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公開番号2024044531
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022150107
出願日2022-09-21
発明の名称メタマテリアルコンポジット粒子及びその製造方法
出願人東亞合成株式会社,国立大学法人東北大学
代理人個人,個人
主分類C08L 101/00 20060101AFI20240326BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】可視光線領域における透過率が高いメタマテリアルコンポジット粒子を提供すること。
【解決手段】有機材料と無機材料とにより構成されるメタマテリアルコンポジット粒子であって、メタマテリアルコンポジット粒子における無機材料は、可視光線の波長範囲を含む波長領域において負の誘電率を示す金属ナノ粒子であり、動的光散乱法により測定されるメタマテリアルコンポジット粒子の粒度分布が0.295以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
有機材料と無機材料とにより構成されるメタマテリアルコンポジット粒子であって、
前記無機材料は、可視光線の波長範囲を含む波長領域において負の誘電率を示す金属ナノ粒子であり、
動的光散乱法により測定される前記メタマテリアルコンポジット粒子の粒度分布が0.295以下である、メタマテリアルコンポジット粒子。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記有機材料は架橋重合体を含む、請求項1に記載のメタマテリアルコンポジット粒子。
【請求項3】
前記有機材料は、第1の有機材料と、前記第1の有機材料とは異なる第2の有機材料とを含む、請求項1に記載のメタマテリアルコンポジット粒子。
【請求項4】
前記第1の有機材料により形成されたコア相と、前記第2の有機材料により形成されたシェル相とを含むコアシェル構造を有する、請求項3に記載のメタマテリアルコンポジット粒子。
【請求項5】
前記第1の有機材料は架橋重合体である、請求項4に記載のメタマテリアルコンポジット粒子。
【請求項6】
前記第2の有機材料は、カチオン性基を有する重合体である、請求項4に記載のメタマテリアルコンポジット粒子。
【請求項7】
前記第1の有機材料は架橋重合体であり、
前記第2の有機材料は、カチオン性基を有する重合体である、請求項4に記載のメタマテリアルコンポジット粒子。
【請求項8】
前記金属ナノ粒子は、金、銀、銅及びアルミニウムよりなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載のメタマテリアルコンポジット粒子。
【請求項9】
前記金属ナノ粒子が、前記メタマテリアルコンポジット粒子の表層部に偏在している、請求項1に記載のメタマテリアルコンポジット粒子。
【請求項10】
有機材料と無機材料とにより構成されるメタマテリアルコンポジット粒子の製造方法であって、
前記無機材料は、可視光線の波長範囲を含む波長領域において負の誘電率を示す金属ナノ粒子であり、
第1の有機材料により形成されたコア相を得る工程Aと、
前記工程Aの後に、前記工程Aにより得られたコア相と、前記第1の有機材料とは異なる第2の有機材料により形成されたシェル相とを含むコアシェル粒子を得る工程Bと、
前記コアシェル粒子と前記無機材料とを接触させることにより前記メタマテリアルコンポジット粒子を得る工程Cと、
を含み、
動的光散乱法により測定される前記メタマテリアルコンポジット粒子の粒度分布が0.295以下である、メタマテリアルコンポジット粒子の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、メタマテリアルコンポジット粒子及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
メタマテリアルは、電磁波の磁場成分に作用することが可能な人工材料であり、自然界に存在する物質にはない新たな光学特性を持つ材料を開発する技術として注目されている。メタマテリアルの一例は、光の振動磁場成分に応答するという、自然界に存在する物質にはない性質を人工的に付与した媒体又は当該性質を付与するための材料である。メタマテリアルは、従来の物質においては実現されない性質、例えば、負の屈折率を示す方向に光の伝搬方向を曲げることも可能にすることから、光の伝搬を人工的に操作する新たな技術として期待を集めている。
【0003】
メタマテリアルに関し、例えば非特許文献1には、異種ポリマーの相分離を利用した自己組織化沈殿法によりコアシェル粒子を作製し、得られたコアシェル粒子を金ナノ粒子と接触させ、金ナノ粒子のヘテロ凝集により有機-無機コンポジット粒子を得ることが開示されている。また、特許文献1には、金属配位部位を持つブロックコポリマーから作製した微粒子に無機イオンを配位させ、無機イオンを還元することにより有機-無機コンポジット粒子を得ることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-185023号公報
【非特許文献】
【0005】
Part.Part.Syst.Charact.2015,32,441-447
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らが検討したところ、従来の有機-無機コンポジット粒子は可視光線領域における透過率が低く、透明性が要求される用途への適用に支障が生じることが懸念される。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、可視光線領域における透過率が高いメタマテリアルコンポジット粒子を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討し、メタマテリアルコンポジット粒子の粒径はコア相の大きさに支配されると推測し、この着眼点に基づき本発明を完成するに至った。本発明によれば以下の手段が提供される。
【0009】
〔1〕 有機材料と無機材料とにより構成されるメタマテリアルコンポジット粒子であって、前記無機材料は、可視光線の波長範囲を含む波長領域において負の誘電率を有する金属ナノ粒子であり、動的光散乱法により測定される前記メタマテリアルコンポジット粒子の粒度分布が0.295以下である、メタマテリアルコンポジット粒子。
【0010】
〔2〕 前記有機材料は架橋重合体を含む、上記〔1〕に記載のメタマテリアルコンポジット粒子。
〔3〕 前記有機材料は、第1の有機材料と、前記第1の有機材料とは異なる第2の有機材料とを含む、上記〔1〕又は〔2〕に記載のメタマテリアルコンポジット粒子。
〔4〕 前記第1の有機材料により形成されたコア相と、前記第2の有機材料により形成されたシェル相とを含むコアシェル構造を有する、上記〔3〕に記載のメタマテリアルコンポジット粒子。
〔5〕 前記第1の有機材料は架橋重合体である、上記〔4〕に記載のメタマテリアルコンポジット粒子。
〔6〕 前記第2の有機材料は、カチオン性基を有する重合体である、上記〔4〕又は〔5〕に記載のメタマテリアルコンポジット粒子。
〔7〕 前記第1の有機材料は架橋重合体であり、前記第2の有機材料は、カチオン性基を有する重合体である、上記〔4〕~〔6〕のいずれかに記載のメタマテリアルコンポジット粒子。
〔8〕 前記金属ナノ粒子は、金、銀、銅及びアルミニウムよりなる群から選択される少なくとも1種を含む、上記〔1〕~〔7〕のいずれかに記載のメタマテリアルコンポジット粒子。
〔9〕 前記金属ナノ粒子が、前記メタマテリアルコンポジット粒子の表層部に偏在している、上記〔1〕~〔8〕のいずれかに記載のメタマテリアルコンポジット粒子。
〔10〕 有機材料と無機材料とにより構成されるメタマテリアルコンポジット粒子の製造方法であって、前記無機材料は、可視光線の波長範囲を含む波長領域において負の誘電率を示す金属ナノ粒子であり、第1の有機材料により形成されたコア相を得る工程Aと、前記工程Aの後に、前記工程Aにより得られたコア相と、前記第1の有機材料とは異なる第2の有機材料により形成されたシェル相とを含むコアシェル粒子を得る工程Bと、前記コアシェル粒子と前記無機材料とを接触させることにより前記メタマテリアルコンポジット粒子を得る工程Cと、を含み、動的光散乱法により測定される前記メタマテリアルコンポジット粒子の粒度分布が0.295以下である、メタマテリアルコンポジット粒子の製造方法。
〔11〕 前記第1の有機材料は架橋重合体である、上記〔10〕に記載のメタマテリアルコンポジット粒子の製造方法。
〔12〕 前記工程Aでは、乳化重合により架橋重合体を製造することにより前記コア相を得る、上記〔10〕又は〔11〕に記載のメタマテリアルコンポジット粒子の製造方法。
〔13〕 前記工程Bでは、前記第1の有機材料の貧溶媒であって前記第2の有機材料の良溶媒である第1溶媒に前記コア相が分散した分散液と、前記第1溶媒に前記第2の有機材料が溶解した溶液とを混合し、当該混合により得られる混合液と、前記第2の有機材料の貧溶媒であって前記第1溶媒と相溶する第2溶媒とを混合した後に前記第1溶媒を除去することにより前記コアシェル粒子を得る、上記〔10〕~〔12〕のいずれかに記載のメタマテリアルコンポジット粒子の製造方法。
〔14〕 前記工程Aにより得られたコア相を乾燥する工程を更に含む、上記〔10〕~〔13〕のいずれかに記載のメタマテリアルコンポジット粒子の製造方法。
〔15〕 前記第2の有機材料は、カチオン性基を有する重合体である、上記〔10〕~〔14〕のいずれかに記載のメタマテリアルコンポジット粒子の製造方法。
〔16〕 前記第1の有機材料は架橋重合体であり、 前記第2の有機材料は、カチオン性基を有する重合体である、上記〔10〕~〔15〕のいずれかに記載のメタマテリアルコンポジット粒子の製造方法。
〔17〕 前記金属ナノ粒子は、金、銀、銅及びアルミニウムよりなる群から選択される少なくとも1種を含む、上記〔10〕~〔16〕のいずれかに記載のメタマテリアルコンポジット粒子の製造方法。
〔18〕 上記〔1〕~〔9〕のいずれかに記載のメタマテリアルコンポジット粒子を用いた光学デバイス。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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