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公開番号2024066127
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-15
出願番号2022175465
出願日2022-11-01
発明の名称フロントフォーク
出願人カヤバ株式会社
代理人個人
主分類F16F 9/34 20060101AFI20240508BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】本発明は、伸側減衰力の調整と圧側減衰力の調整とをフロントフォークの上端側で行えるフロントフォークの提供を目的とする。
【解決手段】フロントフォークFは、フォーク本体1と、フォーク本体1内に収容されるダンパDとを備え、ダンパDは、シリンダ10と、シリンダ10内を伸側室R1と圧側室R2とに区画するピストン11と、シリンダ10内に軸方向へ移動可能に挿入されてピストン11に連結されるピストンロッド12と、伸側室R1をフォーク本体1とダンパDとの間の空間で形成されるリザーバ室Rに連通する減衰力調整通路Pと、減衰力調整通路Pに設けられて流路面積を調整可能な減衰力調整バルブV1と、減衰力調整通路Pに減衰力調整バルブV1と直列に設けられてダンパDの伸長作動時に流路面積を最大とするとともにダンパDの収縮作動時に流路面積を最小とする弁要素V2とを備えている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
車体側チューブと車軸側チューブとを有して伸縮可能なフォーク本体と、
前記フォーク本体内に収容されて前記車体側チューブと前記車軸側チューブとの間に介装されるダンパとを備え、
前記ダンパは、
前記車軸側チューブに連結されるシリンダと、
前記シリンダ内に軸方向へ移動可能に挿入されて前記シリンダ内を伸側室と圧側室とに区画するピストンと、
前記シリンダ内に軸方向へ移動可能に挿入されて上端が前記車体側チューブに連結されるとともに下方側が前記ピストンに連結されるピストンロッドと、
前記伸側室を前記フォーク本体と前記ダンパとの間の空間で形成されるリザーバ室に連通する減衰力調整通路と、
前記減衰力調整通路に設けられて流路面積を調整可能な減衰力調整バルブと、
前記減衰力調整通路に前記減衰力調整バルブと直列に設けられて前記ダンパの伸長作動時に流路面積を最大とするとともに前記ダンパの収縮作動時に流路面積を最小とする弁要素とを有する
ことを特徴とするフロントフォーク。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ダンパは、
前記伸側室と前記圧側室とを連通する圧側通路と、
前記圧側通路に設けられて、前記ダンパの伸長作動時に閉弁するとともに前記ダンパの収縮作動時に開弁して前記圧側室から前記伸側室へ向かう液体の流れを許容する圧側チェックバルブとを有し、
前記弁要素は、前記圧側チェックバルブの前記圧側通路の開閉に連動して動作する
ことを特徴とする請求項1に記載のフロントフォーク。
【請求項3】
前記ピストンロッドは、軸方向に沿って前記減衰力調整通路を形成する縦孔を有しており、
前記減衰力調整バルブは、前記縦孔内であって前記リザーバ室の液面より下方に設置されている
ことを特徴とする請求項1に記載のフロントフォーク。
【請求項4】
前記減衰力調整通路は、前記ピストンロッドの前記伸側室に面する側部から開口して前記ピストンロッド内を介して前記リザーバ室へ通じており、
前記圧側チェックバルブは、前記ピストンに軸方向へ遠近可能に重ねられて前記圧側通路の出口端を開閉する環状板を有し、
前記弁要素は、
前記ピストンロッドの外周に軸方向へ移動可能に装着されて前記環状板とともに軸方向へ移動して前記開口を開閉する環状のシャッタと、
前記シャッタと前記環状板とを前記ピストンへ向けて付勢するばねとを有する
ことを特徴とする請求項2に記載のフロントフォーク。
【請求項5】
前記弁要素は、
前記ピストンロッドに設けられて前記シャッタに当接すると前記シャッタの前記ピストンから離間する方向への移動を規制するストッパを有し、
前記シャッタが前記ストッパに当接した状態で前記弁要素における流路面積を最小とする
ことを特徴とする請求項4に記載のフロントフォーク。
【請求項6】
前記ダンパは、
前記伸側室と前記圧側室とを連通する伸側減衰通路に設けられて前記伸側室から前記圧側室へ向かう液体の流れに抵抗を与える伸側減衰バルブと、
前記圧側室と前記リザーバ室とを連通する圧側減衰通路に設けられて前記圧側室から前記リザーバ室へ向かう液体の流れに抵抗を与える圧側減衰バルブと、
前記圧側室と前記リザーバ室とを連通する吸込通路に設けられて前記リザーバ室から前記圧側室へ向かう液体の流れのみを許容する吸込チェックバルブとを有する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のフロントフォーク。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フロントフォークに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
自動二輪車の車体と前輪との間に介装されるフロントフォークは、自動二輪車の走行時における車体および前輪の振動を抑制するために、伸縮作動時に減衰力を発生するダンパを内蔵している。
【0003】
より詳しくは、フロントフォークは、たとえば、車体側チューブと、車体側チューブに対して軸方向へ相対移動可能な車軸側チューブと、車体側チューブの上端を閉塞するキャップと、車軸側チューブの下端を閉塞するとともに前輪の車軸を保持するアクスルブラケットとを備えたフォーク本体と、フォーク本体に収容されるダンパとを備えている。
【0004】
また、ダンパは、下端がアクスルブラケットに固定されるシリンダと、上端がキャップに連結されるとともにシリンダ内に挿入されるピストンロッドと、ピストンロッドの先端に装着されるとともにシリンダ内に摺動自在に挿入されてシリンダ内を伸側室と圧側室とに区画するピストンと、シリンダ内の下方側に挿入されてシリンダに設けられた孔を介してシリンダ外のリザーバ室に連通される部屋と圧側室との間を仕切るバルブディスクと、ピストンに設けられた伸側減衰通路と圧側通路と、伸側減衰通路を開閉して伸側室から圧側室へ向かう作動油の流れに抵抗を与える伸側リーフバルブと、圧側通路を開閉して圧側室から伸側室へ向かう作動油の流れのみを許容する圧側チェックバルブと、バルブディスクに設けられた圧側減衰通路と吸込通路と、圧側減衰通路を開閉して圧側室からリザーバ室へ向かう液体の流れに抵抗を与える圧側リーフバルブと、吸込ポートを開閉してリザーバ室から圧側室へ向かう作動油の流れのみを許容する伸側チェックバルブとを備えている。
【0005】
このように構成されたフロントフォークでは、ダンパが発生する減衰力の調整を可能とするために、前記構成に加えて、ピストンロッドに伸側減衰通路を迂回して伸側室と圧側室とを連通する伸側減衰力調整通路と、当該伸側減衰力調整通路の途中に設けた伸側ニードルバルブと、アクスルブラケットに設けられて圧側室とリザーバ室とを連通する圧側減衰力調整通路と、当該圧側減衰力調整通路の途中に設け圧側ニードルバルブとを備えている。このフロントフォークでは、伸側ニードルバルブの流路面積をフォーク本体のキャップに設けられた伸側アジャスタの操作によってダンパの伸長時の伸側減衰力を調節できるとともに、圧側ニードルバルブの流路面積をアクスルブラケットに設けられた圧側アジャスタの操作によってダンパの収縮時の圧側減衰力を調整できる(たとえば、特許文献1または2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平11-201214号公報
実開平6-56532号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の懸架装置では、各フロントフォークにおけるダンパの伸側減衰力と圧側減衰力とを独立に調整できるが、圧側アジャスタがフロントフォークの下端のアクスルブラケットに設けられているために、圧側減衰力の調整を行うにはユーザは車両から降車して屈みこんで圧側アジャスタを操作する必要がある。このように、従来の懸架装置における圧側減衰力の調整は面倒な作業になっており、伸側減衰力の調整だけではなく、圧側減衰力の調整もフロントフォークの上端側で行える懸架装置が要望されている。
【0008】
また、圧側減衰力をアクチュエータの利用で調整する場合を考えると、従来の懸架装置ではアクチュエータを地面近くに配置する構造となってしまうので、従来の懸架装置ではアクチュエータの設置にも不向きである。
【0009】
そこで、本発明は、伸側減衰力の調整と圧側減衰力の調整とをフロントフォークの上端側で行えるフロントフォークの提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の課題を解決するため、本発明のフロントフォークは、車体側チューブと車軸側チューブとを有して伸縮可能なフォーク本体と、フォーク本体内に収容されて車体側チューブと車軸側チューブとの間に介装されるダンパとを備え、ダンパは、車軸側チューブに連結されるシリンダと、シリンダ内に軸方向へ移動可能に挿入されてシリンダ内を伸側室と圧側室とに区画するピストンと、シリンダ内に軸方向へ移動可能に挿入されて上端が車体側チューブに連結されるとともに下方側がピストンに連結されるピストンロッドと、伸側室をフォーク本体とダンパとの間の空間で形成されるリザーバ室に連通する減衰力調整通路と、減衰力調整通路に設けられて流路面積を調整可能な減衰力調整バルブと、減衰力調整通路に減衰力調整バルブと直列に設けられてダンパの伸長作動時に流路面積を最大とするとともにダンパの収縮作動時に流路面積を最小とする弁要素とを備えている。
(【0011】以降は省略されています)

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