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公開番号2024052319
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022158966
出願日2022-09-30
発明の名称位相差層付偏光板および位相差層付偏光板を有する画像表示装置
出願人日東電工株式会社
代理人個人,個人
主分類G02B 5/30 20060101AFI20240404BHJP(光学)
要約【課題】異形加工部(例えば、切り欠け部)を有する場合であっても、耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態の位相差層付偏光板は、偏光子、および、該偏光子の一方の面に積層された保護層を含む偏光板と;第1の粘着剤層と;位相差層と;第2の粘着剤層と;をこの順に備え、異形加工部を有する。この異形加工部の深さ方向と該位相差層の遅相軸とがなす角度は-10°~10°であり、第2の粘着剤層は、23℃の貯蔵弾性率が0.09MPa~0.2MPaである粘着剤により形成された層である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
偏光子、および、該偏光子の少なくとも一方の面に積層された保護層を含む偏光板と;第1の粘着剤層と;位相差層と;第2の粘着剤層と;をこの順に備え、
異形加工部を有する位相差層付偏光板であって
該異形加工部の深さ方向と該位相差層の遅相軸とがなす角度が-10°~10°であり、
該第2の粘着剤層が、23℃の貯蔵弾性率が0.09MPa~0.2MPaである粘着剤により形成された層である、位相差層付偏光板。
続きを表示(約 250 文字)【請求項2】
前記異形加工部が切り欠け部である、請求項1に記載の位相差層付偏光板。
【請求項3】
前記位相差層の湿度線膨張係数α

が1.50×10
-3
以下である、請求項1に記載の位相差層付偏光板。
【請求項4】
前記位相差層がポリカーボネート系樹脂フィルムの延伸フィルムで構成されている、請求項1に記載の位相差層付偏光板。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の位相差層付偏光板を含む、画像表示装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、位相差層付偏光板および位相差層付偏光板を有する画像表示装置に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、液晶表示装置およびエレクトロルミネセンス(EL)表示装置(例えば、有機EL表示装置、無機EL表示装置)に代表される画像表示装置が急速に普及している。画像表示装置には、代表的には偏光板および位相差板が用いられている。実用的には、偏光板と位相差板とを一体化した位相差層付偏光板が広く用いられている(例えば、特許文献1)。近年、デザイン性の向上に伴い、平面形状が正方形、長方形等の矩形だけではなく、四隅を湾曲させる加工、および、インカメラ外周部に沿って切り欠け部を設けるような異形加工が行われている。位相差層付偏光板では、偏光子の吸収軸と、位相差層の遅相軸とが適切な角度となるよう設計することが重要となる。しかしながら、吸収軸と遅相軸との関係によっては、上記のような加工時に位相差層にクラックが発生しやすくなる場合がある。そのため、異形加工が施された偏光板とする場合には、偏光子と位相差層との配置の自由度が制限され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第3325560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、異形加工部(例えば、切り欠け部)を有する場合であっても、耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1.本発明の実施形態の位相差層付偏光板は、偏光子、および、該偏光子の少なくとも一方の面に積層された保護層を含む偏光板と;第1の粘着剤層と;位相差層と;第2の粘着剤層と;をこの順に備え、異形加工部を有する。この異形加工部の深さ方向と位相差層の遅相軸とがなす角度は-10°~10°であり、第2の粘着剤層は23℃の貯蔵弾性率は0.09MPa~0.2MPaである粘着剤により形成された層である。
2.上記1.に記載の位相差層付偏光板において、上記異形加工部は切り欠け部であってもよい。
3.上記1.または2.に記載の位相差層付偏光板において、上記位相差層の湿度線膨張係数α

は1.50×10
-3
以下であってもよい。
4.上記1.から3.のいずれかに記載の位相差層付偏光板において、上記位相差層はポリカーボネート系樹脂フィルムの延伸フィルムで構成されていてもよい。
5.本発明の実施形態においては、画像表示装置が提供される。この画像表示装置は、上記1.から4.のいずれかに記載の位相差層付偏光板を含んでいてもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、異形加工部(例えば、切り欠け部)を有する場合であっても、耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供することができる。そのため、従来は、異形加工部でクラックが特に顕著にみられるような軸関係となる偏光板を採用した場合であっても耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の実施形態による位相差層付偏光板の概略断面図である。
本発明の実施形態による位相差層付偏光板における異形または異形加工部の一例を説明する概略平面図である。
本発明の実施形態による位相差層付偏光板における異形または異形加工部の変形例を説明する概略平面図である。
本発明の実施形態の位相差層付偏光板の軸関係を示す概略平面図である。
本発明の実施形態による位相差層付偏光板における異形加工部と軸関係の組み合わせの違いによるクラックの違いを示す模式図である。
バタフライ試験の評価試料の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
【0009】
(用語および記号の定義)
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した面内位相差である。例えば、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。Re(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re(λ)=(nx-ny)×dによって求められる。
(3)厚み方向の位相差(Rth)
「Rth(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した厚み方向の位相差である。例えば、「Rth(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した厚み方向の位相差である。Rth(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Rth(λ)=(nx-nz)×dによって求められる。
(4)Nz係数
Nz係数は、Nz=Rth/Reによって求められる。
(5)角度
本明細書において角度に言及するときは、当該角度は基準方向に対して時計回りおよび反時計回りの両方を包含する。したがって、例えば「45°」は±45°を意味する。
【0010】
A.位相差層付偏光板の全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による位相差層付偏光板の概略断面図である。図示例の位相差層付偏光板100は、偏光板10と、第1の粘着剤層20と、位相差層30と、第2の粘着剤層40と、を視認側からこの順に有する。偏光板10は、代表的には、偏光子11と、偏光子11の両側に配置された保護層12、13と、を含む。保護層13は省略されていてもよい。例えば、位相差層30が保護層としても機能し得る場合、保護層13は省略されていてもよい。第1の粘着剤層は任意の適切な粘着剤により形成することができる。第2の粘着剤層40は、23℃の貯蔵弾性率が0.09MPa~0.2MPaである粘着剤を用いて形成される。第2の粘着剤層(すなわち、第2の粘着剤層を形成する粘着剤)の23℃の貯蔵弾性率が上記の範囲であれば、異形加工部(例えば、切り欠け部)を有する場合であっても、耐久性に優れた位相差層付偏光板を提供することができる。位相差層付偏光板100は、第2の粘着剤層40を最外層として設けることにより、画像表示装置(実質的には、画像表示セル)に貼り付け可能とされている。実用的には、第2の粘着剤層40の表面には、位相差層付偏光板が使用に供されるまで、はく離ライナー(図示せず)が仮着されていることが好ましい。はく離ライナーを仮着することにより、実使用までの間第2の粘着剤層を保護するとともに、位相差層付偏光板のロール化を可能としている。
(【0011】以降は省略されています)

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