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公開番号2024041314
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-27
出願番号2022146044
出願日2022-09-14
発明の名称損傷状態予測装置
出願人NTN株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類G01M 99/00 20110101AFI20240319BHJP(測定;試験)
要約【課題】回転部品の損傷初期から動作限界までの損傷状態を高い精度で推定する損傷状態予測装置を提供する。
【解決手段】損傷状態予測装置100は、監視対象の軸受を動作させた場合に生じる振動の加速度を検出するセンサ20と、センサ20から得た加速度の信号波形に対して短時間フーリエ変換を行なった結果から振動画像を生成する前処理部30と、前処理部30が生成した振動画像に対して、回帰モデル50を適用し、損傷状態を予測する損傷状態導出部60とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
回転部品の損傷の進展の程度を示す損傷状態を予測する損傷状態予測装置であって、
監視対象の回転部品を回転させた場合に生じる振動の加速度を検出するセンサと、
前記センサから得た前記加速度の信号波形に対して短時間フーリエ変換を行なった結果から振動画像を生成する前処理部と、
前記前処理部が生成した前記振動画像に対して、回帰モデルを適用し、損傷状態を予測する損傷状態導出部とを備える損傷状態予測装置。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記前処理部は、前記加速度の信号波形において損傷によって繰返し発生する波形の間隔に対して10%以上80%以下の割合の窓幅を設定して前記短時間フーリエ変換を実行するように構成される、請求項1に記載の損傷状態予測装置。
【請求項3】
前記前処理部は、前記短時間フーリエ変換した結果に対して、振幅と振幅の平均との差を振幅の標準偏差で割って計算した標準化処理をさらに施して前記振動画像を生成する、請求項1に記載の損傷状態予測装置。
【請求項4】
前記振動画像は、経過時間が第1軸の方向に表示され、周波数の頻度が前記第1軸と交差する第2軸の方向に表示される、請求項1に記載の損傷状態予測装置。
【請求項5】
前記前処理部は、前記センサから、損傷によって繰返し発生する波形が2回以上発生する時間分の信号波形を取得して前記振動画像を生成する、請求項1に記載の損傷状態予測装置。
【請求項6】
前記回転部品は、回転輪を含む軸受であり、
前記前処理部は、前記センサから、前記回転輪が1回転に要する時間以上の信号波形を取得して前記振動画像を生成する、請求項1に記載の損傷状態予測装置。
【請求項7】
学習対象の回転部品を回転させた場合に生じる振動を示す加速度の信号波形と、前記学習対象の回転部品の損傷状態とを含む学習用データを取得し、前記学習用データを用いて、前記監視対象の回転部品から得た信号波形から前記監視対象の回転部品の損傷状態を推論するための学習済の前記回帰モデルを生成するモデル育成部をさらに備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の損傷状態予測装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、損傷状態予測装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
機械設備に組み込まれた回転部品(例えば、転がり軸受)に対して、使用途中から使用限界に至るまでの損傷状態を、振動の特徴を用いて予測することが行なわれている。たとえば、特開2017-32520号公報(特許文献1)、特許第6733838号公報(特許文献2)には、転がり軸受の異常を監視する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-32520号公報
特許第6733838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
たとえば、特開2017-32520号公報(特許文献1)は、軸受の振動データについて3つの周波数帯域ごとの波形を作成し、周波数帯域ごとの振動実効値によって損傷を評価する技術である。損傷初期では3つの帯域のうち高い周波数帯域の実効値のみ反応し、損傷の進展により低い周波数帯域の実効値が上昇する。この技術は3つの振動実効値を監視して3段階で損傷を評価できる。しかし、特開2017-32520号公報では損傷を3段階で診断しているため、定量的な評価ができていない。
【0005】
特許第6733838号公報(特許文献2)は、剥離による損傷に対して転動体が剥離に侵入する時刻と剥離から脱出する時刻との差から周方向の剥離長さを推定する技術である。剥離のある軸受の振動速度波形は、定速で運転する場合には剥離進入時に正と負いずれか一方の振動速度の瞬時値が最大値となり、剥離脱出時に正と負のいずれか他方の振動速度の瞬時値が最大値となる波形を示す。よって、振動速度波形が示す剥離の通過時間に基づいて剥離長さを推定する。したがって、特許第6733838号公報は、周方向の剥離長さを推定する技術であるので、損傷を定量評価できる技術である。しかしながら、特許第6733838号公報では、剥離の通過時に転動体が内輪と外輪のどちらか一方のみに接触することを条件としている。転動体が内輪と外輪に対して線接触である軸受の場合、軸方向の剥離長さが転動体の軸方向長さ(転動体がころの場合は、クラウニングなどの面取りがあるため、接触長さ)と等しくなるまで上記条件とならず、損傷が大きく進展するまで使用することが難しい。
【0006】
本開示は、転動体等の接触状態の影響を受けにくく、回転部品の損傷初期から動作限界までの損傷状態を高い精度で推定する損傷状態予測装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、回転部品の損傷の進展の程度を示す損傷状態を予測する損傷状態予測装置に関する。損傷状態予測装置は、監視対象の回転部品を動作させた場合に生じる振動の加速度を検出するセンサと、センサから得た加速度の信号波形に対して短時間フーリエ変換を行なった結果から振動画像を生成する前処理部と、前処理部が生成した振動画像に対して、回帰モデルを適用し、損傷状態を予測する損傷状態導出部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示の損傷状態予測装置によれば、損傷初期から動作限界までの回転部品の損傷状態を高い精度で推定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本実施の形態の損傷状態予測装置の構成を示すブロック図である。
剥離のある軸受の振動の加速度の信号波形(剥離長は短い)を示す図である。
剥離のある軸受の振動の加速度の信号波形(剥離長は長い)を示す図である。
振動加速度の信号波形の生波形を示す図である。
図4の波形を絶対値処理した波形を示す図である。
図5の絶対値処理後の波形をSTFT処理して得られた振動画像を示す図である。
図6の振動画像を標準化処理した後の振動画像を示す図である。
検討したSTFT処理の窓幅の条件を示す図である。
図8に示したSTFT処理の窓幅の条件におけるR2scoreの結果を示す図である。
窓幅5%でSTFT処理した振動画像を示す図である。
窓幅40%でSTFT処理した振動画像を示す図である。
窓幅90%でSTFT処理した振動画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
(【0011】以降は省略されています)

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