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公開番号2024051120
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2024028931,2020006739
出願日2024-02-28,2020-01-20
発明の名称熱可塑性エラストマー組成物およびその製造方法
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C08L 23/00 20060101AFI20240403BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】非塗装用途に好適な外観を有する成形体を製造することが可能な熱可塑性エラストマー組成物を提供する。
【解決手段】少なくとも2種のオレフィン重合体を含有する熱可塑性エラストマー組成物であって、140℃のオルトジクロロベンゼンに対する不溶成分の含有量が20重量%~50重量%であり、且つ、130℃で測定される等温結晶化時間が300秒以上である、熱可塑性エラストマー組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも2種のオレフィン重合体を含有する熱可塑性エラストマー組成物であって、下記要件(I)および下記要件(II):
(I)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定される、140℃のオルトジクロロベンゼンに対する不溶成分の含有量が、前記熱可塑性エラストマー組成物の全量を100重量部として、20重量部~50重量部である;
(II)熱流束型示差走査熱量計を用いて130℃で測定される等温結晶化時間が、300秒以上である;
を満たす、熱可塑性エラストマー組成物。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記不溶成分の含有量が、20重量部~35重量部である、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項3】
前記不溶成分の含有量が、24重量部~30重量部である、請求項1または2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項4】
前記等温結晶化時間が、1500秒~2000秒である、請求項1~3のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項5】
前記熱可塑性エラストマー組成物が、ヘテロファジックプロピレン重合材料を、架橋剤および架橋助剤の存在下で溶融混練して得られる組成物であって、
前記ヘテロファジックプロピレン重合材料は、プロピレン共重合体(A)およびプロピレン共重合体(B)を含有し、
前記プロピレン共重合体(A)および前記プロピレン共重合体(B)の合計量100重量部に対して、前記プロピレン共重合体(A)の含有量が45重量部~65重量部であり、前記プロピレン共重合体(B)の含有量が35重量部~55重量部であり、
前記プロピレン共重合体(A)は、
プロピレンに由来する単量体単位(A1)と、
エチレンおよび炭素原子数4~12のα-オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種の単量体に由来する単量体単位(A2)とを含み、
前記単量体単位(A1)および前記単量体単位(A2)の合計量100重量部に対して、前記単量体単位(A1)の含有量が95重量部~99.9重量部であり、前記単量体単位(A2)の含有量が0.1重量部~5重量部であり、
前記プロピレン共重合体(B)は、
プロピレンに由来する単量体単位(B1)と、
エチレンおよび炭素原子数4~12のα-オレフィンからなる群から選択される少なくとも1種の単量体に由来する単量体単位(B2)とを含み、
前記単量体単位(B1)および前記単量体単位(B2)の合計量100重量部に対して、前記単量体単位(B1)の含有量が20重量部~78重量部であり、前記単量体単位(B2)の含有量が22重量部~80重量部である、
請求項1~4のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項6】
前記プロピレン共重合体(A)の重量平均分子量が、1.0×10

~7.0×10

であり、前記プロピレン共重合体(B)の重量平均分子量が、4.0×10

~1.3×10

である、請求項5に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項7】
前記プロピレン共重合体(B)の重量平均分子量が、2.0×10

~1.1×10

である、請求項5または6に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項8】
前記架橋剤が、有機過酸化物である、請求項5~7のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項9】
前記架橋助剤が、マレイミド化合物、多官能ビニル化合物および多官能アクリレート化合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物である、請求項5~8のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項10】
前記溶融混練を行う温度が、170℃~270℃である、請求項5~9のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性エラストマー組成物およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
オレフィン重合体を含有する熱可塑性エラストマー組成物から成形される成形体は、高い引張強度や引裂強度を有すること、寒冷地での使用にも耐えられるように優れた低温耐衝撃性を有することなどから、例えば、自動車関連の部材を成形するための成形材料として用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、特定の分子量分布および結晶度を有するプロピレンホモポリマー等からなるマトリックスと、エチレン-プロピレン共重合体からなる分散相と、を含む自動車部品等に用いられる樹脂組成物が記載されている。特許文献1において、当該樹脂組成物は、モノマー、架橋剤、抗酸化剤および核生成剤を、一連または二連の反応槽中で反応させることにより製造される。
【0004】
また、特許文献2には、プロピレンホモポリマーとエチレン-α-オレフィン共重合体とを含む樹脂組成物、プロピレン-エチレン共重合体、並びに、特定の密度およびMFRを有する2種類のエチレン-α-オレフィン共重合体、を必須の成分として含有する熱可塑性エラストマー組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2013-528247号公報
特開2015-193710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、自動車部品等に用いられる樹脂組成物は、視認可能な部位に装着されるエアバッグカバーを始めとし、当該熱可塑性エラストマー組成物から成形される成形体の、非塗装化が検討されている。熱可塑性エラストマー組成物の成形体は、その形状によらず、外観が良好であることが求められている。
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の樹脂組成物から、例えば、その表面に溝状の肉薄部が設けられた平板状の成形体を射出成形すると、当該肉薄部の近傍における表面に艶むらが発生し易く、塗装工程を省略できる程度の良好な外観は得られない。
【0008】
また、特許文献2に記載の熱可塑性エラストマー組成物よりも、成形体の形状によらず良好な外観が得られる、熱可塑性エラストマー組成物が求められている。
【0009】
以上の課題に鑑み、本発明の一態様は、厚みが異なる部位を有する形状に射出成形しても、非塗装用途に好適な外観を有する成形体を製造することが可能な熱可塑性エラストマー組成物、およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、熱可塑性エラストマー組成物のオルトジクロロベンゼンに対する不溶成分の含有量および等温結晶化時間が、当該組成物からなる成型物の外観に関与することを見出した。
(【0011】以降は省略されています)

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