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公開番号2024056025
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-19
出願番号2024034458,2022085716
出願日2024-03-07,2018-05-03
発明の名称血液ポンプ及びリングシール
出願人アビオメド オイローパ ゲーエムベーハー
代理人弁理士法人YKI国際特許事務所
主分類A61M 60/178 20210101AFI20240412BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明の目的は、血管に沿った高い圧力差に対する保護を与える血管内血液ポンプを提供することである。
【解決手段】血管内血液ポンプ1が、つぶれた形態と膨らんだ形態とをとるように構成され、患者の血管に挿入されると膨らんだ形態で患者の血管の内壁に接触し、内壁に接して封止するように構成されたリングシール10を含む。リングシール10を内部から支持するためにリングシール10の内部に支持部材12、13が配置され、支持部材12、13は、リングシール10に作用する血管の近位領域と遠位領域との所定の圧力差を超えると少なくとも部分的につぶれるように構成される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
患者の血管への経皮挿入のための血管内血液ポンプ(1)であって、カテーテル(100)と、前記カテーテル(100)に取り付けられたポンプ装置(2)とを含み、前記ポンプ装置(2)は、血液流入口(3)と、血液流出口(4)と、血液を前記血液流入口(3)から前記血液流出口(4)まで流れさせるための回転子(8)とを有し、前記血液ポンプは、
前記ポンプ装置(2)の前記血液流入口(3)と前記血液流出口(4)の間に配置され、つぶれた形態と膨らんだ形態とをとるように構成され、前記患者の血管の近位領域を前記血管の遠位領域から分離するように、前記血管に挿入されると前記膨らんだ形態で前記血管の内壁に接触し、前記内壁に接して封止するように構成された、リングシール(10)と、
前記リングシール(10)を内側から支持するために前記リングシール(10)内部に配置され、前記血管の前記近位領域と前記遠位領域との所定の圧力差が前記リングシール(10)に作用すると少なくとも部分的につぶれるように構成され、つぶれる前に100mmHgまでの圧力差に耐える、支持部材(12、13)とを含む、ことを特徴とする血液ポンプ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の血液ポンプであって、前記支持部材(12、13)は、前記支持部材(12、13)がつぶれる前に20mmHgまでの前記近位領域と前記遠位領域との圧力差に耐えるように構成された、ことを特徴とする血液ポンプ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の血液ポンプであって、前記支持部材(12、13)は、約5mmHgから約35mmHgまで、好ましくは約7mmHgから約30mmHgまでの、前記近位領域と前記遠位領域との圧力差に耐えるように構成された、ことを特徴とする血液ポンプ。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の血液ポンプであって、前記リングシール(10)は可撓膜(11)を含む、ことを特徴とする血液ポンプ。
【請求項5】
請求項4に記載の血液ポンプであって、前記リングシール(10)は、バルーンへの流体の供給と前記バルーンからの流体の除去とを可能にする膨張口を有する前記バルーンを形成する、ことを特徴とする血液ポンプ。
【請求項6】
請求項5に記載の血液ポンプであって、前記膨張口は、前記バルーンに流体を供給することによって前記バルーンを膨らませ、前記バルーンから流体を除去することによって前記バルーンをしぼませることができるようにするために、流体線路(14)に接続されている、ことを特徴とする血液ポンプ。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の血液ポンプであって、前記支持部材(12、13)は少なくとも部分的に圧縮可能である、ことを特徴とする血液ポンプ。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の血液ポンプであって、前記支持部材(12、13)は、前記膨らんだ形態の方をとる傾向がある、ことを特徴とする血液ポンプ。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれか1項に記載の血液ポンプであって、前記支持部材(12)は、フォームまたはスポンジを含む、ことを特徴とする血液ポンプ。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか1項に記載の血液ポンプであって、前記支持部材(13)は、好ましくは、ニチノールなどの形状記憶材料からなる、少なくとも1本の弾性ワイヤを含む、ことを特徴とする血液ポンプ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、患者の血管内に経皮的に挿入するための血管内血液ポンプに関する。この血液ポンプは、右心室補助装置、すなわち、患者の心臓の右心室の機能を補助するための血液ポンプとすることができる。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
左心室補助装置(LVAD)または右心室補助装置(RVAD)として患者の心臓の機能を補助するために、血管内血液ポンプが使用される。血管内血液ポンプは、典型的には、カテーテルと、カテーテルに取り付けられたポンプ装置とを含み、患者の心臓内に、例えば大動脈を通して左心室に、または大静脈を通して右心室に挿入される。カテーテルは、近位部と遠位部とを備えた細長い本体を有する場合があり、長手方向軸に沿って延び、カテーテルの、典型的には、外科医などの操作者から遠い遠位部にポンプ装置が取り付けられている。
【0003】
心室補助装置は、先天性心臓欠陥など、患者の心臓の機能障害または形成異常を治療するために使用することができる。例えば、いわゆるフォンタン手術時に、右心房から肺動脈に静脈血を迂回させるように、すなわち機能しない右心室がRVADによってバイパスされるように、患者の心臓にRVADが挿入される。RVADの別の用途は、例えばLVADが組み込まれた治療によって右心室に生じることがある障害を持つ患者のための用途である。右心室の異常に高い圧力を、最大25mmHgまでなどに緩和するため、および、左心室の治療中に右心室の障害を回避するために、LVADに加えてRVADが適用されることがある。正常で健康な静脈血圧は、約3~5mmHgの範囲であり得る。
【0004】
RVADとして使用される場合、ポンプ装置は、カテーテルを使用して肺動脈を通して1つの肺葉に向かって前進させられる。血液ポンプから流出する血液は肺に向けられるため、特に左心室から大動脈に血液をポンプ式に送り込むLVADと比較して、血液ポンプによって生じる圧力差が非常に重要である。高い圧力は肺の血管を傷つける可能性がある。肺動脈内の正常な健康圧は、約10mmHgから25mmHgの範囲、通常は約15mmHgであろう。心臓疾患のある患者では、30mmHgから40mmHg、さらには70mmHgから100mmHgなどのより高い肺動脈圧が見られることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、血管に沿った高い圧力差に対する保護を与える、患者の血管に経皮挿入するための血管内血液ポンプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、本発明により、独立請求項1に記載の特徴を有する血液ポンプによって達成される。本発明の好ましい実施形態およびその他の開発技術は、請求項1に従属する各請求項に記載されている。
【0007】
本発明によると、患者の血管内に経皮挿入するための血管内血液ポンプであって、カテーテルと、ポンプ装置と、リングシール内に配置された支持部材を備えるリングシールとを含む血管内血液ポンプが提供される。ポンプ装置は、血液流入口と、血液流出口と、血液を血液流入口から血液流出口まで流れさせるための回転子とを含む。リングシールは、ポンプ装置の血液流入口と血液流出口の間に配置される。
【0008】
リングシールは、つぶれた形態と膨らんだ形態とをとることができ、血管内に挿入されると膨らんだ形態で患者の血管の内壁に接触し、内壁に接して封止するように構成される。このようにして、リングシールは血管の近位領域を血管の遠位領域から分離する。支持部材は、リングシールを内側から支持するためにリングシールの内部に配置され、支持部材は血管の近位領域と遠位領域との所定の圧力差がリングシールに作用すると少なくとも部分的につぶれるように構成される。それと同時に、支持部材は、100mmHgまでの圧力差、好ましくは50mmHgまでなどのより小さい圧力差、好ましくは20mmHgまでの圧力差に耐えるように構成される。本開示全体を通じて、「遠位」という用語は、ユーザから離れて心臓に向かう方向を指し、「近位」という用語は、ユーザに向かう方向を指す。言い換えると、リングシールは、血液ポンプによって生じる流入口側と流出口側との圧力差が所定の値より大きいときにつぶれる。好ましくは、血液ポンプは肺動脈内に挿入されるように構成される。
【0009】
支持部材は、具体的には、以下でより詳細に説明するような機械的支持部材である。支持部材は、所定の圧力差まで、リングシールを膨らんだ形態に維持するように構成されるが、同時に、血管内の近位領域と遠位領域との所定の圧力差が超えられないように保証するのに十分に柔軟である。これは、例えば肺動脈において血液ポンプによって生じる圧力上昇を制限するために重要である。リングシールは、以下でより詳細に説明するように、100mmHg以上、好ましくは20mmHg以上の圧力差で、血管を閉塞させない。言い換えると、リングシールは、過圧弁のような働きをし、すなわち圧力差の所定の閾値を超えると、血液がリングシールを通過して圧力の低い方の側に向かう方向に流れることができるようにする。したがって、リングシールを設けることで、血管内に自己制御圧力がもたらされる。リングシールの内圧は好ましくは大気圧であり、すなわち、リングシールの内部は例えば開放線路を使用して環境と流体連絡することができる。
【0010】
リングシール、具体的にはリングシールを通って延びるカテーテル本体とは独立したその全体的外形は、所望の用途に適した任意の大きさと形状とを有することができる。例えば、リングシールは、球形、楕円形、円柱形またはこれらの組合せとすることができる。リングシールは、カテーテルの中心長手方向軸に関して対称、具体的には軸対称であってよく、または非対称であってもよい。リングシールの外径、具体的には膨らんだ形態における外径は、用途に応じて選定可能である。肺動脈での用途に適合し得る一実施形態では、膨らんだ形態のリングシールの外径は、約1cmから約2.5cmとすることができる。ポンプ装置は、約3cmから6cmの長さを有し得る。
(【0011】以降は省略されています)

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