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公開番号2024041281
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-27
出願番号2022145998
出願日2022-09-14
発明の名称フッ素系表面改質剤を含む硬化性組成物
出願人日産化学株式会社
代理人
主分類C08F 290/06 20060101AFI20240319BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
無溶媒や高固形分濃度条件でも均質な組成物を得ることができる、フッ素濃度が高く且つ溶解性の優れるフッ素系表面改質剤を含む硬化性組成物を提供する。
【解決手段】
(a)活性エネルギー線硬化性多官能モノマー、及び(b)重量平均分子量が1500以上3500未満のパーフルオロポリエーテル、を含む25℃で液状の組成物であって、前記(b)パーフルオロポリエーテルが、燃焼イオンクロマトグラフィーにより算出されたフッ素原子の含有割合が35質量%超の下記式[1]で表される化合物であり、固形分の濃度が70質量%以上100質量%以下である硬化性組成物。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024041281000012.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">13</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">88</com:WidthMeasure> </com:Image> (式[1]中、r及びsはそれぞれ繰り返し単位の数であって、15≦(r+s)≦35を満たし、r及びsはそれぞれ独立して0以上の整数を表し、Aは活性エネルギー線重合性基を有する末端基を表し、L1はフッ素原子1乃至3個で置換された炭素原子数2又は3のアルキレン基を表す。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(a)活性エネルギー線硬化性多官能モノマー100質量部、及び
(b)ポリ(オキシパーフルオロアルキレン)基を含む分子鎖の両末端に、ウレタン結合を介して、活性エネルギー線重合性基を有する重量平均分子量が1500以上3500未満のパーフルオロポリエーテル0.01質量部乃至2質量部、
を含む25℃で液状の組成物であって、
前記(b)パーフルオロポリエーテルが、燃焼イオンクロマトグラフィーにより算出されたフッ素原子の含有割合が35質量%超の下記式[1]で表される化合物であり、
前記組成物から溶媒を除いた固形分の濃度が70質量%以上100質量%以下である硬化性組成物。
JPEG
2024041281000010.jpg
13
88
(式[1]中、rは繰り返し単位-(CF

CF

O)-の数、及びsは繰り返し単位-(CF

O)-の数であって、15≦(r+s)≦35を満たし、r及びsはそれぞれ独立して0以上の整数を表し、双方の繰り返し単位を有する場合には、これら繰り返し単位はブロック結合、ランダム結合、又は、ブロック結合及びランダム結合にて結合してなり、Aは下記式[A1]又は式[A2]で表される基を表し、L

はフッ素原子1乃至3個で置換された炭素原子数2又は3のアルキレン基を表す。)
JPEG
2024041281000011.jpg
34
46
(式[A1]及び式[A2]中、R

及びR

はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、*は前記ウレタン結合との結合手を表す。)
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
請求項1に記載の硬化性組成物の25℃での粘度が、100,000mPa・s以下である、硬化性組成物。
【請求項3】
前記(a)活性エネルギー線硬化性多官能モノマーが(メタ)アクリロイル基を1分子中に少なくとも2個有する多官能モノマーである、請求項1又は請求項2に記載の硬化性組成物。
【請求項4】
(c)活性エネルギー線によりラジカルを発生する重合開始剤1質量部乃至20質量部をさらに含む、請求項1又は請求項2に記載の硬化性組成物。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の硬化性組成物より得られる硬化膜。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の硬化性組成物を成形体に塗布し塗膜を形成する工程と、該塗膜に活性エネルギー線を照射し硬化させてコート層を形成する工程を含む、コート層付き成形体の製造方法。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載の硬化性組成物を成形体に塗布し塗膜を形成する工程と、加熱により該塗膜から前記溶媒を除去する工程と、該塗膜に活性エネルギー線を照射し硬化させてコート層を形成する工程を含む、コート層付き成形体の製造方法。
【請求項8】
成形体の少なくとも一方の面にコート層を備えるコート層付き成形体であって、該コート層が請求項5に記載の硬化膜からなる、コート層付き成形体。
【請求項9】
前記コート層が0.1μm乃至20μmの膜厚を有する、請求項8に記載のコート層付き成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、無溶媒や固形分濃度が70質量%以上の高固形分濃度条件でも浮遊物及び沈降物のない均質な組成物を得ることができる、防汚性コート層の形成材料として有用な硬化性組成物に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
携帯電話機・タブレット型コンピュータ等の携帯情報端末機器・ノート型パソコン・家電製品等の表示素子を搭載している端末、及び食品・医薬品・化粧品等のプラスチック容器の表面、各種住宅設備、鉄道・船舶・航空機・自動車等の床面、壁面、内装及び外装など、身の回りの多くの箇所に防汚性コーテイングが用いられている。
【0003】
含フッ素化合物は、撥水撥油性といった優れた防汚性を示すことから、防汚性コート層の形成材料として用いられる。例えば、コート層を形成するための塗布液にフッ素系表面改質剤を少量添加し組成物にする手法が用いられている。フッ素系表面改質剤は、フッ素原子の低表面エネルギーによりコート層の表面に偏析することで、防汚性を発現することが知られている。
【0004】
近年、環境負荷の観点から、コート層を形成するための組成物中の有機溶媒の削減が求められており、組成物の無溶媒化や水溶媒組成への変更が検討されている。無溶媒化によるアプローチは、成膜プロセスにおいて加熱乾燥工程を短縮・削減することができるため、電力面での環境負荷低減やプロセスコストでメリットがある。
【0005】
一般的に、フッ素系表面改質剤は溶解性に劣るため、無溶媒や高固形分濃度条件にて均質性が良好な組成物を得ることに課題を抱える。
【0006】
フッ素系表面改質剤の溶解性を改善するため、フッ素系表面改質剤のフッ素原子の含有割合を下げる手法が考えられるが、結果として防汚性が低下してしまい、高い防汚性を満たすことは難しくなる。
【0007】
フッ素系表面改質剤の溶解性を改善する手法として、特許文献1では、防汚性ハードコート層形成用組成物を得る際に凝集物となり該組成物の白濁及び塗布不良の要因となるフッ素含有ポリエーテル化合物と、該組成物との親和性に優れる含フッ素ブロック共重合体とを併用することを報告している。しかし、上記含フッ素ブロック共重合体はフッ素含有ポリエーテル化合物に比べ、撥水性に劣ることが同文献内に記載されていることから、上記含フッ素ブロック共重合体のフッ素濃度は上記フッ素含有ポリエーテル化合物に比べ低く、高い防汚性を満たすことは難しいと想定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2005-179613号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明では、無溶媒や高固形分濃度条件でも均質な組成物を得ることができる、フッ素濃度が高く且つ溶解性の優れるフッ素系表面改質剤を含む硬化性組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、燃焼イオンクロマトグラフィーにより算出されたフッ素原子の含有割合が35質量%超の特定構造のパーフルオロポリエーテル化合物が、活性エネルギー線硬化性多官能モノマーに対し優れた溶解性を示すことを見出し、本発明を完成させた。
(【0011】以降は省略されています)

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