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公開番号2024054955
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022161443
出願日2022-10-06
発明の名称接着性樹脂組成物、架橋体、熱硬化性接着フィルムまたはシート、積層体、回路基板および電子機器
出願人三井化学株式会社
代理人個人
主分類C08F 32/02 20060101AFI20240411BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】高周波領域での低誘電特性および透明性が向上した接着性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】熱硬化型環状オレフィン系共重合体(m)と、架橋剤(X)と、酸化防止剤(Y)と、を含む接着性樹脂組成物であって、前記熱硬化型環状オレフィン系共重合体(m)は、(A)1種以上のオレフィン由来の繰り返し単位と、(B)1種以上の環状非共役ジエン由来の繰り返し単位と、(C)1種以上の環状オレフィン由来の繰り返し単位と、を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
熱硬化型環状オレフィン系共重合体(m)と、
架橋剤(X)と、
酸化防止剤(Y)と、
を含む接着性樹脂組成物であって、
前記熱硬化型環状オレフィン系共重合体(m)は、
(A)下記一般式(I)で表される1種以上のオレフィン由来の繰り返し単位と、
(B)下記一般式(III)で表される1種以上の環状非共役ジエン由来の繰り返し単位と、
(C)下記一般式(V)で表される1種以上の環状オレフィン由来の繰り返し単位と、を含む、接着性樹脂組成物。
TIFF
2024054955000022.tif
31
73
〔上記一般式(I)において、R
300
は水素原子または炭素原子数1~29の直鎖状または分岐状の炭化水素基を示す。〕
TIFF
2024054955000023.tif
58
124
〔上記一般式(III)中、uは0または1であり、vは0または正の整数であり、wは0または1であり、R
61
~R
76
ならびにR
a1
およびR
b1
は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~20のアルキル基、炭素原子数1~20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3~15のシクロアルキル基または炭素原子数6~20の芳香族炭化水素基であり、R
104
は水素原子または炭素原子数1~10のアルキル基であり、tは0~10の正の整数であり、R
75
およびR
76
は互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。〕
TIFF
2024054955000024.tif
62
115
〔上記一般式(V)中、uは0または1であり、vは0または正の整数であり、wは0または1であり、R
61
~R
78
ならびにR
a1
およびR
b1
は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~20のアルキル基、炭素原子数1~20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3~15のシクロアルキル基または炭素原子数6~20の芳香族炭化水素基であり、R
75
~R
78
は互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。〕
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記熱硬化型環状オレフィン系共重合体(m)とは異なる環状オレフィン系(共)重合体(n)をさらに含み、
前記環状オレフィン系(共)重合体(n)は、エチレンまたはα-オレフィンと環状オレフィンとの共重合体(n1)(ただし、前記共重合体(n1)は前記一般式(III)で表される環状非共役ジエン由来の繰り返し単位を含まない)および環状オレフィンの開環重合体(n2)から選択される少なくとも一種を含み、
前記熱硬化型環状オレフィン系共重合体(m)と前記環状オレフィン系(共)重合体(n)との合計量を100質量%としたとき、
前記熱硬化型環状オレフィン系共重合体(m)の含有量が5質量%以上95質量%以下であり、
前記環状オレフィン系(共)重合体(n)の含有量が5質量%以上95質量%以下である、請求項1に記載の接着性樹脂組成物。
【請求項3】
バインダー樹脂をさらに含有する、請求項1または2に記載の接着性樹脂組成物。
【請求項4】
前記バインダー樹脂は変性ポリオレフィンを含む、請求項3に記載の接着性樹脂組成物。
【請求項5】
前記熱硬化型環状オレフィン系共重合体(m)中の繰り返し単位の合計モル数を100モル%とした場合に、
前記オレフィン由来の繰り返し単位(A)の含有量が10モル%以上90モル%以下、
前記環状非共役ジエン由来の繰り返し単位(B)の含有量が1モル%以上40モル%以下、および
前記環状オレフィン由来の繰り返し単位(C)の含有量が1モル%以上50モル%以下である、請求項1~4のいずれかに記載の接着性樹脂組成物。
【請求項6】
前記環状非共役ジエン由来の繰り返し単位(B)を構成する環状非共役ジエンが、5-ビニル-2-ノルボルネンを含む、請求項1~5のいずれかに記載の接着性樹脂組成物。
【請求項7】
前記環状オレフィン由来の繰り返し単位(C)を構成する環状オレフィンが、テトラシクロ[4.4.0.1
2,5
.1
7,10
]-3-ドデセンおよびビシクロ[2.2.1]-2-ヘプテンからなる群から選択される少なくとも一種を含む、請求項1~6のいずれかに記載の接着性樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の接着性樹脂組成物の架橋体。
【請求項9】
請求項1~7のいずれかに記載の接着性樹脂組成物または請求項8に記載の架橋体を含む熱硬化性接着フィルムまたはシート。
【請求項10】
請求項9に記載の熱硬化性接着フィルムまたはシートを基材に積層した積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、接着性樹脂組成物、架橋体、熱硬化性接着フィルムまたはシート、積層体、回路基板および電子機器に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
昨今、高周波帯域を使用する無線通信機器等の増加に加え、通信速度の高速化によって、必然的に高い帯域の周波数帯が用いられることが多くなってきた。これに伴い、高周波における伝送ロスを極限まで軽減するために、回路基板を構成する材料(たとえば基材、接着剤、ガラスクロスおよび充填剤)においても誘電正接が小さいことが求められている。
【0003】
特許文献1および特許文献2には、特定のジエン化合物を共重合した環状オレフィン系共重合体を有機過酸化物等で架橋することにより得られるシートが優れた誘電特性を示すことが開示されている。
【0004】
また特許文献3では、高周波基板の接着層にポリフェニレンエーテル樹脂を利用することで誘電正接が小さい接着層を得られることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-100843号公報
国際公開第2012/046443号
特開2021-147621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らの検討によれば、特許文献3に記載される接着剤組成物の硬化物においては、今後予想される電気信号の更なる高周波化に対応するために、高周波領域での低誘電特性にさらなる改善の余地があった。
また、特許文献3に記載される接着剤組成物の硬化物は褐色を呈するため、透明性を必要とする用途には適さず、透明性について、さらなる改善の余地があった。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、高周波領域での低誘電特性および透明性が向上した接着性樹脂組成物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の環状オレフィン系共重合体を用いることで、高周波領域での低誘電特性および透明性を有する接着性樹脂組成物を得ることが可能であることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
[1]
熱硬化型環状オレフィン系共重合体(m)と、
架橋剤(X)と、
酸化防止剤(Y)と、
を含む接着性樹脂組成物であって、
前記熱硬化型環状オレフィン系共重合体(m)は、
(A)下記一般式(I)で表される1種以上のオレフィン由来の繰り返し単位と、
(B)下記一般式(III)で表される1種以上の環状非共役ジエン由来の繰り返し単位と、
(C)下記一般式(V)で表される1種以上の環状オレフィン由来の繰り返し単位と、を含む、接着性樹脂組成物。
TIFF
2024054955000001.tif
31
73
〔上記一般式(I)において、R
300
は水素原子または炭素原子数1~29の直鎖状または分岐状の炭化水素基を示す。〕
TIFF
2024054955000002.tif
58
124
〔上記一般式(III)中、uは0または1であり、vは0または正の整数であり、wは0または1であり、R
61
~R
76
ならびにR
a1
およびR
b1
は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~20のアルキル基、炭素原子数1~20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3~15のシクロアルキル基または炭素原子数6~20の芳香族炭化水素基であり、R
104
は水素原子または炭素原子数1~10のアルキル基であり、tは0~10の正の整数であり、R
75
およびR
76
は互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。〕
TIFF
2024054955000003.tif
62
115
〔上記一般式(V)中、uは0または1であり、vは0または正の整数であり、wは0または1であり、R
61
~R
78
ならびにR
a1
およびR
b1
は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~20のアルキル基、炭素原子数1~20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3~15のシクロアルキル基または炭素原子数6~20の芳香族炭化水素基であり、R
75
~R
78
は互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。〕
[2]
前記熱硬化型環状オレフィン系共重合体(m)とは異なる環状オレフィン系(共)重合体(n)をさらに含み、
前記環状オレフィン系(共)重合体(n)は、エチレンまたはα-オレフィンと環状オレフィンとの共重合体(n1)(ただし、前記共重合体(n1)は前記一般式(III)で表される環状非共役ジエン由来の繰り返し単位を含まない)および環状オレフィンの開環重合体(n2)から選択される少なくとも一種を含み、
前記熱硬化型環状オレフィン系共重合体(m)と前記環状オレフィン系(共)重合体(n)との合計量を100質量%としたとき、
前記熱硬化型環状オレフィン系共重合体(m)の含有量が5質量%以上95質量%以下であり、
前記環状オレフィン系(共)重合体(n)の含有量が5質量%以上95質量%以下である、[1]に記載の接着性樹脂組成物。
[3]
バインダー樹脂をさらに含有する、[1]または[2]に記載の接着性樹脂組成物。
[4]
前記バインダー樹脂は変性ポリオレフィンを含む、[3]に記載の接着性樹脂組成物。
[5]
前記熱硬化型環状オレフィン系共重合体(m)中の繰り返し単位の合計モル数を100モル%とした場合に、
前記オレフィン由来の繰り返し単位(A)の含有量が10モル%以上90モル%以下、
前記環状非共役ジエン由来の繰り返し単位(B)の含有量が1モル%以上40モル%以下、および
前記環状オレフィン由来の繰り返し単位(C)の含有量が1モル%以上50モル%以下である、[1]~[4]のいずれかに記載の接着性樹脂組成物。
[6]
前記環状非共役ジエン由来の繰り返し単位(B)を構成する環状非共役ジエンが、5-ビニル-2-ノルボルネンを含む、[1]~[5]のいずれかに記載の接着性樹脂組成物。
[7]
前記環状オレフィン由来の繰り返し単位(C)を構成する環状オレフィンが、テトラシクロ[4.4.0.1
2,5
.1
7,10
]-3-ドデセンおよびビシクロ[2.2.1]-2-ヘプテンからなる群から選択される少なくとも一種を含む、[1]~[6]のいずれかに記載の接着性樹脂組成物。
[8]
[1]~[7]のいずれかに記載の接着性樹脂組成物の架橋体。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高周波領域での低誘電特性および透明性が向上した接着性樹脂組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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