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公開番号2024047254
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-05
出願番号2022152777
出願日2022-09-26
発明の名称ケース仮保持具
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人R&C
主分類H05K 5/03 20060101AFI20240329BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】締結部材等を用いることなく接着剤によってケースを構成する2つの部材を接合し、より高い生産効率で内部に電子部品を収容したケースを構成する。
【解決手段】第1ケース部材1と第2ケース部材2とを備えたケース5をこれらが分離しないように保持するケース仮保持具8は、第1被連結部11と第1当接部13と第1接続部12とを備えた第1保持部材10と、第2被連結部21と第2当接部23と第2接続部22とを備えた第2保持部材20と、連結部材30とを備える。第1当接部13及び第2当接部23はケース5に対して接合方向第2側A2からケース5に当接する。連結部材30は、ケース5に対して接合方向第1側A1に配置された第1被連結部11と第2被連結部21とが接合方向視で互いに重複する重複領域Eにおいてこれらを連結すると共に、ケース5を接合方向第2側A2へ押圧する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
内部に電子部品を収容した状態で接着剤によって互いに接合される第1ケース部材と第2ケース部材とを備えたケースを、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とが分離しないように保持するケース仮保持具であって、
第1保持部材と、第2保持部材と、これらを連結する連結部材とを備え、
前記第1ケース部材の接合面である第1接合面と前記第2ケース部材の接合面である第2接合面とが前記接着剤を介して対向する方向を接合方向とし、前記接合方向の一方側を接合方向第1側とし、前記接合方向の他方側を接合方向第2側として、
前記第1保持部材は、
前記ケースに対して前記接合方向第1側であって前記接合方向に沿う接合方向視で前記ケースと重複する位置に配置される第1被連結部と、
前記ケースに対して前記接合方向第2側から前記ケースにおける前記接合方向第2側を向く面に当接する第1当接部と、
前記第1被連結部と前記第1当接部とを前記接合方向につないで一体化する第1接続部と、を備え、
前記第2保持部材は、
前記ケースに対して前記接合方向第1側であって前記接合方向視で前記ケースと重複する位置に配置される第2被連結部と、
前記ケースに対して前記接合方向第2側から前記ケースにおける前記接合方向第2側を向く面に当接する第2当接部と、
前記第2被連結部と前記第2当接部とを前記接合方向につないで一体化する第2接続部と、を備え、
前記第1被連結部と前記第2被連結部とは、前記接合方向視で互いに重複する重複領域を有するように配置され、
前記連結部材は、前記重複領域において前記第1被連結部と前記第2被連結部とを連結すると共に、前記ケースを前記第1被連結部及び前記第2被連結部に対して前記接合方向第2側へ押圧するように構成されている、ケース仮保持具。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記連結部材は、雄ねじ部を備え、
前記第1被連結部は、前記第2被連結部に対して前記接合方向第1側に配置され、
前記第1被連結部には、前記接合方向に貫通する貫通孔又は雌ねじ孔である第1孔が前記重複領域に形成され、
前記第2被連結部には、前記接合方向に貫通する雌ねじ孔である第2孔が前記重複領域に形成され、
前記連結部材は、前記第1孔と前記第2孔とが同軸上に配置された状態で前記第1孔及び前記第2孔を貫通する貫通状態とされ、
前記貫通状態で、前記雄ねじ部が少なくとも前記第2孔に螺合し、前記連結部材における前記接合方向第2側の端部が前記ケースの前記接合方向第1側を向く面を前記接合方向第2側へ押圧する、請求項1に記載のケース仮保持具。
【請求項3】
前記接合方向視で前記第1接続部と前記第2接続部とが並ぶ方向を配列方向として、
前記第1孔及び前記第2孔の少なくとも一方が、前記配列方向に並ぶように複数設けられている、請求項2に記載のケース仮保持具。
【請求項4】
前記連結部材は、前記第1被連結部及び前記第2被連結部に対して前記接合方向第1側に配置される部分に、吊上げ装置により吊り上げられる被吊上げ部を備える、請求項1から3の何れか一項に記載のケース仮保持具。
【請求項5】
前記第1当接部の前記接合方向の厚さと前記第2当接部の前記接合方向の厚さとの何れか大きい方の厚さを当接部厚さとして、
前記ケースは、前記接合方向第2側を向く面であって前記ケースの全体の中で最も前記接合方向第2側に配置された第1面と、前記接合方向第2側を向く面であって前記第1面に対して前記当接部厚さ以上前記接合方向第1側に配置された第2面とを備え、
前記第1当接部及び前記第2当接部は、それぞれ前記第2面に当接する、請求項1から3の何れか一項に記載のケース仮保持具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内部に電子部品を収容した状態で接着剤によって互いに接合される第1ケース部材と第2ケース部材とを備えたケースを、第1ケース部材と第2ケース部材とが分離しないように保持するケース仮保持具に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
特開2019-140786号公報には、回転電機(12)が収容される第1ケース(11)と、この回転電機(12)を制御する電力制御装置(17)が収容される第2ケース(19)と、これらの間に配置される中間部材(35)とを備えた車両用駆動装置(10)のケースが開示されている(背景技術及び発明の概要において括弧内の符号は参照する文献のもの。)。中間部材(35)は、第1ケース(11)に対してボルト等の不図示の締結部材によって固定されている。また、中間部材(35)において第2ケース(19)に対向する面には、凹部(40)が形成されており、この凹部(40)が蓋部(43)によって塞がれることによって、冷却ジャケット部(41)が形成されている。第2ケース(19)は、中間部材(35)に蓋部(43)が固定されて冷却ジャケット(41)が形成された状態で、中間部材(35)に対してボルトなどの締結部材(22)により固定されている。
【0003】
冷却ジャケット(41)には、冷却水などの冷媒が供給され、蓋部(43)を介して電力制御装置(17)の制御基板(18)と熱交換して、制御基板(18)を冷却する。蓋部(43)は、ボルトなどの締結部材(44)により中間部材(35)に固定されるが、冷媒が流れる冷却ジャケット(41)の気密性を確保するために、蓋部(43)と中間部材(35)との当接部分には接合とシールとを兼用可能な接着剤が塗布されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-140786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような車両用駆動装置(10)を組み立てる場合には、例えば第1ケース(11)に中間部材(35)を組み付け、蓋部(43)を固定した後に、第2ケース(19)を組み付ける。或いは、予め蓋部(43)が固定された中間部材(35)を第1ケース(11)に組み付け、次に第2ケース(19)を組み付けることが考えられる。部品点数の削減、工数の削減、締結部をなくすことによるケースの小型化を考慮した場合には、中間部材(35)と蓋部(43)との接合に締結部材(44)等を用いず、接着剤のみで接合することが好ましい。
【0006】
しかし、耐水性、耐衝撃性、耐熱性等に優れた接着剤は、硬化して強い接合力を発生するまでに時間を要するものが多い。第1ケース(11)に中間部材(35)を組み付け、蓋部(43)を固定した後に、第2ケース(19)を組み付ける場合には、第2ケース(19)を組み付ける際に、中間部材(35)と蓋部(43)とが外れたりずれたりするおそれがある。また、予め蓋部(43)を中間部材(35)に固定して中間組立品を構成しておく場合も、接着剤が充分な接合力を発生するまでの経過時間が必要である。接着剤が充分な接合力を発生するまで、上述した締結部材(44)などを用いて一時的に機械的に固定を補助することも考えられるが、締結部を設けることで小型化が妨げられる。
【0007】
上記背景に鑑みて、締結部材等を用いることなく接着剤によってケースを構成する2つの部材を接合し、より高い生産効率で内部に電子部品を収容したケースを構成する技術の提供が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記に鑑みたケース仮保持具は、内部に電子部品を収容した状態で接着剤によって互いに接合される第1ケース部材と第2ケース部材とを備えたケースを、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とが分離しないように保持するケース仮保持具であって、第1保持部材と、第2保持部材と、これらを連結する連結部材とを備え、前記第1ケース部材の接合面である第1接合面と前記第2ケース部材の接合面である第2接合面とが前記接着剤を介して対向する方向を接合方向とし、前記接合方向の一方側を接合方向第1側とし、前記接合方向の他方側を接合方向第2側として、前記第1保持部材は、前記ケースに対して前記接合方向第1側であって前記接合方向に沿う接合方向視で前記ケースと重複する位置に配置される第1被連結部と、前記ケースに対して前記接合方向第2側から前記ケースにおける前記接合方向第2側を向く面に当接する第1当接部と、前記第1被連結部と前記第1当接部とを前記接合方向につないで一体化する第1接続部と、を備え、前記第2保持部材は、前記ケースに対して前記接合方向第1側であって前記接合方向視で前記ケースと重複する位置に配置される第2被連結部と、前記ケースに対して前記接合方向第2側から前記ケースにおける前記接合方向第2側を向く面に当接する第2当接部と、前記第2被連結部と前記第2当接部とを前記接合方向につないで一体化する第2接続部と、を備え、前記第1被連結部と前記第2被連結部とは、前記接合方向視で互いに重複する重複領域を有するように配置され、前記連結部材は、前記重複領域において前記第1被連結部と前記第2被連結部とを連結すると共に、前記ケースを前記第1被連結部及び前記第2被連結部に対して前記接合方向第2側へ押圧するように構成されている。
【0009】
この構成によれば、ケース仮保持具によってケースを保持することで、接着剤が硬化するまでの間にケースに外力が作用しても第1ケース部材と第2ケース部材とが分離しないようにすることができる。このため、例えば、接着剤が硬化するまで待つことなく、ケースの姿勢を変更したり、ケースを運搬したりすることができるため、ケースを含む装置の生産効率を高め易い。また本構成によれば、接着剤の硬化前に外力等によって第1ケース部材と第2ケース部材とが分離しないように、ケースにボルト等の締結部材を備える必要がない。従って、当該締結部材を備える場合に比べてケースの小型化を図り易く、部品点数も少なく抑えることができる。また、第1保持部材、第2保持部材、連結部材は、ケースの構成部品ではなく、連結部材を取り外すことにより、第1保持部材及び第2保持部材をケースから取り外すことができると共に、これらを別のケースの保持に再利用することもできる。このように、本構成によれば、締結部材等を用いることなく接着剤によってケースを構成する2つの部材を接合し、より高い生産効率で内部に電子部品を収容したケースを構成することができる。
【0010】
ケース仮保持具のさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する例示的且つ非限定的な実施形態についての以下の記載から明確となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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