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公開番号2024050441
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2023143036
出願日2023-09-04
発明の名称麺状食品
出願人新田ゼラチン株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類A23L 7/109 20160101AFI20240403BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】タンパク質成分を高濃度で含有し、かつ喫食時に麺本来の風味および食感が維持された麺状食品を提供する。
【解決手段】麺状食品は、小麦粉、そば粉、ライ麦粉、大麦粉、オーツ麦粉、米粉、片栗粉、もち粉、きび粉、ひえ粉およびあわ粉からなる群より選ばれる少なくとも1種の穀物粉と、タンパク質分解物と、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、を含み、前記穀物粉の含有量は、50質量%以上であり、前記タンパク質分解物の含有量は、3.7質量%以上8質量%以下であり、前記タンパク質分解物の重量平均分子量は、20000未満である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
小麦粉、そば粉、ライ麦粉、大麦粉、オーツ麦粉、米粉、片栗粉、もち粉、きび粉、ひえ粉およびあわ粉からなる群より選ばれる少なくとも1種の穀物粉と、
タンパク質分解物と、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、を含み、
前記穀物粉の含有量は、50質量%以上であり、
前記タンパク質分解物の含有量は、3.7質量%以上8質量%以下であり、
前記タンパク質分解物の重量平均分子量は、20000未満である、麺状食品。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記麺状食品は、ヒドロキシプロピル澱粉をさらに含む、請求項1に記載の麺状食品。
【請求項3】
前記ヒドロキシプロピル澱粉の含有量は、3質量%以上9.6質量%以下である、請求項2に記載の麺状食品。
【請求項4】
前記麺状食品は、喫食時に100gあたりタンパク質成分を6.5g以上含み、
前記タンパク質成分は、前記タンパク質分解物と、前記タンパク質分解物以外のタンパク質とからなる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の麺状食品。
【請求項5】
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量は、0.5質量%以上3.2質量%以下である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の麺状食品。
【請求項6】
前記麺状食品は、食物繊維をさらに含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の麺状食品。
【請求項7】
前記麺状食品は、中華麺または蕎麦である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の麺状食品。
【請求項8】
前記タンパク質分解物の含有量は、3.7質量%以上7質量%以下であり、
前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量は、0.5質量%以上2.8質量%以下である、請求項7に記載の麺状食品。
【請求項9】
前記麺状食品は、うどん、冷や麦またはそうめんである、請求項2または請求項3に記載の麺状食品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、麺状食品に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
特開2022-088855号公報(特許文献1)は、タンパク質成分を高濃度で含有しつつ麺類としての食感、風味を失わないとされる麺状食品を開示している。上記特許文献1においてタンパク質成分としては、ソラマメタンパク、ヒヨコマメタンパク、リョクトウタンパク等を挙げている。特開2004-344081号公報(特許文献2)は、生麺のようなみずみずしい食感を実現するために、乾燥麺に対し食感改良剤としてコラーゲンペプチドを2質量%以下含ませることを提案している。特開2012-065554号公報(特許文献3)は、コラーゲンペプチドを食感改良剤として使用することにより、水分含量の高い食品にしっとりとしたソフトな食感を付与し、水分含量の低い食品にサクサクとした食感を付与することを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-088855号公報
特開2004-344081号公報
特開2012-065554号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
健康志向の高まり、ならびに高齢者の低栄養予防、フレイル予防等の観点から、タンパク質成分を高濃度で含有する高栄養化食品が要求されている。食品としてのたとえば麺は、幼児から高齢者までの全年齢区分において喫食しやすいため、タンパク質成分を高濃度で含有させることが要請されている。上記特許文献1は、穀類に豆類を配合することによりタンパク質成分を高濃度で含有した麺状食品を得たとするが、上記豆類を配合することは、その溶解度の低さによる麺類の風味および食感への悪影響、ならびに加工適性の低さが懸念される。
【0005】
一方、四肢動物の皮、皮膚、骨、軟骨および腱、あるいは魚類の骨、皮、鱗などを由来とするタンパク質分解物は、溶解性および加工適性の両者が良好で、かつ風味および食感に悪影響を及ぼすことが少ないため、タンパク質成分を高濃度で含有する麺または麺状食品の素材として有用となる可能性がある。しかしながら上記タンパク質分解物は、溶解性が高いために小麦粉等の穀物粉に配合しても沸騰水中で茹でる等の加熱調理時に溶出する可能性がある。さらに上記タンパク質分解物は、これを小麦粉に配合した場合、グルテンの形成を阻害することによって製麺が困難となるため、麺または麺状食品の素材としては上記特許文献2に開示されているように少量添加することに限られている。上記特許文献3は、上記タンパク質分解物の添加によってグルテンの形成が阻害されることの代わりに、牛乳および卵を利用することにより製麺を可能としているが、その場合に製麺された麺は、本来の食感が全く失われていると推定される。したがって、タンパク質分解物を含むことによってタンパク質成分を高濃度で含有し、かつ喫食時に麺本来の風味および食感が維持された麺または麺状食品は未だ実現しておらず、その開発が切望されている。
【0006】
上記実情に鑑み、本発明は、タンパク質分解物を含むことによってタンパク質成分を高濃度で含有し、かつ喫食時に麺本来の風味および食感が維持された麺状食品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ね、本発明を完成させた。具体的には、沸騰水の温度帯でゲル化する性質を有する食品添加物であるヒドロキシプロピルメチルセルロース(以下、「HPMC」とも記す)をタンパク質分解物とともに小麦粉等の穀物粉に添加することに想到した。この場合、製麺が可能となり、かつ加熱調理時に上記タンパク質分解物の溶出が抑制されることによって、タンパク質成分を高濃度で含有する麺状食品を得られることを知見した。さらに上記麺状食品は、喫食時に麺本来の風味および食感が維持されていた。これによりタンパク質成分を高濃度で含有し、かつ喫食時に麺本来の風味および食感が維持された麺状食品に到達した。すなわち、本発明は次のような構成を有する。
【0008】
本発明に係る麺状食品は、小麦粉、そば粉、ライ麦粉、大麦粉、オーツ麦粉、米粉、片栗粉、もち粉、きび粉、ひえ粉およびあわ粉からなる群より選ばれる少なくとも1種の穀物粉と、タンパク質分解物と、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、を含み、上記穀物粉の含有量は、50質量%以上であり、上記タンパク質分解物の含有量は、3.7質量%以上8質量%以下であり、上記タンパク質分解物の重量平均分子量は、20000未満である。
【0009】
上記麺状食品は、上記ヒドロキシプロピル澱粉をさらに含むことが好ましい。
上記ヒドロキシプロピル澱粉の含有量は、3質量%以上9.6質量%以下であることが好ましい。
【0010】
上記麺状食品は、喫食時に100gあたりタンパク質成分を6.5g以上含み、上記タンパク質成分は、上記タンパク質分解物と、上記タンパク質分解物以外のタンパク質とからなることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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