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公開番号2024054239
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2024017048,2020541295
出願日2024-02-07,2019-09-05
発明の名称共振シート部材、これを用いた共振構造体、および共振シート部材の製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G10K 11/172 20060101AFI20240409BHJP(楽器;音響)
要約【課題】比較的に軽量でありながらも質量則を凌駕する高い遮音性能を有し、製造性及び耐久性に優れる遮音シート部材を提供する。
【解決手段】遮音構造体200において、遮音シート部材100は、ゴム弾性を有するシート11と、シート11のシート面11a上に接して設けられた複数の共振部21と、シート面11a上に設けられた少なくとも1以上のリブ状突起部31と、を備える。共振部21は、基部22と、基部22に支持され、且つ、基部22より大きな質量を有する錘部23と、を備える複合構造体として構成され、錘として働く錘部23の質量と、バネとして働く基部22のバネ定数により決定される共振周波数を持つ共振器として機能する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
シート、及び複数の共振部を少なくとも備え、該共振部は、該シートのシート面に接して設けられ、
該共振部は錘部と基部を備え、
該錘部は、該基部に支持され且つ該基部より大きな質量を有し、
該錘部が貫通部を有し、
該基部は、該錘部の該共振部先端側の面に接して該錘部を覆っている遮音シート部材。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
該基部は、該錘部の外周部と該貫通部内に充填された請求項1に記載の遮音シート部材。
【請求項3】
該錘部は、該共振部の高さ方向の中央よりも先端側に配置された請求項1または請求項2に記載の遮音シート部材。
【請求項4】
前記共振部が設けられた前記シート面の反対面から前記共振部の先端までの最大高さが30mm以下である、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の遮音シート部材。
【請求項5】
共振部が設けられたシート面の反対面から共振部の先端までの最大高さが20mm以下である、請求項4に記載の遮音シート部材。
【請求項6】
該共振部は、該共振部の先端側の面が窪んだ空隙を有し、前記空隙は該貫通部内に形成された請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の遮音シート部材。
【請求項7】
該貫通部は、貫通孔である請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の遮音シート部材。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の遮音シート部材を用いた遮音構造体。
【請求項9】
シート、及び複数の共振部を少なくとも備え、該共振部は、該シートのシート面に接して設けられ、
該共振部は錘部と基部を備え、
該錘部は、該基部に支持され且つ該基部より大きな質量を有し、
該錘部が貫通部を有する、遮音シート部材。
【請求項10】
該基部は、該錘部の外周部と該貫通部内に充填された請求項9に記載の遮音シート部材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遮音シート部材、これを用いた遮音構造体、および遮音シート部材の製造方法に関する。
本願は、2018年9月6日に出願された日本国特願2018-166867号及び2019年8月13日に出願された日本国特願2019-148471号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
集合住宅、オフィスビルやホテル等の建物においては、自動車、鉄道、航空機、船舶等からの屋外騒音や建物内部で発生する設備騒音や人声を遮断して、室用途に適した静謐性が要求される。また、自動車、鉄道、航空機、船舶等の乗り物においては、風切り音やエンジン音を遮断して、乗員に静粛で快適な空間を提供するために室内騒音を低減する必要がある。そのため、屋外から屋内、または、乗り物の室外から室内への騒音や振動の伝搬を遮断する手段、すなわち、制振遮音手段の研究開発が進められてきている。近年では、建物においては高層化等に伴い軽量の制振遮音部材が求められており、また、乗り物においてもエネルギー効率向上のため軽量の制振遮音部材が求められている。さらに、建物、乗り物やそれらの設備の設計自由度向上のために、複雑な形状にも対応可能な制振遮音部材が求められている。
【0003】
一般的に、制振遮音材料の特性は、いわゆる質量則に従う。すなわち、騒音の低減量の指標である透過損失は、制振遮音材料の質量と弾性波や音波の周波数との積の対数により決定される。そのため、ある一定周波数の騒音の低減量をより大きくするためには、制振遮音材料の質量を増やさなければならない。しかしながら、制振遮音材料の質量を増やす方法では、建物や乗り物等の質量の制約から騒音低減量に限界が生じてしまう。
【0004】
制振遮音部材の質量増加の問題を解決するために、従来から、部材構造の改良がなされている。例えば、石膏ボード、コンクリート、鋼板、ガラス板、樹脂板等の剛性のある平板材を複数枚組み合わせて用いる方法や、石膏ボード等を用いて中空二重壁構造や中空三重壁構造とする方法等が知られている。
【0005】
そして近年では、質量則を凌駕する遮音性能を実現するために、高剛性の平板材と共振器とを組み合わせて用いた、プレート型音響メタマテリルによる遮音板が提案されている。具体的には、シリコーンゴムとタングステンからなる複数個の独立した切り株状の突起(共振器)又はゴムからなる複数個の独立した切り株状の突起(共振器)を、アルミニウム基板上に設けた遮音板(非特許文献1及び2参照)、シリコーンゴム又はシリコーンゴムと鉛キャップとからなる複数個の独立した切り株状の突起(共振器)をエポキシ基板上に設けた遮音板(非特許文献3参照)が提案されている。
また、ゴム弾性を有するシート及び基部と錘部を備えた共振部を備えた遮音シート部材が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開2017/135409号
特開2000-265593号公報
【非特許文献】
【0007】
M. B. Assouar, M. Senesi, M. Oudich, M. Ruzzene and Z. Hou, Broadband plate-type acoustic metamaterial for low-frequency sound attenuation, Applied Physics Letters, 2012, volume 101, pp 173505.
M. Oudich, B. Djafari-Rouhani, Y. Pennec, M. B. Assouar, andB. Bonello, Negative effective mass density of acoustic metamaterial plate decorated with low frequency resonant pillars, Journal of Applied Physics, 2014, volume 116, pp 184504.
M. Oudich, Y. Li, M. B. Assouar, and Z. Hou, A sonic band gap based on the locally resonant phononic plates with stubs, New Journal of Physics, 2010, volume 12, pp 083049.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
非特許文献1乃至3においては、切り株状の突起(共振器)の材質やサイズを変更させた際の遮蔽性能の検討が行われている。しかしながら、切り株状の突起(共振器)の材質やサイズの変更のみによる遮音性能の改善には、設計自由度に限界があった。
【0009】
また、非特許文献1乃至3に記載の遮音板は、接着剤を用いて個々の共振器を基板上に設置しているため、製造工程が煩雑で、生産性及び経済性に劣るものであった。しかも、非特許文献1乃至3に記載の遮音板は、比較的に剛直なアルミニウム基板又はエポキシ基板を用いているため変形させることが困難であり、例えば曲面等の非平坦面に沿って設置させることができない。
【0010】
これを解消するため、予め湾曲成形されたアルミニウム基板又はエポキシ基板を採用し、これらの基板の湾曲面に複数個の共振器を設置することも考えられる。ところが、このようにすると湾曲面上に個々の共振器を設置する必要があるため、製造工程の困難性がさらに増加し、生産性及び経済性がさらに悪化する。また、設置箇所の湾曲形状に応じた基板をその都度用意するのは、汎用性に欠ける。そのため、工業的利用を拡大するにあって、特に、設計自由度、汎用性、生産性、コスト等の観点から、新たな設計思想に基づく遮音シート部材が希求されていた。
(【0011】以降は省略されています)

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