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公開番号2024032013
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-08
出願番号2023115656
出願日2023-07-14
発明の名称架橋成形体の製造方法、架橋装置及び架橋方法
出願人三井化学株式会社,ダウ・東レ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08G 77/442 20060101AFI20240301BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ヒドロシリコーン架橋に適用できる架橋装置の提供。
【解決手段】原料組成物を上向きに連続的に押出して長尺物を成形する押出成形機と、前記長尺物を吊り下げた状態で上向きに走行させた後、吊り下げた状態で下向きに走行させるプーリーと、上向きに走行している前記長尺物に遠赤外線を照射する第1の架橋槽と、下向きに走行している前記長尺物に遠赤外線を照射する第2の架橋槽とを有する、架橋装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
共重合体(S)と、ヒドロシリル基含有化合物(Y)と、白金系触媒とを含む共重合体組成物を予備成形し、得られた予備成形体を吊り下げた状態で遠赤外線を照射して架橋する架橋工程を有する、架橋成形体の製造方法であって、
前記共重合体(S)が、エチレン(A)由来の構成単位と、炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位と、下記式(I)および下記式(II)から選ばれる少なくとも一種の部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C)に由来する構成単位とを有すると共に、下記要件(i)及び要件(ii)を満たし、
前記ヒドロシリル基含有化合物(Y)が下記式(a)で示され、分子内に少なくとも1つのケイ素原子結合アラルキル基および少なくとも2つのケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである、架橋成形体の製造方法。
(i)エチレン(A)由来の構成単位のモル数[A]の炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位のモル数[B]に対する比である[A]/[B]が、40/60~99.9/0.1である。
(ii)非共役ポリエン(C)由来の構成単位の質量分率が、共重合体(S)を構成する全構成単位に対して0.07~10質量%である。
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(式(a)中、nおよびpは、0または正の数であり、mは1~20の範囲の数であり、nとmとpの総和は5~50である。R

、R

は各々独立して一価のアルキル基であり、同一でも異なってもよい。R

はアラルキル基であり、RはR

,R

、水素原子、R

から選ばれる基である。ただし、n=1の時はRの少なくとも一方が水素原子であり、n=0の時はRの両方が水素原子である。)
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記共重合体(S)が、下記要件(iii)~(v)のうちの1または2以上の要件を満たす、請求項1に記載の架橋成形体の製造方法。
(iii)下記式(1)で求められる(n
C
)が4.5以上80以下である。
(n
C
)=(Mw)×{(C)の質量分率/100}/(C)の分子量 ・・・(1)
但し、式(1)において、(Mw)は共重合体(S)の重量平均分子量であり、(C)の質量分率は非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の質量分率であり、(C)の分子量は非共役ポリエン(C)の分子量である。
(iv)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η

(ω=0.1)
(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η

(ω=100)
(Pa・sec)との比P(η

(ω=0.1)
/η

(ω=100)
)と、極限粘度[η](135℃デカリン中)と、前記非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の質量分率((C)の質量分率)とが、下記式(2)を満たす。
P/([η]
2.9
)≦(C)の質量分率×6 ・・・式(2)
(v)3D-GPCを用いて得られた、1000炭素原子あたりの長鎖分岐数(LCB
1000C
)と、重量平均分子量(Mw)の自然対数[Ln(Mw)]とが下記式(3)を満たす。
LCB
1000C
≦1-0.07×Ln(Mw) ・・・式(3)
【請求項3】
前記共重合体(S)が、前記非共役ポリエン(C)に由来する構成単位として、5-ビニル-2-ノルボルネンに由来する構成単位を含む、請求項1に記載の架橋成形体の製造方法。
【請求項4】
前記予備成形体が長尺物である、請求項1に記載の架橋成形体の製造方法。
【請求項5】
前記共重合体組成物が、さらに発泡剤を含有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の架橋成形体の製造方法。
【請求項6】
前記架橋成形体が、ウェザーストリップスポンジである、請求項5に記載の架橋成形体の製造方法。
【請求項7】
原料組成物を上向きに連続的に押出して長尺物を成形する押出成形機と、
前記長尺物を吊り下げた状態で上向きに走行させた後、吊り下げた状態で下向きに走行させるプーリーと、
上向きに走行している前記長尺物に遠赤外線を照射する第1の架橋槽と、
下向きに走行している前記長尺物に遠赤外線を照射する第2の架橋槽とを有する、架橋装置。
【請求項8】
請求項7に記載の架橋装置を用いた架橋方法であって、
前記原料組成物が、共重合体(S)と、ヒドロシリル基含有化合物(Y)と、白金系触媒とを含む共重合体組成物であり、
前記共重合体(S)が、エチレン(A)由来の構成単位と、炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位と、下記式(I)および下記式(II)から選ばれる少なくとも一種の部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C)に由来する構成単位とを有すると共に、下記要件(i)及び要件(ii)を満たし、
前記ヒドロシリル基含有化合物(Y)が下記式(a)で示され、分子内に少なくとも1つのケイ素原子結合アラルキル基および少なくとも2つのケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである、架橋方法。
(i)エチレン(A)由来の構成単位のモル数[A]の炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位のモル数[B]に対する比である[A]/[B]が、40/60~99.9/0.1である。
(ii)非共役ポリエン(C)由来の構成単位の質量分率が、共重合体(S)を構成する全構成単位に対して0.07~10質量%である。
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(式(a)中、nおよびpは、0または正の数であり、mは1~20の範囲の数であり、nとmとpの総和は5~50である。R

、R

は各々独立して一価のアルキル基であり、同一でも異なってもよい。R

はアラルキル基であり、RはR

,R

、水素原子、R

から選ばれる基である。ただし、n=1の時はRの少なくとも一方が水素原子であり、n=0の時はRの両方が水素原子である。)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、架橋成形体の製造方法、架橋装置、及び前記架橋装置を用いた架橋方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(以下「EPDM」と称する場合がある。)を架橋して得られるEPDM架橋成形体は、その分子構造の主鎖に二重結合を持たないため、汎用の共役ジエンゴムと比べ耐熱老化性、耐候性、耐オゾン性に優れている。
また、EPDMを架橋と同時に発泡させて得られるEPDM発泡体は、その優れたクッション性や圧縮性等に基づいてクッション材やパッド材、気密や止水などのシール材、断熱材や防音材などとして、家電などの室内用品や自動車などの屋外用品、住宅などの建築物などの各種の分野で広く使用されている。
EPDM発泡体の代表的用途の一つである自動車用ウェザーストリップスポンジは、水・音・埃の車室内への侵入防止、ドア開閉時の衝撃緩和、走行中のドア振動の防止を目的に、車体、ドア、トランクなどに組みつけて使用される。
【0003】
一般的に、ウェザーストリップスポンジ等の長尺物は、横型の加熱槽を用いて、イオウ架橋により長尺の架橋成形体を連続的に製造した後、切断等の加工を施して製造する。
特許文献1には、過酸化物架橋により長尺物を製造するのに好適な架橋方法として、縦型の略逆U字状の加熱炉内に過熱水蒸気を供給して、無酸素状態で架橋する方法が記載されている。
【0004】
近年、ヒドロシリル基含有化合物を用いるヒドロシリコーン架橋(特許文献2)が、イオウ架橋や過酸化物架橋と比較して、架橋成形体の機械的強度、耐熱老化性、圧縮永久歪み、ブルーム性等に優れる点から注目されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-170683号公報
特開2018-131527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、ヒドロシリコーン架橋により架橋成形体を製造するのに適した架橋方法については、充分な検討がなされていない。
本発明は上記事情に鑑み、ヒドロシリコーン架橋に適用可能な架橋装置、架橋方法、及び架橋成形体の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の構成を採用した。
[1] 共重合体(S)と、ヒドロシリル基含有化合物(Y)と、白金系触媒とを含む共重合体組成物を予備成形し、得られた予備成形体を吊り下げた状態で遠赤外線を照射して架橋する架橋工程を有する、架橋成形体の製造方法であって、
前記共重合体(S)が、エチレン(A)由来の構成単位と、炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位と、下記式(I)および下記式(II)から選ばれる少なくとも一種の部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C)に由来する構成単位とを有すると共に、下記要件(i)及び要件(ii)を満たし、
前記ヒドロシリル基含有化合物(Y)が下記式(a)で示され、分子内に少なくとも1つのケイ素原子結合アラルキル基および少なくとも2つのケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである、架橋成形体の製造方法。
(i)エチレン(A)由来の構成単位のモル数[A]の炭素数3~20のα-オレフィン(B)由来の構成単位のモル数[B]に対する比である[A]/[B]が、40/60~99.9/0.1である。
(ii)非共役ポリエン(C)由来の構成単位の質量分率が、共重合体(S)を構成する全構成単位に対して0.07~10質量%である。
【0008】
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【0009】
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【0010】
(式(a)中、nおよびpは、0または正の数であり、mは1~20の範囲の数であり、nとmとpの総和は5~50である。R

、R

は各々独立して一価のアルキル基であり、同一でも異なってもよい。R

はアラルキル基であり、RはR

,R

、水素原子、R

から選ばれる基である。ただし、n=1の時はRの少なくとも一方が水素原子であり、n=0の時はRの両方が水素原子である。)
(【0011】以降は省略されています)

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