TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024043631
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022148721
出願日2022-09-20
発明の名称エチレン系樹脂組成物および成形体
出願人三井化学株式会社,株式会社プライムポリマー
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C08L 23/08 20060101AFI20240326BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】成形加工性に優れ、かつ従来公知のエチレン系樹脂と比較して剛性と耐衝撃性がバランスよく優れる成形体を製造することのできるエチレン系樹脂組成物、ならびに該エチレン系樹脂組成物から得られる成形体を提供する。
【解決手段】エチレンと炭素数4~10のα-オレフィンとの共重合体であって、190℃における溶融張力〔MT(g)〕と、200℃、角速度1.0rad/秒におけるせん断粘度〔η*(P)〕との比〔MT/η*(g/P)〕が1.20×10-4以上2.90×10-4以下の範囲にあって、200℃におけるゼロせん断粘度〔η0(P)〕と重量平均分子量(Mw)との比〔η0/Mw3.4〕が0.01×10-13以上2.5×10-13以下の範囲にあるエチレン-α-オレフィン共重合体(A)、エチレン系重合体(B)、およびエチレン-α-オレフィン共重合体(C)とを含むエチレン系樹脂組成物(Z)。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
エチレンと炭素数4~10のα-オレフィンとの共重合体であって、下記要件(1)~(4)を満たすエチレン-α-オレフィン共重合体(A)、
下記要件(a)および(b)を満たすエチレン系重合体(B)、および
下記要件(i)および(ii)を満たすエチレン-α-オレフィン共重合体(C)とを含み、
前記エチレン-α-オレフィン共重合体(A)の質量分率(W
A
)が1質量%以上50質量%以下であり、前記エチレン系重合体(B)の質量分率(W
B
)が1質量%以上60質量%以下であり、前記エチレン-α-オレフィン共重合体(C)の質量分率(W
C
)が20質量%以上80質量%以下である(ただし、W
A
とW
B
とW
C
の合計を100質量%とする。)エチレン系樹脂組成物(Z)。
(1)密度が890kg/m
3
以上935kg/m
3
以下の範囲にある。
(2)190℃における2.16kg荷重でのメルトフローレート(MFR)が0.1g/10分以上15.0g/10分以下の範囲にある。
(3)190℃における溶融張力〔MT(g)〕と、200℃、角速度1.0rad/秒におけるせん断粘度〔η
*
(P)〕との比〔MT/η
*
(g/P)〕が1.20×10
-4
以上2.90×10
-4
以下の範囲にある。
(4)200℃におけるゼロせん断粘度〔η
0
(P)〕とGPC-粘度検出器法(GPC
-VISCO)により測定された重量平均分子量(Mw)が、下記関係式(Eq-1)を満たす。
0.01×10
-13
×Mw
3.4
≦ η
0
≦ 2.5×10
-13
×Mw
3.4
・・・(Eq-1)
(a)密度が930kg/m
3
を超え975kg/m
3
以下の範囲にある。
(b)190℃における2.16kg荷重でのメルトフローレート(MFR)が0.01g/10分以上10g/10分以下の範囲にある。
(i)密度が890kg/m
3
以上930kg/m
3
以下の範囲にある。
(ii)190℃における2.16kg荷重でのメルトフローレート(MFR)が0.1g/10分以上10g/10分以下の範囲にある。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記エチレン-α-オレフィン共重合体(A)がさらに下記要件(5)~(7)を満たす請求項1に記載のエチレン系樹脂組成物(Z)。
(5)
1
H-NMRにより測定された炭素原子1000個当たりのビニル、ビニリデン、2置換内部オレフィン、3置換内部オレフィンの合計(個/1000C)が0.1以上1.0以下の範囲にある。
(6)示差走査熱量測定(DSC)により得られた融解曲線に複数個のピークが存在する。
(7)135℃デカリン中で測定した極限粘度〔[η](dL/g)〕とGPC-粘度検出器(GPC-VISCO)法により測定された重量平均分子量(Mw)とが下記関係式(Eq-2)を満たす。
0.7×10
-4
×Mw
0.776
≦[η]≦ 1.2×10
-4
×Mw
0.776
・・・(Eq-2)
【請求項3】
請求項1または2に記載のエチレン系樹脂組成物(Z)を含む成形体。
【請求項4】
請求項1または2に記載のエチレン系樹脂組成物(Z)を含むフィルム。
【請求項5】
請求項1または2に記載のエチレン系樹脂組成物(Z)を含む層を有する多層フィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エチレン系樹脂組成物及び該組成物を含む成形体、フィルムおよび多層フィルムに関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエチレン系樹脂組成物は、成形加工性、剛性、耐衝撃性、透明性等に優れることから、包装材料として使用されている。
【0003】
近年、プラスチックごみをはじめとする環境問題への対策として、プラスチック包装の薄肉化による、プラスチック使用量の低減が求められている。しかし、薄肉化を行うと包装材料としての剛性や強度が低下してしまう。そこで、薄肉化しても剛性や強度を維持できるよう、樹脂として高剛性、高強度な原料を使用する必要がある。ポリエチレン系樹脂組成物についても同様で、高剛性、高強度なポリエチレン系樹脂組成物の開発が求められている。
【0004】
低密度ポリエチレンは耐衝撃性に優れるが、剛性が低く、また溶融張力が低いことから成形加工性も不十分であり好ましくない。
一方、高密度ポリエチレンと高圧法低密度ポリエチレンの組成物は、剛性と成形加工性のバランスに優れるが、耐衝撃性が低いため好ましくない。
【0005】
そこで、特許文献1では剛性、耐衝撃性、成形加工性のバランスを改良する方法として、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレンの三成分をブレンドした組成物が提案されている。しかし、高圧法低密度ポリエチレンブレンドによる衝撃強度の低下は避けられず、さらなる衝撃強度の向上が望まれている。
【0006】
成形加工性を向上させる方法として、メタロセン触媒を用いて長鎖分岐を導入したエチレン系重合体が開示されている。特許文献2には、メタロセン触媒を用いて得られたエチレン系重合体を用いた組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平2-67347号公報
国際公開第2013/099927号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来のポリエチレン系樹脂組成物には、剛性と耐衝撃性とを両立した成形体(たとえばフィルム)を製造するという観点から、さらなる改善の余地があることがわかった。
【0009】
本発明は、成形加工性に優れ、かつ従来公知のエチレン系樹脂と比較して剛性と耐衝撃性がバランスよく優れる成形体(たとえばフィルム、及び該フィルムを有する多層フィルム)を製造することのできるエチレン系樹脂組成物、ならびに該エチレン系樹脂組成物から得られる成形体(たとえばフィルム、及び該フィルムを有する多層フィルム)を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、鋭意研究した結果、特定の溶融特性と分子構造をもつエチレン系重合体を含む組成物が、成形加工性に優れ、かつ剛性と耐衝撃性がバランスよく優れる成形体(たとえばフィルム、及び該フィルムを有する多層フィルム)を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、たとえば以下の[1]~[5]に関する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

三井化学株式会社
繊維およびその製造方法
10日前
三井化学株式会社
積層体および積層体の製造方法
10日前
三井化学株式会社
抗微生物性材料及びその製造方法
10日前
三井化学株式会社
ロボット外装部材および外装材付ロボット
17日前
三井化学株式会社
エチレン・4-メチル-1-ペンテン・非共役ポリエン共重合体およびゴム組成物
10日前
三井化学株式会社
ペリクル膜、ペリクル、露光原版、露光装置、及びペリクル膜の製造方法
4日前
株式会社日本触媒
組成物
2か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
3日前
三菱ケミカル株式会社
積層体
1か月前
東レ株式会社
多孔質フィルム
1か月前
株式会社ナリス化粧品
構造体
10日前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物
1か月前
株式会社松風
光硬化性組成物
1か月前
東レ株式会社
ポリアミド樹脂組成物
1か月前
東ソー株式会社
ソールゴム用改質剤
3日前
株式会社日本触媒
無機粒子含有分散体
2か月前
テクノUMG株式会社
物品
1か月前
AGC株式会社
水性分散液
1か月前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
24日前
ユニチカ株式会社
多孔質ポリアミドイミド
1か月前
三菱ケミカル株式会社
成形体
3日前
株式会社カネカ
樹脂組成物およびフィルム
1か月前
松本油脂製薬株式会社
樹脂粒子及びその用途
24日前
松本油脂製薬株式会社
樹脂粒子及びその用途
18日前
東レ株式会社
ポリエステル組成物の製造方法
25日前
株式会社日本製鋼所
プリプレグ製造装置
1か月前
東レ株式会社
二軸配向ポリプロピレンフィルム
1か月前
東レ株式会社
二軸配向ポリオレフィンフィルム
1か月前
日本ユピカ株式会社
成形材
27日前
東レ株式会社
重合装置および重合体の製造方法
1か月前
帝人株式会社
樹脂組成物および光学部材
1か月前
株式会社コバヤシ
成形体及びその製造方法
1か月前
東ソー株式会社
両親媒性ポリマー溶液の調液方法
17日前
松本油脂製薬株式会社
ポリマー粒子及びその用途
24日前
三和化工株式会社
発泡体の製造方法
1か月前
東ソー株式会社
廃プラスチックのリサイクル方法
1か月前
続きを見る