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公開番号2024050328
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2022157143
出願日2022-09-29
発明の名称ドロップアクションを有するピアノ
出願人株式会社河合楽器製作所
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G10C 3/163 20190101AFI20240403BHJP(楽器;音響)
要約【課題】アクションの良好な動作を確保するとともに、鍵の長さを低減し、ピアノの奥行をコンパクト化することができる、ドロップアクションを有するピアノを提供する。
【解決手段】ドロップアクションを有するピアノ1は、前後方向に延び、後端部において回動自在に支持され、演奏者によって操作される第1鍵2Aと、第1鍵2Aの下側に配置され、中央部において回動自在に支持されるとともに、前端部に第1鍵2Aが当接する第2鍵2Bと、第1鍵2A及び第2鍵2Bの後方、かつ、下方に配置され、上方への回動によりハンマー4を駆動し、打弦を行わせるためのウィッペン21を有するアクション3と、第2鍵2Bの後端部とウィッペン21に連結され、第1鍵2Aが押鍵されるのに応じて第2鍵2Bの後端部が上方に回動するのに伴い、ウィッペン21を持ち上げ、上方に回動させる連結材(線材13)と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
前後方向に延び、後端部において回動自在に支持され、演奏者によって操作される第1鍵と、
前記第1鍵の下側に配置され、中央部において回動自在に支持されるとともに、前端部に前記第1鍵が当接する第2鍵と、
前記第1鍵及び前記第2鍵の後方かつ下方に配置され、上方への回動によりハンマーを駆動し、打弦を行わせるためのウィッペンを有するアクションと、
前記第2鍵の後端部と前記ウィッペンに連結され、前記第1鍵が押鍵されるのに応じて前記第2鍵の後端部が上方に回動するのに伴い、前記ウィッペンを持ち上げ、上方に回動させる連結材と、
を備えることを特徴とする、ドロップアクションを有するピアノ。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記連結材は、可撓性を有し、前記第2鍵の後端部と前記ウィッペンの間に張設された線材であることを特徴とする、請求項1に記載のドロップアクションを有するピアノ。
【請求項3】
前記第2鍵の後端部上面にねじ込まれるとともに、前記線材が巻き付けられた軸部を有する調整ねじをさらに備え、
前記線材の引張度合は、前記調整ねじを回し、前記軸部への前記線材の巻取り量を変更することによって調整されることを特徴とする、請求項2に記載のドロップアクションを有するピアノ。
【請求項4】
前記アクションは、前記ハンマーが前記第1鍵よりも下方に位置するように、前記第1鍵及び前記第2鍵の下方に配置されていることを特徴とする、請求項2又は3に記載のドロップアクションを有するピアノ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鍵盤の下方に配置されたアクションであるドロップアクションを有するピアノに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ドロップアクションを有するピアノとして、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。図3に示すように、このピアノ101は、前後方向に延び、中央部においてバランスピン102aに回動自在に支持された鍵102(白鍵及び黒鍵)と、鍵102の後方に配置され、押鍵時、ハンマー104を駆動するアクション103を備える。アクション103の構成は、アップライトピアノのアクションと基本的に同じであり、主な構成要素は、後端部を中心として回動自在のウィッペン105と、ウィッペン105に取り付けられたジャック106と、ハンマー104を一体に有し、ジャック106が下側から当接する回動自在のバット107などである。
【0003】
ウィッペン105の前端部には、エクステンションレバー108の下端部が回動自在に連結されている。エクステンションレバー108は、上下方向に延び、上端部において、エクステンションプレート109や固定具110を介して、鍵102の後端部上面にねじ込まれたキャプスタンスクリュー111に連結されている。以上の構成では、鍵102は、押鍵時、バランスピン102aを中心として回動し、その後端部が上方に移動することにより、エクステンションレバー108を介して、ウィッペン105の前端部を持ち上げる。これに伴い、ウィッペン105が上方に回動し、ジャック106がバット107を突き上げ、ハンマー104を後方に回動させることによって、弦Sがハンマー104で打弦される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
実公昭49-2178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来のピアノでは、鍵102の後端部とアクション103のウィッペン105をエクステンションレバー108で直結し、鍵102の押鍵時、その後端部と一緒に移動するエクステンションレバー108によって、ウィッペン105を上方に回動させるように構成されている。このため、例えば鍵102の押鍵ストロークと同程度のウィッペン105の回動ストロークを確保しようとすると、鍵102の支点であるバランスピン102aから鍵102の後端までの長さを、前端までの長さと同程度に設定することが必要になる。その分、鍵102の全体長さが大きくなり、ひいてはピアノ101の奥行(前後方向長さ)が増大してしまう。
【0006】
また、エクステンションレバー108を、金属(例えばステンレスや鉄)などの剛体で構成した場合には、その全体重さが大きいことで、鍵102の静荷重が過大になりがちであるとともに、エクステンションレバー108の動きが鈍くなり、打弦の応答性や連打性に悪影響を及ぼす。このため、エクステンションレバー108の長さには限界があり、アクション103を鍵102に対して極端に下側に配置することが困難になる。実際、従来のピアノ101では、図3に示すように、アクション103は鍵102に対して若干低いだけであり、ハンマー104は鍵102よりも上方に若干、突出している。このため、鍵102やハンマー104を覆う屋根(図示せず)の高さ、ひいてはピアノ101の高さを低くすることができず、あるいは、屋根のフラット化が妨げられてしまう。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、アクションの良好な動作を確保するとともに、鍵の長さを低減し、ひいてはピアノの奥行をコンパクト化することができる、ドロップアクションを有するピアノを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、ドロップアクションを有するピアノであって、前後方向に延び、後端部において回動自在に支持され、演奏者によって操作される第1鍵と、第1鍵の下側に配置され、中央部において回動自在に支持されるとともに、前端部に第1鍵が当接する第2鍵と、第1鍵及び第2鍵の後方かつ下方に配置され、上方への回動によりハンマーを駆動し、打弦を行わせるウィッペンを有するアクションと、第2鍵の後端部とウィッペンに連結され、第1鍵が押鍵されるのに応じて第2鍵の後端部が上方に回動するのに伴い、ウィッペンを持ち上げ、上方に回動させる連結材と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明によるピアノは、演奏者によって操作される第1鍵と、その下側に配置された第2鍵と、第1鍵及び第2鍵の後方かつ下方に配置されたアクションと、第2鍵の後端部とアクションのウィッペンに連結された連結材を備える。第1鍵が押鍵されるのに応じて第2鍵の後端部が上方に回動するのに伴い、連結材がウィッペンを持ち上げ、上方に回動させることにより、ハンマーが駆動され、ハンマーによる打弦が行われる。
【0010】
この場合、上述した第1鍵及び第2鍵の支持位置と両者の連結関係、すなわち、第1鍵が後端部において回動自在に支持され、第2鍵が中央部において回動自在に支持されるとともに、前端部に第1鍵が当接するという関係から、第1鍵が押鍵された際、その押鍵ストロークと同等の第2鍵の後端部の回動ストロークを得ることが可能である。その結果、連結材によって駆動されるウィッペンの回動量を確保し、ハンマーを十分に駆動することによって、アクションの良好な動作を確保することができる。また、第2鍵が第1鍵の下側に配置されていることで、鍵が支点の前後両側に同等に延びる従来の場合と比較して、鍵盤装置全体の前後方向の長さを短縮でき、それにより、ピアノの奥行をコンパクト化することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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