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公開番号2024041000
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-26
出願番号2022145689
出願日2022-09-13
発明の名称粘着シート
出願人日東電工株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C09J 7/38 20180101AFI20240318BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】微細な凹凸変形を高度に抑制し得る粘着シートを提供する。
【解決手段】着色された粘着剤層を有する粘着シートが提供される。上記粘着剤層は、アクリル系ポリマーを含む。また、上記粘着剤層のゲル分率は25%以上である。さらに、上記粘着剤層は、23℃での貯蔵弾性率が0.05MPa以上であり、かつ、23℃でのtanδが0.31以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
着色された粘着剤層を有する粘着シートであって、
前記粘着剤層は、アクリル系ポリマーを含み、
前記粘着剤層のゲル分率は25%以上であり、
前記粘着剤層は、23℃での貯蔵弾性率が0.05MPa以上であり、かつ、23℃でのtanδが0.31以上である、ここで該tanδとは、該粘着剤層の貯蔵弾性率G’に対する損失弾性率G”の比(G”/G’)をいう、粘着シート。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分は、炭素原子数が4~8である鎖状アルキル基を有するアルキルアクリレートを含む、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項3】
前記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分はヘプチルアクリレートを含む、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項4】
前記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分はn-ブチルアクリレートを含む、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項5】
前記粘着剤層は黒色着色剤を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の粘着シート。
【請求項6】
前記粘着剤層は、第1着色剤としての黒色着色剤と、第2着色剤としての金属酸化物と、を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の粘着シート。
【請求項7】
前記粘着剤層は粘着付与樹脂をさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の粘着シート。
【請求項8】
前記粘着剤層はアクリル系オリゴマーをさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の粘着シート。
【請求項9】
前記粘着シートは、前記粘着剤層からなる基材レス両面粘着シートである、請求項1~4のいずれか一項に記載の粘着シート。
【請求項10】
電子機器において部材の固定に用いられる、請求項1~4のいずれか一項に記載の粘着シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着シートに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、粘着剤(感圧接着剤ともいう。以下同じ。)は室温付近の温度域において柔らかい固体(粘弾性体)の状態を呈し、圧力により簡単に被着体に接着する性質を有する。このような性質を活かして、粘着剤は、スマートフォン等の携帯電子機器や家電製品から自動車、OA機器等の各種産業分野において、典型的には粘着剤層を含む粘着シートの形態で、部品の接合や表面保護等の目的で広く利用されている。かかる粘着シートの用途の好適例として、電子機器内における部材の接合や固定、保護等が挙げられる。また、例えば、電子機器における液晶表示装置のバックライトモジュール等の光源や有機EL(electroluminescence)等の自発光素子からの光漏れの防止や、被着体の隠蔽、粘着シート越しの被着体外観の調整、意匠性等を目的として、所定の遮光性や減光性を有する粘着シートが利用されている。この種の技術に関する文献として特許文献1が挙げられる。特許文献2,3は、ヘプチルアクリレートをモノマー成分として用いて重合されたアクリル系ポリマーを含む粘着剤を開示する先行技術文献である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-37657号公報
国際公開第2021/125247号
国際公開第2021/125278号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
被着体の隠蔽や外観の調整、意匠性付与等を目的として用いられる粘着シートは、被着体の視認側表面全体を覆うことで隠蔽等の目的を達成する。かかる粘着シートは、外部から視認され得るため、良好な外観品質を有することが求められる。例えば、電子機器の表示部において、有機ELパネル等の裏面側に配置される金属部材の隠蔽に用いられる粘着シートは、表示部の照明を落としたときに使用者の目に触れ得るため、外観品質よく被着体を隠蔽することが求められる。
【0005】
ところで、粘着シートは、通常、使用前(すなわち、被着体に貼り付けられる前)においては、生産性、取扱い性などの観点から、剥離ライナーで粘着面が保護された剥離ライナー付き粘着シートの形態で取り扱われる。粘着シートの粘着面を剥離ライナーで保護することにより、粘着面は平滑に保持され、被着体表面によく密着して所期の粘着特性を発揮することができる。また、剥離ライナーに保護されて平滑に保持された粘着面を有する粘着シートは、被着体に均質に貼り付けられて、上記被着体表面が視認される場合に良好な外観を提供し得る。そのような剥離ライナー付き粘着シートは、例えば、剥離ライナー付き粘着シートを巻回したロール体(剥離ライナー付き粘着シートロール)に成形されて、流通、保管され、加工に供される。
【0006】
しかし、上記粘着シートの製造において、例えば、剥離ライナー付き粘着シートをロールに巻き取るプロセスでは、剥離ライナー背面に微小な異物が混入し、ロール内の圧力のため、該異物を原因として粘着シートに凹みが生じることがある。このような凹みは、粘着シートが被着体に貼り付けられた後も微小な凹みとして残存して視認され、外観品質の低下原因となることが懸念される。そのような視認可能なサイズの凹凸変形は、被着体に貼り付けられて安定してしまうと解消しない。特に、粘着剤層が着色剤を含むなど着色された粘着シートは、透明粘着シートよりも凹凸変形のコントラストが出やすく、上記凹凸変形による外観の変化が目立ちやすい傾向がある。さらに、近年、電子機器の表示部など粘着シートの適用箇所によっては、より高度な外観品質が求められる傾向があり、従来は問題とされなかったレベルの微細な凹凸変形が抑制された粘着シートが求められることが想定される。上記微細な凹凸変形が高度に抑制された着色粘着シートが実現されれば、着色粘着シートが適用される表面の外観品質を向上することができ、有用である。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みて創出されたものであり、微細な凹凸変形を高度に抑制し得る粘着シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この明細書によると、着色された粘着剤層を有する粘着シートが提供される。上記粘着剤層は、アクリル系ポリマーを含む。また、上記粘着剤層のゲル分率は25%以上である。さらに、上記粘着剤層は、23℃での貯蔵弾性率が0.05MPa以上であり、かつ、23℃でのtanδが0.31以上である。ここで、tanδとは、上記粘着剤層の貯蔵弾性率G’に対する損失弾性率G”の比(G”/G’)をいう。上記の構成によると、アクリル系ポリマーを含む粘着剤層は、ゲル分率が25%以上であり、かつ23℃での貯蔵弾性率が0.05MPa以上であり、適度な硬さを有するので、凹凸変形が生じにくい。また、上記粘着剤層は、23℃でのtanδが0.31以上であるため緩和性がよい。そのため、粘着面の凹みなど粘着剤層に微細な凹凸変形が生じた場合には、上記微細な凹凸変形は、粘着剤の緩和作用により解消するか、和らげられる。上記粘着シートは、着色された粘着剤層を有するため、凹凸変形が目立ちやすいが、上記特性を満足する粘着剤層を備える構成によると、微細な凹凸変形が高度に抑制されるので、優れた外観品質を有するものとなる。
【0009】
いくつかの態様において、上記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分は、炭素原子数が4~8である鎖状アルキル基を有するアルキルアクリレートを含む。炭素原子数が4~8である鎖状アルキル基を有するアルキルアクリレート(C
4-8
アルキルアクリレート)をモノマー成分として含むアクリル系ポリマーによると、上記23℃貯蔵弾性率および23℃tanδを両立した粘着剤層を形成しやすい。ここに開示される技術は、C
4-8
アルキルアクリレートをモノマー成分として含むアクリル系ポリマーを用いる態様で好ましく実施される。
【0010】
いくつかの好ましい態様において、上記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分はヘプチルアクリレートを含む。モノマー成分としてヘプチルアクリレートを含むアクリル系ポリマーを用いることにより、所定値以上の23℃貯蔵弾性率を有しつつ、23℃tanδの高い粘着剤を形成しやすい。
(【0011】以降は省略されています)

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