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公開番号2024049535
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2022155812
出願日2022-09-29
発明の名称経皮的細胞外インピーダンス制御装置
出願人国立大学法人広島大学
代理人個人
主分類A61N 1/02 20060101AFI20240403BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】接触インピーダンスの影響を受けにくい細胞外インピーダンス制御装置を提供する。
【解決手段】経皮的細胞外インピーダンス制御装置100は、被験者の体表に取り付けられて被験者の生体電位を捕捉する電極対200に接続されて使用され、電極対200に負性インピーダンスを付加し、負性インピーダンスの抵抗成分およびリアクタンス成分が調整可能である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
被験者の体表に取り付けられて前記被験者の生体電位を捕捉する電極対に接続されて使用される経皮的細胞外インピーダンス制御装置であって、
前記電極対に負性インピーダンスを付加し、
前記負性インピーダンスの抵抗成分およびリアクタンス成分が調整可能である
ことを特徴とする経皮的細胞外インピーダンス制御装置。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
インピーダンスが調整可能な負荷回路と、
第1の端子対に前記電極対が接続され、第2の端子対に前記負荷回路が接続され、前記第1の端子対が前記第2の端子対に接続された前記負荷回路のインピーダンスを正負反転した負性インピーダンス特性を呈する二端子対回路と備えた、請求項1に記載の経皮的細胞外インピーダンス制御装置。
【請求項3】
前記負荷回路が、第1の可変抵抗と、前記第1の可変抵抗に直列接続された第2の可変抵抗と、前記第2の可変抵抗に並列接続された可変容量とを有する、請求項2に記載の経皮的細胞外インピーダンス制御装置。
【請求項4】
前記生体電位が横隔膜活動電位を含む、請求項1ないし3のいずれかに記載の経皮的細胞外インピーダンス制御装置。
【請求項5】
被験者の体表に取り付けられて少なくとも前記被験者の横隔膜活動電位を捕捉する電極対に接続されて使用され、前記電極対に負性インピーダンスを付加する経皮的細胞外インピーダンス制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、人体の体表に電気的装置を取り付けて身体内の身体活動電流を体外からコントロールする技術に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
生命活動している人体のさまざまな組織には微弱な電流が流れていることが知られている。例えば、神経細胞はその興奮と抑制によって脳機能を担っており、興奮するかしないかは神経細胞内外の電圧である膜電位が決定し、その膜電位はシナプスを電源とする電流が決定する。より詳細には、神経細胞間の信号の受け渡しの有無によってシナプス付近の細胞膜は現れたり消えたりする電池のように振る舞う。このシナプス電池から神経細胞内に流れ込んだ電流は別の場所の細胞膜を通り抜けて神経細胞外に出て頭部を回って電池に戻ってくる。このような脳の神経回路を電気回路として見ると、シナプス電池に、神経細胞内の電気抵抗、細胞膜の電気抵抗、神経細胞外の電気抵抗(頭皮付近とそれ以外)が直列につながっている構造になる。この電気回路にたくさん電流が流れれば、オームの法則によって神経細胞の核付近の細胞膜内外に生じる電圧も大きくなる。そして、この電圧がある値以上になると、その神経細胞は発火と呼ばれる状態になり、すなわち興奮して次の神経細胞へと信号を伝達する。
【0003】
細胞外の抵抗値を減少させ電流を増加させることができれば神経細胞をより興奮させることができると予想される。そのような考えのもと、本願発明の発明者は、被験者の頭皮に取り付けた電極対に負性抵抗を接続し、この負性抵抗の作用で細胞外抵抗値を増減することで脳内の神経回路に流れる電流を増減させることができる経頭蓋細胞外インピーダンス制御装置(transcranial Extracellular Impedance Control、以下tEICと呼ぶ。)を開発した(特許文献1参照)。そして、行動実験を通じて、tEICの使用により脳機能を促進できる効果が確認された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6146706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
tEICは頭部に使用することを想定しているが、電極対を頭皮以外の体表に取り付けて使用することもできる。例えば、電極対を腕や脚に取り付けて使用すると、負性抵抗の作用で細胞外抵抗値を増減することでその部位の細胞に流れる電流を増減させることができる。しかし、そのことが人体にとってどのような効果があるのか、特に脳活動にどのような影響を及ぼすのか不明である。すなわち、tEICを頭部以外で使用する場合の有効性が不明である。
【0006】
また、tEICは、電極対を取り付ける箇所に頭皮の汚れや角質が残っていると接触インピーダンスが大きくなって十分に機能しなくなるおそれがある。そのため、tEICを使用する場合、被験者の頭皮を十分に磨いて汚れや角質をよく取り除く必要があるが、これは被験者および術者に大変負担をかけるものである。また、tEICを頭部以外に使用する場合、部位によっては体表の汚れや角質を十分に取り除くことができないことも想定される。このため、電極対が取り付けられる体表に汚れや角質が残っていても十分に機能を発揮することができる、すなわち接触インピーダンスの影響を受けにくい細胞外インピーダンス制御装置が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面に従うと、被験者の体表に取り付けられて前記被験者の生体電位を捕捉する電極対に接続されて使用される経皮的細胞外インピーダンス制御装置であって、前記電極対に負性インピーダンスを付加し、前記負性インピーダンスの抵抗成分およびリアクタンス成分が調整可能である経皮的細胞外インピーダンス制御装置が提供される。
【0008】
この構成によると、負性インピーダンスの抵抗成分およびリアクタンス成分を調整することで電極対の接触インピーダンスがキャンセルされた状態で電極対に対して接触インピーダンスを付加することができる。
【0009】
具体的には、上記経皮的細胞外インピーダンス制御装置は、インピーダンスが調整可能な負荷回路と、第1の端子対に前記電極対が接続され、第2の端子対に前記負荷回路が接続され、前記第1の端子対が前記第2の端子対に接続された前記負荷回路のインピーダンスを正負反転した負性インピーダンス特性を呈する二端子対回路と備えている。
【0010】
例えば、前記負荷回路は、第1の可変抵抗と、前記第1の可変抵抗に直列接続された第2の可変抵抗と、前記第2の可変抵抗に並列接続された可変容量とを有する。
(【0011】以降は省略されています)

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