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公開番号2024055258
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022162038
出願日2022-10-07
発明の名称ポリエステルフィルム
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人
主分類C08J 5/18 20060101AFI20240411BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
低リタデーション特性を有し、かつ、耐屈曲性及び耐熱性にも優れるポリエステルフィルムを提供することにある。
【解決手段】
ポリエチレンテレフタレート(A)を主成分とし、延伸固有複屈折が0.0350以下である樹脂組成物(X)を主成分樹脂として含み、融解エンタルピーが、5~50J/gである、ポリエステルフィルムである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリエチレンテレフタレート(A)を主成分とし、延伸固有複屈折が0.0350以下である樹脂組成物(X)を主成分樹脂として含み、
融解エンタルピーが、5~50J/gである、ポリエステルフィルム。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記樹脂組成物(X)のガラス転移温度が、75~130℃である、請求項1に記載のポリエステルフィルム。
【請求項3】
前記樹脂組成物(X)が、さらに、ポリアリレート(B)を含有する、請求項1又は2に記載のポリエステルフィルム。
【請求項4】
前記ポリエチレンテレフタレート(A)100質量部に対して、前記ポリアリレート(B)を1質量部以上60質量部以下の割合で含む、請求項3に記載のポリエステルフィルム。
【請求項5】
前記樹脂組成物(X)が、さらに、相溶化剤(C)を含有する、請求項3記載のポリエステルフィルム。
【請求項6】
前記ポリエチレンテレフタレート(A)100質量部に対して、前記相溶化剤(C)を1質量部以上50質量部以下の割合で含む、請求項5に記載のポリエステルフィルム。
【請求項7】
前記ポリエチレンテレフタレート(A)が、ホモポリエチレンテレフタレートである、請求項1又は2に記載のポリエステルフィルム。
【請求項8】
面内リタデーションが、500nm以下である、請求項1又は2に記載のポリエステルフィルム。
【請求項9】
長手方向(MD)及び幅方向(TD)それぞれの高温屈曲試験後の屈曲角度の平均値が、140度以下である、請求項1又は2に記載のポリエステルフィルム。
【請求項10】
長手方向(MD)及び幅方向(TD)それぞれの方向に5%引張ひずみまでの引張サイクル試験を行った際のヒステリシスロス率の平均値が、50%以下である、請求項1又は2に記載のポリエステルフィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステルフィルムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエステルは、耐熱性、耐候性、機械的強度、透明性、耐薬品性、ガスバリア性などの性質に優れており、かつ、価格的にも入手し易いことから、汎用性が高く、現在、飲料・食品用容器や包装材、成形品、フィルムなどに広く利用されている樹脂である。ポリエステル樹脂の主なものはポリエチレンテレフタレートであり、機械特性、耐薬品性などに優れていて幅広い用途があるが、耐屈曲性などに難点がある。
【0003】
一方で、近年、電子機器などの小型化、軽量化に伴い、フレキシブル基板やフレキシブルプリント回路が用いられる傾向にある。その流れに伴い、ディスプレイ用途においてもフレキシブル性の要求が高まり、復元性に優れ、繰り返しの折り曲げ耐性(耐屈曲性)に優れるフィルムが強く求められている。
【0004】
また、液晶ディスプレイ、タッチパネル、OLED(Organic Light Emitting Diode)等の各種光学用部材として用いられるフィルムには、例えば、偏光下において、光干渉に伴う干渉色や虹ムラの発生を抑制できることが求められる。
かかる問題に対する解決策として、リタデーションを特定の範囲に制御する方法が挙げられるが、フィルムの異方性を低くして、長手方向(MD)と幅方向(TD)の物性バランスを保つことができる点で、フィルムのリタデーションを低く制御することが望ましい。
【0005】
例えば特許文献1には、量産性に優れており、繰り返し折り曲げた後に折りたたみ部分で表示される画像に乱れを生じるおそれがない折りたたみ型ディスプレイの提供のために、折りたたみ部にクラックが発生することのない、折りたたみ型ディスプレイ用ポリエステルフィルムが開示されている。
【0006】
特許文献2には、高屈折率、低複屈折、高い靭性も備えた、フルオレン骨格を有するポリエステル樹脂及びその樹脂を含む成形体が開示されている。
【0007】
また、特許文献3には、成形性、耐熱性、耐衝撃性および透明性に優れ、成形加工時に変色をほとんど起こさない樹脂組成物として、ポリアリレート樹脂10~90質量部、および少なくともテレフタル酸および1,4-シクロヘキサンジメタノールからなるポリエステルであって、テレフタル酸の使用量が該ポリエステルの全ジカルボン酸成分に対して50~100モル%、1,4-シクロヘキサンジメタノールの使用量が該ポリエステルの全ジオール成分に対して50~100モル%であるポリエステル90~10質量部を含んでなることを特徴とするポリアリレート樹脂組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2021-9349号公報
特開2016-69643号公報
特開2002-302596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に開示されているフィルムは、長手方向(MD)の耐屈曲性には優れているものの、幅方向(TD)の耐屈曲性が不十分であるため、フィルムの方向によって折り曲げ特性の制約を受けることになり、ディスプレイの製造工程や加工工程において、その都度、フィルムの方向を揃えて製造する必要があるなど、作業負荷が増大する場合がある。また、リタデーションが高いため、干渉を防止することはできても、フィルムの異方性を低くすることができず、上述のように、折り曲げ方向による折り曲げ特性などに差が生じ、ディスプレイによっては適用が困難な場合がある。
【0010】
特許文献2や特許文献3には、光干渉に伴う干渉色や虹ムラの発生を抑制しつつ、フィルムの長手方向(MD)と幅方向(TD)の物性バランスを保つためにフィルムのリタデーションを低く制御することは検討されていない。
(【0011】以降は省略されています)

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