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公開番号2024033917
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022137839
出願日2022-08-31
発明の名称受信機
出願人株式会社光電製作所
代理人個人,個人,個人
主分類G01S 13/28 20060101AFI20240306BHJP(測定;試験)
要約【課題】大レベル信号にパルス圧縮を施すことによって検出できなくなってしまう小レベル信号を検出可能にする。
【解決手段】本発明の受信機は、周波数変調されたパルス波を受信する。本発明の受信機は、IQ変換部、振幅抑圧部、パルス圧縮部を備える。IQ変換部は、ベースバンドの受信信号を出力する。振幅抑圧部は、検波器、減衰量算出器、遅延器、抑圧器を有する。検波器は、受信信号の振幅を検出する。減衰量算出器は、受信信号の所定の振幅より大きい部分を、所定の振幅に減衰させるための減衰量を算出する。遅延器は、検波器と減衰量算出器の処理が完了するまで受信信号を遅延させる。抑圧器は、遅延器が遅延させた受信信号を、減衰量に基づいて減衰させ、抑圧信号を出力する。パルス圧縮部は、抑圧信号に対して周波数変調に対応したパルス圧縮を行い、圧縮受信信号を得る。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
周波数変調されたパルス波を受信する受信機であって、
受信したパルス波をベースバンドIQ信号に変換することで、ベースバンドの受信信号を出力するIQ変換部と、
検波器、減衰量算出器、遅延器、抑圧器を有し、前記受信信号を入力とし、抑圧信号を出力する振幅抑圧部と、
前記抑圧信号に対して前記周波数変調に対応したパルス圧縮を行い、圧縮受信信号を得るパルス圧縮部と
を備え、
前記検波器は、前記受信信号の振幅を検出し、
前記減衰量算出器は、前記受信信号の所定の振幅より大きい部分を、前記所定の振幅に減衰させるための減衰量を算出し、
前記遅延器は、前記検波器と前記減衰量算出器の処理が完了するまで前記受信信号を遅延させ、
前記抑圧器は、前記遅延器が遅延させた受信信号を、前記減衰量に基づいて減衰させ、前記抑圧信号を出力する
ことを特徴とする受信機。
続きを表示(約 93 文字)【請求項2】
請求項1記載の受信機であって、
前記圧縮受信信号の振幅と前記減衰量に応じて、前記圧縮受信信号の振幅を大きくする振幅復元部も
備える受信機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ソナー、レーダーなどの測距装置における受信機に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ソナーやレーダーなど、周辺環境把握のために音波や電波等を用いて周辺反射物までの距離を計測する測距装置では、距離分解能の向上や最大探知距離の延伸のためにパルス圧縮処理が用いられる。基本的なものとして、送信信号に線形周波数変調のパルス波を用い、受信側で送信信号と受信信号の相互相関関数を計算する方式がある。しかし、この方式では対象物体からの反射信号の前後の時間(距離)に大きな信号レベルの不要波(サイドローブ)が発生し、対象物体周辺の小型物体の識別に影響を及ぼすという問題がある。この解決方法としては特許文献1~3、非特許文献1などの技術が従来技術として知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-85167号公報
特開2008-175552号公報
特開2011-247615号公報
【非特許文献】
【0004】
J. E. Cilliers, J. C. Smit: Pulse Compression Sidelobe Reduction by Minimization of Lp-Norms, IEEE Trans. AERO, Vol. 43, No. 3, pp. 1238-1247, July 2007.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術はハードウェアの不完全性などにより改善効果には限界があり、受信信号レベルが大きい場合、サイドローブは受信機のノイズフロアを超えるレベルとなる。この影響は大レベル信号に近接した小レベル信号の検出を不可能とし、特に送信信号の漏洩が影響する近距離の測定において顕著となる。
【0006】
図1,2を用いて具体的に説明する。図1は受信信号とノイズフロアとの関係を示す図である。図1(A)は受信信号のレベルが小さい場合を示しており、図1(B)は受信信号のレベルが大きい場合を示している。サイドローブ抑圧比Xは、どちらも同じとしている。受信信号のレベルが小さい場合、図1(A)に示しているように、パルス圧縮後のピーク信号だけがノイズフロアのレベルよりも高いレベルに現れる。しかし、受信信号のレベルが大きい場合、図1(B)に示しているように、圧縮する前のパルス幅に依存したサイドローブがノイズフロアのレベルよりも高いレベルに現れてしまう。
【0007】
この影響が最も顕著になる事例として、図2に、送信漏洩信号付近に存在する小レベル信号の受信信号の例を示す。図2の横軸は時間(μ秒)であり、縦軸は受信信号の大きさ(dB)を示している。図2(A)はパルス圧縮前の受信信号であり、-1000~0μ秒に存在する0dBの送信漏洩信号に対して、0~400μ秒の位置に-80dBの信号が存在している。この例では、送信信号はパルス幅1000μ秒(1m秒)であり、往復の距離が400μ秒の位置に小さい物体が存在している。近接小レベル信号も幅1000μ秒(1m秒)のはずだが、600μ秒分の近接小レベル信号は、送信漏洩信号と重なっている。図2(B)は図2(A)の受信信号をパルス圧縮した結果である。-10dB付近に存在するサイドローブの影響で、近接小レベル信号が検出できていないことが分かる。
【0008】
対象物体周辺の小型物体の識別においても、対象物体で反射されたパルス波と周辺の小型物体で反射されたパルス波は重なって受信される。そのため、図2の例と同様に、受信されたパルス波をベースバンドの受信信号に変換してパルス圧縮すると、対象物体で反射されたパルス波の受信信号のサイドローブで、周辺の小型物体で反射されたパルス波の受信信号を検出できなくなることがある。そこで、本発明は、大レベル信号にパルス圧縮を施すことによって検出できなくなってしまう小レベル信号を検出可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の受信機は、周波数変調されたパルス波を受信する。本発明の受信機は、IQ変換部、振幅抑圧部、パルス圧縮部を備える。IQ変換部は、受信したパルス波をベースバンドIQ信号に変換することで、ベースバンドの受信信号を出力する。振幅抑圧部は、検波器、減衰量算出器、遅延器、抑圧器を有し、受信信号を入力とし、抑圧信号を出力する。検波器は、受信信号の振幅を検出する。減衰量算出器は、受信信号の所定の振幅より大きい部分を、所定の振幅に減衰させるための減衰量を算出する。遅延器は、検波器と減衰量算出器の処理が完了するまで受信信号を遅延させる。抑圧器は、遅延器が遅延させた受信信号を、減衰量に基づいて減衰させ、抑圧信号を出力する。パルス圧縮部は、抑圧信号に対して周波数変調に対応したパルス圧縮を行い、圧縮受信信号を得る。
【発明の効果】
【0010】
本発明の受信機によれば、受信信号は周波数変調されているので、抑圧信号は周波数変調されている。そして、抑圧信号に対して周波数変調に対応したパルス圧縮を行うことで、大レベル信号にパルス圧縮を施すことで生じるサイドローブをノイズフロア以下にすることができる。また、近傍に存在する小レベル信号の減衰量は小さいので、周波数変調に対応したパルス圧縮を行うことで、小レベル信号を検出できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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