TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024053135
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-15
出願番号2022159190
出願日2022-10-03
発明の名称吸音材
出願人株式会社フジコー
代理人
主分類G10K 11/168 20060101AFI20240408BHJP(楽器;音響)
要約【課題】 本発明は、自動車のホイルハウスやボディーアンダーカバー等に配設される騒音低減部材に関し、特に、車室内に入るロードノイズの低減に効果的な吸音材を提供することを課題とする。
【解決手段】 基材層の上面に発泡層が積層され、該発泡層の上面に表面層が積層されてなる積層体であり、前記発泡層を構成する熱膨張性マイクロカプセルは、前記基材層の上面全体に塗布されてニードルパンチで接合後、熱処理により融着され、前記熱膨張性マイクロカプセルが膨張し、プレス成型により前記発泡層に相互に接触した多数の気泡が形成されている。前記吸音材の厚さは、1.0~5.0mmであり、目付が500g/m2~1500g/m2である吸音材。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材層の上面に発泡層が積層され、該発泡層の上面に表面層が積層されてなる積層体であり、前記発泡層を構成する熱膨張性マイクロカプセルは、前記基材層の上面全体に塗布されてニードルパンチで接合後、熱処理により融着され、前記熱膨張性マイクロカプセルが膨張し、プレス成型により前記発泡層に相互に接触した多数の気泡が形成されている、ことを特徴とする吸音材。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記吸音材の厚さが、1.0~5.0mmであり、目付が500g/m

~1500g/m

である、ことを特徴とする請求項1に記載の吸音材。
【請求項3】
前記吸音材は、表皮層がポリオレフィン樹脂の短繊維と低融点ポリエステル樹脂の短繊維を混合した不織布であり、基材層がポリオレフィン樹脂と低融点ポリエステル樹脂及びポリエステル樹脂の短繊維を混合した不織布である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の吸音材。
【請求項4】
前記表皮層のポリオレフィン樹脂の短繊維の繊度が2.2dtex~17dtex、低融点ポリエステル樹脂の短繊維の繊度が2.2dtex~11dtex、前記表皮層全体の目付が195~350/m

であり、前記基材層のポリオレフィン樹脂の短繊維の繊度が2.2dtex~33dtex、低融点ポリエステル樹脂の短繊維の繊度が2.2dtex~11dtex、ポリエステル樹脂の短繊維の繊度2.2dtex~17dtex、前記基材層全体の目付が300~1120g/m

であり、前記発泡層の目付が5~30g/m

である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の吸音材。
【請求項5】
前記吸音材の垂直入射吸音率は、周波数500Hzでは20%以上であり、周波数1000Hzでは55%以上であり、周波数500Hz~1000Hzにおける平均垂直入射吸音率が55%以上である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の吸音材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のホイルハウスやボディーアンダーカバー等に配設される騒音低減部材に関し、特に、室内に入るロードノイズの低減に効果的な吸音材に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来のフェンダーライナーは不織布等が用いられており、該不織布に加えて発泡層が用いられた積層体である。発泡層は不織布に比べて、吸音性及び保形性等に優れる反面、強度に劣る。そこで、発泡層を含むフェンダーライナーの強度向上を図るために、車両のタイヤの外周に沿って湾曲状に配置されている。例えば、前記フェンダーライナーは、第1発泡層と混合層とを備えており、前記第1発泡層は第1発泡体で形成される。前記混合層は、第1不織布と前記第1不織布の内部で発泡した第2発泡体とを含む。前記第1発泡層を形成する前記第1発泡体は、前記混合層に含まれる前記第2発泡体につながる。この態様にすれば、フェンダーライナーの発泡層を混合層で補強でき、フェンダーライナーの強度を向上できるとするものが開示されている。(特許文献1参照。)。
【0003】
また、従来の積層吸音材は、低周波領域における吸音性能が低いという問題があった。近年、需要と生産量が増加している電気自動車(EV)は、電気をエネルギー源とし、電動機(モーター)を動力源として走行することから、内燃機関の騒音は発生せず静かに走行する半面、従来、その騒音に隠れて気にならなかったタイヤと地面との摩擦音であるロードノイズが顕在化するという問題が起きている。このロードノイズの周波数は、500Hz以下と言われている。そこで、前記ロードノイズに対応できる500Hz以下の低周波領域における吸音性能が高い積層吸音材として、高密度層と低密度層の少なくとも2層を含み、周波数500Hzにおける垂直入射吸音率が30%以上とする吸音材が開示されている(特許文献2参照。)。
【0004】
また、高分子フィルムからなる遮水層の上面に表皮材層が接合され、前記遮水層の下面に吸音層が接合されてなり、前記高分子フィルムの中に多数の気泡が形成されていることを特徴とする吸音遮水マットが開示されている。前記高分子フィルムの中の多数の気泡は熱膨張性マイクロカプセルにより形成されており、これにより優れた吸音性能と十分な遮水性能を兼ね備えたマットを提供でき、自動車用フロア―マットとして特に好適に用いられる。(特許文献3参照。)
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のフェンダーライナー及びその製造方法、並びに車両は、吸音性能や強度に優れている反面、目付が重く車両の燃費低下につながっている。また、厚みがあることで高い吸音性能を有するが、省スペース性に劣っている。
【0006】
特許文献2に記載の積層吸音材は、フェンダーライナー、アンダーカバーなどの車両用外装部品で使用するには耐チッピング性に劣り、また、厚みがあることで高い吸音性能を有するが、省スペース性に劣る。
【0007】
特許文献3に記載の吸音遮水マットは、1000Hzでの垂直入射吸音率が40%未満と、ロードノイズ等の走行音を低減するには不十分であり、また各層の接合行程についても、表皮材層と遮水層とを熱可塑性樹脂パウダーを用いて接合し複合層とする工程と、吸音層と前記複合層とを熱可塑性樹脂パウダーを用いて接合し、吸音遮水マットとする工程を必要とするため、工程数が多く高コストとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
WO2022-102410号公報
WO2022-018921号公報
WO2003-053675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、表皮層と基材層の間に発泡層が接合された積層体であり、前記発泡層は熱膨張性マイクロカプセルで形成された吸音材、を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、本発明者は鋭意研究の結果、多数の気泡が形成された熱膨張性マイクロカプセルを発泡層として用い、該発泡層を挟んで、上面に表皮層を、下面に基材層を形成することにより、薄厚かつ軽量でありながら、特に周波数500Hzから1000Hzにおける平均垂直入射吸音率が、従来品と比べて優れた吸音材を提供することを目的としている。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社フジコー
吸音材
19日前
個人
歌唱補助マスク
3日前
株式会社JVCケンウッド
情報処理装置
9日前
株式会社フェルナンデス
電気ギター用弦振動持続装置
9日前
ヤマハ株式会社
管楽器用スワブ
17日前
株式会社レゾナック
吸音材及び車両部材
10日前
株式会社河合楽器製作所
自動演奏装置及び自動演奏プログラム
19日前
トヨタ自動車株式会社
車室の床下構造
17日前
富士通株式会社
評価プログラム、評価方法、評価装置
11日前
株式会社NTTドコモ
発話スタイル改善支援装置
16日前
株式会社河合楽器製作所
鍵盤楽器の鍵盤装置
18日前
株式会社河合楽器製作所
鍵盤楽器の鍵盤装置
18日前
ヤマハ株式会社
音響モデルの訓練方法
18日前
日産自動車株式会社
対話装置及び対話制御方法
17日前
ヤマハ株式会社
音響モデルの訓練方法
18日前
ヤマハ株式会社
音波形の特性分布に係る表示方法
18日前
ヤマハ株式会社
楽曲生成方法、およびプログラム
16日前
福井経編興業株式会社
吸音体
22日前
福井経編興業株式会社
吸音体
22日前
ヤマハ株式会社
音響モデルの訓練システム及び方法
18日前
ヤマハ株式会社
プログラム、音響処理方法および音響処理システム
10日前
カシオ計算機株式会社
情報処理装置、電子楽器、制御方法及びプログラム
16日前
ヤマハ株式会社
演奏操作装置
22日前
カシオ計算機株式会社
電子機器、電子楽器システム、再生制御方法及びプログラム
18日前
学校法人日本大学
防音材の設計方法、製造方法、設計装置及び設計用プログラム
16日前
カシオ計算機株式会社
練習システム、練習方法、及びプログラム、並びに指導者端末装置
17日前
株式会社毎日放送
コンテンツ再生制御システム
9日前
ヤマハ株式会社
鍵盤装置の鍵の支持構造、鍵盤装置及び電子楽器
22日前
三菱ケミカル株式会社
共振シート部材、これを用いた共振構造体、および共振シート部材の製造方法
18日前
ソニーグループ株式会社
情報処理装置及び情報処理方法、コンピュータプログラム、音生成システム、並びに情報端末
9日前
ドルビー・インターナショナル・アーベー
デコーダシステム、デコーディング方法及びコンピュータプログラム
15日前
華為技術有限公司
チャネル間位相差パラメータ符号化方法および装置
3日前
アクションパワー コーポレイション
音声信号に関連するコンテンツを決定する方法、コンピューター可読保存媒体に保存されたコンピュータープログラム及びコンピューティング装置
9日前
華為技術有限公司
マルチチャネル信号符号化方法、マルチチャネル信号復号化方法、符号器、及び復号器
3日前
ドルビー インターナショナル アクチボラグ
パケット損失補償装置およびパケット損失補償方法、ならびに音声処理システム
18日前
株式会社 資生堂
油中水型乳化化粧料
10日前
続きを見る