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公開番号2024051547
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157768
出願日2022-09-30
発明の名称硬化性樹脂組成物、樹脂シート、および硬化物
出願人日本化薬株式会社
代理人
主分類C08F 234/00 20060101AFI20240404BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
本発明は、硬化性良好で高耐熱性かつ低吸水特性を有する硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】
(A)マレイミド化合物と、(B)ラジカルの安定性の指標であるQ値、及びラジカルの極性の指標であるe値が特定の範囲にある官能基を部分構造として有する化合物とを含有する硬化性樹脂組成物。
【選択図】図4


特許請求の範囲【請求項1】
(A)マレイミド化合物と、
(B)Q値が0~1.0であり、e値が-2.0~0.7である化合物と、
を含有する硬化性樹脂組成物。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記成分(B)が分子内に芳香環を有する化合物である、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
前記成分(B)が、下記式(4)で表される化合物である、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
TIFF
2024051547000014.tif
29
167
(式(4)中、Xはエチレン性不飽和2重結合、もしくはアセチレン性不飽和3重結合を有する官能基を表し、Arはベンゼン環又はナフタレン環を表す。Yは水素原子又は炭素数1~20の炭化水素基である。kは1~4の整数を表す。)
【請求項4】
前記成分(A)が下記式(1)で表される化合物である、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
TIFF
2024051547000015.tif
50
168
(式(1)中、Xはそれぞれ独立して下記式(2-a)~(2-c)で表される構造で表されるいずれか1種を表す。Rは水素原子、炭素数1~10の炭化水素基、またはハロゲン化アルキル基を表す。mは1~3の整数を表し、nは繰り返し数であり、nの平均値n
ave
は1<n
ave
<10である。)
TIFF
2024051547000016.tif
21
148
(式(2-a)~式(2-c)中、*はベンゼン環への結合を表す。R

はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1~20のアルキル基を表し、qはそれぞれ独立して1~4の整数を表す。)
【請求項5】
さらに、重合開始剤を含む請求項1から4のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項6】
請求項5に記載の硬化性樹脂組成物と支持体を含む樹脂シート。
【請求項7】
請求項5に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
近年、電気・電子部品を搭載する積層板はその利用分野の拡大により、要求特性が広範かつ高度化している。従来の半導体チップは金属製のリードフレームに搭載することが主流であったが、中央処理装置(以下、CPUと表す。)などの処理能力の高い半導体チップは高分子材料で作られる積層板に搭載されることが多くなってきている。
続きを表示(約 1,600 文字)【0002】
特にスマートフォンなどに使用されている半導体パッケージ(以下、PKGと表す。)では小型化、薄型化および高密度化の要求に応えるために、PKG基板の薄型化が求められているが、PKG基板が薄くなると剛性が低下するため、PKGをマザーボード(PCB)に半田実装する際の加熱によって、大きな反りが発生するなど不具合が発生する。これを低減するために半田実装温度以上の高TgのPKG基板材料が求められている。
【0003】
加えて、現在開発が加速している第5世代通信システム「5G」では、さらなる大容量化と高速通信が進むことが予想されている。低誘電正接材料のニーズがますます高まってきており、少なくとも10GHzで0.005以下の誘電正接が求められている。
【0004】
更に、自動車分野においては電子化が進み、エンジン駆動部付近に精密電子機器が配置されることもあるため、より高水準での耐熱・耐湿性が求められる。電車やエアコン等にはSiC半導体が使用され始めており、半導体素子の封止材には極めて高い耐熱性が要求されるため、従来のエポキシ樹脂封止材では対応できなくなっている。
【0005】
このような背景を受けて、高耐熱性と低誘電特性を両立できる高分子材料が検討されている。例えば、特許文献1ではマレイミド樹脂とプロペニル基含有フェノール樹脂を含む組成物が提案されている。しかしながら、一方で硬化反応時に反応に関与しないフェノール性水酸基が残存するため、電気特性が十分とは言えない。また特許文献2では水酸基をアリル基で置換したアリルエーテル樹脂が開示されている。しかしながら、190℃においてクライゼン転位が起こることが示されており、一般的な基板の成型温度である200℃においては、硬化反応に寄与しないフェノール性水酸基が生成することから電気特性を満足できるものではない。また、これらいずれの場合も極性基であるフェノール性水酸基に由来し、吸水特性が悪化する懸念があり改善が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平04-359911号公報
国際公開第2016/002704号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、高耐熱性かつ低吸水特性を有する硬化性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究した結果、マレイミド化合物と、ラジカルの安定性の指標であるQ値、及びラジカルの極性の指標であるe値が特定の範囲にある化合物と、を含有する硬化性樹脂組成物が硬化性に優れ、その硬化物が高耐熱性と低吸水特性に優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち本発明は、下記[1]~[7]に関する。なお、本発明において「(数値1)~(数値2)」は上下限値を含むことを示す。
[1]
(A)マレイミド化合物と、
(B)Q値が0~1.0であり、e値が-2.0~0.7である化合物と、
を含有する硬化性樹脂組成物。
[2]
前記成分(B)が分子内に芳香環を有する化合物である、前項[1]に記載の硬化性樹脂組成物。
[3]
前記成分(B)が、下記式(4)で表される化合物である、前項[1]に記載の硬化性樹脂組成物。
【0010】
TIFF
2024051547000002.tif
29
167
(【0011】以降は省略されています)

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