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公開番号2024058515
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022175040
出願日2022-10-14
発明の名称電気ギター用弦振動持続装置
出願人株式会社フェルナンデス
代理人
主分類G10H 3/26 20060101AFI20240418BHJP(楽器;音響)
要約【課題】本発明は、電気ギターの弦振動を磁気エネルギーにより励振させて延々と持続させるための弦振動持続装置に関し、前記弦の励振時に発生する磁気フィードバックによる発振および励振力の低下を可能な限り抑制することを目的とする。
【解決手段】本発明は、弦を励振するための電磁ドライバーの二つのコイルを弦に対して垂直方向に積層配置し、弦に対して垂直方向における中心位置の横断線から両端部に対して対称に形成することにより、電磁ピックアップの弦側およびボディ側からそれぞれ入り込む不要磁束を起因として電磁ピックアップ内に発生する二つの誘導起電力をそれぞれ同レベルかつ逆位相に調整することにより前記二つの誘導起電力は電磁ピックアップ内で相殺されこの相殺作用により磁気フィードバックによる発振および励振力の低下は良好に抑制される。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
強磁性体製の弦の振動を検出する電磁ピックアップとこの電磁ピックアップの検出信号を増幅する増幅器とこの増幅器の出力信号により弦を励振するための磁気エネルギーを弦に対して発生させる電磁ドライバーとにより構成される電気ギター用弦振動持続装置において、
前記電磁ドライバーは、弦の垂直方向に積層配置された二つのコイルと、この二つのコイルの中心を貫通する位置に配置された強磁性体製のコアと、このコアを磁束が貫く向きに同極同士が対向配置された二つの永久磁石と、前記二つのコイルの周囲に配置された強磁性体製のヨークとを有し、
この二つのコイルへの電流信号の印加により発生する磁束のうち弦側およびボディ側からそれぞれ前記電磁ピックアップに入り込む磁束を起因としてこの電磁ピックアップに発生する二つの誘導起電力をそれぞれ同レベルかつ逆位相に調整するために、
前記電磁ドライバーは弦に対して垂直方向における中心位置の横断線から両端部に対して対称に形成されたことを特徴とする電気ギター用弦振動持続装置。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
片方または両方のコイルに位相調節手段を設けたことを特徴とする前記請求項1記載の電気ギター用弦振動持続装置。
【請求項3】
位相調節手段は半固定抵抗器であることを特徴とする前記請求項2に記載の電気ギター用弦振動持続装置。
【請求項4】
位相調節手段は移相器であることを特徴とする前記請求項2に記載の電気ギター用弦振動持続装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁ピックアップを備えた電気ギターに搭載される電気ギター用弦振動持続装置に関し、特に電磁ドライバーより発生する磁気エネルギーの一部が電磁ピックアップに直接還流して誘導起電力を発生させること、すなわち磁気フィードバックの発生を可能な限り抑制した電気ギター用弦振動持続装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
一般に電気ギターは、クラシックギター,フラメンコギターおよびフォークギター等のアコースティックギターと比較して弦振動を自然増幅するための内部共鳴空間が不要または僅少でよいためデザインおよび設計の自由度が大きく、種々の形状およびデザインの形態の商品が設計,市販されている。
【0003】
しかしながら、電気ギターの基本的構成に関しては、典型的には図14および図15に示す2モデルの形態が電気ギター創世記からの標準形態となっている。
すなわち、図14は米国ギブソン(登録商標)社により1952年に発表されたレスポール(登録商標)モデルという商品名で呼ばれているタイプの電気ギター(以下レスポールタイプと記す)で、また図15は同フェンダー(登録商標)社により1954年に発表されたストラトキャスター(登録商標)という商品名で呼ばれているタイプの電気ギター(以下ストラトキャスタータイプと記す)である。
【0004】
この2機種は極めて多数の著名ミュージシャンが使用していることにより世界で最も有名なモデルであり、現在市販されている90%以上の電気ギターの基本的構成はこの2機種のモデルと同様または組み合わせた派生形態となっているものである。
【0005】
この典型的な2モデルを初めとして、実質的に全ての電気ギターには複数の電磁ピックアップが搭載されている。
これは、弦振動を電磁ピックアップが検出する際にその検出位置によって音質が著しく変わり、その音質変化により音楽表現上のバリエーションを得ることを目的としていることによるものである。
【0006】
例えば図14に示すレスポールタイプ電気ギター(1)においてはそのボディ(2)に2個の電磁ピックアップ(4),(6)が搭載されており、ネック(3)側に搭載されている電磁ピックアップはフロントピックアップ(4),またブリッジ(5)側に搭載されている電磁ピックアップはリアピックアップ(6)と呼ばれている。
なお、これらの電磁ピックアップ(4),(6)は、エスカッション(7),(7)と呼ばれるピックアップ搭載枠体を介してボディ(2)に取り付けられている。
その他のレスポールタイプ電気ギター(1)の構成としては以下の通りとなっている。
すなわち、(8),(8),・・・は弦を示す。この弦(8),(8),・・・は強磁性体の部材で形成されており、その一端はネック(3)の先端の図示していない調弦ペグに、また他端はブリッジ(5)を経由してテールピース(9)に係止されている。
また、(10)はピックアップセレクタースイッチで、(11),(11),(11),(11)は音量および音質のコントロールノブである。
さらに、(12)は出力ジャックで、(13)はピックガードを、また(14),(14)はストラップピンを示す。
【0007】
一方、図15に示すストラトキャスタータイプ電気ギター(15)の場合は3個の電磁ピックアップ(16),(18),(19)が搭載されており、ネック(3)側に搭載されている電磁ピックアップはフロントピックアップ(16),またブリッジ(17)側に搭載されている電磁ピックアップはリアピックアップ(18),中央に搭載されている電磁ピックアップはセンターピックアップまたはミドルピックアップ(19)と呼ばれている。
なお、これらの電磁ピックアップ(16),(18),(19)は、プラスティック板またはアルミ板にて形成されたピックガード(20)を介してボディ(2)に取り付けられている。
その他の構成については前記レスポールタイプと同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0008】
さて、一般に電気ギターは、前記説明の通り、複数の弦を有しておりこの弦の振動を電気信号に変換するためのピックアップを有している。
このピックアップは大別して電磁式ピックアップと圧電式ピックアップとが知られているが、特に例えば電気ギターの場合においては、中域が強調されたサウンドキャラクターが得られ易いこと,電気ギター本体への搭載が容易なこと,弦振動を検出したその後の電気信号処理が容易なこと等の効果により、歴史的に電磁式のピックアップが広く採用されている。
【0009】
ところで、一般的にギター属の弦楽器は、ピッキング(撥弦)と同時にその弦振動は最大となりその後急速に減衰していく特性を有している。
これがいわゆる撥弦楽器類のギター属の楽器の最大の特徴となっているものではあるが、近年においては弦振動を磁気エネルギーにより永続的に持続させる装置すなわち弦振動持続装置が提案され、電気ギターによる音楽に新たな表現を創出できるということにて好評を博している。
【0010】
この弦振動持続装置としては、出願人により「FERNANDES SUSTAINER(登録商標)」という商品名で販売されており、その他米国「Alan Hoover氏」により「SUSTINIAC(登録商標)」という商品名で販売が継続され、かつては米国「Floyd Rose氏」により「Floyd Rose・SUSTAINER」という商品名で販売が行われていた。
前記3者の弦振動持続装置としての技術は、
USP4,852,444号(Alan A. Hoover,et al),
USP4,941,388号(特許出願公表 平成3年506,083号)(Alan A. Hoover, et al),
USP5,070,759号(Alan A. Hoover, et al),
USP5,932,827号(Alan A. Hoover, et al),
USP4,907,483号(PCT出願番号W0 89/11717号・特許出願公表平成3年504,542号)(Floyd D. Rose, et al),
日本特許3,233,659号(USP5,292,999号)(株式会社フェルナンデス),
日本特許3,308,288号および日本特許3,267,317号(USP5,585,588号)(株式会社フェルナンデス)にて開示されている。
(【0011】以降は省略されています)

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