TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024034061
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022138065
出願日2022-08-31
発明の名称移動体の吸音装置
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G10K 11/172 20060101AFI20240306BHJP(楽器;音響)
要約【課題】装置の大型・重量化を招くことなく、室内空間の騒音を効率良く吸音することができる移動体の吸音装置を提供する。
【解決手段】移動体の吸音装置は、共鳴管11と、弾性率可変膜13と、調整部を備えている。共鳴管11は、管路12の一端部が室内空間10に臨んで配置される。弾性率可変膜13は、一方の面が室内空間10に臨んで配置され、他方の面が共鳴管11の他端部の内部空間に臨んで配置される。調整部は、弾性率可変膜13の弾性率を調整する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
管路の一端部が室内空間に臨んで配置される共鳴管と、
一方の面が前記室内空間に臨んで配置され、他方の面が前記共鳴管の他端部の内部空間に臨んで配置される弾性率可変膜と、
前記弾性率可変膜の弾性率を調整する調整部と、
を備えていることを特徴とする移動体の吸音装置。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
騒音の周波数を検知する周波数検知部をさらに備え、
前記調整部は、前記周波数検知部によって検知される騒音の周波数に応じて前記弾性率可変膜の弾性率を増減させることを特徴とする請求項1に記載の移動体の吸音装置。
【請求項3】
前記調整部は、前記周波数検知部によって検知される騒音の周波数が高いほど弾性率可変膜の弾性率を増大させ、前記周波数検知部によって検知される騒音の周波数が低いほど弾性率可変膜の弾性率を減少させることを特徴とする請求項2に記載の移動体の吸音装置。
【請求項4】
前記弾性率可変膜は、外部からの刺激によって膜厚を調整可能な材料から成り、
前記調整部は、前記弾性率可変膜に膜厚を増減させる刺激を付与することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の移動体の吸音装置。
【請求項5】
前記調整部は、前記弾性率可変膜に張力を増減させる伸縮方向の力を付与する伸縮装置によって構成されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の移動体の吸音装置。
【請求項6】
長さの異なる前記共鳴管を複数備え、
各前記共鳴管に対応する前記弾性率可変膜と前記調整部が夫々設けられていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の移動体の吸音装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両や飛行機等の移動体の室内空間の騒音を吸音する移動体の吸音装置に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
車両や飛行機等の移動体の室内には、エンジンの回転振動や走行振動等が騒音となって伝達されることがある。この種の騒音の対策として、共鳴管や共鳴箱を用いた共鳴器型の吸音装置や、薄板や膜を用いた板振動型の吸音装置等が各種案出されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、管路長を調整可能な共鳴管を用いたサイドブランチ型の吸音装置が開示されている。この吸音装置の共鳴管は、管路の一端部が室内空間に臨んで配置され、管路の他端部側に移動可能な底面が設けられている。この吸音装置は、共鳴管の内部の空気が管路長に応じた周波数(波長)の音に共振し、その共鳴管の内部の空気の共振振動が室内空間の騒音振動と干渉することにより、室内空間の騒音を減衰させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-102000号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示されるようなサイドブランチ型の吸音装置は、狙いとする低周波数域の室内音を低減しようとすると、共鳴管の管路長を長くせざるを得ない。このため、この種の吸音装置では、吸音装置全体が大型・重量化し易く、この点の改善が求められている。
【0006】
また、薄板や膜を用いた板振動型の吸音装置は、室内空間の騒音の音圧を受けたときに振動板を充分に振動させようとすると、振動板の面積を大きくせざるを得ない。このため、この種の吸音装置では、振動板の設置面積が大きくなり、結果として吸音装置全体が大型・重量化してしまう。
【0007】
そこで本発明は、装置の大型・重量化を招くことなく、室内空間の騒音を効率良く吸音することができる移動体の吸音装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る移動体の吸音装置は、管路(例えば、実施形態の管路12)の一端部(例えば、実施形態の一端部12a)が室内空間(例えば、実施形態の室内空間10)に臨んで配置される共鳴管(例えば、実施形態の共鳴管11)と、一方の面(例えば、実施形態の表面13a)が前記室内空間に臨んで配置され、他方の面(例えば、実施形態の裏面13b)が前記共鳴管の他端部(例えば、実施形態の他端部12b)の内部空間に臨んで配置される弾性率可変膜(例えば、実施形態の弾性率可変膜13)と、前記弾性率可変膜の弾性率を調整する調整部(例えば、実施形態の電圧調整部30)と、を備えていることを特徴とする。
【0009】
上記の構成により、共鳴管は、他端部の弾性率可変膜の弾性率が任意の値に設定されていると、共鳴管内の気柱が室内空間の所定周波数域の騒音に共振する。共鳴管は、共振振動が室内空間の所定周波数域の騒音と干渉することにより、室内空間の騒音のエネルギーを減衰(消費)する。また、弾性率可変膜は、室内空間の騒音振動を受けて振動し、振動に伴う弾性率可変膜の内部摩擦によって室内空間の騒音のエネルギーを減衰(消費)する。また、共鳴管の管路長等を適切に設定することにより、弾性率可変膜が室内空間から直接受ける騒音振動の圧力位相と、共鳴管を通して弾性率可変膜の裏面(室内空間に臨む側と逆側の面)で受ける騒音振動の圧力位相を逆位相にすることができる。こうして弾性率可変膜の表裏に作用する振動の圧力位相が逆位相になると、弾性率可変膜の振幅が増幅され、それにより室内空間の騒音のエネルギーが効率良く減衰(消費)される。
ここで、弾性率可変膜は、調整部によって弾性率を変化させることができる。調整部によって共鳴管の他端部の弾性率可変膜の弾性率を減少させると、共鳴管内の気柱振動の腹の位置が仮想的に共鳴管の実際の他端部の位置よりも外側(室内空間側)に延びる。この結果、減衰する室内空間の騒音の周波数を減少させることが可能になる。このことは、逆に減衰対象の騒音の周波数が同じであれば、共鳴管の管路長を短くできることを意味する。したがって、本構成を採用した場合には、弾性率可変膜の弾性率を調整部によって減少させることにより、吸音装置をより小型・軽量化することができる。
【0010】
移動体の吸音装置は、騒音の周波数を検知する周波数検知部(例えば、実施形態の周波数検知部35)をさらに備え、前記調整部は、前記周波数検知部によって検知される騒音の周波数に応じて前記弾性率可変膜の弾性率を増減させるようにしても良い。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社フジコー
吸音材
14日前
三井化学株式会社
防音構造体
18日前
株式会社JVCケンウッド
情報処理装置
4日前
株式会社フェルナンデス
電気ギター用弦振動持続装置
4日前
ヤマハ株式会社
管楽器用スワブ
12日前
株式会社レゾナック
吸音材及び車両部材
5日前
キョーラク株式会社
樹脂製パネル
19日前
株式会社河合楽器製作所
自動演奏装置及び自動演奏プログラム
14日前
株式会社河合楽器製作所
鍵盤装置の鍵
19日前
TDK株式会社
振動デバイス及びこれを備えるICカード
18日前
トヨタ自動車株式会社
車室の床下構造
12日前
富士通株式会社
評価プログラム、評価方法、評価装置
6日前
株式会社NTTドコモ
発話スタイル改善支援装置
11日前
株式会社河合楽器製作所
鍵盤楽器の鍵盤装置
18日前
株式会社河合楽器製作所
鍵盤楽器の鍵盤装置
18日前
株式会社河合楽器製作所
鍵盤楽器の鍵盤装置
13日前
株式会社河合楽器製作所
鍵盤楽器の鍵盤装置
13日前
株式会社河合楽器製作所
鍵盤楽器の鍵盤装置
18日前
日産自動車株式会社
対話装置及び対話制御方法
12日前
ヤマハ株式会社
音響モデルの訓練方法
13日前
ヤマハ株式会社
音響モデルの訓練方法
13日前
株式会社河合楽器製作所
鍵盤楽器の鍵ガイド構造
18日前
株式会社河合楽器製作所
鍵盤楽器のハンマー装置
18日前
株式会社河合楽器製作所
鍵盤用錘及び鍵盤楽器の鍵
18日前
株式会社河合楽器製作所
鍵盤用錘及び鍵盤楽器の鍵
18日前
ヤマハ株式会社
音波形の特性分布に係る表示方法
13日前
ヤマハ株式会社
楽曲生成方法、およびプログラム
11日前
福井経編興業株式会社
吸音体
17日前
福井経編興業株式会社
吸音体
17日前
ヤマハ株式会社
音響モデルの訓練システム及び方法
13日前
株式会社河合楽器製作所
ドロップアクションを有するピアノ
19日前
ヤマハ株式会社
プログラム、音響処理方法および音響処理システム
5日前
カシオ計算機株式会社
情報処理装置、電子楽器、制御方法及びプログラム
11日前
ヤマハ株式会社
演奏操作装置
17日前
カシオ計算機株式会社
電子機器、電子楽器システム、再生制御方法及びプログラム
13日前
学校法人日本大学
防音材の設計方法、製造方法、設計装置及び設計用プログラム
11日前
続きを見る