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公開番号2024059547
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-01
出願番号2023084714,2021102956
出願日2023-05-23,2016-09-16
発明の名称貫通部材の自動挿入装置
出願人オブヴィウス ロボティクス インコーポレイテッド,ベイラー カレッジ オブ メディシン
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61B 34/30 20160101AFI20240423BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】手持ち式かつ自動化されうる貫通部材の組織への挿入のためのシステム、装置および方法を提供する。
【解決手段】検出器20は、血管などの空洞7を含む組織構造の皮下位置に関するデータを取得する。プロセッサ22は、血管内などの組織表面下のあらかじめ選択した標的点29と組織表面の間の距離、および貫通部材10の垂直、角度および拡張調整の調整データを計算する。プロセッサが計算・指示する通りに、垂直アクチュエータ、角度アクチュエータおよび伸長アクチュエータがリアルタイムで調整を実行する。標的点の位置の変更は、プロセッサおよびさまざまなアクチュエータによる自動的な再計算および調整をもたらす。振動アクチュエータは挿入中に貫通部材に振動を誘導し、組織の変形および静脈ローリングを克服する。貫通部材を取り外した後に、拡張器およびカテーテル挿入のために装置を通してまたは装置によりガイドワイヤーを挿入してもよい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
表面を持つ貫通組織のためのシステムであって、
前記組織の位置を表すデータを取得する検出器と、
貫通部材と、
前記貫通部材に振動を誘導するための振動アクチュエータと、
前記貫通部材の位置を調整するためのポジショナーであって、
前記貫通部材の垂直の調整を行う垂直アクチュエータと、
前記貫通部材の角度調整を行うための角度アクチュエータと、
前記貫通部材の拡張調整を行うための伸長アクチュエータを含むポジショナーと、
前記検出器、前記振動アクチュエータおよび前記ポジショナーと電子通信するプロセッサであって、前記プロセッサが、
(i)前記検出器から前記組織を表す前記データを受信することと、
(ii)前記組織および前記組織表面内でのあらかじめ選択された標的点の間の距離を計算することと、
(iii)前記組織および前記組織表面内のあらかじめ選択された標的点の間の前記の計算された距離に基づき、前記垂直アクチュエータ、角度アクチュエータおよび伸長アクチュエータについて垂直データ、角度データおよび拡張調整データを計算することと、
(iv)前記振動アクチュエータの操作パラメータに基づき振動データを決定することと、
(v)前記角度および拡張調整データを前記ポジショナーに送ることと、
(vi)前記振動アクチュエータに前記振動データを送ることを含むプロセッサと、を含み、
前記組織内で前記あらかじめ選択された標的点に前記貫通部材を挿入させるシステム。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記組織の前記位置を表す前記データが画像データを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記組織の前記位置の前記画像データを示すディスプレイをさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記組織内の前記あらかじめ選択された標的点の視覚的表示をさらに示す、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ディスプレイがインタラクティブであり、前記組織内の前記あらかじめ選択された標的点の前記視覚的表示を前記ディスプレイ上に移動できる、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記組織が前記組織表面の下に空洞を含み、前記あらかじめ選択された標的点が前記組織内の前記空洞内かつ前記組織表面の下にあり、前記検出器が前記空洞内の前記あらかじめ選択された標的点の位置を表すデータを取得し、前記プロセッサが、
(i)前記検出器から前記空洞内の前記あらかじめ選択された標的点の位置を表す前記データを受信することと、
(ii)前記空洞および前記組織表面内の前記あらかじめ選択された標的点の間の距離を計算することと、
(iii)前記空洞および前記組織 表面内のあらかじめ選択された標的点の間の前記の計算された距離に基づき、前記垂直アクチュエータ、角度アクチュエータおよび伸長アクチュエータについて垂直データ、角度データおよび拡張調整データを計算することと、
(iv)前記振動アクチュエータの操作パラメータに基づき振動データを決定することと、
(v)前記角度および拡張調整データを前記ポジショナーに送ることと、
(vi)前記振動アクチュエータを含むプロセッサに前記振動データを送ることと、を含み、
前記貫通部材を前記空洞内の前記あらかじめ選択された標的点に挿入させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記検出器が、前記組織内の前記空洞の前記位置を表す前記データを取得するために音波を用いる、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記検出器が、前記組織内の前記空洞の前記位置を表す前記データを取得するために超音波を用いる、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
貫通部材を組織に挿入するための装置であって、
検出器と、
前記貫通部材と機械的に連通している振動アクチュエータと、
ポジショナーであって、
前記貫通部材および前記組織の間の距離を垂直方向に調整する垂直アクチュエータと、
前記貫通部材の前記組織に対する傾斜角度を調整する角度アクチュエータと、
前記貫通部材および前記組織の間の距離を線形方向に調整する伸長アクチュエータを含むポジショナーを含み、
前記ポジショナーが前記貫通部材と機械的に相互接続されている装置。
【請求項10】
前記振動アクチュエータが圧電モーターである、請求項9に記載の装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その全体が本明細書に参考として組み込まれる2015年9月18日に出願された同時係属中の米国仮出願番号62/220,567の利点を主張するものである。
続きを表示(約 3,000 文字)【0002】
本発明は、一般に体液、組織、栄養、薬、治療法等を導入もしくは除去するために、または医療装置(例えば、ガイドワイヤやカテーテル)の2次的な留置のために生体部位(例えば、血管系、脊椎腔)に経皮的にアクセスするために、生体内の組織を貫通する装置に関する。
【背景技術】
【0003】
中心静脈カテーテル(CVC)は患者の中心循環へのアクセスを可能にしている。アメリカ合衆国では500万以上のCVCが毎年留置されている。CVCは、急性疾患患者や大きな手術や処置が必要な患者にとって重要な多くの医療処置を開始する重要な土台である。アメリカの病院の集中治療室(ICU)だけでもCVCの使用は1年で1500万日あり、48%のICUの患者がICUに滞在している間のある時点でCVCを挿入されている。CVCはまた、急性腎不全のような緊急の血液透析、多種の免疫系の疾患のための血漿交換、癌患者のあらゆる種類の化学療法、食物摂取が不可能な消化管を持つ患者の非経口栄養摂取、およびその他多くの治療介入が必要な患者にも必須である。
【0004】
CVC留置は1950年代からスェーデン人の放射線家Sven-Ivar Seldingerによって開発された名祖となったテクニックを使って実施されている。このテクニックを使って、誘導針とも言われる中空ボア針が患者の皮膚や皮下組織を貫通して進み、最終的に皮膚表面下数ミリメートルから数センチメートルに位置する中心静脈に到達する。この「中心静脈」とは、内頸静脈、鎖骨下静脈と大腿静脈のことである。一旦、中心静脈に挿入されると、ワイヤーが手動で中空ボア針を通って血管に留置される。そして、針が取り去られ、しばしばプラスチックの同軸組織拡張器がワイヤー上を通って血管に入り、そしてこれもワイヤー上を通って取り去られる。これがワイヤー付近の血管を拡張させ、次にワイヤ―上から血管に留置されるCVCのスムーズな通過を可能にする。CVCが留置されると、ワイヤーは取り去られ、CVCが血管の中に残る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
Seldinger テクニックの最初の説明以来、皮膚を通る誘導針を置く場所の標準ガイドは患者の表面生体構造であった。血管は通常、皮膚下数ミリメートルから数センチメートルに位置し、骨や筋肉などの特定の体表の目印と密接な関係がある。しかし、表面生体構造を使ってのCVCの留置失敗率と動脈穿刺、裂傷および気胸または「肺の虚脱」のような深刻な合併症の割合は、信頼できる調査によるとそれぞれ35%と21%と高いものであると報告されている。これらの失敗率は、表面生体構造ではすべての患者について深部の中心静脈の位置を確実に予測できないという事実に起因する。1986年に、皮膚表面下の血管を視覚化し、その画像を使ってCVCの手動による留置を更に正確に導くことができるように、超音波検査(US)が使われた。このテクニックの使用によりCVC留置の失敗と合併症の割合が5~10%低下した。しかし、超音波誘導下のCVC留置テクニックには確実に施術するために、相当な訓練と経験が必要である。
【0006】
そのように、一般外科医、心臓血管外科医、麻酔専門医、救命救急診療専門家、インターベンション放射線科医は、通常これらのカテーテル留置の必要である。しかし残念ながら、これら専門医が、緊急または救急な時間フレームでCVCを留置する必要が頻繁にあるにもかかわらず、できないことがよくある。
【0007】
挿入法の現状を考えると、十分に訓練された経験豊富な専門家でも、説明が難しい要因や彼らのコントロールの及ばない要因によって、CVC留置を同じ割合で失敗しうる。2つの主な要因として、組織の変形と静脈壁の損傷がある。誘導針が皮膚と皮下組織を貫通する時、その力によって中心静脈のターゲットがその元の場所から移動し、「針パスミス」と言われることを引き起こす。針が静脈壁に到達すると、静脈を違う場所に押してしまうこともありうる。これを「ローリング」と呼び、再び針パスミスを引き起こす。針パスミスは、動脈や肺、神経のような中心静脈の近傍で、針が重要な構造に当たることが起き、重篤な合併症を生じうる。静脈壁も、針の力によって圧迫される可能性があり、静脈の破損を引き起こし、針の血管内腔への挿入をほぼ不可能にし、通常針の血管後壁への貫通を促進させ、「静脈破裂」と呼ばれる事故が起きる。静脈破裂は、通常周囲静脈組織での出血を引き起こす。出血はそれ自体が顕著な合併症というばかりではなく、しかし局所的な生体構造も破裂させ、通常、後のCVC留置の成功を妨げる。
【0008】
それ故に、すべての臨床医や医療従事者にも操作可能な自動化されたシステムも含む様々な代替のCVC留置法に関心が寄せられてきた。そのようなシステムでは合併症の危険性が減少し、CVC留置が更に広く使われ、信頼性が増し、迅速になるであろう。しかし、現時点では大部分の探求は、組織と血管の変形という基本的な問題を解決するために操作可能な針に焦点が当てられている。しかし、満足のいく自動化されたCVC留置システムはまだ開発されていない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
挿入装置、システム、そして方法が、針の挿入を阻む組織と静脈壁の変形問題を軽減する、皮膚、皮下組織、および静脈壁を貫通するために針のような貫通部材の振動によって標的部位を定めた留置のための作動位置的なガイダンスを組み合わせて開示される。この装置とシステムは、針の留置の位置と経路を計算し導くプロセッサに従って、貫通部材あるいは針の経路を導く一連の機械的なアクチュエータを装備する。種々のアクチュエータは、プロセッサによって指示される動作を自動化することが可能である。針のような貫通部材の自動化挿入用に使われていると記述したが、同じ装置とシステムを、ガイドワイヤーやカテーテルを含む別の医療装置をあらゆる体腔、静脈やコンパートメント内に挿入するために使用しうる。
【0010】
挿入装置は特殊な振動貫通部材を使用する。以前の研究は、挿入の間、振動針が穴をあけたり、あつれきをかけたりする力を減少させると示している。この現象は、自然界で、蚊がホストの皮膚を貫通するために吻を振動させる時に使われている。振動によって針の速度が増加し、組織の変形や、エネルギーの吸収、貫通力、組織の損傷が減少する。これらの効果は、一部には生体組織の粘弾性性質のためであり、軟組織の力―変形応答で表現する修正非線形ケルビンのモデルで理解できる。粘弾性のある生体の内部組織の変形は速度に依存するので、針の挿入スピードが増加すると組織の変形が少なくなる。亀裂伸長の前に組織の変形が抑えられると、亀裂から放出されるエネルギーの割合が増加し、最終的には破裂の力を減少できる。針の挿入速度の増加から力と組織の変形を減少させることは、特に軟組織のような水分を多く含む組織では重要である。組織内の切断に関係する力を減少させることに加え、挿入の間の針の振動が針とその周りの組織間に働く摩擦力を減少させるという研究が示されている。
(【0011】以降は省略されています)

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