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公開番号2024031231
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2022134655
出願日2022-08-26
発明の名称光電界センサ
出願人株式会社精工技研
代理人個人
主分類G01R 29/08 20060101AFI20240229BHJP(測定;試験)
要約【課題】反射型光変調器を用いた光電界センサヘッドを使用した場合に、周波数100MHz以下のノイズレベルを従来よりも抑えることが可能な光電界センサを提供する。
【解決手段】光電界センサ10は、変調電極と一体に形成されたアンテナに誘起される電圧信号により入出力光ファイバ5から入力された入力光15を強度変調し、その強度変調光16を戻す反射型光変調器を用いた光電界センサヘッド20を備えている。入力光15を供給する光源としてDFB半導体レーザ22と、強度変調光16を電気信号に変換するO/E変換器23とを有する光送受信ユニット21を備え、さらに、DFB半導体レーザ22を、100KHz≦fm≦100MHzを満たす周波数fmにおいて、1~50%の変調度で強度変調するためのRF信号源26を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
変調電極を有する光変調器と、前記変調電極に接続されるか、又は前記変調電極と一体に形成されたアンテナとを備え、前記アンテナに誘起される電圧信号により前記光変調器への入力光を強度変調し、強度変調光として出力するように構成した光電界センサヘッドと、
前記光電界センサヘッドへ入力光を供給する光源と、
前記光電界センサヘッドから出力された前記強度変調光を電気信号に変換するO/E変換器と、
前記光源からの出力光を前記光電界センサヘッドに導き、かつ、前記光電界センサヘッドからの出力光を前記O/E変換手段に導く入出力光ファイバと、を有し、
前記アンテナから入力される電磁波信号を検出する光電界センサであって、
前記光変調器は、前記入出力光ファイバから入力された入力光を強度変調して前記入出力光ファイバに戻す反射型光変調器であり、
前記光源は、100KHz≦fm≦100MHzを満たす周波数fmにおいて、1%以上の変調度で強度変調されているDFB半導体レーザ光を出力することを特徴とする光電界センサ。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記光変調器は、電気光学効果を有する材料からなる基板と、前記基板に形成された光導波路を備え、前記光導波路は、前記入出力光ファイバに結合して光の入出力端から延びる入出力光導波路と、前記入出力光導波路から二股に分岐して延びる2本の位相シフト光導波路とを有し、前記2本の位相シフト光導波路を伝播する光波を反射してその伝播方向を反転させる光反射部と、前記2本の位相シフト光導波路に沿って配置された前記変調電極とを備えた反射型の分岐干渉型光変調器であることを特徴とする請求項1に記載の光電界センサ。
【請求項3】
前記基板は、ニオブ酸リチウム結晶基板であることを特徴とする請求項2に記載の光電界センサ。
【請求項4】
前記変調電極は、互いに容量結合した複数の電極に分割されていることを特徴とする請求項3に記載の光電界センサ。
【請求項5】
前記アンテナは、前記基板上に前記変調電極と一体に形成されているか、又は前記変調電極が電磁波により電圧信号を誘起するアンテナとしても機能することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の光電界センサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光変調器を用いてその場の電磁波の電界を光信号に変換して光ファイバにより伝送し、O/E変換器により電気信号に変換してその電界を検出する光電界センサに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
EMC分野における電磁波ノイズの検出やイミュニティ試験等における電磁波強度の測定、放送用又は通信用の送信アンテナから放出される電磁波の監視等において、電磁波の電界強度や位相を任意の場所で正確に測定することが必要とされる。従来、このような目的で、光ファイバにより入力された入力光の強度をその場の電界強度に応じて変調して光ファイバにより出力する光電界センサヘッドと、その出力光を電気信号に変換するO/E変換器とを用い、そのO/E変換された電気信号により、その場の電界を測定する光電界センサが使用されている。主として誘電体材料で構成され、電磁波周波数での応答が可能な広帯域特性を有する光電界センサヘッドを測定箇所に設置し、それと光源およびO/E変換器などの測定機器との間を光ファイバで接続することにより、測定する電磁波や電磁ノイズ、落雷などによる誘導の影響を受けないで、電磁波の強度や位相特性を正確に測定することができるという特徴がある。
【0003】
通常、光電界センサヘッドは、電気光学効果を有する材料から作られた基板、例えばニオブ酸リチウム結晶基板上に、光導波路と、その光導波路近傍に設置された変調電極とにより構成した光変調器と、アンテナとを備え、電磁波等の電界によりアンテナに誘起された電圧を変調電極に印加して光変調器を通過する光波の強度を変調することを動作原理としている。この場合、アンテナは基板上に一体として形成されるか、又は基板の外部に設置される。また、光電界センサの光源としては、一般的に、干渉性が高く十分な強度を有し広帯域の変調に適したDFB半導体レーザ光源が使用されている。このような光電界センサヘッドの従来例としては、3軸方向の電界検出を可能にした光電界センサヘッドが特許文献1に、電磁波の伝播方向を分離した測定を可能とした光電界センサヘッドが特許文献2に、それぞれ記載されている。また、光電界センサを用いた電磁波の測定システムの例が特許文献3に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-78633号公報
特開2021-196203号公報
特開2018-59864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
反射型光変調器は、透過型の光変調器に比べて同じ電極長に対して2倍の長さ光が透過するので、光変調器の高効率化が可能となり、光電界センサヘッドに用いると、高感度化、小型化が可能となる。さらに、光変調器に接続される光ファイバが1本であるので取り扱いが容易となる。このため、多くの用途に反射型光変調器を用いた光電界センサヘッドが使用されている。しかし、反射型光変調器を100MHz以下の周波数領域の測定で使用した場合、透過型光変調器を用いた場合に比べてノイズレベルが大きくなり、S/Nの劣化のため、検出可能な電界強度の最小値が大きくなってしまうという問題が生じていた。
【0006】
本発明の目的は、上記の課題を解決し、反射型光変調器を用いた光電界センサヘッドを使用した場合に、周波数100MHz以下のノイズレベルを従来よりも抑えることが可能な光電界センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、第1の観点では、本発明による光電界センサは、変調電極を有する光変調器と、前記変調電極に接続されるか、又は前記変調電極と一体に形成されたアンテナとを備え、前記アンテナに誘起される電圧信号により前記光変調器への入力光を強度変調し、強度変調光として出力するように構成した光電界センサヘッドと、前記光電界センサヘッドへ入力光を供給する光源と、前記光電界センサヘッドから出力された前記強度変調光を電気信号に変換するO/E変換器と、前記光源からの出力光を前記光電界センサヘッドに導き、かつ、前記光電界センサヘッドからの出力光を前記O/E変換手段に導く入出力光ファイバと、を有し、前記アンテナから入力される電磁波信号を検出する光電界センサであって、前記光変調器は、前記入出力光ファイバから入力された入力光を強度変調して前記入出力光ファイバに戻す反射型光変調器であり、前記光源は、100KHz≦fm≦100MHzを満たす周波数fmにおいて、1%以上の変調度で強度変調されているDFB半導体レーザ光を出力することを特徴とする。
【0008】
本発明は、本発明の発明者らによる実験検討により、反射型光変調器を使用したときの100MHz以下の周波数領域でのノイズレベルの増加が、光源のDFB半導体レーザを100KHz~100MHzの周波数で1%以上の変調度で強度変調することにより低減できることを見出したことに基づいてなされたものである。従来、光ファイバ伝送路中の干渉によるノイズを低減するための方策として、光源を直接変調することにより光源の可干渉性を低減する方法が知られている。しかし、本発明においては、従来の可干渉性を低減する際の光源の変調に比べて、上記のように、光源の変調周波数がかなり低く、また、変調度もかなり低い値でノイズ低減効果が得られることが確認されている。
【0009】
反射型の光変調器を光電界センサヘッドに用いる場合、光源から供給される入力光と光電界センサヘッドから戻る強度変調光が同じ光ファイバ伝送路を通過するので、その光ファイバ伝送路中に挿入された素子や光ファイバコネクタ等による反射光により様々な干渉が生ずることが考えられる。発明者らによる、光ファイバの長さ、各素子の反射率、アイソレーション、透過減衰量等とノイズとの相関等を調査した実験検討においても、反射型光変調器から出力された強度変調光が、O/E変換器に入力するまでの光路のいずれかにおいて、光源から出力された光波と干渉すること、又は、それらの光波のいずれかの点における反射波と干渉することによりそのノイズが発生するのではないかと推測されているが、詳細な原因は不明である。しかし、本観点の発明を用いれば、光ファイバ長、各素子の性能がいずれの場合も大幅なノイズ低減が得られるという実験結果が得られている。なお、DFB半導体レーザの変調周波数は、上記の周波数範囲内において測定対象の周波数に影響を及ぼさないように選択される。また、ノイズ低減効果は、DFB半導体レーザの変調度が20%程度で飽和する実験結果が得られているが、測定に影響がなければそれ以上の変調度であってもよい。
【0010】
第2の観点では、本発明は、前記第1の観点による光電界センサにおいて、前記光変調器は、電気光学効果を有する材料からなる基板と、前記基板に形成された光導波路を備え、前記光導波路は、前記入出力光ファイバに結合して光の入出力端から延びる入出力光導波路と、前記入出力光導波路から二股に分岐して延びる2本の位相シフト光導波路とを有し、前記2本の位相シフト光導波路を伝播する光波を反射してその伝播方向を反転させる光反射部と、前記2本の位相シフト光導波路に沿って配置された前記変調電極とを備えた反射型の分岐干渉型光変調器であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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