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公開番号2024055530
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022162545
出願日2022-10-07
発明の名称塗料吐出装置及びこれを用いた自動車の塗装方法
出願人日産自動車株式会社
代理人弁理士法人とこしえ特許事務所
主分類B05B 1/10 20060101AFI20240411BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約【課題】音波の閉じ込め効率の低下が抑制できる塗料吐出装置及びこれを用いた自動車の塗装方法を提供する。
【解決手段】音波を生成する音源17と、前記音波が入口部181から入射して出口部182から出射する伝搬路184を有する音響管18と、基端側の導入部111から導入された塗料を先端側の吐出部112から吐出するノズル11と、を備え、少なくとも前記ノズルの吐出部が、前記伝搬路の入口部から出口部に沿って、前記先端側の前記吐出部が前記入口部と前記出口部との間の中間部183に位置するように挿入された塗料吐出装置1において、前記入口部における前記伝搬路の内周面と前記ノズルの外周面との半径方向の距離d1が、所定の共鳴条件を満たす距離とされ、前記出口部における前記伝搬路の内径d3が、前記所定の共鳴条件を満たす長さとされている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
音波を生成する音源と、
前記音波が入口部から入射して出口部から出射する伝搬路を有する音響管と、
基端側の導入部から導入された塗料を先端側の吐出部から吐出するノズルと、を備え、
少なくとも前記ノズルの吐出部が、前記伝搬路の入口部から出口部に沿って、前記先端側の前記吐出部が前記入口部と前記出口部との間の中間部に位置するように挿入された塗料吐出装置において、
前記入口部における前記伝搬路の内周面と前記ノズルの外周面との半径方向の距離が、所定の共鳴条件を満たす距離とされ、
前記出口部における前記伝搬路の内径が、前記所定の共鳴条件を満たす長さとされている塗料吐出装置。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記伝搬路は、管体の円形孔又はブロック体の円形孔からなる請求項1に記載の塗料吐出装置。
【請求項3】
前記伝搬路の前記入口部の内径は、前記出口部の内径より大きい請求項2に記載の塗料吐出装置。
【請求項4】
前記ノズルは、前記伝搬路の中心線に沿って挿入されている請求項3に記載の塗料吐出装置。
【請求項5】
前記伝搬路の前記出口部の内径は、前記伝搬路の軸方向に沿って第1の所定長だけ等しく形成されている請求項2に記載の塗料吐出装置。
【請求項6】
前記伝搬路の前記入口部の内径は、前記伝搬路の軸方向に沿って第2の所定長だけ等しく形成されている請求項5に記載の塗料吐出装置。
【請求項7】
前記伝搬路の前記中間部の内径は、前記伝搬路の前記入口部から前記出口部に向かって縮径するように形成されている請求項6に記載の塗料吐出装置。
【請求項8】
前記伝搬路の前記入口部から前記出口部に向かって気体を供給する気体供給器をさらに備える請求項1に記載の塗料吐出装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の塗料吐出装置を用い、自動車ボディ又は自動車部品に前記塗料を塗布する自動車の塗装方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、塗料吐出装置及びこれを用いた自動車の塗装方法に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
音源と、音源から大きくとも約λ/2離れた位置に設けられた音響管と、を備え、塗料を吐出するノズルの先端を音響管の内部に設けたプリンタ装置が知られている(特許文献1)。ノズルの先端から滴下する塗料粒子に音響放射力(以下、本明細書において音響力という。)を印加することで、塗料の微粒化が促進される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国公開2017/0001439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術によれば、音波の波長をλ、音響管の伝搬路の内径をdhとすると、dh=0.14λの関係が成立する場合に音波の閉じ込め効率が最も高いと報告されている。しかしながら、上記従来技術のように伝搬路にノズルを挿入すると、ノズルが挿入された部分の伝搬路についてはdh=0.14λが成立せず、音波の閉じ込め効率が低下するという問題がある。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、音波の閉じ込め効率の低下が抑制できる塗料吐出装置及びこれを用いた自動車の塗装方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、音響管の入口部における伝搬路の壁面とノズルの外周面との半径方向の距離を、所定の共鳴条件を満たす距離に設定するとともに、音響管の出口部における伝搬路の内径を、前記所定の共鳴条件を満たす長さに設定することによって、上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ノズルの一部を音響管の伝搬路に挿入しても、入口部及び出口部において所定の共鳴条件を満たす構造とされているので、音波の閉じ込め効率の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明に係る塗料吐出装置の一実施の形態を示す構成図である。
(A)は図1のIIA-IIA線、(B)はIIB-IIB線、(C)はIIC-IIC線に沿う断面図である。
図1に示す本実施形態の比較例1に係る音響管を示す断面図である。
図1に示す本実施形態の比較例2に係る音響管を示す断面図である。
図1に示す本実施形態の比較例3に係る音響管を示す断面図である。
本実施形態及び比較例に係る音響管の最大音圧の測定結果を示す図である。
本実施形態及び比較例に係る音響管を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態例を説明する。図1は、本発明に係る塗料吐出装置1の一実施の形態を示す構成図である。本実施形態の塗料吐出装置1は、特に限定はされないが、たとえば自動車用塗料(アクリル樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂などを基体樹脂とする熱硬化型塗料であり、水系塗料又は有機溶剤系塗料のいずれであってもよい。必要に応じて着色顔料や光輝性顔料を含んでよい。)を用いて自動車ボディの外板/内板やバンパなどの自動車部品を塗装する工程に適用することができる。自動車ボディの外板/内板やバンパなどの自動車部品を塗装する場合、サイドドアやフェンダなどの被塗装面がほぼ鉛直面になるため、比較的高粘度の塗料を使用する必要がある。その意味で、紙媒体への印刷に用いられるインクジェット記録装置の記録ヘッドなどは、低粘度のインクを使用することが前提であるため、自動車ボディの塗装用途には適していない。
【0010】
本実施形態の塗料吐出装置1は、基端側の導入部111から導入された塗料を先端側の吐出部112から吐出するノズル11と、当該ノズル11に塗料を供給する塗料供給系(塗料タンク12,塗料配管13、塗料ポンプ14及び開閉弁15の総称)と、音波を生成する音源17と、伝搬路184を有する音響管18と、音響管18に気体を供給する気体供給器19と、塗料ポンプ14、開閉弁15、音源17及び気体供給器19を制御する制御部16と、を備える。なお、気体供給器19は本発明の必須の構成要素ではなく、必要に応じて省略してもよい。以下の実施形態では、気体供給器19により音響管18に空気を供給し、音圧に加えて塗料に吐出力を印加するものとする。
(【0011】以降は省略されています)

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