル間干渉が起き、所望のシンボルタイミングにおけるIQ信号点から広がりが発生することがある。そして、伝送路内はこれらIQ信号点のずれや広がりが相互に影響し合い、結果として所要C/Nが増大し、伝送品質が劣化する(非特許文献1参照)。このため、送信装置1から出力される変調波信号が多値振幅位相変調のとき、衛星中継器2のTWTA4といった電力増幅器は、一般にバックオフをとる。
【0010】
ここで、TWTA4におけるバックオフと信号点配置の関係について説明する。TWTA4は、入力レベルと出力レベルとの間の関係が比例関係となるように電力増幅処理することが望ましい。しかし、TWTA4の入出力特性は、実際には入力レベルが大きくなると利得が低下する非線形性を示し、同時に入力信号に対する出力信号の位相も回転する(図9)。したがって、入力レベルを徐々に上げると、あるレベルまでは出力レベルも上がるが、ある入力レベルを超えると、出力レベルは逆に低下する現象となる。このような出力レベルの低下が起こる直前の動作点を、一般に、出力飽和点と云う。また、この出力飽和点から入力レベルをX[dB]下げて運用する場合を「入力バックオフ(IBO)X[dB]」と言い、同様に、入力レベルを絞って、出力レベルをY[dB]下げた状態で運用する場合を「出力バックオフ(OBO)Y[dB]」と言う。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
日本放送協会
配線構造
今日
日本放送協会
撮像装置
11か月前
日本放送協会
撮像装置
4か月前
日本放送協会
液晶表示装置
8か月前
日本放送協会
マイクロホン
1か月前
日本放送協会
無線通信装置
1か月前
日本放送協会
光学計測装置
2か月前
日本放送協会
磁性細線メモリ
18日前
日本放送協会
光制御デバイス
9か月前
日本放送協会
情報提示システム
11か月前
日本放送協会
有機光電変換素子
9か月前
日本放送協会
映像伝送システム
6日前
日本放送協会
無線伝送システム
3か月前
日本放送協会
360度撮影装置
11か月前
日本放送協会
レンズアダプター
6か月前
日本放送協会
磁性細線デバイス
3か月前
日本放送協会
データ管理システム
3か月前
日本放送協会
3次元映像表示装置
17日前
日本放送協会
LDM送信システム
11か月前
日本放送協会
垂直分離型撮像素子
8か月前
日本放送協会
送信装置及び受信装置
3か月前
日本放送協会
送信装置及び受信装置
9か月前
日本放送協会
送信装置及び受信装置
8か月前
日本放送協会
送信装置及び受信装置
3か月前
日本放送協会
送出装置及び受信装置
9か月前
日本放送協会
撮像素子及び撮像装置
9か月前
日本放送協会
同軸切替器の着脱機構
7か月前
日本放送協会
受信装置及び送出装置
5か月前
日本放送協会
送信装置及び受信装置
6か月前
日本放送協会
送信装置及び受信装置
4か月前
日本放送協会
撮像装置及び撮像方法
11か月前
日本放送協会
送信装置及び受信装置
11か月前
日本放送協会
送信装置及び受信装置
5か月前
日本放送協会
衛星放送受信システム
6か月前
日本放送協会
再生装置及びプログラム
7か月前
日本放送協会
送信装置及びプログラム
12か月前
続きを見る
他の特許を見る