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公開番号2024053605
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022159933
出願日2022-10-04
発明の名称鍵盤楽器の鍵盤装置
出願人株式会社河合楽器製作所
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G10B 3/12 20060101AFI20240409BHJP(楽器;音響)
要約【課題】押鍵時において、鍵支持機構の第1アームと第2アームの連結部におけるノイズの発生を防止できるとともに、その連結部の円滑な動作を確保できることで、良好なタッチ感を得ることができる鍵盤楽器の鍵盤装置を提供する。
【解決手段】鍵盤シャーシ4と、その上部に配置された鍵2と、鍵2を下方から支持するとともに仮想支点P、Qを中心として回動するように動作させる鍵支持機構6と、を備え、第1アーム後側連結部37は、左右方向に延びる連結軸37aを有し、第2アーム前側連結部45は、側面形状が前方に開放するU字状に形成され、連結軸37aに係合する係合凹部45bを有しており、係合凹部45bには、その内面の上部及び下部をそれぞれ覆った状態で、係合軸37aの外周面に摺接する上部緩衝部材51及び下部緩衝部材52が取り付けられている。
【選択図】図8


特許請求の範囲【請求項1】
鍵盤シャーシと、
前後方向に所定長さ延び、前記鍵盤シャーシの上部に配置された鍵と、
前記鍵盤シャーシに係合するとともに、前記鍵を下方から支持するように設けられ、押鍵時に、その押鍵された鍵を、当該鍵の後端よりも後方に位置する仮想支点を中心として回動するように動作させる鍵支持機構と、
を備え、
前記鍵支持機構は、
前後方向に所定長さ延びるように構成され、前記鍵盤シャーシに設けられた第1支軸に揺動自在に係合するとともに、前端部が前記鍵の前部に回動自在にかつスライド自在に連結する第1アームと、
前後方向に所定長さ延びるように構成され、前記鍵盤シャーシに前記第1支軸よりも後方に設けられた第2支軸に揺動自在に係合するとともに、後端部が前記鍵の後部に回動自在に連結し、前記第2支軸よりも前方の第2アーム前側連結部が、前記第1アームの前記第1支軸よりも後方の第1アーム後側連結部に回動自在にかつスライド自在に連結する第2アームと、
を有しており、
前記第1アーム後側連結部及び前記第2アーム前側連結部の一方は、左右方向に延びる係合軸を有し、
前記第1アーム後側連結部及び前記第2アーム前側連結部の他方は、側面形状が前後方向の一方に開放するU字状に形成され、前記係合軸に係合する係合凹部を有しており、
前記係合凹部には、その内面の上部及び下部をそれぞれ覆った状態で、前記係合軸の外周面に摺接する上部緩衝部材及び下部緩衝部材が取り付けられていることを特徴とする鍵盤楽器の鍵盤装置。
続きを表示(約 150 文字)【請求項2】
前記上部緩衝部材と前記下部緩衝部材は、互いに緩衝性が異なるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤楽器の鍵盤装置。
【請求項3】
前記下部緩衝部材は、前記上部緩衝部材よりも硬質に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の鍵盤楽器の鍵盤装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ピアノなどの鍵盤楽器に適用され、押鍵された鍵が、その後端よりも後方に位置する仮想支点を中心として回動するように動作する鍵盤楽器の鍵盤装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種の鍵盤装置として、例えば本出願人がすでに出願した特許文献1の鍵盤装置が知られている。この鍵盤装置は、前後方向に延びる鍵と、その鍵を下方から支持するリンク機構とを備えている。リンク機構は、それぞれ前後方向に所定長さ延びる前側連結リンクバー及び後側連結リンクバーを有しており、前側連結リンクバーの前端部が鍵の前部に回動自在に連結される一方、後側連結リンクバーの後端部が鍵の後端部に回動自在に連結されている。また、上記の各連結リンクバーは、長さ方向の中央付近に設けられた支持ピンを介して回動自在に支持されており、また、前側連結リンクバーの後端部と後側連結リンクバーの前端部が、互いに回動自在にかつスライド自在に連結されている。より具体的には、前側連結リンクバーの後端部には、長孔が形成される一方、後側連結リンクバーの前端部には、上記長孔に挿通する中央連結ピンが突設されている。
【0003】
上記のように構成された鍵盤装置では、鍵の前端部が押し下げられると、リンク機構の各連結リンクバーが支持ピンを中心として所定方向に回動する。この場合、後側連結リンクバーの中央連結ピンは、前側連結リンクバーの長孔に対し、回動しながら、その長さ方向に沿ってスライドする。そして、鍵の前端部が最下位まで押し下げられた際には、鍵の後端部が前端部の約1/2の距離分、下方に位置する。これにより、鍵は、それ自体の長さと同程度、後方に位置する仮想支点を中心として回動するように動作し、その結果、鍵の長さを、アコースティックのグランドピアノのそれに比べて短く構成しながら、グランドピアノの鍵盤と同様の鍵動作が得られるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-52391号公報(図3~図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来の鍵盤装置では、リンク機構の各連結リンクバーが金属などの硬質の材料で構成されているため、後側連結リンクバーの中央連結ピンの直径と、前側連結リンクバーの長孔の幅寸法との関係によっては、鍵操作を適切に行えないおそれがある。すなわち、上記の中央連結ピンの直径が、上記の長孔の幅寸法よりも小さく、中央連結ピンと長孔の幅方向の側面との間に比較的大きな隙間が生じている場合、押鍵時に、中央連結ピンが長孔の側面に当たることで、ノイズが発生するおそれがある。逆に、上記の隙間がほとんどない場合には、中央連結ピンが長孔に対して円滑にスライドすることができず、その結果、鍵を押し下げる際のタッチ感が重くなることがある。
【0006】
また、上記の鍵盤装置では、押鍵時に、例えば鍵の長さ方向の中央付近など、鍵の奥側が押し下げられる場合、鍵を下方から支持するリンク機構の構造上、前側連結リンクバーの応答性が低下することがある。その場合、良好なタッチ感が得られなくなってしまう。
【0007】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、押鍵時において、鍵支持機構の第1アームと第2アームの連結部におけるノイズの発生を防止できるとともに、その連結部の円滑な動作を確保できることで、良好なタッチ感を得ることができる鍵盤楽器の鍵盤装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、鍵盤シャーシと、前後方向に所定長さ延び、鍵盤シャーシの上部に配置された鍵と、鍵盤シャーシに係合するとともに、鍵を下方から支持するように設けられ、押鍵時に、その押鍵された鍵を、鍵の後端よりも後方に位置する仮想支点を中心として回動するように動作させる鍵支持機構と、を備え、鍵支持機構は、前後方向に所定長さ延びるように構成され、鍵盤シャーシに設けられた第1支軸に揺動自在に係合するとともに、前端部が鍵の前部に回動自在にかつスライド自在に連結する第1アームと、前後方向に所定長さ延びるように構成され、鍵盤シャーシに第1支軸よりも後方に設けられた第2支軸に揺動自在に係合するとともに、後端部が鍵の後部に回動自在に連結し、第2支軸よりも前方の第2アーム前側連結部が、第1アームの第1支軸よりも後方の第1アーム後側連結部に回動自在にかつスライド自在に連結する第2アームと、を有しており、第1アーム後側連結部及び第2アーム前側連結部の一方は、左右方向に延びる係合軸を有し、第1アーム後側連結部及び第2アーム前側連結部の他方は、側面形状が前後方向の一方に開放するU字状に形成され、係合軸に係合する係合凹部を有しており、係合凹部には、その内面の上部及び下部をそれぞれ覆った状態で、係合軸の外周面に摺接する上部緩衝部材及び下部緩衝部材が取り付けられていることを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、前後方向に所定長さ延び、鍵盤シャーシの上部に配置された鍵は、上記の第1アーム及び第2アームを有する鍵支持機構によって下方から支持され、押鍵時に、鍵の後端よりも後方に位置する仮想支点を中心として回動するように動作する。また、鍵支持機構では、第1アームにおける第1アーム後側連結部と、第2アームにおける第2アーム前側連結部が、回動自在にかつスライド自在に連結されている。これらの第1アーム後側連結部及び第2アーム前側連結部の一方は、左右方向に延びる係合軸を有し、他方は、側面形状が前後方向の一方に開放するU字状の係合凹部を有している。そして、係合凹部には、その内面の上部及び下部をそれぞれ覆った状態で、係合軸の外周面に摺接する上部緩衝部材及び下部緩衝部材が取り付けられている。このように、係合凹部に上部緩衝部材及び下部緩衝部材が取り付けられることにより、係合凹部が係合軸の外周面に直接、当たることがなく、したがって、押鍵時において、鍵支持機構の第1アームと第2アームの連結部におけるノイズの発生を防止することができる。また、係合凹部に取り付けられた上部緩衝部材及び下部緩衝部材が、係合軸に摺接するので、第1アームと第2アームの連結部における円滑な動作を確保することができ、それにより、押鍵時に良好なタッチ感を得ることができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の鍵盤楽器の鍵盤装置において、上部緩衝部材と下部緩衝部材は、互いに緩衝性が異なるように構成されていることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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