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公開番号2024042281
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2022146881
出願日2022-09-15
発明の名称タイヤの摩擦特性計測方法および摩擦特性計測装置
出願人マツダ株式会社
代理人個人,個人
主分類G01M 17/02 20060101AFI20240321BHJP(測定;試験)
要約【課題】計測のためのコスト上昇および工数増加を抑制しながら、実際の走行条件により近い状態での計測が可能なタイヤの摩擦特性計測方法および摩擦特性計測装置を提供する。
【解決手段】摩擦特性計測装置1は、タイヤの摩擦特性を計測する装置であって、四輪駆動車である走行体を備える。前輪14,15は、モータ11から走行駆動力の供給を受ける。後輪19,20は、モータ16から走行駆動力の供給を受ける。装置1は、走行速度が略一定の状態で、コントローラ42が走行体の走行速度と後輪19,20の回転周速とが相対的に差異を有するように前後輪用モータ11,16を制御する。コントローラ42は、走行速度と後輪19,20の回転周速との差異毎に、後輪19,20におけるタイヤ25,27のスリップ比と摩擦力とを算出し、タイヤ25,27の摩擦特性に関するデータを生成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
タイヤのスリップ比と摩擦力との関係で規定される摩擦特性を計測するタイヤの摩擦特性計測方法であって、
前輪および後輪と、
前記前輪に走行駆動力を供給する前輪用走行駆動源と、
前記後輪に走行駆動力を供給する後輪用走行駆動源と、
を有する走行体を用い、
前記走行体の走行中に、前記前輪および前記後輪の内の計測対象となる対象車輪を駆動させる軸トルクを計測する軸トルク計測ステップと、
走行中における前記走行体の走行速度を計測する走行速度計測ステップと、
走行中における前記対象車輪の角速度を計測する車輪角速度計測ステップと、
前記走行体の走行中に、前記走行速度と前記対象車輪の回転周速とが相対的に差異を有するように前記前輪用走行駆動源および前記後輪用走行駆動源を制御する駆動源制御ステップと、
前記車輪角速度計測ステップで計測された前記角速度に関するデータに基づいて、前記対象車輪の前記回転周速を算出する車輪周速算出ステップと、
前記駆動源制御ステップの実行中において、前記走行速度計測ステップで計測された前記走行速度に関するデータと、前記車輪周速算出ステップで算出された前記対象車輪の前記回転周速に関するデータとに基づいて、前記走行速度と前記対象車輪の前記回転周速との相対的な差異毎のスリップ比を算出するスリップ比算出ステップと、
前記駆動源制御ステップの実行中において、前記軸トルク計測ステップで計測された前記対象車輪を駆動させる前記軸トルクに関するデータと、前記対象車輪の外径とに基づいて、前記走行速度と前記対象車輪の前記回転周速との相対的な差異毎の摩擦力を算出する摩擦力算出ステップと、
前記スリップ比算出ステップで算出された前記スリップ比と、前記摩擦力算出ステップで算出された前記摩擦力とに基づいて、前記走行速度と前記対象車輪の前記回転周速との相対的な差異毎の前記摩擦特性に係るデータを生成する特性データ生成ステップと、
を備える、
タイヤの摩擦特性計測方法。
続きを表示(約 2,800 文字)【請求項2】
前記駆動源制御ステップは、
前記対象車輪の前記回転周速を前記走行速度に対して漸次増加させて行く漸増サブステップ、
および、前記対象車輪の前記回転周速を前記走行速度に対して前記減少させて行く漸減サブステップ、
の少なくとも一方のサブステップを有し、
前記少なくとも一方のサブステップでは、前記対象車輪のタイヤのスリップ比の絶対値が1になるまで前記対象車輪の前記回転周速を変化させて行く、
請求項1に記載のタイヤの摩擦特性計測方法。
【請求項3】
前記駆動源制御ステップは、前記走行体の走行速度が略一定の状態で実行される、
請求項1または請求項2に記載のタイヤの摩擦特性計測方法。
【請求項4】
前記前輪用走行駆動源および前記後輪用走行駆動源は、それぞれ電動モータである、
請求項1または請求項2に記載のタイヤの摩擦特性計測方法。
【請求項5】
タイヤのスリップ比と摩擦力との関係で規定される摩擦特性を計測するタイヤの摩擦特性計測装置であって、
前輪および後輪と、
前記前輪に走行駆動力を供給する前輪用走行駆動源と、
前記後輪に走行駆動力を供給する後輪用走行駆動源と、
を有する走行体と、
前記走行体の走行中に、前記前輪および前記後輪の内の計測対象となる対象車輪を駆動させる軸トルクを計測する軸トルク計測部と、
走行中における前記走行体の走行速度を計測する走行速度計測部と、
走行中における前記対象車輪の角速度を計測する車輪角速度計測部と、
前記対象車輪におけるタイヤの摩擦特性に係るデータを生成するコントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
前記走行体の走行中に、前記走行速度と前記対象車輪の回転周速とが相対的に差異を有するように前記前輪用走行駆動源および前記後輪用走行駆動源を制御して、前記走行体を周速差走行させる駆動源制御部と、
前記車輪角速度計測部から入力される前記角速度に関するデータに基づいて、前記対象車輪の前記回転周速を算出する車輪周速算出部と、
前記走行体が前記周速差走行している状態において、前記走行速度計測部から入力される前記走行速度に関するデータと、前記車輪周速算出部で算出された前記対象車輪の前記回転周速に関するデータとに基づいて、前記走行速度と前記対象車輪の前記回転周速との相対的な差異毎のスリップ比を算出するスリップ比算出部と、
前記走行体が前記周速差走行している状態において、前記軸トルク計測部から入力される前記対象車輪を駆動させる前記軸トルクに関するデータと、前記対象車輪の外径とに基づいて、前記走行速度と前記対象車輪の前記回転周速との相対的な差異毎の摩擦力を算出する摩擦力算出部と、
前記スリップ比算出部で算出された前記スリップ比と、前記摩擦力算出部で算出された前記摩擦力とに基づいて、前記走行速度と前記対象車輪の前記回転周速との相対的な差異毎の前記摩擦特性に係るデータを生成する特性データ生成部と、
を有する、
タイヤの摩擦特性計測装置。
【請求項6】
前輪および後輪と、
前記前輪に走行駆動力を供給する前輪用走行駆動源と、
前記後輪に走行駆動力を供給する後輪用走行駆動源と、
を有する走行体に対して装着され、
タイヤのスリップ比と摩擦力との関係で規定される摩擦特性を計測するタイヤの摩擦特性計測装置であって、
前記走行体の走行中に、前記前輪および前記後輪の内の計測対象となる対象車輪を駆動させる軸トルクを計測する軸トルク計測部と、
走行中における前記走行体の走行速度を計測する走行速度計測部と、
走行中における前記対象車輪の角速度を計測する車輪角速度計測部と、
前記対象車輪におけるタイヤの摩擦特性に係るデータを生成するコントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
前記走行体の走行中に、前記走行速度と前記対象車輪の回転周速とが相対的に差異を有するように前記前輪用走行駆動源および前記後輪用走行駆動源を制御して、前記走行体を周速差走行させる駆動源制御部と、
前記車輪角速度計測部から入力される前記角速度に関するデータに基づいて、前記対象車輪の前記回転周速を算出する車輪周速算出部と、
前記走行体が前記周速差走行している状態において、前記走行速度計測部から入力される前記走行速度に関するデータと、前記車輪周速算出部で算出された前記対象車輪の前記回転周速に関するデータとに基づいて、前記走行速度と前記対象車輪の前記回転周速との相対的な差異毎のスリップ比を算出するスリップ比算出部と、
前記走行体が前記周速差走行している状態において、前記軸トルク計測部から入力される前記対象車輪を駆動させる前記軸トルクに関するデータと、前記対象車輪の外径とに基づいて、前記走行速度と前記対象車輪の前記回転周速との相対的な差異毎の摩擦力を算出する摩擦力算出部と、
前記スリップ比算出部で算出された前記スリップ比と、前記摩擦力算出部で算出された前記摩擦力とに基づいて、前記走行速度と前記対象車輪の前記回転周速との相対的な差異毎の前記摩擦特性に係るデータを生成する特性データ生成部と、
を有する、
タイヤの摩擦特性計測装置。
【請求項7】
前記駆動源制御部は、
前記対象車輪の前記回転周速を前記走行速度に対して漸次増加させて行く漸増期間、
および、前記対象車輪の前記回転周速を前記走行速度に対して前記減少させて行く漸減期間、
の少なくとも一方の期間を有するように前記前輪用走行駆動源および前記後輪用走行駆動源を制御し、
前記駆動源制御部は、前記少なくとも一方の期間において、前記対象車輪のタイヤのスリップ比の絶対値が1となるまで前記対象車輪の前記回転周速を変化させて行く、
請求項5または請求項6に記載のタイヤの摩擦特性計測装置。
【請求項8】
前記駆動源制御部は、前記走行体の走行速度が略一定の状態で前記前輪用走行駆動源および前記後輪用走行駆動源の制御を実行する、
請求項5または請求項6に記載のタイヤの摩擦特性計測装置。
【請求項9】
前記前輪用走行駆動源および前記後輪用走行駆動源は、それぞれ電動モータである、
請求項5または請求項6に記載のタイヤの摩擦特性計測装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤの摩擦特性計測方法および摩擦特性計測装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
車両の挙動制御技術の開発には、タイヤの摩擦特性を計測することが必要である。タイヤの摩擦特性は、スリップ比とタイヤが発生する摩擦力との関係で評価される。
【0003】
従来技術に係るタイヤの摩擦特性の計測方法としては、計測対象となるタイヤを装着した計測装置をトレーラで牽引して計測する方法や、実験室内でのベンチテストで計測する方法などが知られている。
【0004】
しかしながら、上記のような従来技術に係る計測方法では、実際の走行条件とは異なる条件下での計測となる。このため、タイヤの摩擦特性を実際の走行条件に近い条件下で計測するという観点から改善が求められる。
【0005】
特許文献1には、発電体が組み込まれたタイヤを車両に装着し、当該車両を走行させてタイヤの摩擦特性を計測する技術が開示されている。特許文献1に開示の方法を用いれば、実際の車両にタイヤを装着して摩擦特性を計測できるため、より実際の走行条件に近い条件下での計測が可能であるとも考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-200012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に開示の計測方法では、内部に発電体やセンサモジュールを設けたタイヤを計測用として準備して用いるため、実際の車両に装着するタイヤとは異なる。このため、上記特許文献1に開示の方法で計測した結果を実際の車両に適用することが難しい。また、上記特許文献1に開示の方法では、計測しようとするタイヤの種類ごとに発電タイヤセンサモジュールを組み込んだ計測用タイヤを準備しなければならず、計測のためのコスト上昇および工数増加が避けられない。
【0008】
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、計測のためのコスト上昇および工数増加を抑制しながら、実際の走行条件により近い状態での計測が可能なタイヤの摩擦特性計測方法および摩擦特性計測装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係るタイヤの摩擦特性計測方法は、タイヤのスリップ比と摩擦力との関係で規定される摩擦特性を計測する方法である。本態様に係るタイヤの摩擦特性計測方法では、前輪および後輪と、前記前輪に走行駆動力を供給する前輪用走行駆動源と、前記後輪に走行駆動力を供給する後輪用走行駆動源と、を有する走行体を用いる。そして、本態様に係るタイヤの摩擦特性計測方法は、軸トルク計測ステップと、走行速度計測ステップと、車輪角速度計測ステップと、駆動源制御ステップと、車輪周速算出ステップと、スリップ比算出ステップと、摩擦力算出ステップと、特性データ生成ステップと、を備える。
【0010】
前記軸トルク計測ステップは、前記走行体の走行中に、前記前輪および前記後輪の内の計測対象となる対象車輪を駆動させる軸トルクを計測するステップである。前記走行速度計測ステップは、走行中における前記走行体の走行速度を計測するステップである。前記車輪角速度計測ステップは、走行中における前記対象車輪の角速度を計測するステップである。前記駆動源制御ステップは、前記走行体の走行中に、前記走行速度と前記対象車輪の回転周速とが相対的に差異を有するように前記前輪用走行駆動源および前記後輪用走行駆動源を制御するステップである。
(【0011】以降は省略されています)

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