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公開番号2024042745
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-29
出願番号2022147522
出願日2022-09-16
発明の名称水中油型化粧料
出願人株式会社コーセー
代理人
主分類A61K 8/81 20060101AFI20240322BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】 本発明は、適度な付着性 、滲みのなさ、ベタつきのなさ、粉体の分散性、ツヤのある仕上がりに優れる水中油型化粧料の開発を課題とする。
【課題の解決手段】
次の成分(A)~(C);
(A)次の条件(1)及び(2)を満たす油溶性樹脂であるアクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体、
(1)アクリル酸アルキルと、酢酸ビニルとの含有モル比が15:85~50:50
(2)イソドデカンと(A)との質量比10:1で80℃に加熱混合した際に溶解する
(B)炭素数1~12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルと酢酸ビニルの共重合体の水性エマルジョン
(C)粉体
を含有し、成分(A)と成分(B)の固体分の含有質量割合が、(A)/(B)=0.1~15.0である水中油型化粧料である。
特許請求の範囲【請求項1】
次の成分(A)~(C);
(A)次の条件(1)及び(2)を満たす油溶性樹脂であるアクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体、
(1)アクリル酸アルキルと、酢酸ビニルとの含有モル比が15:85~50:50
(2)イソドデカンと(A)との質量比10:1で80℃に加熱混合した際に溶解する
(B)炭素数1~12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルと酢酸ビニルの共重合体の水性エマルジョン
(C)粉体
を含有し、成分(A)と成分(B)の固体分の含有質量割合が、(A)/(B)=0.1~15.0である水中油型化粧料。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
さらに成分(D)としてワックスエステルを含有する請求項1記載の水中油型化粧料。
【請求項3】
さらに成分(E)としてアクリル酸アルキル共重合体を含有する請求項1又は2に記載の水中油型化粧料。
【請求項4】
前記成分(A)の条件(1)におけるアクリル酸アルキルのアルキル基が、炭素数12~24である請求項1又は2に記載の水中油型化粧料。
【請求項5】
前記成分(C)が、無機顔料である請求項1又は2に記載の水中油型化粧料。
【請求項6】
前記成分(A)と成分(B)の固形分の含有質量合計が、(A)+(B)=2.5~25質量%である請求項1又は2に記載の水中油型化粧料。
【請求項7】
前記成分(A)と、成分(C)が油層中に分散されている請求項1又は2に記載の水中油型化粧料。
【請求項8】
前記成分(C)がカーボンブラックを含まない請求項1又は2に記載の水中油型化粧料。
【請求項9】
目元用化粧料である請求項1又は2に記載の水中油型化粧料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水中油型化粧料に関するものである。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
水中油型化粧料は、みずみずしい感触や、なめらかな伸び広がりを与えることが出来ることから、外用組成物、特に化粧料として広く用いられている。水中油型化粧料は、外層の水層から肌や毛髪に付着するため、みずみずしさはあるが、皮脂や汗に滲みにくい機能も同時に求められてきた。また、使用中に内層が付着するため、着手からの一貫した付着性を保ち、均一な化粧膜を形成することによるツヤのある仕上がりや、止まり際のべたつきが生じやすい問題の解消が求められてきた。特に粉体を配合するメイクアップ化粧料や、日焼け止め化粧料においては、その機能がさらに重要となっている。
なかでも毛髪や睫毛に塗布する水中油型化粧料においては、毛を長く、または太く、さらに形状維持することで、印象を美しく際立たせる機能も求められる。特に、着手から簡単に毛1本1本に均一に付着することは、美しく仕上げるために重要である。さらに、目元化粧料においては、経時での滲みのなさや、塗布時や乾燥際のベタつきのなさという使用面での品質要望は高く、色をしっかりとのせる発色の良さが求められるために、粉体の分散性の高さや、塗布膜の均一性によるツヤのある仕上がりも重要となっている。
睫毛に塗布する水中油型化粧料としては、これまでにも水溶性皮膜形成剤、セルロース系増粘剤及び多糖類系増粘剤を少なくとも1種含む水溶性増粘剤、カーボンブラックを含む粉体及び、HLB10~17の非イオン界面活性剤とHLB8未満の非イオン界面活性剤とを含有することで、重ね塗りしてもダマ付きが発生しにくく且つ付着性にも優れ、睫にツヤと高いカール効果とボリューム感とを与えることができる水中油型睫毛用化粧料が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
また、分岐型炭化水素、水溶性高分子、分岐型高級脂肪酸及び高級アルコールを含有することで睫毛にボリュームを付与する効果に優れているにもかかわらず、組成物が下瞼に色移りせず、滲みにくいため化粧持ちが良好で、経時的な安定性に優れた睫毛用水中油型乳化組成物が開発されている(例えば、特許文献2参照)。
また、ポリ酢酸ビニルエマルションと、(メタ)アクリル酸アルキル共重合体エマルションを特定の配合比で含有し、べたつきがなく、フィルム落ちの良い睫毛又は毛髪に適用される水中油型乳化化粧料が開発されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-182792号公報
特開2005-225798号公報
特開2013-227229号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば特許文献1の技術では、ツヤと高いカール効果とボリューム感は優れているものの、水溶性の皮膜形成剤と水溶性増粘剤という水層中での機能に着目しているが、内層の油層中の素材との相乗効果に着眼が無く、粉体の分散性という機能において十分とは言えなかった。また、例えば特許文献2および3の技術においても、外層の水層中の特定の皮膜形成剤や水溶性高分子、または内層の特定の油剤を使用し、滲みのなさやべたつきのなさといった点は優れているものの、粉体の分散性やツヤのある仕上がりといった点は着目されていなかった。
【0005】
そこで本発明は、適度な付着性 、滲みのなさ、ベタつきのなさに優れ、さらに粉体の分散性、ツヤのある仕上がりにも優れる水中油型化粧料の開発を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記実情に鑑み、本発明者は鋭意検討を重ねた結果、特定の油溶性のアクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体と、同じアクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体でありながら水に分散しているエマルジョンと、粉体を組み合わせて水中油型とすることで、均一で凹凸のない皮膜を形成することができ、適度な付着性、滲みのなさ、ベタつきのなさ、粉体の分散性、ツヤのある仕上がりに優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、
[1]次の成分(A)~(C);
(A)次の条件(1)及び(2)を満たす油溶性樹脂であるアクリル酸アルキル/酢酸ビニル共重合体、
(1)アクリル酸アルキルと、酢酸ビニルとの含有モル比が15:85~50:50
(2)イソドデカンと(A)との質量比10:1で80℃に加熱混合した際に溶解する
(B)炭素数1~12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルと酢酸ビニルの共重合体の水性エマルジョン
(C)粉体
を含有し、成分(A)と成分(B)の含有質量割合が、(A)/(B)=0.1~15.0である水中油型化粧料に関するものである。
[2]さらに成分(D)としてワックスエステルを含有する[1]に記載の水中油型化粧料に関するものである。
[3]さらに成分(E)としてアクリル酸アルキル共重合体を含有する[1]又は[2]に記載の水中油型化粧料に関するものである。
[4]前記成分(A)の条件(1)におけるアクリル酸アルキルのアルキル基が、炭素数12~24である[1]又は[2]に記載の水中油型化粧料に関するものである。
[5]前記成分(C)が、無機顔料である[1]又は[2]に記載の水中油型化粧料に関するものである。
[6]前記成分(A)と成分(B)の固形分の質量合計が、(A)+(B)=2.5~25質量%である[1]又は[2]に記載の水中油型化粧料に関するものである。
[7]前記成分(A)と、成分(C)が油層中に分散されている[1]又は[2]に記載の水中油型化粧料に関するものである。
[8]前記成分(C)がカーボンブラックを含まない[1]又は[2]に記載の水中油型化粧料に関するものである。
[9]目元用化粧料である[1]又は[2]に記載の水中油型化粧料に関するものである。
【0008】
さらに、以下の発明も追加することができる。
[10]睫用化粧料である[1]又は[2]に記載の水中油型化粧料に関するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、適度な付着性 、滲みのなさ、ベタつきのなさ、粉体の分散性、ツヤのある仕上がりに優れる水中油型化粧料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1の塗布乾燥後の光学顕微鏡観察画像を示す図である。塗布膜は、ガラス板にサンプルをドクターブレード400μmにおいて塗布後、室温24時間乾燥し、マイクロスコープ顕微鏡VHS-8000(キーエンス社製)にて撮影したものである。
比較例1の塗布乾燥後の光学顕微鏡観察画像を示す図である。塗布膜、撮影条件は図1に準じる。
比較例3の塗布乾燥後の光学顕微鏡観察画像を示す図である。塗布膜、撮影条件は図1に準じる。
実施例1,比較例1、比較例3の膜の凹凸評価(Sa(算術平均高さ:三次元表面性状国際規格 ISO25178):表面の平均面に対し、各点の高さの差の絶対値の平均)。低いほど凹凸が少なくつや高いことを示す図である。塗布膜、撮影条件は図1に準じる。
粉体の分散性:測色結果(実施例1と比較例1、3)を示す図である。色調は、分光色差計SE―7700(日本電色工業社製)において、セル充填後に測色した、マンセル表色系、L、a、b値の値であり、ΔL、Δa、Δbは実施例1との差である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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