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公開番号2024051207
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157248
出願日2022-09-30
発明の名称鍵盤用錘及び鍵盤楽器の鍵
出願人株式会社河合楽器製作所
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G10B 3/12 20060101AFI20240404BHJP(楽器;音響)
要約【課題】鍵に簡単に取り付けられるとともに鍵からの脱落を確実に防止できる鍵盤用錘、及びこの鍵盤用錘が安定して固定される鍵盤楽器の鍵を提供する。
【解決手段】鍵盤楽器の鍵1に設けられた錘収容部8に外部から挿入されることによって取り付けられる鍵盤用錘3であって、ブロック状に形成された錘本体部31と、この錘本体部31の錘収容部8への挿入側の先端部に設けられ、取付け時に、錘収容部8の奥側の壁面4に当接した状態で錘本体部31が押し込まれたときに、壁面からの反力によって弾性変形する弾性変形部32と、錘本体部31の側面に設けられ、錘収容部8の側壁5に係止される被係止部33と、を備えている。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
弾性材料から成り、鍵盤楽器の鍵に設けられた錘収容部に外部から挿入されることによって取り付けられる鍵盤用錘であって、
ブロック状に形成された錘本体部と、
この錘本体部の前記錘収容部への挿入側の先端部に設けられ、取付け時に、前記錘収容部の奥側の壁面に当接した状態で前記錘本体部が押し込まれたときに、前記壁面からの反力によって弾性変形する弾性変形部と、
前記錘本体部の側面に設けられ、前記錘収容部の側壁に係止される被係止部と、
を備えていることを特徴とする鍵盤用錘。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記弾性変形部は、前記錘本体部の上面において上方に突出する、1又は2以上の凸状部で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤用錘。
【請求項3】
前記凸状部は、正面がM字状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の鍵盤用錘。
【請求項4】
前記弾性変形部は、
上面が平坦に形成された平坦部と、
この平坦部の下側に水平方向に貫通するように設けられた空洞部と、
を有していることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤用錘。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の鍵盤用錘が取り付けられる鍵盤楽器の鍵であって、
前記鍵は、下方に開放し、中空状に形成された前記錘収容部を有しており、
前記錘収容部の側壁には、当該錘収容部に前記鍵盤用錘が収容された状態で、当該鍵盤用錘の前記被係止部を下方から支持することによって係止する係止凸部が設けられていることを特徴とする鍵盤楽器の鍵。
【請求項6】
前記係止凸部は、前記錘収容部への前記鍵盤用錘の取付けの際に、前記鍵盤用錘の前記弾性変形部が前記錘収容部の天壁面に当接したときに前記被係止部よりも上側に位置し、前記鍵盤用錘が前記錘収容部に押し込まれることで前記弾性変形部が変形したときに、前記被係止部よりも下側に位置するように設けられていることを特徴とする請求項5に記載の鍵盤楽器の鍵。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ピアノなどの鍵盤楽器の鍵盤装置に適用され、押鍵時に所望のタッチ重さを得るために鍵に取り付けられる鍵盤用錘、及びその鍵盤用錘が取り付けられた鍵盤楽器の鍵に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種の鍵盤用錘及び鍵盤楽器の鍵として、例えば本出願人がすでに出願した特許文献1に記載したものが知られている。この鍵盤用錘は、鉄粉を混ぜたゴムで構成されており、直方体状の錘本体部と、錘本体部の左右の両側面にそれぞれ形成され、上下方向に並設された複数のヒダを有するヒダ部とを備えている。一方、鍵は、前後方向に延びる白鍵であり、その前端部に、下方に開放する錘収容部(特許文献1では錘取付空間)が設けられている。
【0003】
製造時において、上記の鍵盤用錘を鍵に取り付ける場合、鍵の下方から錘収容部に鍵盤用錘を押し込む。これにより、鍵盤用錘の左右のヒダ部が、錘本体部と錘収容部の左右の側壁との間に挟まれながら弾性変形し、その復元力による突っ張りにより、鍵盤用錘が鍵の前端部に固定される。このように、上記の鍵盤用錘は、鍵の錘収容部への押し込みだけで、鍵に簡単に取り付けられるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-114597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、鍵に取り付けられた上記の鍵盤用錘は、左右のヒダ部による突っ張りのみによって、鍵の錘収容部に固定されているため、鍵盤楽器の長期間の使用などにより、ヒダ部の弾性変形による復元力が低下すると、鍵盤用錘が下方にずれたり、鍵から脱落したりするおそれがある。もちろん、鍵の錘収容部の壁面に、内方に若干突出する突起を設けることなどにより、その突起で鍵盤用錘のヒダ部を下方から係止し、鍵からの鍵盤用錘の脱落を防止することは可能である。
【0006】
上記のような係止用の突起を錘収容部の壁面に設けた場合、鍵盤用錘を鍵に取り付ける際には、鍵盤用錘のヒダ部の全てのヒダが突起を乗り越えるように、鍵盤用錘を鍵の錘収容部に押し込む必要がある。しかし、鍵側の上記突起と鍵盤用錘のヒダ部の位置関係や、鍵盤用錘の形状やサイズ、弾性特性などによっては、鍵盤用錘の鍵への取付けの際に、非常に大きい力が必要になることがある。例えば、錘収容部に押し込まれた鍵盤用錘の平坦な上面が、錘収容部の天井壁に当接した状態で、ヒダ部が上記突起を乗り越えていない場合、鍵盤用錘をさらに押し込む必要があるものの、鍵盤用錘の上面全体が錘収容部の天井壁に当たっているために、押し込む際の反力が大きくなってしまう。その結果、鍵盤用錘の押し込みに非常に大きな力が必要になることで、鍵盤用錘の取付けに手間がかかってしまうことがある。
【0007】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、鍵に簡単に取り付けられるとともに鍵からの脱落を確実に防止できる鍵盤用錘、及びこの鍵盤用錘が安定して固定される鍵盤楽器の鍵を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、鍵盤楽器の鍵に設けられた錘収容部に外部から挿入されることによって取り付けられる鍵盤用錘であって、ブロック状に形成された錘本体部と、この錘本体部の錘収容部への挿入側の先端部に設けられ、取付け時に、錘収容部の奥側の壁面に当接した状態で錘本体部が押し込まれたときに、壁面からの反力によって弾性変形する弾性変形部と、錘本体部の側面に設けられ、錘収容部の側壁に係止される被係止部と、を備えていることを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、鍵盤用錘を鍵に取り付ける場合、鍵盤用錘を鍵の錘収容部に挿入する。この場合まず、鍵盤用錘の弾性変形部が鍵の錘収容部における奥側の壁面に当接する。この状態で、鍵盤用錘の錘本体部が錘収容部に押し込まれたときに、錘収容部の上記壁面からの反力によって、弾性変形部が弾性変形し、その結果、鍵盤用錘全体が錘収容部に収容されるとともに、鍵盤用錘の被係止部が、錘収容部の側壁に係止される。このように、鍵盤用錘の鍵への取付け時において、鍵盤用錘が錘収容部の奥側の壁面に当接しても、比較的小さな力で錘本体部を押し込むことで、鍵盤用錘を鍵に簡単に取り付けることができ、鍵盤用錘の被係止部が錘収容部の側壁に係止されることで、鍵盤用錘の鍵からの脱落を確実に防止することができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の鍵盤用錘において、弾性変形部は、錘本体部の上面において上方に突出する、1又は2以上の凸状部で構成されていることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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