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公開番号2024058533
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022205272
出願日2022-12-22
発明の名称ポリエステルポリオールの製造方法
出願人南亞塑膠工業股分有限公司,NAN YA PLASTICS CORPORATION
代理人弁理士法人南青山国際特許事務所
主分類C08G 63/78 20060101AFI20240418BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、ポリエステルポリオールの製造方法を提供する。
【解決手段】前記製造方法は、多塩基酸及びポリオールを含む原料反応物及び第1の酸化防止剤を反応器に投入することと、多塩基酸とポリオールをエステル化反応させてオリゴマーを生成されることと、オリゴマーを予備重合反応させて予備重合反応物を得ることと、を含む。予備重合反応のプロセスにおいて、予備重合反応物の酸価をサンプリング及びモニタリングすることを含む。予備重合反応物の酸価が第1の酸価に至った時に、エステル化反応触媒を予備重合反応物に添加して縮合重合反応を行いと共に、ポリエステルポリオールを含む縮合重合反応物を生成させる。縮合重合反応のプロセスにおいて、縮合重合反応物の酸価をサンプリング及びモニタリングすることを含む。縮合重合反応物の酸価が第2の酸価に至った時に、縮合重合反応を停止させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
多塩基酸及びポリオールを含む原料反応物と、分子量が1000g/mol以上の高分子酸化防止剤である第1の酸化防止剤とを反応器に投入することと、
続いて前記多塩基酸と前記ポリオールとを前記反応器にエステル化反応させてオリゴマーを形成させることと、
前記反応器における前記オリゴマーを予備重合反応させて予備重合反応物を得ることと、を含むポリエステルポリオールの製造方法であって、
前記予備重合反応のプロセスにおいて、前記予備重合反応物の酸価をサンプリング及びモニタリングすることを含み、前記予備重合反応物の前記酸価が第1の酸価に至った時に、エステル化反応触媒を前記予備重合反応物に添加して縮合重合反応を開始させると共に、ポリエステルポリオールを含む縮合重合反応物を生成させ、前記第1の酸価は15mgKOH/gから35mgKOH/gの間であり、
前記縮合重合反応のプロセスにおいて、前記縮合重合反応物の酸価をサンプリング及びモニタリングすることを含み、前記縮合重合反応物の前記酸価が第2の酸価に至った時に、前記縮合重合反応を停止し、前記第2の酸価は0.3mgKOH/g以下であることを特徴とする、
ポリエステルポリオールの製造方法。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記縮合重合反応物の前記酸価が前記第2の酸価に至った後に、加水分解防止剤及び第2の酸化防止剤を前記縮合重合反応物に添加することを更に含み、
前記加水分解防止剤は単量体系加水分解防止剤又は重合体系加水分解防止剤であり、前記加水分解防止剤の添加量は前記縮合重合反応物の酸価当量の1倍から8倍の間であり、
前記第2の酸化防止剤は分子量が1000g/mol以下の一般的な酸化防止剤であり、前記第2の酸化防止剤の添加量は50ppmから5000ppmの間である、請求項1に記載のポリエステルポリオールの製造方法。
【請求項3】
前記エステル化反応は、第1の反応温度及び第1の反応圧力で、前記多塩基酸と前記ポリオールとをオリゴマー化反応させることであり、
前記第1の反応温度は140℃から230℃の間であり、前記第1の反応圧力は740トルから780トルの間である、請求項1に記載のポリエステルポリオールの製造方法。
【請求項4】
前記予備重合反応は、前記反応器内を真空ポンプで吸引減圧することにより、前記反応器におけるガス圧力が前記第1の反応圧力から第2の反応圧力に減圧され、前記予備重合反応が第2の反応温度に加熱される条件下で行われ、
前記第2の反応温度は200℃から250℃の間であり、前記第2の反応圧力は20トルから70トルの間である、請求項3に記載のポリエステルポリオールの製造方法。
【請求項5】
前記反応器の内部には、前記多塩基酸及び前記ポリオールを撹拌するための撹拌機が設けられ、前記反応器の頂部が分離カラムと空間的に連通し、前記分離カラムの頂部には前記反応器の内部と連通する凝縮管が配置され、前記分離カラムの前記頂部の温度を95℃から105℃の温度範囲に制御することにより、前記分離カラムで分離され、前記頂部から回流される分離物を前記温度範囲に制御することができる、請求項1に記載のポリエステルポリオールの製造方法。
【請求項6】
前記エステル化反応のエステル化率が80%から90%の間である場合、前記エステル化反応を終了させて、前記オリゴマーの調製を完了し、前記オリゴマーは、前記予備重合反応の次の段階に入る準備ができている、ことを特徴とする、請求項1に記載のポリエステルポリオールの製造方法。
【請求項7】
前記縮合重合反応は、さらに5~30トルの間の脱アルコール圧力の下で、前記縮合重合反応物中の余分なポリオール反応単量体を除去するように前記縮合重合反応物に脱アルコール作業を行うことを含む、請求項2に記載のポリエステルポリオールの製造方法。
【請求項8】
前記加水分解防止剤及び前記第2の酸化防止剤は、前記縮合重合反応物を冷却温度まで降温させる条件で添加され、前記冷却温度は、90℃から120℃の間である、請求項2に記載のポリエステルポリオールの製造方法。
【請求項9】
前記加水分解防止剤を前記縮合重合反応物に先に添加し、次いで前記第2の酸化防止剤を前記縮合重合反応物に添加する、請求項2に記載のポリエステルポリオールの製造方法。
【請求項10】
前記加水分解防止剤は、炭素鎖長がC8~C18の長い炭素鎖で側鎖修飾された単量体系加水分解防止剤を含む、請求項2に記載のポリエステルポリオールの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステルポリオールの製造方法に関し、特に最終的に生成されたポリエステルポリオールの耐加水分解性を向上させることができるポリエステルポリオールの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
一般的なポリエステルポリオールは、化学構造中にエステル基を有するため、一定期間保管したり、空気と接触させたりすると、材料が吸湿して加水分解しやすくなり、材料の品質に影響を与える。又、一般的なポリエステルポリオールから製造される熱可塑性ポリウレタン樹脂の粘着テープをラミネート製品に適用すると、ポリエステルポリオールの分解により分子量の低下や黄変を起こしやすく、製品の寿命に影響を与える。
【0003】
なお、従来技術では、一般的なポリエステルポリオールの調製プロセスにおいて、より高い合成温度とより長い縮合重合時間を必要とし、一般的なポリエステルポリオールは、より高い酸価を有するため、材料の色相は、高温で黄変を起こしやすい。熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造における前記材料の適用は、反応性が安定でないという欠点がある。又、熱可塑性ポリウレタン樹脂を靴材や布帛などのラミネート製品に使用すると、加水分解が起こりやすくなり、製品の寿命に影響を与える。
【0004】
従って、本発明者は、前記欠陥を改善できると感じ、研究に専念し、科学的原理の適用と組み合わせ、最終的に合理的なデザインの発明を提案し、前記欠陥を効果的に改善し、耐加水分解性を向上させたポリエステルポリオール製法を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の不足に対して、最終的に生成されたポリエステルポリオールの耐加水分解性を向上させることができるポリエステルポリオールの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を解決するために、本発明が採用する一つの技術的方案は、ポリエステルポリオールの製造方法を提供することである。前記ポリエステルポリオールの製造方法は、多塩基酸及びポリオールを含む原料反応物と、分子量が1000g/mol以上の高分子酸化防止剤である第1の酸化防止剤とを反応器に投入することと、続いて前記多塩基酸と前記ポリオールとを前記反応器にエステル化反応させてオリゴマーを形成させることと、前記反応器における前記オリゴマーを予備重合反応させて予備重合反応物を得ることを含む。前記予備重合反応のプロセスにおいて、前記方法は、前記予備重合反応物の酸価をサンプリング及びモニタリングすることを含み、前記予備重合反応物の前記酸価が第1の酸価に至った時に、前記方法は、エステル化反応触媒を前記予備重合反応物に添加して縮合重合反応を開始させると共に、ポリエステルポリオールを含む縮合重合反応物を生成させることを含み、前記第1の酸価は15mgKOH/gから35mgKOH/gの間であり、前記縮合重合反応のプロセスにおいて、前記方法は、前記縮合重合反応物の酸価をサンプリング及びモニタリングすることを含み、前記縮合重合反応物の前記酸価が第2の酸価に至った時に、前記縮合重合反応を停止し、前記第2の酸価は0.3mgKOH/g以下である。
【0007】
好ましくは、さらに前記縮合重合反応物の前記酸価が前記第2の酸価に至った時に、加水分解防止剤及び第2の酸化防止剤を前記縮合重合反応物に添加することを更に含み、前記加水分解防止剤は単量体系加水分解防止剤又は重合体系加水分解防止剤であり、前記加水分解防止剤の添加量は前記縮合重合反応物の酸価当量の1倍から8倍の間であり、前記第2の酸化防止剤は分子量が1000g/mol以下の一般的な酸化防止剤であり、前記第2の酸化防止剤の添加量は50ppmから5000ppm(百万分の一の濃度)の間である。
【0008】
好ましくは、前記エステル化反応は、第1の反応温度及び第1の反応圧力で、前記多塩基酸と前記ポリオールとをオリゴマー化反応させることであり、前記第1の反応温度は140℃から230℃の間であり、前記第1の反応圧力は740トルから780トルの間である。
【0009】
好ましくは、前記予備重合反応は、前記反応器内を真空ポンプで吸引減圧することにより、前記反応器内のガス圧力が前記第1の反応圧力から第2の反応圧力に減圧し、前記予備重合反応が第2の反応温度に加熱される条件下で行われ、前記第2の反応温度は200℃から250℃の間であり、前記第2の反応圧力は20トルから70トルの間である。
【0010】
好ましくは、前記反応器の内部には、前記多塩基酸及び前記ポリオールを撹拌するための撹拌機が設けられ、前記反応器の頂部が分離カラムと空間的に連通し、前記分離カラムの頂部には前記反応器の内部と連通する凝縮管が配置され、前記分離カラムの前記頂部温度を95℃から105℃の温度範囲に制御することにより、前記分離カラムで分離され、前記頂部から回流される分離物を前記温度範囲に制御することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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