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公開番号2024055767
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2023133052
出願日2023-08-17
発明の名称ポリオキシメチレン樹脂組成物
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 59/00 20060101AFI20240411BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】成形加工時の熱安定性と成形加工後の熱分解性のバランスとを兼ね備えたポリオキシメチレン樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】上記目的を達成するべく、本発明は、(a)ポリオキシメチレン重合体と、(b)フッ化アリールホウ素化合物(誘導体)と、を含み、前記(a)ポリオキシメチレン重合体のメトキシ末端量が、ポリオキシメチレン重合体1gあたり0.5×10―6mol以上であり、前記(b)フッ化アリールホウ素化合物(誘導体)の含有量が、ポリオキシメチレン樹脂組成物全体の質量に対して、10ppm以上1000ppm以下であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(a)ポリオキシメチレン重合体と、(b)フッ化アリールホウ素化合物(誘導体)と、を含み、
前記(a)ポリオキシメチレン重合体のメトキシ末端量が、ポリオキシメチレン重合体1gあたり0.5×10
-6
mol以上であり、
前記(b)フッ化アリールホウ素化合物(誘導体)の含有量が、ポリオキシメチレン樹脂組成物全体の質量に対して、10ppm以上1000ppm以下であることを特徴とする、ポリオキシメチレン樹脂組成物。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記(a)ポリオキシメチレン重合体のメトキシ末端量が、ポリオキシメチレン重合体1gあたり0.75×10
-6
mol以上、10×10
-6
mol以下であることを特徴とする、請求項1に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
【請求項3】
前記(b)フッ化アリールホウ素化合物の含有量が、ポリオキシメチレン樹脂組成物全体の質量に対して、100ppm以上1000ppm以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
【請求項4】
前記フッ化アリールホウ素化合物が、式(1)、式(2)又は式(3)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種類の化合物であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
JPEG
2024055767000004.jpg
33
148
(式(1)~(3)において、Ar

~Ar

は、それぞれ独立した、少なくとも一つ以上の水素原子がフッ素原子に置き換わったアリール基(フッ化アリール基)からなる置換基である。)
【請求項5】
前記フッ化アリールホウ素化合物が、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、ビス(ペンタフルオロフェニル)フルオロボラン及びペンタフルオロフェニルジフルオロボランからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
【請求項6】
前記フッ化アリールホウ素化合物が、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを少なくとも含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリオキシメチレン樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ポリオキシメチレン樹脂組成物は、優れた機械特性、成形加工性、摺動性を有することから、電気・電子材料分野、自動車分野、各種工業材料分野など幅広い分野で用いられているエンジニアリングプラスチックである。
ポリオキシメチレン樹脂組成物は、射出成型等の熱加工過程で分解、発泡を起こし臭気や外観性に悪影響を及ぼすことが知られており、これを解決するために共重合による安定構造の導入や重合後の末端安定化が施される。
【0003】
一方、近年では、ポリオキシメチレン樹脂は粉末射出成型のためのバインダーとしても用いられる。
このような用途では、成形加工後に熱分解によってポリオキシメチレン樹脂組成物を除去する工程を含むが、先述のとおり末端安定化されたポリオキシメチレン樹脂組成物の分解には、高温に加熱することが必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2013―501148
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、ポリオキシメチレン樹脂組成物は、粉末射出成型のバインダーとして用いられた後、加熱分解除去されるが、この際に高温に加熱することが必要である。
従来の加熱分解工程では、ポリオキシメチレン樹脂組成物が完全に除去されるまでに時間を要するため、生産性の観点から、より低温での分解や分解速度の向上が求められていた。
また、このような加熱分解工程は、エネルギー使用量が多く、昨今求められている温室効果ガス排出量削減の観点からも、より低温で分解できることが望まれていた。
【0006】
そこで本発明は、成形加工時の熱安定性と成形加工後の熱分解性のバランスとを兼ね備えたポリオキシメチレン樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決するために検討を重ねた結果、フッ化アリールホウ素化合物及び/又はその誘導体を含み、一定量以上のメトキシ末端構造を持つポリオキシメチレン重合体からなる樹脂組成物において、フッ化アリールホウ素化合物及び/又はその誘導体の質量割合を特定の範囲とすることにより、成形加工時の熱安定性と成形加工後の熱分解性のバランスとを高いレベルで両立できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は以下の通りである。
[1](a)ポリオキシメチレン重合体と、(b)フッ化アリールホウ素化合物(誘導体)と、を含み、
前記(a)ポリオキシメチレン重合体のメトキシ末端量が、ポリオキシメチレン重合体1gあたり0.5×10
-6
mol以上であり、
前記(b)フッ化アリールホウ素化合物(誘導体)の含有量が、ポリオキシメチレン樹脂組成物全体の質量に対して、10ppm以上1000ppm以下であることを特徴とする、ポリオキシメチレン樹脂組成物。
[2]前記(a)ポリオキシメチレン重合体のメトキシ末端量が、ポリオキシメチレン重合体1gあたり0.75×10
-6
mol以上、10×10
-6
mol以下である、[1]に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
[3]前記(b)フッ化アリールホウ素化合物の含有量が、ポリオキシメチレン樹脂組成物全体の質量に対して、100ppm以上1000ppm以下であることを特徴とする、[1]又は[2]に記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
[4]前記フッ化アリールホウ素化合物が、式(1)、式(2)又は式(3)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種類の化合物であることを特徴とする、[1]~[3]のいずれかに記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
JPEG
2024055767000001.jpg
33
148
(式(1)~(3)において、Ar

~Ar

は、それぞれ独立した、少なくとも一つ以上の水素原子がフッ素原子に置き換わったアリール基(フッ化アリール基)からなる置換基である。)
[5]前記フッ化アリールホウ素化合物が、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、ビス(ペンタフルオロフェニル)フルオロボラン及びペンタフルオロフェニルジフルオロボランからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする、[1]~[3]のいずれかに記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
及び
[6]前記フッ化アリールホウ素化合物が、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランを少なくとも含むことを特徴とする、[1]~[3]のいずれかに記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物は、成形加工時の熱安定性と成形加工後の熱分解性とのバランスに優れる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について、以下詳細に説明する。
なお、本発明は、以下の本実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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