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公開番号2024056751
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2024011668,2021542268
出願日2024-01-30,2019-09-27
発明の名称抗炎症療法に応答しやすい対象を特定するための可溶性TREM-1レベルの使用
出願人イノトレム
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 38/10 20060101AFI20240416BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】TREM-1阻害剤に応答しやすい炎症性障害に罹患しているヒト対象を特定するための方法に関し、特に、炎症性障害、好ましくはSIRS、敗血症または敗血症性ショックなどの急性炎症性障害に罹患し、治療法、特にTREM-1阻害剤に応答しやすいヒト対象を特定するためのin vitro方法を提供する。
【解決手段】本方法は、
a)ヒト対象からの生物学的サンプル中の骨髄細胞に発現する可溶性トリガー受容体-1(sTREM-1)のレベルを測定することと、
b)ステップa)で測定されたsTREM-1のレベルを所定のsTREM-1値と比較することと、
c)ステップa)で測定されたsTREM-1のレベルがステップb)の所定のsTREM-1値よりも高い、炎症性障害に罹患しているヒト対象を、治療法、特にTREM-1阻害剤に応答しやすいとして特定することと、を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
エレクトロケミルミネッセンスイムノアッセイ(ECLIA)を用いて測定される骨髄細胞に発現する可溶性トリガー受容体-1(sTREM-1)のレベルが1050pg/mLより高いか、または別のイムノアッセイを用いて測定される対応する値を有するヒト対象における急性炎症性障害の治療に使用するための、ナンギボチドを含む医薬組成物であって、ナンギボチドが配列番号9に記載のアミノ酸配列を有するTLT-1ペプチドであり、前記急性炎症性障害が敗血症性ショック、敗血症、または全身性炎症反応症候群(SIRS)である、医薬組成物。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記急性炎症性障害は、敗血症性ショックである、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記sTREM-1のレベルは、sTREM-1の血液のレベルである、請求項1または2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記sTREM-1の血液のレベルは、sTREM-1の血清のレベルまたはsTREM-1の血漿のレベルである、請求項3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
ナンギボチドは、少なくとも24時間の投与用である、請求項1~4のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
ナンギボチドは、1時間当たり体重1kg当たり0.1mg(mg/kg/h)から2.5mg/kg/hの範囲で連続注入により投与される、請求項1~5のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項7】
ナンギボチドは、0.3mg/kg/hから1mg/kg/hの範囲の用量で連続注入により投与される、請求項1~6のいずれか一項に記載の医薬組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒト対象、特に治療法、特にTREM-1阻害剤に応答しやすいヒト対象の亜集団における炎症性障害、好ましくは急性炎症性障害の治療に関する。したがって、本発明は、炎症性障害、好ましくは全身性炎症反応症候群(SIRS)、敗血症または敗血症性ショックなどの急性炎症性障害に罹患し、治療法、特にTREM-1阻害剤に応答しやすいヒト対象を特定するための方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
全身性炎症反応症候群(SIRS)は、全身性炎症および広範な組織損傷を特徴としている。SIRSは、感染性起源または非感染性起源のいずれかの非特異的傷害に対する応答として発生し得る。非感染性起源の傷害の例としては、これらに限定されないが、外傷、熱傷、膵炎、自己免疫疾患、および外科手術が挙げられる。感染性起源の傷害の例としては、細菌感染症、真菌感染症、およびウイルス感染症が挙げられる。
【0003】
敗血症は、感染に対する調節不全の宿主応答によって引き起こされる生命を脅かす臓器機能不全として定義されている(Singerら、JAMA.2016年2月23日;315(8):801-10)。したがって、敗血症は、感染に対する身体の応答が自身の組織および臓器を傷つけ、最終的には症例の30~50%で死に至る場合に生じる(Fleischmannら、Dtsch Arztebl Int.2016年3月11日;113(10):159-66)。さらに、多くの生存者は敗血症後症候群に罹患しており、敗血症後の感覚、外皮、消化、呼吸、胸痛、腎臓および筋骨格の問題の増加が報告されている(Huangら、Int J Qual Health Care.2018年6月19日)。世界保健機関(World Health Organization)によれば、敗血症は世界で毎年3,000万人以上に影響を及ぼし、600万人が死亡に至る可能性があると推定されている。
【0004】
敗血症性ショックは、敗血症のサブセットとして定義され、特に深刻な循環器、細胞、および代謝の異常は、敗血症のみの場合よりも高い死亡リスクと関連している(Singerら、JAMA.2016年2月23日;315(8):801-10)。臨床的に、敗血症性ショックの患者は、(i)65mmHg以上の平均血圧を維持するために昇圧剤の使用を必要とする、適切な輸液蘇生後に持続する低血圧に罹患している、かつ(ii)2mmol/Lを超える血清乳酸値を有する敗血症患者として特定され得る(Shankar-Hariら、JAMA.2016年2月23日;315(8):775-87)。
【0005】
現在、敗血症または敗血症性ショックの特定の原因治療は存在していない。したがって、患者の管理は主に早期認識に依存しており、これにより、適切な抗生物質の投与、必要な場合のソース制御手段、ならびに必要な場合の静脈内輸液および血管作用薬による蘇生など、正しい治療手段を迅速に開始することが可能になる(Cohenら、Lancet Infect Dis.2015年5月;15(5):581-614)。エンドトキシンおよびTLRを標的とする治療法などの治療を開発する以前の試みは奏功しなかった(Cuvierら、Br J Clin Pharmacol.2018年6月8日)。
【0006】
近年、出願人は、TREM-1(骨髄細胞で発現されるトリガー受容体-1)経路を標的とする治療法を開発した。TREM-1は、自然免疫細胞(単球/マクロファージ、好中球、血小板、樹状細胞)および内皮細胞によって発現される免疫受容体である。TREM-1の活性化により、急速な好中球の脱顆粒および酸化的バーストと共に、サイトカインおよびケモカインの産生がもたらされる。TREM-1の機能は、Toll様受容体(TLR)などの病原体認識受容体(PRR)と相乗作用することにより、豊富な免疫応答を引き起こすために、炎症を活性化/開始するのではなく、調節/増幅することである。特に、TREM-1経路は、敗血症および敗血症性ショックの病態生理学に関与している。したがって、出願人は、TREM-1阻害剤、すなわち、TREM-1活性を阻害する短鎖TLT-1(TREM様転写物-1)ペプチドが、炎症性障害、特に全身性炎症反応症候群(SIRS)、敗血症または敗血症性ショックなどの急性炎症性障害の治療に使用され得ることを示した(WO2011/124685)。TLT-1(Trem様転写物-1)は、TREMファミリーのメンバーである受容体であり、巨核球および血小板によってのみ発現する。
【0007】
しかし、TREM-1阻害剤がSIRS、敗血症、または敗血症性ショックなどの急性炎症性障害の治療に最大の治療効果をもたらすためには、治療法、特にTREM-1阻害剤に応答しやすい急性炎症性障害に罹患しているヒト対象を特定する必要が依然としてある。特に、治療法、特にTREM-1活性を阻害するTLT-1ペプチドに応答しやすいSIRS、敗血症または敗血症性ショックなどの急性炎症性障害に罹患しているヒト対象を特定する必要が依然としてある。
【0008】
出願人は、現在、敗血症性ショックに罹患しているヒト対象からの生物学的サンプル中の可溶性TREM-1(sTREM-1)のレベルを測定し、それらの測定されたsTREM-1レベルを所定のsTREM-1値と比較することにより、TREM-1阻害剤に応答しやすい敗血症性ショックに罹患しているヒト対象を特定できることを示している。特に、出願人は、敗血症性ショックに罹患しているヒト対象の参照集団において所定の中央値sTREM-1レベルよりも高い循環レベルのsTREM-1を有する敗血症性ショックに罹患しているヒト対象が、TREM-1活性を阻害するTLT-1ペプチドの投与に応答し、したがってそれらから利益を得る可能性が高いことを示している。
【0009】
したがって、本発明は、炎症性障害、好ましくはSIRS、敗血症または敗血症性ショックなどの急性炎症性障害に罹患し、治療法、特にTREM-1阻害剤に応答しやすいヒト対象を特定するためのin vitro方法に関し、本方法は、
a)ヒト対象からの生物学的サンプル中の骨髄細胞に発現する可溶性トリガー受容体-1(sTREM-1)のレベルを測定することと、
b)ステップa)で測定されたsTREM-1のレベルを所定のsTREM-1値と比較することと、
c)ステップa)で測定されたsTREM-1のレベルがステップb)の所定のsTREM-1値よりも高い、炎症性障害、好ましくは、SIRS、敗血症または敗血症性ショックなどの急性炎症性障害に罹患しているヒト対象を、治療法、特にTREM-1阻害剤に応答しやすいとして特定することと、を含む。
本発明はまた、それを必要とする対象における、炎症性障害、好ましくは、SIRS、敗血症または敗血症性ショックなどの急性炎症性障害の治療に使用するための治療法、好ましくはTREM-1阻害剤に関し、対象からの生物学的サンプル中で測定され、所定のsTREM-1値よりも高いsTREM-1のレベルは、対象が治療法、好ましくはTREM-1阻害剤に応答しやすいことを示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明は、治療法、好ましくはTREM-1阻害剤に応答しやすい炎症性障害に罹患しているヒト対象を特定するためのin vitro方法に関し、本方法は、
a)ヒト対象からの生物学的サンプル中の骨髄細胞に発現する可溶性トリガー受容体-1(sTREM-1)のレベルを測定することと、
b)ステップa)で測定されたsTREM-1のレベルを所定のsTREM-1値と比較することと、
c)ステップa)で測定されたsTREM-1のレベルがステップb)の所定のsTREM-1値よりも高い、炎症性障害に罹患しているヒト対象を、治療法、好ましくはTREM-1阻害剤に応答しやすいとして特定することと、を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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