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公開番号2024042696
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2023211415,2023503033
出願日2023-12-14,2022-12-22
発明の名称硬化性樹脂組成物、硬化膜、積層体、撮像装置、半導体装置、積層体の製造方法及び接合電極を有する素子の製造方法
出願人積水化学工業株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類C08L 83/04 20060101AFI20240321BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】素子表面に凹凸を有する場合であっても接続面を平坦化し表面の空隙なく素子を接続し、素子間に高い接合信頼性を付与することができる硬化性樹脂組成物、該硬化性樹脂組成物を用いた硬化膜、該硬化膜を有する積層体、該積層体を有する撮像装置及び半導体装置、該積層体の製造方法及び該積層体の製造に用いる接合電極を有する素子の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、有機ケイ素化合物及び溶剤を含有する硬化性樹脂組成物であって、25℃における粘度が2000cP以下であり、前記溶剤の含有量が50重量%以下であり、シリコンウエハ上にスピンコートし前記溶剤を乾燥させた後に300℃1時間で熱硬化させ成膜した測定サンプルにおいてJIS K5600-5-6に準拠して測定したクロスカット法による密着性が0~2点である硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
有機ケイ素化合物及び溶剤を含有する硬化性樹脂組成物であって、
25℃における粘度が2000cP以下であり、
前記硬化性樹脂組成物における前記溶剤の含有量が50重量%以下であり、
シリコンウエハ上にスピンコートし前記溶剤を乾燥させた後に300℃1時間で熱硬化させ成膜した測定サンプルにおいてJIS K5600-5―6に準拠して測定したクロスカット法による密着性が0~2点である、硬化性樹脂組成物。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記硬化性樹脂組成物の、溶剤を乾燥させた後に300℃1時間で硬化させた硬化物は23℃における引張弾性率が100MPa以上10GPa以下であり、
300℃における引張弾性率が10000Pa以上1GPa以下である、請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
前記硬化性樹脂組成物の、溶剤を乾燥させた後に300℃1時間で硬化させた硬化物は400℃4時間窒素雰囲気下で加熱した後の重量減少率が6%以下である、請求項1又は2記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項4】
前記溶剤の含有量が45重量%以下であり、前記25℃における粘度が1500cP以下である、請求項1~3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項5】
前記溶剤の沸点が150℃以上250℃以下である、請求項1~4のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項6】
前記有機ケイ素化合物が下記一般式(1)で表される構造を有する、請求項1~5のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
TIFF
2024042696000019.tif
71
156
ここで、R

、R

及びR

はそれぞれ独立して直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の脂肪族基、芳香族基又は水素を表す。前記脂肪族基及び前記芳香族基は置換基を有していても有していなくてもよい。m、nはそれぞれ1以上の整数を表す。
【請求項7】
有機ケイ素化合物及び溶剤を含有する硬化性樹脂組成物であって、
25℃における粘度が2000cP以下であり、
前記硬化性樹脂組成物における前記溶剤の含有量が50重量%以下であり、
前記有機ケイ素化合物が下記一般式(1)で表される構造を有する、硬化性樹脂組成物。
TIFF
2024042696000020.tif
71
156
ここで、R

、R

及びR

はそれぞれ独立して直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の脂肪族基、芳香族基又は水素を表す。前記脂肪族基及び前記芳香族基は置換基を有していても有していなくてもよい。m、nはそれぞれ1以上の整数を表す。
【請求項8】
請求項1~6のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を用いて形成される、硬化膜。
【請求項9】
400℃4時間窒素雰囲気下で加熱した後の重量減少率が6%以下である、請求項8記載の硬化膜。
【請求項10】
電極を有する第1の素子と、電極を有する第2の素子との間に請求項8又は9記載の硬化膜を有する積層体であって、
前記第1の素子の電極と前記第2の素子の電極とが、前記硬化膜を貫通する貫通孔を介して電気的に接続されている、積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化性樹脂組成物、該硬化性樹脂組成物を用いた硬化膜、該硬化膜を有する積層体、該積層体を有する撮像装置及び半導体装置、該積層体の製造方法及び該積層体の製造に用いる接合電極を有する素子の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
半導体装置の高性能化に伴い、複数の半導体チップを積層させる三次元化が進行している。このような複数の半導体チップが積層した積層体の製造では、まず、2枚の電極が形成された素子の電極面にダマシン法により、銅からなる接合電極が絶縁膜で囲まれた接合面を形成する。その後、接合面の接合電極同士が対向するように2枚の素子を重ね、熱処理を施すことにより積層体が製造される(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-191081号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記積層体の製造では、電極の接合の際に400℃、4時間という高温処理が行われるため、上記接合面の形成に用いられる絶縁層には高い耐熱性が要求される。そのため、従来の積層体では、絶縁層としてSi



やSiO

といった絶縁性の無機材料が用いられている。しかしながら、無機材料からなる絶縁層は素子に反りが発生しやすく、素子に反りが発生すると積層体としたときに電極の接続位置がズレたり、電極が割れたりしてしまうことから、積層体の接続信頼性が低くなることがある。また、近年は半導体装置の高性能化が進み、素子が大型化、薄化してきていることから、素子の反りがより発生しやすくなってきている。
また、近年素子の多機能化に伴い、絶縁層を形成する素子表面には、数μmから十数μmの凹凸が形成されることがある。凹凸を有する素子を直接接合する場合、電極同士の接続信頼性の観点から、素子が形成されたウエハの表面を絶縁層で埋めて接続面を平坦にしてから接続する必要がある。そのため、柔軟性及び素子の平坦化性に優れた絶縁層を形成できる材料が求められている。
【0005】
本発明は、素子表面に凹凸を有する場合であっても接続面を平坦化し表面の空隙なく素子を接続し、素子間に高い接合信頼性を付与することができる硬化性樹脂組成物、該硬化性樹脂組成物を用いた硬化膜、該硬化膜を有する積層体、該積層体を有する撮像装置及び半導体装置、該積層体の製造方法及び該積層体の製造に用いる接合電極を有する素子の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の開示を含む。以下、本発明を詳述する。
[開示1]
有機ケイ素化合物及び溶剤を含有する硬化性樹脂組成物であって、
25℃における粘度が2000cP以下であり、
前記硬化性樹脂組成物における前記溶剤の含有量が50重量%以下であり、
シリコンウエハ上にスピンコートし前記溶剤を乾燥させた後に300℃1時間で熱硬化させ成膜した測定サンプルにおいてJIS K5600-5―6に準拠して測定したクロスカット法による密着性が0~2点である、硬化性樹脂組成物。
[開示2]
前記硬化性樹脂組成物の、溶剤を乾燥させた後に300℃1時間で硬化させた硬化物は23℃における引張弾性率が100MPa以上10GPa以下であり、
300℃における引張弾性率が10000Pa以上1GPa以下である、開示1記載の硬化性樹脂組成物。
[開示3]
前記硬化性樹脂組成物の、溶剤を乾燥させた後に300℃1時間で硬化させた硬化物は400℃4時間窒素雰囲気下で加熱した後の重量減少率が6%以下である、開示1又は2記載の硬化性樹脂組成物。
[開示4]
前記溶剤の含有量が45重量%以下であり、前記25℃における粘度が1500cP以下である、開示1~3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[開示5]
前記溶剤の沸点が150℃以上250℃以下である、開示1~4のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
[開示6]
前記有機ケイ素化合物が下記一般式(1)で表される構造を有する、開示1~5のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
TIFF
2024042696000001.tif
71
156
ここで、R

、R

及びR

はそれぞれ独立して直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の脂肪族基、芳香族基又は水素を表す。前記脂肪族基及び前記芳香族基は置換基を有していても有していなくてもよい。m、nはそれぞれ1以上の整数を表す。
[開示7]
有機ケイ素化合物及び溶剤を含有する硬化性樹脂組成物であって、
25℃における粘度が2000cP以下であり、
前記硬化性樹脂組成物における前記溶剤の含有量が50重量%以下であり、
前記有機ケイ素化合物が下記一般式(1)で表される構造を有する、硬化性樹脂組成物。
TIFF
2024042696000002.tif
71
156
ここで、R

、R

及びR

はそれぞれ独立して直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の脂肪族基、芳香族基又は水素を表す。前記脂肪族基及び前記芳香族基は置換基を有していても有していなくてもよい。m、nはそれぞれ1以上の整数を表す。
[開示8]
開示1~6のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を用いて形成される、硬化膜。
[開示9]
400℃4時間窒素雰囲気下で加熱した後の重量減少率が6%以下である、開示8記載の硬化膜。
[開示10]
電極を有する第1の素子と、電極を有する第2の素子との間に開示8又は9記載の硬化膜を有する積層体であって、
前記第1の素子の電極と前記第2の素子の電極とが、前記硬化膜を貫通する貫通孔を介して電気的に接続されている、積層体。
[開示11]
前記第1の素子と、前記第2の素子との間に無機層を有する、開示10に記載の積層体。
[開示12]
前記貫通孔の表面にバリアメタル層を有する、開示10又は11記載の積層体。
[開示13]
開示10~12のいずれかに記載の積層体を有する、撮像装置。
[開示14]
開示10~12のいずれかに記載の積層体を有する、半導体装置。
[開示15]
電極を有する第1の素子と電極を有する第2の素子の電極が形成された面上に開示1~6のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を成膜し、溶剤乾燥後に硬化させて硬化膜を形成する工程と、
各前記硬化膜に貫通孔を形成する工程と、
各前記貫通孔を導電性材料で充填する工程と、
【0007】
本発明の硬化性樹脂組成物は、有機ケイ素化合物を含有する。
絶縁層を有機物の硬化性樹脂組成物の硬化膜とすることで、絶縁層の柔軟性が高まり、素子の反りを抑えて電気的接続信頼性を高めることができる。また、硬化性樹脂組成物に有機ケイ素化合物を用いることで、素子の平坦化性に優れた絶縁層とすることができる。
【0008】
上記有機ケイ素化合物は、シルセスキオキサン骨格をケイ素系ポリマーの主鎖に含むことが好ましく、下記一般式(1)で表される構造を有することがより好ましい。有機ケイ素化合物が一般式(1)の構造を有することで、耐熱性と素子の平坦化性がより高まるとともに、電極のズレや割れをより抑えて電気的接続信頼性を高めることができる。また、後述する粘度と密着性を満たしやすくすることができる。
【0009】
TIFF
2024042696000003.tif
71
156
ここで、R

、R

及びR

はそれぞれ独立して直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の脂肪族基、芳香族基又は水素を表す。上記脂肪族基及び上記芳香族基は置換基を有していても有していなくてもよい。m、nはそれぞれ1以上の整数を表す。
【0010】
上記一般式(1)中R

はそれぞれ独立して直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の脂肪族基、芳香族基又は水素を表す。上記脂肪族基及び上記芳香族基は置換基を有していても有していなくてもよい。上記R

はフェニル基、炭素数が1~20のアルキル基又はアリールアルキル基であることが好ましく、フェニル基であることがより好ましい。R

がフェニル基、炭素数が1~20のアルキル基又はアリールアルキル基であることにより、より高い耐熱性を発揮することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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