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公開番号2024042358
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2022147020
出願日2022-09-15
発明の名称表面処理方法
出願人株式会社新免鉄工所
代理人個人
主分類B05D 3/06 20060101AFI20240321BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約【課題】鋼構造物の表面に付着する表面付着層を効率よく除去し、鋼構造物の素地表面に所望の表面粗さを付与する表面処理方法を提供する。
【解決手段】鋼構造物の表面処理方法であって、鋼構造物の表面に付着する表面付着層の一部を除去する補助除去工程、前記表面付着層の一部が除去された前記鋼構造物の表面にレーザー光を照射して残存する表面付着層を除去する第1レーザー照射工程を有する付着層除去工程、前記工程における受熱により鋼構造物の表面に形成される酸化被膜層を除去する第2レーザー照射工程、前記付着層除去工程は、補助除去工程後における表面付着層の膜厚を計測する膜厚計測工程を備えており、前記第1レーザー照射工程は、表面付着層の膜厚が100μm以下である際に実施され、表面付着層を除去して鋼構造物の素地を露出させるともに、素地表面に所定の表面粗さを付与する工程であることを特徴とする表面処理方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
鋼構造物の表面処理を行う表面処理方法であって、
前記鋼構造物の表面に付着する表面付着層の一部を除去する補助除去工程、及び、前記表面付着層の一部が除去された前記鋼構造物の表面にレーザー光を照射して残存する表面付着層を除去する第1レーザー照射工程を有する付着層除去工程と、
前記第1レーザー照射工程において照射されるレーザー出力よりも低いレーザー出力にて前記鋼構造物の表面を照射することにより、前記第1レーザー照射工程における受熱によって前記鋼構造物の表面に形成される酸化被膜層を除去する第2レーザー照射工程とを備え、
前記付着層除去工程は、前記補助除去工程後における前記鋼構造物の表面に付着する前記表面付着層の膜厚を計測する膜厚計測工程を備えており、
前記第1レーザー照射工程は、前記膜厚計測工程によって計測される前記表面付着層の膜厚が100μm以下である際に実施され、前記表面付着層を除去して前記鋼構造物の素地を露出させるともに、前記鋼構造物の素地表面に所定の表面粗さを付与する工程であることを特徴とする表面処理方法。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記第1レーザー照射工程において、前記鋼構造物の素地表面の表面粗さRaを5μm以上、かつ、表面粗さRzを30μm以上の範囲に調整する請求項1に記載の表面処理方法。
【請求項3】
前記第1レーザー照射工程において照射されるレーザー照射条件は、レーザー出力が、1500W以上2500W以下、レーザー光送り速度が、800mm/秒以上1500mm/秒以下、レーザー光スポット径が、1.0mm以下、レーザー光の焦点距離が200mm以上700mm以下の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面処理方法。
【請求項4】
前記膜厚計測工程により計測された前記表面付着層の膜厚寸法、および、前記表面付着層に含まれる付着物質の種類に応じて、第1レーザー照射工程におけるレーザー照射条件を選定する照射条件選定工程を備えることを特徴とする請求項3に記載の表面処理方法。
【請求項5】
前記第2レーザー照射工程において照射されるレーザー光のレーザー出力は、 前記第1レーザー照射工程において照射されるレーザー光のレーザー出力の0.1倍以下であることを特徴とする請求項3に記載の表面処理方法。
【請求項6】
前記第1レーザー照射工程において照射されるレーザー光は、CWレーザーであり、前記第2レーザー照射工程に照射されるレーザー光は、1回の照射時間が10マイクロ秒以下のパルスレーザーであることを特徴とする請求項3に記載の表面処理方法。
【請求項7】
前記補助除去工程は、前記鋼構造物の表面に付着する前記表面付着層を剥離剤を用いて、或いは、前記鋼構造物の表面に付着する前記表面付着層を加熱して溶融させることにより、又は、レーザー光を照射することにより該表面付着層の少なくとも一部を除去する工程であることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、表面処理方法に関する。特に、鋼構造物の表面に付着する表面付着層を除去しつつ、鋼構造物の素地表面に所望の表面粗さを付与する表面処理方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、橋梁や鉄塔、プラント、タンク、機械部品等の鋼を用いて構成される様々な鋼構造物が知られている。これら鋼構造物には、防触等の目的や補強の目的等から鋼構造物の表面に塗装や溶射等が行われる。このような鋼構造物の補修を行う場合、鋼構造物の表面に付着する塗装層や溶射層を除去したのち、補修を行い、再度新たな塗装や溶射が行なわれることになるが、新たに形成される塗装層や溶射層と、鋼構造物の素地表面との密着性を高める必要性から鋼構造物の素地表面に所望の表面粗さを付与することが求められる。所望の表面粗さを付与するため、従来は、ブラスト処理が施されるのが一般的であった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このブラスト処理を行うには、環境への配慮のため、鋼構造物に養生を施こして、ブラストに使用される研磨材が飛び散らないようにする必要があり、また、機材が大がかりになってしまい、小規模の補修で適用することが難しいという問題があった。
【0004】
本発明は上記問題を解決すべくなされたものであり、より簡便に、鋼構造物の表面に付着する表面付着層を効率よく除去しつつ、鋼構造物の素地表面に所望の表面粗さを付与することができる表面処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の前記目的は、鋼構造物の表面処理を行う表面処理方法であって、前記鋼構造物の表面に付着する表面付着層の一部を除去する補助除去工程、及び、前記表面付着層の一部が除去された前記鋼構造物の表面にレーザー光を照射して残存する表面付着層を除去する第1レーザー照射工程を有する付着層除去工程と、前記第1レーザー照射工程において照射されるレーザー出力よりも低いレーザー出力にて前記鋼構造物の表面を照射することにより、前記第1レーザー照射工程における受熱によって前記鋼構造物の表面に形成される酸化被膜層を除去する第2レーザー照射工程とを備え、前記付着層除去工程は、前記補助除去工程後における前記鋼構造物の表面に付着する前記表面付着層の膜厚を計測する膜厚計測工程を備えており、前記第1レーザー照射工程は、前記膜厚計測工程によって計測される前記表面付着層の膜厚が100μm以下である際に実施され、前記表面付着層を除去して前記鋼構造物の素地を露出させるともに、前記鋼構造物の素地表面に所定の表面粗さを付与する工程であることを特徴とする表面処理方法により達成される。
【0006】
また、上記表面処理方法に関し、前記第1レーザー照射工程において、前記鋼構造物の素地表面の表面粗さRaを5μm以上、かつ、表面粗さRzを30μm以上の範囲に調整されることが好ましい。
【0007】
また、前記第1レーザー照射工程において照射されるレーザー照射条件は、レーザー出力が、1500W以上2500W以下、レーザー光送り速度が、800mm/秒以上1500mm/秒以下、レーザー光スポット径が、1.0mm以下、レーザー光の焦点距離が200mm以上700mm以下の範囲であることが好ましい。
【0008】
また、前記膜厚計測工程により計測された前記表面付着層の膜厚寸法、および、前記表面付着層に含まれる付着物質の種類に応じて、第1レーザー照射工程におけるレーザー照射条件を選定する照射条件選定工程を備えることが好ましい。
【0009】
また、前記第2レーザー照射工程において照射されるレーザー光のレーザー出力は、前記第1レーザー照射工程において照射されるレーザー光のレーザー出力の0.1倍以下であることが好ましい。
【0010】
また、前記第1レーザー照射工程において照射されるレーザー光は、CWレーザーであり、前記第2レーザー照射工程に照射されるレーザー光は、1回の照射時間が10マイクロ秒以下のパルスレーザーであることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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