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公開番号2024046615
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-03
出願番号2023148899
出願日2023-09-14
発明の名称ポリエステルフィルム
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人
主分類C08J 5/18 20060101AFI20240327BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
粒子の凝集を抑えることで、フィルム表面の微細な凹凸形成の精密制御が可能な、ポリエステルフィルムを提供することにある。
【解決手段】
一方の表面(A)が、少なくとも粒子(a1)及び粒子(a2)を含み、前記粒子(a1)が、アルミナ粒子であり、前記粒子(a2)が、前記粒子(a1)以外の粒子であり、前記表面(A)が、以下の(1)及び(2)の要件を全て満足する、ポリエステルフィルムである。
(1)算術平均高さ(Sa)が1~15nmであること。
(2)最大山高さ(Sp)が150nm以下であること。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
一方の表面(A)が、少なくとも粒子(a1)及び粒子(a2)を含み、
前記粒子(a1)が、アルミナ粒子であり、
前記粒子(a2)が、前記粒子(a1)以外の粒子であり、
前記表面(A)が、以下の(1)及び(2)の要件を満足する、ポリエステルフィルム。
(1)算術平均高さ(Sa)が1~15nmであること。
(2)最大山高さ(Sp)が150nm以下であること。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
一方の表面(A)が、少なくとも粒子(a1)及び粒子(a2)を含み、
前記表面(A)が、以下の(1)及び(2)の要件を満足し、
前記粒子(a1)及び(a2)のpH7におけるゼータ電位が、以下の(3)又は(4)の要件を満足する、ポリエステルフィルム。
(1)算術平均高さ(Sa)が1~15nmであること。
(2)最大山高さ(Sp)が150nm以下であること。
(3)前記粒子(a1)が正の値であり、前記粒子(a2)が負の値であること。
(4)前記粒子(a1)が負の値であり、前記粒子(a2)が正の値であること。
【請求項3】
前記粒子(a1)の平均粒径が、前記粒子(a2)の平均粒径よりも小さい、請求項1又は2に記載のポリエステルフィルム。
【請求項4】
前記粒子(a1)がアルミナ粒子である、請求項1又は2に記載のポリエステルフィルム。
【請求項5】
前記粒子(a1)の平均粒径が0.01~1μmである、請求項1又は2に記載のポリエステルフィルム。
【請求項6】
前記粒子(a2)の平均粒径が、0.05~1μmである、請求項1又は2に記載のポリエステルフィルム。
【請求項7】
前記粒子(a2)が、有機粒子又はシリカ粒子のいずれかである、請求項1又は2に記載のポリエステルフィルム。
【請求項8】
前記粒子(a1)及び前記粒子(a2)の合計含有量が、含有させる層に対して、質量割合で300~10000ppmである、請求項1又は2に記載のポリエステルフィルム。
【請求項9】
前記粒子(a1)の含有量が、含有させる層に対して、質量割合で100~5000ppmである、請求項1又は2に記載のポリエステルフィルム。
【請求項10】
前記粒子(a2)の含有量が、含有させる層に対して、質量割合で100~8000ppmである、請求項1又は2に記載のポリエステルフィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層セラミックコンデンサーの製造工程において使用される工程用離型フィルムの支持体に好適なポリエステルフィルムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、自動車の電装化やスマートフォンの高機能化等に伴い、積層セラミックコンデンサー(Multi-Layered-Ceramic-Capacitor;MLCC)の小型化及び高容量化が進んでいる。
積層セラミックコンデンサーは、次のようにして製造される。
まず、離型フィルム上に、セラミック成分及びバインダー樹脂を含むセラミックスラリーを塗工し、乾燥することでセラミックグリーンシート(誘電体シート)を作製し、これに電極をスクリーン印刷法等により印刷して内部電極とし、乾燥した後に印刷済のセラミックグリーンシートを離型フィルムから剥離し、このようなグリーンシートを多数積層させる。積層させたグリーンシートをプレスして一体化させた後、個々のチップに切断する。
その後、焼成炉で内部電極及び誘電体層を焼結させ、積層セラミックコンデンサーが製造される。
【0003】
積層セラミックコンデンサーの小型及び高容量化に際して、セラミックグリーンシートの薄膜化が進んでいる。セラミックグリーンシートの薄膜化が0.5μm(乾燥後の厚み)以下と更に進行するとキャリアフィルムとしての離型フィルムの表面に微小な突起があれば、これに起因して、セラミックグリーンシートにピンホール等が発生する。このため当該離型フィルムには、更に高度な表面平滑性が求められている。
【0004】
従来、この種の離型フィルムの支持体として、特許文献1には、第1の面と第2の面とを有する基材と、前記基材の前記第1の面側に設けられた平滑化層と、前記平滑化層の前記基材と反対の面側に設けられた剥離剤層とを有し、前記平滑化層は、重量平均分子量が950以下の熱硬化性化合物を含む平滑化層形成用組成物を加熱して硬化させることにより形成されており、前記剥離剤層の外表面の算術平均粗さRa

が8nm以下であり、かつ、前記剥離剤層の外表面の最大突起高さRp

が50nm以下であることを特徴とするセラミックグリーンシート製造用剥離フィルムが開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、表面の平滑性に優れ、特にフィルム表面の微細な欠点が少ない離型用ポリエステルフィルムとして、深さ0.5μm以上の窪み欠点数が5個/m

以下であり、少なくとも片面の表面の中心線平均粗さSRaが15~35nm、十点平均粗さSRzが1000nm以下である離型用ポリエステルフィルムが開示されている。
【0006】
また、特許文献3には、ポリエステルフィルムを巻き取ってなるポリエステルフィルムロールであって、前記ポリエステルフィルムに存在するスラック欠点が、100m

あたり5個未満である、ポリエステルフィルムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2014-177093号公報
特開2013-7054号公報
特開2018-90803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、本発明者の検討結果より、ポリエステルフィルム製造工程において、溶融押出工程のポリエステル原料中の粒子が凝集する場合があることがわかった。特に有機粒子を用いた場合、粒子の凝集傾向が顕著に見られ、溶融押出工程前のポリエステル原料中の粒子の分散状態を維持しないことがわかった。粒子が凝集した場合には、粗大突起が発生し、ハジキやピンホールなどの欠陥の発生に繋がる可能性が高く、支持体においては粒子の凝集を抑制する必要がある。
【0009】
また、従来、フィルムの表面設計においては、使用する粒子の種類や平均粒径、含有量等を調整することで、フィルム表面の微細な凹凸形成を制御していたが、セラミックグリーンシートの薄膜化に伴い、更に精密な凹凸制御が要求されている。
【0010】
そこで、本発明の目的は、粒子の凝集を抑えることで、フィルム表面の微細な凹凸形成の精密制御が可能な、ポリエステルフィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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