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公開番号2024038712
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-21
出願番号2022142943
出願日2022-09-08
発明の名称内燃エンジンの制御装置
出願人スズキ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類F02B 19/12 20060101AFI20240313BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】副室式内燃エンジンにて動作点変動時に燃焼状態が不安定になるのを防止する。
【解決手段】燃焼室と、燃焼室の上部中央に噴孔を介して連通する副室と、吸気通路内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、副室内に臨む第1点火手段と、前記燃焼室に臨む第2点火手段とを備えた内燃エンジンにおいて、(i)定常状態では第1点火手段(5)により副室(50)内で点火する第1燃焼モードを実行し、(ii)定常状態で動作点変更が判定された場合は、第2点火手段(7)により燃焼室内(20)で点火する第2燃焼モードに移行し、(iii)動作点の移行が完了し、第2燃焼モードの燃焼が安定していると判定された場合は、第1点火手段(5)と第2点火手段(7)の両方により点火する第3燃焼モードに移行し、第3燃焼モードの燃焼が安定していると判定された場合は、第1燃焼モードに移行するように構成されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ピストンとシリンダヘッドの間に画成される燃焼室と、前記燃焼室の上部中央に噴孔を介して連通する副室と、前記燃焼室への吸気通路内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記副室内に臨む第1点火手段と、前記燃焼室に臨む第2点火手段と、を備えた内燃エンジンの制御装置であって、
定常状態では前記第1点火手段により前記副室内で点火する第1燃焼モードを実行し、
定常状態で動作点変更が判定された場合は、前記第2点火手段により前記燃焼室内で点火する第2燃焼モードに移行し、
動作点の移行が完了し、前記第2燃焼モードの燃焼が安定していると判定された場合は、前記第1点火手段と前記第2点火手段の両方により点火する第3燃焼モードに移行し、
前記第3燃焼モードの燃焼が安定していると判定された場合は、前記第1燃焼モードに移行するように構成されていることを特徴とする内燃エンジンの制御装置。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記第2燃焼モードでの前記第2点火手段による点火時期を前記第1燃焼モードでの前記第1点火手段による点火時期より進角し、前記第2燃焼モードから前記第3燃焼モードへの移行時に、前記第2点火手段の点火時期を前記第1点火手段による点火時期より遅角するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項3】
前記第3燃焼モードの燃焼が不安定と判定された場合は、前記第1点火手段を停止して前記第2燃焼モードに戻るように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃エンジンの制御装置。
【請求項4】
前記第3燃焼モードの燃焼が不安定と判定された場合は、前記第1点火手段の放電エネルギーを徐々に低下させて前記第2燃焼モードに戻るように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃エンジンの制御装置。
【請求項5】
前記第3燃焼モードから前記第1燃焼モードに移行した後に燃焼が不安定と判定された場合は、前記第3燃焼モードに戻るように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃エンジンの制御装置。
【請求項6】
前記第3燃焼モードの燃焼が安定していると判定された前記場合は、前記第2点火手段の放電エネルギーを徐々に低下させて前記第1燃焼モードに移行するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃エンジンの制御装置。
【請求項7】
前記第3燃焼モードにおける燃焼の安定を判定する期間は、前記第2燃焼モードにおける燃焼の安定を判定する期間よりも長く、
前記第1燃焼モードにおける燃焼の安定を判定する期間は、前記第3燃焼モードにおける燃焼の安定を判定する期間よりも長いことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃エンジンの制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃エンジンの制御装置に関し、さらに詳しくは、燃焼室に連通する副室内に点火プラグを備えた副室式内燃エンジンの制御装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
燃焼室の上部に設置した副室内に点火プラグを備えた副室式内燃エンジンは、圧縮行程で連通孔を通じて副室内に流入した混合気に副室内で点火する構成により、連通孔から主燃焼室に噴出する火炎により主燃焼室の混合気を急速燃焼させることで、燃焼エネルギーが効率良く圧力に変換され、エンジンの熱効率が向上する利点がある。その反面、特定の状況では燃焼状態が不安定になるという課題がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、副室式内燃エンジンにおいて、プリイグニッションを抑制するために点火時期直前に燃料噴射を行うと、混合気が十分に混合されずに過剰にリーンな状態のまま副室に流入し燃焼が不安定になる、という問題に対処するために、エンジンの負荷が所定値未満であるときは副室内の点火プラグで点火し、エンジン負荷が所定値以上であるときは、所定時期よりも遅い時期に燃料を噴射して、主燃焼室内の点火プラグで点火することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-113551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、副室式内燃エンジンの燃焼状態が必ずしも高負荷領域で不安定になるというわけではなく、むしろ、吸気流量が減少する低負荷領域の方が混合気を副室に流入させ難い傾向がある。一方、負荷の変動やEGRの導入などにより、直前の動作点と運転状態が急激に変化すると、副室内に流入する混合気の状態が変化し、燃焼状態が不安定になるという問題がある。
【0006】
本発明は、従来技術の上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、副室式内燃エンジンにおいて動作点変動時に燃焼状態が不安定になるのを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、
ピストンとシリンダヘッドの間に画成される燃焼室と、前記燃焼室の上部中央に噴孔を介して連通する副室と、前記燃焼室への吸気通路内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記副室内に臨む第1点火手段と、前記燃焼室に臨む第2点火手段と、を備えた内燃エンジンの制御装置であって、
定常状態では前記第1点火手段により前記副室内で点火する第1燃焼モードを実行し、
定常状態で動作点変更が判定された場合は、前記第2点火手段により前記燃焼室内で点火する第2燃焼モードに移行し、
動作点の移行が完了し、前記第2燃焼モードの燃焼が安定していると判定された場合は、前記第1点火手段と前記第2点火手段の両方により点火する第3燃焼モードに移行し、
前記第3燃焼モードの燃焼が安定していると判定された場合は、前記第1燃焼モードに移行するように構成されていることを特徴とする内燃エンジンの制御装置にある。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る内燃エンジンの制御装置は、上記構成により、定常状態では副室内で点火する第1燃焼モードを実行することで、噴孔から主燃焼室に噴出する火炎により主燃焼室の混合気を急速燃焼させ、エンジンの熱効率を向上でき、かつ、動作点変更時には燃焼室内で点火する第2燃焼モードに移行し、動作点移行完了後に、副室内の第1点火手段と燃焼室の第2点火手段の両方で点火する第3燃焼モードを経て第1燃焼モードに復帰することで、動作点変更ないし移行後に燃焼状態が不安定になるのを防止できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
内燃エンジンの基本構成を示す模式的断面図である。
動作点変更時の基本的な点火制御を示すタイミングチャートである。
第3燃焼モードへの移行時に不安定判定した場合の制御を示すタイミングチャートである。
第3燃焼モードから第1燃焼モードへの移行時に不安定判定した場合の制御を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(基本構成)
図1は、本発明が実施される内燃エンジンの基本構成を示している。図1において、内燃エンジンは、シリンダ1内に往復摺動可能に収容されたピストン2を備えるピストン往復動式内燃エンジンであり、ピストン2は、コネクティングロッド23を介してクラックシャフト24に連結され、ピストン2の往復直線運動がクランクシャフト24の回転運動に変換される。
(【0011】以降は省略されています)

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