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公開番号2024058591
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2023144630
出願日2023-09-06
発明の名称巻回体収容箱
出願人株式会社クレハ
代理人個人,個人
主分類B65D 25/52 20060101AFI20240418BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】ラップフィルムを摘みやすく、かつ裂けにくくした巻回体収容箱を提供する。
【解決手段】ラップフィルムを仮留めするニス塗布層を有し、ラップフィルムのカット痕50Tにおけるラップフィルムの裂け強度が0.3N以下である。そして、ニス塗布層がラップフィルムに対して条件1,2を満たす。条件1:JIS Z-0237:2009「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準じ、かつニス塗布層に対するラップフィルムの引きはがし角度を0°に変更して測定したときのニス塗布層と幅25mmのラップフィルムとの0°におけるずり強度が5.0N/25mm以上である。条件2:JIS Z-0237:2009「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準じて測定したときのニス塗布層と幅25mmのラップフィルムとの90°におけるT型剥離強度が0.04N/25mm未満である。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
底板、前板、後板、および一対の脇板と、を有し、ラップフィルムがロール状に巻回された巻回体を収容する、上面が開口した容器本体と、
前記後板の上端辺に連接され、前記容器本体の上面開口部を閉鎖時に覆う蓋板と、前記蓋板に連接され、前記前板の外側に重ねて配置される蓋前板と、を有する蓋体と、
前記巻回体から繰り出され、前記前板と前記蓋前板との間から引き出された前記ラップフィルムを切断する切断刃と、
を備える巻回体収容箱であって、
前記前板の表面に、前記ラップフィルムを仮留めするニス塗布層を有し、
前記ラップフィルムが前記切断刃で切断されたときに前記ラップフィルムに形成されるカット痕における前記ラップフィルムの裂け強度が、0.3N以下であり、
前記ニス塗布層が前記ラップフィルムに対して(条件1)および(条件2)を満たす、
ことを特徴とする巻回体収容箱。
(条件1)JIS Z-0237:2009「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準じ、かつ前記ニス塗布層に対する前記ラップフィルムの引きはがし角度を0°に変更して測定したときの前記ニス塗布層と幅25mmの前記ラップフィルムとの0°におけるずり強度が5.0N/25mm以上である。
(条件2)JIS Z-0237:2009「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準じて測定したときの前記ニス塗布層と幅25mmの前記ラップフィルムとの90°におけるT型剥離強度が0.04N/25mm未満である。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記ラップフィルムの引裂強さは、前記ラップフィルムの縦方向における引裂強さと、前記ラップフィルムの横方向における引裂強さとの平均値が、26mN以下である、
請求項1に記載の巻回体収容箱。
【請求項3】
前記ニス塗布層が、前記前板の前記表面のうち、前記蓋前板と重なる領域の全体にわたり塗布されている、
請求項1または2に記載の巻回体収容箱。
【請求項4】
前記ニス塗布層が、前記前板の前記表面のうち、前記蓋前板と重なる領域の一部のみに塗布されている、
請求項1または2に記載の巻回体収容箱。
【請求項5】
前記前板は、前記前板に形成された切り線に区切られるフラップを備え、前記フラップの前面に前記ニス塗布層が配置されている、
請求項1または2に記載の巻回体収容箱。
【請求項6】
前記ニス塗布層は、塗布部を有した塗布パターンを備え、
前記塗布パターンは、前記塗布部と非塗布部とを交互に配置したパターン、前記塗布部が前記非塗布部を囲むパターン、前記塗布部が前記容器本体の長さ方向に延在するパターン、および全ての前記パターンから選択される少なくとも2つの組み合わせからなる群から選択されるいずれか1つである、
請求項1または2に記載の巻回体収容箱。
【請求項7】
前記ニス塗布層は、UV硬化性ニス層である、
請求項1または2に記載の巻回体収容箱。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、巻回体を収容した巻回体収容箱に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
芯体に巻回されたラップフィルムは、紙製の巻回体収容箱に収容されている。巻回体収容箱から引き出されたラップフィルムは、切断刃によって切断される。巻回体収容箱は、ラップフィルムを引き出す際にラップフィルムをつまみやすいように、前板に前後方向の前側に突出するフラップを備える。さらに、巻回体収容箱は、フラップの前面にラップフィルムを仮留めするためのニス塗布層を備える。ニス塗布層の構成として、例えば、ラップフィルムの巻き戻りを抑えたり、ラップフィルムの摘まみやすさを高めたりするように、(a)切断容易性の向上を目的として、ラップフィルムに対するニス塗布層のずり強度とT型剥離強度とをそれぞれ所定の範囲とすることが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。また、ニス塗布層の構成として、(b)ラップフィルムの摘まみやすさの経時安定性の向上を目的として、T型剥離強度の経時による増加率を所定の範囲とすることが提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-5079号公報
国際公開第2018/163592号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ラップフィルムを使用するうえでしばしば起こるトラブルとして、巻回体収容箱からラップフィルムを引き出して切断した際に、ラップフィルムが縦に裂けて(縦裂け)収容箱内に巻き戻ることがある。また、ラップフィルムを切断した後に再びラップフィルムを摘まんで切断しようとした際に、摘まんだラップフィルムが縦に裂けて収容箱内に巻き戻ることもある。このような際、使用を再開するために必要な復旧が困難、あるいは不可能となる場合がある。
【0005】
切断刃によって切断されたラップフィルムの先端は、山形状と谷形状とを交互に繰り返すような、切断刃のカット痕を備える。そして、利用者は、上述したカット痕を有したフィルム先端部を指で摘まみながらラップフィルムをニス塗布層から剥がして、巻回体収容箱からラップフィルムを引き出す。この間、カット痕における切り欠きから生じる裂けが起点となって、ラップフィルムがフィルム先端から縦方向に裂けやすい。
【0006】
このように、ニス塗布層に貼り付いたラップフィルムの引き出しに際し、縦裂けを誘起しないようにすることは、ラップフィルムを引き出して切断する過程でのトラブルを防止し、快適に使用してもらううえで極めて重要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための巻回体収容箱は、底板、前板、後板、および一対の脇板と、を有し、ラップフィルムがロール状に巻回された巻回体を収容する、上面が開口した容器本体と、前記後板の上端辺に連接され、前記容器本体の上面開口部を閉鎖時に覆う蓋板と、前記蓋板に連接され、前記前板の外側に重ねて配置される蓋前板と、を有する蓋体と、前記巻回体から繰り出され、前記前板と前記蓋前板との間から引き出された前記ラップフィルムを切断する切断刃と、を備える巻回体収容箱である。巻回体収容箱は、前記前板の表面に、前記ラップフィルムを仮留めするニス塗布層を有し、前記ラップフィルムが前記切断刃で切断されたときに前記ラップフィルムに形成されるカット痕における前記ラップフィルムの裂け強度が、0.3N以下であり、前記ニス塗布層が前記ラップフィルムに対して(条件1)および(条件2)を満たす。
【0008】
(条件1)JIS Z-0237:2009「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準じ、かつ前記ニス塗布層に対する前記ラップフィルムの引きはがし角度を0°に変更して測定したときの前記ニス塗布層と幅25mmの前記ラップフィルムとの0°におけるずり強度が5.0N/25mm以上である。
【0009】
(条件2)JIS Z-0237:2009「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準じて測定したときの前記ニス塗布層と幅25mmの前記ラップフィルムとの90°におけるT型剥離強度が0.04N/25mm未満である。
【0010】
ラップフィルムの裂け強度は、ラップフィルムの引裂強さと、ラップフィルムのカット痕の形状とを加味した、巻回体収容箱におけるラップフィルムの縦裂けの生じやすさを示す指標値である。上記構成によれば、(i)ラップフィルムのカット痕におけるラップフィルムの裂け強度が0.3N以下であり、かつ(ii)ラップフィルムとニス塗布層とのずり強度が5.0N/25mm以上である。このため、ラップフィルムの裂け強度が低いために裂けやすいラップフィルムであっても、切断時のラップフィルムのずれや、切断後のラップフィルムの巻き戻りが、ニス塗布層に対するラップフィルムの密着によって抑制できる。また、(i)ラップフィルムのカット痕におけるラップフィルムの裂け強度が0.3N以下であり、かつ(iii)ラップフィルムとニス塗布層とのT型剥離強度が0.04N/25mm未満である。このため、ラップフィルムをニス塗布層から引き剥がす際に、ラップフィルムとニス塗布層との密着が強すぎることがなく、ニス塗布層からラップフィルムを引き剥がすことが容易である。よって、ラップフィルムの裂け強度が低いために裂けやすいラップフィルムであっても、カット痕に生じた微細な裂けが巻き戻りに至るような大きな縦裂けに拡大するよりも前にラップフィルムを引き剥がすことができるので、ラップフィルムの縦裂けによる巻き戻りを抑制することができる。また、ラップフィルムとニス塗布層との密着が強すぎることがないので、摘まんだときに摘まみやすい。結果として、切断時のラップフィルムのずれや、切断後のラップフィルムの巻き戻りを抑制しながらも、ラップフィルムの縦裂けを抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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