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公開番号2024027776
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-01
出願番号2022130867
出願日2022-08-19
発明の名称化成処理装置および化成処理方法
出願人株式会社クラレ
代理人個人,個人
主分類B01D 61/14 20060101AFI20240222BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】化成スラッジを効率よく簡便に除去しつつアルミニウム材を化成処理できる装置および方法を提供すること。
【解決手段】アルミニウム材用の化成処理装置であって、化成処理液を貯留する化成処理槽と、前記化成処理液に含まれる化成スラッジを分離して濾過する膜モジュールとを備え、前記膜モジュールに使用される膜が中空糸膜である、化成処理装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
アルミニウム材用の化成処理装置であって、
化成処理液を貯留する化成処理槽と、前記化成処理液に含まれる化成スラッジを分離して濾過する膜モジュールとを備え、
前記膜モジュールに使用される膜が中空糸膜である、化成処理装置。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記中空糸膜の分画粒子径が、0.001~0.45μmである、請求項1に記載の化成処理装置。
【請求項3】
前記中空糸膜の純水透過速度が500L/m

・h・0.1MPa以上である、請求項1に記載の化成処理装置。
【請求項4】
前記膜モジュールにおける化成処理液の温度が40~95℃である、請求項1に記載の化成処理装置。
【請求項5】
前記膜モジュールにおいて、化成処理液に0.5~1000Vの化成電圧を印加した状態のままで化成スラッジを分離する、請求項1に記載の化成処理装置。
【請求項6】
前記中空糸膜が、ポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる中空糸膜である、請求項1に記載の化成処理装置。
【請求項7】
前記膜モジュールが、外圧濾過式膜モジュールである、請求項1に記載の化成処理装置。
【請求項8】
さらに、前記化成処理槽から前記膜モジュールへと前記化成処理液を搬送するポンプを備える、請求項1~7のいずれかに記載の化成処理装置。
【請求項9】
アルミニウム材用の化成処理方法であって、
化成処理液を用いてアルミニウム材を化成処理する工程と、
前記化成処理液を膜モジュールへ搬送する工程と、
中空糸膜を備える膜モジュールを用いて、前記化成処理液に含まれる化成スラッジを分離して濾過する工程とを含む、化成処理方法。
【請求項10】
さらに、前記膜モジュールから、化成スラッジが除去された化成処理液を化成処理工程へ返送する工程を含む、請求項9に記載の化成処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はアルミニウム材用の化成処理装置および化成処理方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
アルミニウム材は、自動車等の車両、船舶、機械など数多くの部品、並びに、アルミニウム電解コンデンサー等の電気製品、建築材料といった多くの分野で使用されている。アルミニウム材の製造工程では、表面積を拡大させるためにエッチング処理や、化成処理等の表面処理が行われる。
【0003】
例えば、アルミニウム電解コンデンサーは、多くの電気が蓄えられること、大小様々な形状の製品を作れること、幅広い用途があることなどから有用な電子部品とされているが、そのアルミニウム電解コンデンサーを製造する工程では、アルミニウム箔を酸等の処理液で表面積を拡大させるエッチング処理を行い、次いで陽極酸化にて酸化皮膜を形成させる化成処理を行う。この化成処理液中においては水酸化アルミニウム等の化成スラッジが形成され、これらが酸化皮膜表面に付着するとクラック、ピンホールなどが生じる原因となる。
【0004】
したがって、化成スラッジの量が多くなると化成処理液を更新する必要があるため、化成処理液から化成スラッジを除去する技術が必要となる。従来技術では一般的に遠心分離機を用いた沈降分離にて化成スラッジを除去する方法が用いられているが、粒子の小さい化成スラッジを除去することができず、化成処理液を頻繁に更新する必要があった。また、遠心分離機のメンテナンスの負担もある。その他に化成スラッジの分離方法として、水酸化アルミニウム含有溶液に種子として結晶性水酸化アルミニウムを添加して結晶性水酸化アルミニウムを析出させ分離する工程、及び/又は、分離液側をpH調整することにより結晶性水酸化アルミニウムを生成させ分離する工程が報告されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5312127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、種子の添加やpH調整などの操作が必須工程として組み込まれており、かつ薬剤が必要であるためコストもかかり、工程操作も複雑である。したがって、アルミニウム材用の化成処理液から発生する化成スラッジを効率よく簡便に除去しつつ、化成処理を行う技術が望まれている。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、化成処理液におけるpHなどの調整を必要とせず、化成スラッジを効率よく簡便に除去しつつアルミニウム材を化成処理できる装置および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討の結果、下記構成の化成処理装置によって上記課題が解消されることを見出し、当該知見に基づきさらに研究を重ねて本発明を完成した。
【0009】
本発明の一局面に係る化成処理装置は、アルミニウム材用の化成処理装置であって、化成処理液を貯留する化成処理槽と、前記化成処理液に含まれる化成スラッジを分離して濾過する膜モジュールとを備え、前記膜モジュールに使用される膜が中空糸膜であることを特徴とする。
【0010】
このような構成により、化成スラッジを効率よく簡便に除去しつつアルミニウム材を化成処理する装置を提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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