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公開番号2024037626
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-19
出願番号2022142587
出願日2022-09-07
発明の名称除電装置
出願人株式会社キーエンス
代理人個人,個人
主分類H05F 3/04 20060101AFI20240312BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】電極針の間の沿面距離を確保して異常放電の発生を防止しつつ、電極針の間の空間距離を抑えてコロナ放電に要する電圧を抑えることで電極針の摩耗の進行を抑制する。
【解決手段】円周方向Dcに配列された複数の電極針Nmを有するマイナス電極ユニット5と、円周方向Dcに配列された複数の電極針Npを有するプラス電極ユニット6とが具備される。そのため、電極針Nmと電極針Npとの間の沿面距離は、電極針Nmからマイナス電極ユニット5およびプラス電極ユニット6を経由して電極針Npに至る経路の距離となり、沿面距離を広く確保することができる。マイナス電極ユニット5とプラス電極ユニット6とは、円周方向Dcに直交するX方向に並び、換言すれば、X方向に隣り合う。したがって、マイナス電極ユニット5の電極針Nmとプラス電極ユニット6の電極針Npとの間の空間距離を抑えることができる。
【選択図】図6C
特許請求の範囲【請求項1】
対象物に対してイオンを放出して除電する除電装置であって、
所定の針配列方向に配列され、電圧の印加に応じてコロナ放電が発生する複数の第1電極針と、前記複数の第1電極針を保持する第1フレームとを有する第1電極ユニットと、
前記針配列方向に配列され、電圧の印加に応じてコロナ放電が発生する複数の第2電極針と、前記複数の第2電極針を保持する第2フレームとを有する第2電極ユニットと、
前記複数の第1電極針それぞれの先端部および前記複数の第2電極針それぞれの先端部に対して風を送るファンと
前記第1電極ユニットと前記第2電極ユニットとが、前記針配列方向と異なるユニット配列方向に並ぶように前記第1電極ユニットと前記第2電極ユニットとを保持するユニット保持部と、を備える、除電装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記ユニット保持部は、前記第1電極ユニットと前記第2電極ユニットとが前記ユニット配列方向に隙間を空けて並ぶように、前記第1電極ユニットおよび前記第2電極ユニットを保持する請求項1に記載の除電装置。
【請求項3】
前記第1電極ユニットは、第1固定箇所で前記ユニット保持部に固定され、
前記第2電極ユニットは、第2固定箇所で前記ユニット保持部に固定され、
前記ユニット配列方向から見て、前記第1固定箇所と前記第2固定箇所とは重複しない請求項2に記載の除電装置。
【請求項4】
前記針配列方向は、前記ユニット配列方向から見て円形を有する仮想円に沿って設けられた円周方向であり、
前記第1フレームは、前記仮想円に沿って設けられ、
前記第1電極ユニットは、前記第1フレームから外側に突出する第1固定部を有し、
前記第2フレームは、前記仮想円に沿って設けられ、
前記第2電極ユニットは、前記第2フレームから外側に突出する第2固定部を有し、
前記第1固定部および前記第2固定部が前記ユニット保持部に固定される請求項2に記載の除電装置。
【請求項5】
前記針配列方向は、前記ユニット配列方向から見て円形を有する仮想円に沿って設けられた円周方向であり、
前記第1フレームは、前記仮想円に沿って設けられ、
前記第2フレームは、前記仮想円に沿って設けられ、
前記複数の第1電極針は、前記第1フレームから内側に突出し、
前記複数の第2電極針は、前記第2フレームから内側に突出する請求項2に記載の除電装置。
【請求項6】
前記第1電極針に対して設けられた第1ブラシ部と、
前記第2電極針に対して設けられた第2ブラシ部と、
前記第1ブラシ部および前記第2ブラシ部を所定の清掃方向に駆動するモータと
をさらに備え、
前記第1ブラシ部は、前記モータの駆動によって、前記複数の第1電極針のそれぞれに対応する第1清掃位置の間を移動可能であり、前記複数の第1電極針のうち清掃対象となる第1清掃対象に対応する前記第1清掃位置に移動することで、前記第1清掃対象に接触し、
前記第2ブラシ部は、前記モータの駆動によって、前記複数の第2電極針のそれぞれに対応する第2清掃位置の間を移動可能であり、前記複数の第2電極針のうち清掃対象となる第2清掃対象に対応する前記第2清掃位置に移動することで、前記第2清掃対象に接触する請求項1に記載の除電装置。
【請求項7】
前記モータは、前記第1清掃位置で前記第1ブラシ部を前記清掃方向に往復させる動作および前記第2清掃位置で前記第2ブラシ部を前記清掃方向に往復させる動作を実行可能である請求項6に記載の除電装置。
【請求項8】
前記第1電極針および前記第2電極針に電圧が印加される除電動作中において、前記第1ブラシ部および第2ブラシ部を収納するブラシクリーナをさらに備え、
前記モータは、前記第1ブラシ部および前記第2ブラシ部を前記ブラシクリーナに入れる速度を、前記第1ブラシ部および前記第2ブラシ部を前記ブラシクリーナから出す速度よりも速くする請求項6に記載の除電装置。
【請求項9】
前記第1電極針および前記第2電極針のうち、一方はコロナ放電によってマイナスイオンを発生し、他方はコロナ放電によってプラスイオンを発生する請求項1に記載の除電装置。
【請求項10】
前記針配列方向のそれぞれは、前記ユニット配列方向から見て円形を有する仮想円に沿って設けられた円周方向であり、
前記第1フレームは、前記仮想円に沿って設けられ、
前記第2フレームは、前記仮想円に沿って設けられ、
前記第1フレームと前記第2フレームとは、前記ユニット配列方向から見て互いに重複し、
前記ファンは、前記ユニット配列方向から前記第1フレームおよび前記第2フレームに対向して、前記ユニット配列方向に流れる風を前記複数の第1電極針および前記第2電極針に送る請求項9に記載の除電装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、電極に電圧を印加することで発生したイオンを対象物に放出して対象物を除電する技術に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、いわゆるファンタイプの除電装置が記載されている。この除電装置は、円形を有する通気口の内壁に沿って円周方向に配列された4本の放電電極と、各放電電極に電圧を供給する高圧電源部とを備え、高圧電源部から供給される電圧によって放電電極がコロナ放電を生じさせることで、イオンを発生させる。高圧電源部は、プラス側の基板およびマイナス側の基板を有し、4本の放電電極のうち、2本の放電電極はプラス側の基板に接続され、他の2本の放電電極はマイナス側の基板に接続される。こうして、マイナス用の放電電極とプラス用の放電電極とが通気口の内壁に沿って交互に配列されている。そして、マイナス用の放電電極は、電圧の供給に応じてマイナスイオンを発生し、プラス用の放電電極は、電圧の供給に応じてプラスイオンを発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-273357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このようにプラス用の電極針(放電電極)とマイナス用の電極針とが設けられた除電装置では、これらの電極針の間の沿面距離が短いと、異常放電が発生する。例えば特許文献1の除電装置の場合では、プラス用およびマイナス用の電極針の間において、通気口の内壁に沿った異常放電が発生することとなる。したがって、異常放電を防止するために、通気口の内壁に沿った電極針の配列間隔を広く確保する必要があった。ただし、電極針の配列間隔を広く確保すると、プラス用およびマイナス用の電極針の間の空間距離も広くなる。そのため、これらの電極針の間でコロナ放電を発生させるために、これらの電極針の間に大きな電圧を印加する必要があった。このような大きな電圧は、電極針の摩耗を早める要因となる。
【0005】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、電極針の間の沿面距離を確保して異常放電の発生を防止しつつ、電極針の間の空間距離を抑えてコロナ放電に要する電圧を抑えることで電極針の摩耗の進行を抑制することを可能とする技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る除電装置は、対象物に対してイオンを放出して除電する除電装置であって、 所定の針配列方向に配列され、電圧の印加に応じてコロナ放電が発生する複数の第1電極針と、複数の第1電極針を保持する第1フレームとを有する第1電極ユニットと、針配列方向に配列され、電圧の印加に応じてコロナ放電が発生する複数の第2電極針と、複数の第2電極針を保持する第2フレームとを有する第2電極ユニットと、複数の第1電極針それぞれの先端部および複数の第2電極針それぞれの先端部に対して風を送るファンと、第1電極ユニットと第2電極ユニットとが、針配列方向と異なるユニット配列方向に並ぶように第1電極ユニットと第2電極ユニットとを保持するユニット保持部と、を備える。
【0007】
このように構成された本発明(除電装置)では、針配列方向に配列された複数の第1電極針を有する第1電極ユニットと、針配列方向に配列された複数の第2電極針を有する第2電極ユニットとが具備される。このように第1電極針および第2電極針がそれぞれ異なる第1電極ユニットおよび第2電極ユニットに設けられている。そのため、第1電極針と第2電極針との間の沿面距離は、第1電極針から第1電極ユニットおよび第2電極ユニットを経由して第2電極針に至る経路の距離となる。これによって、沿面距離を広く確保することができる。また、第1電極ユニットと第2電極ユニットとは、針配列方向と異なるユニット配列方向に並び、換言すれば、当該ユニット配列方向に隣り合う。したがって、第1電極ユニットの第1電極針と第2電極ユニットの第2電極針との間の空間距離を抑えることができる。その結果、第1・第2電極針の間の沿面距離を確保して異常放電の発生を防止しつつ、第1・第2電極針の間の空間距離を抑えてコロナ放電に要する電圧を抑えることで第1・第2電極針の摩耗の進行を抑制することが可能となっている。
【発明の効果】
【0008】
以上のように、本発明によれば、電極針の間の沿面距離を確保して異常放電の発生を防止しつつ、電極針の間の空間距離を抑えてコロナ放電に要する電圧を抑えることで電極針の摩耗の進行を抑制することが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る除電装置の一例の外観を示す前方斜視図。
図1の除電装置の一例の外観を示す後方斜視図。
図1の除電装置の一例の分解組立斜視図。
図1の除電装置の内部を示す背面図。
マイナス電極ユニットの一例を示す背面図。
プラス電極ユニットの一例を示す背面図。
マイナス電極ユニットの固定ベースへの固定態様を示す後方斜視図。
プラス電極ユニットの固定ベースへの固定態様を示す後方斜視図。
マイナス電極ユニットおよびプラス電極ユニットの固定ベースへの固定態様を示す後方斜視図。
マイナス電極ユニットおよびプラス電極ユニットの固定ベースへの固定態様を拡大して示す拡大斜視図。
マイナス電極ユニットに電圧を印加する構成を示す斜視図。
プラス電極ユニットに電圧を印加する構成を示す斜視図。
清掃ユニットの構成を示す背面図。
清掃ユニットの構成を示す斜視図。
図1の除電装置の電装系であるコントローラの構成を簡略的に示すブロック図。
図9のコントローラによって実行される動作の一例を示すフローチャート。
電極ユニットコントローラの詳細を示すブロック図。
図10の動作で実行される電圧制御の一例を示すフローチャート。
電極針の長寿命化の様子を模式的に示す図。
マイナス電極ユニットおよびプラス電極ユニットの変形例を模式的に示す斜視図。
長期的および短期的なフィードバックを行う2個の系を模式的に示す図。
イオンバランスセンサの一例を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は本発明に係る除電装置の一例の外観を示す前方斜視図であり、図2は図1の除電装置の一例の外観を示す後方斜視図であり、図3は図1の除電装置の一例の分解組立斜視図であり、図4は図1の除電装置の内部を示す背面図である。なお、本明細書では、水平方向であるX方向、X方向に直交する水平方向であるY方向および鉛直方向であるZ方向を適宜示しつつ説明を行う。また、X方向の両側のうち一方側を前側Xfと、他方側を後側Xbと適宜称する。
(【0011】以降は省略されています)

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