TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024051403
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157555
出願日2022-09-30
発明の名称pIgR発現促進用組成物
出願人株式会社東洋新薬
代理人
主分類A23L 33/105 20160101AFI20240404BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】
本発明は、新規のpIgR活性化用組成物及び/又はpIgR発現促進用組成物の開発を目的としてなされたものである。
【解決手段】
本発明者らは、大麦若葉の機能性を研究する中で、大麦若葉がpIgR遺伝子の発現促進作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【選択図】
なし

特許請求の範囲【請求項1】
大麦若葉を含有することを特徴とする、pIgR発現促進用組成物。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
大麦若葉を含有することを特徴とする、顎下腺におけるpIgR発現促進用組成物。
【請求項3】
前記大麦若葉が大麦若葉の粉砕物であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のppIgR発現促進用組成物。
【請求項4】
大麦若葉がpIgRの発現を促進させる旨を表示した飲食品。
【請求項5】
大麦若葉を摂取することにより、pIgRの発現を促進させる方法(医療行為を除く)。
【請求項6】
pIgRの発現を促進させる有効成分としての、大麦若葉の使用。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、pIgR発現促進用組成物に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
多量体免疫グロブリン受容体(polymeric immunoglobulin receptor:pIgR)は、膜貫通型タンパク質であり、免疫機構に重要な役割を果たすことが知られている。例えば、pIgRは、粘膜免疫で中心的な役割を持つ分泌型IgAの産生に寄与する。具体的には、形質細胞(プラズマ細胞)において産生された二量体のIgA(dIgA)が、上皮細胞に存在するpIgRと結合し、上皮細胞内を輸送された後、pIgRの細胞外領域が切断されて、pIgRのsecretory component(SC)とdIgAが結合した構造となることで、分泌型IgA(slgA)が産生される(非特許文献1及び2)。分泌型IgAになることでタンパク分解酵素による分解に対して抵抗性を獲得できるため、粘膜面で分解されずに、細胞表面でウイルスや細菌等の抗原に結合して抗原の体内侵入を阻止し、ウイルスや細菌等に対する防御機能を果たすことができるようになる。同様に、pIgRは、多量体のIgMとも結合するため、分泌型IgMの産生にも寄与する(非特許文献3及び4)。IgMは、病原体が侵入した際に最初に作られる抗体であり、感染の初期防御(初期免疫)に重要な役割を果たす免疫グロブリンである。そのため、pIgRの発現を促進することで、分泌型IgAや分泌型IgMの産生が増加し、粘膜免疫や初期免疫の賦活作用が発揮されると考えられる。
【0003】
また、pIgRは、多量体免疫グロブリンと結合せずとも、単独で細胞内輸送された後、細胞外領域が切断されて、free secretory component (fSC)として放出されることが知られている。こうして形成されたfSCは、細菌の粘膜面への付着を阻害するなどの役割を果たすことが知られている(非特許文献1及び2)。
【0004】
このように、pIgRは免疫機構に重要な役割を果たすタンパク質である。しかしながら、pIgRの発現を促進する素材は、これまであまり開発されていない。そこで、pIgR発現促進作用を発揮する新たな素材の開発が望まれている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
腸内細菌学雑誌 26、3-9、2012(URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jim/26/1/26_1_3/_pdf)
「多量体免疫グロブリン受容体の構造と機能 その変異と分泌効率との関連」、砂川恵伸、日本大学2014年博士論文(URL:https://repository.nihon-u.ac.jp/xmlui/bitstream/handle/11263/452/Sunagawa-Keishin-3.pdf?sequence=3&isAllowed=y)
日呼吸会誌 39(3)、p.157-165、2001(URL:https://is.jrs.or.jp/quicklink/journal/nopass_pdf/039030157j.pdf)
International Journal of Molecular Sciences、2021 Mar; 22(5):2284
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、新規のpIgR発現促進用組成物の開発を目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、大麦若葉の機能性を研究する中で、大麦若葉がpIgR遺伝子の発現促進作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下のとおりのものである。
[1]大麦若葉を含有することを特徴とする、pIgR発現促進用組成物。
[2]大麦若葉を含有することを特徴とする、顎下腺におけるpIgR発現促進用組成物。
[3]前記大麦若葉が大麦若葉の粉砕物であることを特徴とする、[1]又は[2]に記載のpIgR発現促進用組成物。
[4]大麦若葉がpIgRの発現を促進させる旨を表示した飲食品。
[5]大麦若葉を摂取することにより、pIgRの発現を促進させる方法(医療行為を除く)。
[6]pIgRの発現を促進させる有効成分としての、大麦若葉の使用。
[7]大麦若葉由来食物繊維を有効成分として含有することを特徴とする、pIgR発現促進用組成物。
[8]前記大麦若葉が大麦若葉の粉砕物であることを特徴とする、[7]に記載のpIgR発現促進用組成物。
[9]大麦若葉由来食物繊維がpIgRの発現を促進させる旨を表示した飲食品。
[10]大麦若葉由来食物繊維を摂取することにより、pIgRの発現を促進させる方法(医療行為を除く)。
[11]pIgRの発現を促進させる有効成分としての、大麦若葉由来食物繊維の使用。
[12]大麦若葉を含有することを特徴とする、pIgR発現促進を介した免疫機能の維持又は向上用組成物。
[13]大麦若葉を含有することを特徴とする、pIgR発現促進を介した口腔免疫機能の維持又は向上用組成物。
[14]大麦若葉を含有することを特徴とする、pIgR発現促進を介した粘膜免疫機能の維持又は向上用組成物。
[15]大麦若葉を含有することを特徴とする、pIgR発現促進を介した唾液中IgA分泌促進用組成物。
[16]大麦若葉を含有することを特徴とする、pIgR発現促進を介した唾液中IgM分泌促進用組成物。
[17]大麦若葉を含有することを特徴とする、pIgR発現促進を介した上気道感染症の予防又は緩和用組成物。
[18]大麦若葉を含有することを特徴とする、pIgR発現促進を介した細菌の粘膜への付着抑制用組成物。
[19]大麦若葉由来食物繊維を有効成分として含有することを特徴とする、pIgR発現促進を介した免疫機能の維持又は向上用組成物。
[20]大麦若葉由来食物繊維を有効成分として含有することを特徴とする、pIgR発現促進を介した口腔免疫機能の維持又は向上用組成物。
[21]大麦若葉由来食物繊維を有効成分として含有することを特徴とする、pIgR発現促進を介した粘膜免疫機能の維持又は向上用組成物。
[22]大麦若葉由来食物繊維を有効成分として含有することを特徴とする、pIgR発現促進を介した唾液中IgA分泌促進用組成物。
[23]大麦若葉由来食物繊維を有効成分として含有することを特徴とする、pIgR発現促進を介した唾液中IgM分泌促進用組成物。
[24]大麦若葉由来食物繊維を有効成分として含有することを特徴とする、pIgR発現促進を介した上気道感染症の予防又は緩和用組成物。
[25]大麦若葉由来食物繊維を有効成分として含有することを特徴とする、pIgR発現促進を介した細菌の粘膜への付着抑制用組成物。
[26]大麦若葉を含有することを特徴とする免疫機能の維持又は向上用組成物。
[27]大麦若葉を含有することを特徴とする口腔免疫機能の維持又は向上用組成物。
[28]大麦若葉を含有することを特徴とする粘膜免疫機能の維持又は向上用組成物。
[29]大麦若葉を含有することを特徴とする唾液中IgA分泌促進用組成物。
[30]大麦若葉を含有することを特徴とする、唾液中IgM分泌促進用組成物。
[31]大麦若葉を含有することを特徴とする上気道感染症の予防又は緩和用組成物。
[32]大麦若葉を含有することを特徴とする細菌の粘膜への付着抑制用組成物。
[33]大麦若葉由来食物繊維を有効成分として含有することを特徴とする免疫機能の維持又は向上用組成物。
[34]大麦若葉由来食物繊維を有効成分として含有することを特徴とする口腔免疫機能の維持又は向上用組成物。
[35]大麦若葉由来食物繊維を有効成分として含有することを特徴とする粘膜免疫機能の維持又は向上用組成物。
[36]大麦若葉由来食物繊維を有効成分として含有することを特徴とする唾液中IgA分泌促進用組成物。
[37]大麦若葉由来食物繊維を有効成分として含有することを特徴とする、唾液中IgM分泌促進用組成物。
[38]大麦若葉由来食物繊維を有効成分として含有することを特徴とする上気道感染症の予防又は緩和用組成物。
[39]大麦若葉由来食物繊維を有効成分として含有することを特徴とする細菌の粘膜への付着抑制用組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明の組成物は、pIgRの発現量を増加させ、免疫機能の維持向上、口腔免疫機能若しくは粘膜免疫機能の維持向上、上気道感染症の予防若しくは緩和、初期免疫機能の維持向上、又は、細菌の粘膜への付着抑制を図ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[1.用語の定義]
本発明の組成物は、大麦若葉を含有することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
甘草抽出物
14日前
株式会社金虎
燻製装置
20日前
池田食研株式会社
風味付与剤
14日前
昭和産業株式会社
小麦粉
19日前
個人
柿・桃の葉、抹茶十薬飲料。
14日前
不二製油株式会社
チョコレート類
14日前
北勝商事株式会社
ヘルスビタミン
20日前
森永製菓株式会社
油脂性菓子
19日前
池田食研株式会社
甘草臭の低減方法
25日前
長谷川香料株式会社
香味付与組成物
22日前
株式会社オーツボ
海苔製造装置
19日前
長谷川香料株式会社
アルコール感改善剤
22日前
長谷川香料株式会社
アルコール感改善剤
22日前
アサヒ飲料株式会社
ぶどう風味飲料
12日前
松谷化学工業株式会社
肉類のカード抑制方法
5日前
株式会社東洋新薬
pIgR発現促進用組成物
19日前
エジソンハード株式会社
焙煎装置
25日前
株式会社日本BBM研究所
健康美容増進剤
13日前
株式会社東洋新薬
食後の尿酸値上昇抑制用組成物
22日前
株式会社スギヨ
魚肉を含む麺状食品
5日前
株式会社カセダ
果実分離装置
22日前
花王株式会社
固形食品
27日前
個人
哺乳動物用または家畜用サプリメント
14日前
日清製粉株式会社
小麦粉
7日前
花王株式会社
油脂組成物
19日前
株式会社Walky
経口投与用製剤組成物
20日前
花王株式会社
経口用組成物
15日前
花王株式会社
経口用組成物
15日前
株式会社湯の国
納豆入りクッキーの製造方法
12日前
株式会社NTTドコモ
装飾方法
5日前
株式会社東洋新薬
グルタミン代謝酵素阻害用組成物
19日前
大阪瓦斯株式会社
軟化食品の製造方法
20日前
かどや製油株式会社
ソフトカプセル剤
20日前
新田ゼラチン株式会社
麺状食品
20日前
スペンタス株式会社
デーツダイスおよびその製造方法
21日前
国立大学法人 香川大学
食品組成物
5日前
続きを見る