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公開番号2024048528
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-09
出願番号2022154488
出願日2022-09-28
発明の名称二酸化炭素利用システム
出願人出光興産株式会社
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類B01D 53/62 20060101AFI20240402BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】従来排気されて大気に放出されていたFCC排ガスに含まれる二酸化炭素を再利用し、製油所設備全体のエネルギー効率を向上する、二酸化炭素利用システムを提供する。
【解決手段】流動接触分解装置と、二酸化炭素電解装置と、を備え、前記流動接触分解装置における触媒再生塔から排出される排出ガスを、前記二酸化炭素電解装置に供給するための二酸化炭素供給配管1を有し、又はさらに二酸化炭素分離回収装置を備え、前記流動接触分解装置における触媒再生塔から排出される排出ガスを、前記二酸化炭素分離回収装置に供給するための二酸化炭素供給配管2、及び前記二酸化炭素分離回収装置で回収した二酸化炭素を、前記二酸化炭素電解装置に供給するための二酸化炭素供給配管3を有し、前記二酸化炭素供給配管1若しくは3から供給された二酸化炭素を原料として前記二酸化炭素電解装置で少なくとも一酸化炭素と酸素を生成させる、二酸化炭素利用システムである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
流動接触分解装置と、
二酸化炭素電解装置と、
を備え、
前記流動接触分解装置における触媒再生塔から排出される排出ガスを、前記二酸化炭素電解装置に供給するための二酸化炭素供給配管1を有し、
前記二酸化炭素供給配管1から供給された二酸化炭素を原料として前記二酸化炭素電解装置で少なくとも一酸化炭素と酸素を生成させる、
二酸化炭素利用システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
さらに二酸化炭素分離回収装置を備え、
前記流動接触分解装置における触媒再生塔から排出される排出ガスを、前記二酸化炭素分離回収装置に供給するための二酸化炭素供給配管2、及び
前記二酸化炭素分離回収装置で回収した二酸化炭素を、前記二酸化炭素電解装置に供給するための二酸化炭素供給配管3、
を有する、請求項1に記載の二酸化炭素利用システム。
【請求項3】
流動接触分解装置と、
二酸化炭素電解装置と、
二酸化炭素分離回収装置と、
を備え、
前記流動接触分解装置における触媒再生塔から排出される排出ガスを、前記二酸化炭素分離回収装置に供給するための二酸化炭素供給配管2、及び
前記二酸化炭素分離回収装置で回収した二酸化炭素を、前記二酸化炭素電解装置に供給するための二酸化炭素供給配管3、
を有し、
前記二酸化炭素供給配管3から供給された二酸化炭素を原料として前記二酸化炭素電解装置で少なくとも一酸化炭素と酸素を生成させる、
二酸化炭素利用システム。
【請求項4】
さらに、前記二酸化炭素電解装置で生成した酸素を、前記触媒再生塔における触媒再生用気体として供給するための酸素供給配管1を有する請求項1~3のいずれか1項に記載の二酸化炭素利用システム。
【請求項5】
前記二酸化炭素電解装置で生成する一酸化炭素を、フィッシャートロプシュ反応装置に供給する請求項1~4のいずれか1項に記載の二酸化炭素利用システム。
【請求項6】
さらに水電解装置を備え、
前記水電解装置で生成する酸素を、前記触媒再生塔おける触媒再生用気体として供給するための酸素供給配管2を有する請求項1~5のいずれか1項に記載の二酸化炭素利用システム。
【請求項7】
前記水電解装置で生成する水素を、フィッシャートロプシュ反応装置に供給する請求項6に記載の二酸化炭素利用システム。
【請求項8】
前記二酸化炭素電解装置で生成する一酸化炭素と、前記水電解装置で生成する水素と、を混合して合成ガスを調製する請求項6又は7に記載の二酸化炭素利用システム。
【請求項9】
前記合成ガスを、フィッシャートロプシュ反応装置に供給する請求項8に記載の二酸化炭素利用システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、二酸化炭素利用システムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、わが国におけるエネルギー供給は化石燃料に依存する状況が継続しているが、再生可能エネルギーへの転換による化石燃料依存からの脱却を図ると同時に、化石燃料の使用により排出される二酸化炭素の低減を図ることが喫緊の課題となっている。
【0003】
二酸化炭素の低減を図る技術として、例えば特許文献1には、燃焼装置を含む設備で発生した排ガスから二酸化炭素を回収する二酸化炭素利用システムとして、排ガスに含まれる二酸化炭素に由来する炭酸イオンをカソードからアノードに移動させることで発電する燃料電池を有するシステムが提案されている。また、特許文献2には、工場排出ガス、火力発電から排出されるガスに含まれる二酸化炭素を還元して一酸化炭素を生成する電解装置と、水を電解して水素を生成する電解装置とを備え、一酸化炭素及び水素を含む合成ガスを製造する装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2018/074443号パンフレット
特開2022-040803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、例えば製油所では、化石燃料の燃焼排ガスの他、種々の排出ガスが排出されており、当該排出ガスに含まれる二酸化炭素の排出量も無視できない状況にある。製油所から排出される二酸化炭素を含む排出ガスとしては、流動接触分解装置における触媒再生塔から排出される排出ガスが代表的に挙げられる。流動接触分解装置で使用される触媒は、触媒再生塔において空気を用いて、その表面に付着するコーク(炭化水素)を燃焼させて再生される。そして、触媒の再生に用いられた空気は、触媒再生塔の塔頂より大気に排出されることとなる。よって、触媒再生塔から排出される排出ガスには、空気に含まれる二酸化炭素に加えて、触媒の表面に付着したコーク(炭化水素)の燃焼により生成する二酸化炭素が含まれているため、二酸化炭素の排出量を低減する必要が生じている。
【0006】
このように、化石燃料の使用により排出される二酸化炭素の低減だけでなく、従前当たり前のように排出していた排ガスに含まれる二酸化炭素の回収及び再利用、また当該排出量の削減が、重要な課題となっている。
【0007】
上記特許文献1及び2に開示される二酸化炭素の低減を図る技術は、火力発電装置、ガスタービン等から排出される燃焼排ガスからの二酸化炭素の回収を対象とし、燃焼排ガスから回収した二酸化炭素を再利用することに着目している。しかし、検討対象は火力発電装置、ガスタービン等から排出される燃焼排ガスに限られており、製油所の石油精製プロセスから排出されるガスに含まれる二酸化炭素への適用は検討されていない。
さらに、特許文献2に開示される技術は二酸化炭素の電解装置により二酸化炭素を還元し得られた一酸化炭素を有効活用とするものであるが、副生する酸素についての有効活用には着目されていない。そのため、システム全体としてのエネルギー効率の向上を図る、更なる余地がある。
【0008】
本開示の技術は、このような実情に鑑みてなされたものであり、従来排気されて大気に放出されていたFCC排ガスに含まれる二酸化炭素を再利用し、製油所設備全体のエネルギー効率を向上する、二酸化炭素利用システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の技術は、上記課題を解決するため、以下の二酸化炭素利用システムを提供する。
1.流動接触分解装置と、
二酸化炭素電解装置と、
を備え、
前記流動接触分解装置における触媒再生塔から排出される排出ガスを、前記二酸化炭素電解装置に供給するための二酸化炭素供給配管1を有し、
前記二酸化炭素供給配管1から供給された二酸化炭素を原料として前記二酸化炭素電解装置で少なくとも一酸化炭素と酸素を生成させる、
二酸化炭素利用システム。
2.さらに二酸化炭素分離回収装置を備え、
前記流動接触分解装置における触媒再生塔から排出される排出ガスを、前記二酸化炭素分離回収装置に供給するための二酸化炭素供給配管2、及び
前記二酸化炭素分離回収装置で回収した二酸化炭素を、前記二酸化炭素電解装置に供給するための二酸化炭素供給配管3、
を有する、上記1に記載の二酸化炭素利用システム。
【0010】
3.流動接触分解装置と、
二酸化炭素電解装置と、
二酸化炭素分離回収装置と、
を備え、
前記流動接触分解装置における触媒再生塔から排出される排出ガスを、前記二酸化炭素分離回収装置に供給するための二酸化炭素供給配管2、及び
前記二酸化炭素分離回収装置で回収した二酸化炭素を、前記二酸化炭素電解装置に供給するための二酸化炭素供給配管3、
を有し、
前記二酸化炭素供給配管3から供給された二酸化炭素を原料として前記二酸化炭素電解装置で少なくとも一酸化炭素と酸素を生成させる、
二酸化炭素利用システム。
(【0011】以降は省略されています)

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