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公開番号2024058673
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-26
出願番号2021008272
出願日2021-01-21
発明の名称有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
出願人出光興産株式会社
代理人弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類H05B 33/12 20060101AFI20240419BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】寿命を長くでき、かつ色度ずれを抑制できる有機EL素子を提供すること。
【解決手段】有機EL素子であって、第一の発光層及び第二の発光層を含み、第一の発光層は、第一のホスト材料を含み、第二の発光層は、第二のホスト材料を含み、第一のホスト材料と前記第二のホスト材料とは互いに異なり、第一の発光層は、最大ピーク波長が453nm以下の発光を示す第一の発光性化合物を少なくとも含み、第二の発光層は、最大ピーク波長が500nm以下の発光を示す第二の発光性化合物を少なくとも含み、第一の発光性化合物と第二の発光性化合物とが、互いに同一であるか、又は異なり、第一のホスト材料の三重項エネルギーT1(H1)と第二のホスト材料の三重項エネルギーT1(H2)とが、下記数式(数1)の関係を満たす、有機EL素子。
T1(H1)>T1(H2) …(数1)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
第一の発光層及び第二の発光層を含み、
前記第一の発光層は、第一のホスト材料を含み、
前記第二の発光層は、第二のホスト材料を含み、
前記第一のホスト材料と前記第二のホスト材料とは互いに異なり、
前記第一の発光層は、最大ピーク波長が453nm以下の発光を示す第一の発光性化合物を少なくとも含み、
前記第二の発光層は、最大ピーク波長が500nm以下の発光を示す第二の発光性化合物を少なくとも含み、
前記第一の発光性化合物と前記第二の発光性化合物とが、互いに同一であるか、又は異なり、
前記第一のホスト材料の三重項エネルギーT

(H1)と前記第二のホスト材料の三重項エネルギーT

(H2)とが、下記数式(数1)の関係を満たす、
有機エレクトロルミネッセンス素子。


(H1)>T

(H2) …(数1)
続きを表示(約 5,500 文字)【請求項2】
請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記第一の発光性化合物の三重項エネルギーT

(D1)と、前記第一のホスト材料の三重項エネルギーT

(H1)と、前記第二のホスト材料の三重項エネルギーT

(H2)とが下記数式(数20)の関係を満たす、
有機エレクトロルミネッセンス素子。


(D1)>T

(H1)>T

(H2) …(数20)
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記第一の発光性化合物は、最大ピーク波長が450nm以下の発光を示す発光性化合物である、
有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記第二の発光性化合物は、最大ピーク波長が453nm以下の発光を示す発光性化合物である、
有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
光取り出し側に、量子ドットを用いた色変換機構を備える、
有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記第一の発光性化合物及び前記第二の発光性化合物は、それぞれ独立に、下記一般式(1-1)及び(1-3)で表される化合物、又は下記一般式(1-2)及び(1-3)で表される化合物である、
有機エレクトロルミネッセンス素子。
TIFF
2024058673000292.tif
68
153
(前記一般式(1-1)、前記一般式(1-2)及び前記一般式(1-3)中、
環Aは、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環
であり、
前記一般式(1-1)の2つの*は、それぞれ独立に、前記一般式(1-3)の環Aとしての芳香族炭化水素環の環形成炭素原子もしくは複素環の環形成原子と結合し、
前記一般式(1-2)の3つの*は、それぞれ独立に、前記一般式(1-3)の環Aとしての芳香族炭化水素環の環形成炭素原子もしくは複素環の環形成原子と結合し、


~R
16
のうち隣接する2つ以上からなる組の1組以上が、
互いに結合して、置換もしくは無置換の単環を形成するか、
互いに結合して、置換もしくは無置換の縮合環を形成するか、又は
互いに結合せず、
前記置換もしくは無置換の単環を形成せず、かつ前記置換もしくは無置換の縮合環を形成しないR

~R
16
は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のハロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルコキシ基、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキルチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリールオキシ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリールチオ基、
置換もしくは無置換の炭素数7~50のアラルキル基、
-Si(R
31
)(R
32
)(R
33
)で表される基、
-C(=O)R
34
で表される基、
-COOR
35
で表される基、
-N(R
36
)(R
37
)で表される基、
ハロゲン原子、
シアノ基、
ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環基である。)
(前記一般式(1-1)、前記一般式(1-2)及び前記一般式(1-3)中、

31
~R
37
【請求項7】
請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記一般式(1-1)及び前記一般式(1-3)中、R

~R

及びR
14
~R
16
の少なくとも1つは-N(R
36
)(R
37
)で表される基であり、かつ


~R

及びR
10
~R
16
のうち隣接する2つ以上からなる組の1組以上が、
互いに結合して、置換もしくは無置換の単環を形成するか、
互いに結合して、置換もしくは無置換の縮合環を形成するか、又は


~R

及びR
10
~R
16
の少なくとも1つは、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のハロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルコキシ基、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキルチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリールオキシ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリールチオ基、
置換もしくは無置換の炭素数7~50のアラルキル基、
-Si(R
31
)(R
32
)(R
33
)で表される基、
-C(=O)R
34
で表される基、
-COOR
35
で表される基、
ハロゲン原子、
シアノ基、
ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環基であり、

31
~R
37
は、それぞれ独立に、前記一般式(1-1)、前記一般式(1-2)及び前記一般式(1-3)におけるR
31
~R
37
と同義である、
有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項8】
請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記一般式(1-2)及び前記一般式(1-3)中、R

~R
16
の少なくとも1つは-N(R
36
)(R
37
)で表される基であり、かつ


~R
16
のうち隣接する2つ以上からなる組の1組以上が、
互いに結合して、置換もしくは無置換の単環を形成するか、
互いに結合して、置換もしくは無置換の縮合環を形成するか、又は


~R
16
の少なくとも1つは、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のハロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルケニル基、
置換もしくは無置換の炭素数2~50のアルキニル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルコキシ基、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキルチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリールオキシ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリールチオ基、
置換もしくは無置換の炭素数7~50のアラルキル基、
-Si(R
31
)(R
32
)(R
33
)で表される基、
-C(=O)R
34
で表される基、
-COOR
35
で表される基、
ハロゲン原子、
シアノ基、
ニトロ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環基であり、

31
~R
37
は、それぞれ独立に、前記一般式(1-1)、前記一般式(1-2)及び前記一般式(1-3)におけるR
31
~R
37
と同義である、
有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項9】
請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記一般式(1-1)及び(1-3)で表される化合物、又は前記一般式(1-2)及び(1-3)で表される化合物が、下記一般式(3)、一般式(4)又は一般式(5)で表される化合物である、
有機エレクトロルミネッセンス素子。
TIFF
2024058673000293.tif
134
142
(前記一般式(3)、前記一般式(4)及び前記一般式(5)中、
環A’は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50の芳香族炭化水素環、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環である。


~R

及びR
10
~R
17
は、それぞれ独立に、前記一般式(1-1)、前記一般式(1-2)、及び前記一般式(1-3)におけるR

~R
16
と同義である。2つのR
17
は、互いに同一であるか、又は異なる。)
【請求項10】
請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記一般式(1-1)及び(1-3)で表される化合物、又は前記一般式(1-2)及び(1-3)で表される化合物が、下記一般式(6-1)~(6-6)で表される化合物からなる群から選択される、
有機エレクトロルミネッセンス素子。
TIFF
2024058673000294.tif
68
150
TIFF
2024058673000295.tif
74
151
TIFF
2024058673000296.tif
107
154
(前記一般式(6-1)~(6-6)中、


~R

及びR
10
~R
17
は、それぞれ独立に、前記一般式(1-1)、前記一般式(1-2)、及び前記一般式(1-3)におけるR

~R
16
と同義であり、2つのR
17
は、互いに同一であるか、又は異なり、
Xは、O、NR
25
、又はC(R
26
)(R
27
)であり、

21
~R
27
のうち隣接する2つ以上からなる組の1組以上が、
互いに結合して、置換もしくは無置換の単環を形成するか、
互いに結合して、置換もしくは無置換の縮合環を形成するか、又は
互いに結合せず、
前記置換もしくは無置換の単環を形成せず、かつ前記置換もしくは無置換の縮合環を形成しないR
21
~R
27
は、それぞれ独立に、前記一般式(1-1)、前記一般式(1-2)、及び前記一般式(1-3)における前記置換もしくは無置換の単環を形成せず、かつ前記置換もしくは無置換の縮合環を形成しないR

~R
16
と同義である。)
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」という場合がある。)は、携帯電話及びテレビ等のフルカラーディスプレイへ応用されている。有機EL素子に電圧を印加すると、陽極から正孔が発光層に注入され、また陰極から電子が発光層に注入される。そして、発光層において、注入された正孔と電子とが再結合し、励起子が形成される。このとき、電子スピンの統計則により、一重項励起子が25%の割合で生成し、及び三重項励起子が75%の割合で生成する。
有機EL素子の性能向上を図るため、例えば、特許文献1~2においては、有機EL素子に用いる化合物について様々な検討がなされている。また、特許文献3には、有機EL素子の性能向上を図るため、2つの三重項励起子の衝突融合により一重項励起子が生成する現象(以下、Triplet-Triplet Fusion=TTF現象と称する場合がある。)が記載されている。
有機EL素子の性能としては、例えば、輝度、発光波長、色度、発光効率、駆動電圧、及び寿命が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許出願公開2019/280209号明細書
特開2007-294261号公報
国際公開第2010/134350号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、寿命を長くでき、かつ色度ずれを抑制できる有機エレクトロルミネッセンス素子、及び当該有機エレクトロルミネッセンス素子を搭載した電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
第一の発光層及び第二の発光層を含み、
前記第一の発光層は、第一のホスト材料を含み、
前記第二の発光層は、第二のホスト材料を含み、
前記第一のホスト材料と前記第二のホスト材料とは互いに異なり、
前記第一の発光層は、最大ピーク波長が453nm以下の発光を示す第一の発光性化合物を少なくとも含み、
前記第二の発光層は、最大ピーク波長が500nm以下の発光を示す第二の発光性化合物を少なくとも含み、
前記第一の発光性化合物と前記第二の発光性化合物とが、互いに同一であるか、又は異なり、
前記第一のホスト材料の三重項エネルギーT

(H1)と前記第二のホスト材料の三重項エネルギーT

(H2)とが、下記数式(数1)の関係を満たす、有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
T1(H1)>T1(H2) …(数1)
【0006】
本発明の一態様によれば、前述の本発明の一態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子を搭載した電子機器が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、寿命を長くでき、かつ色度ずれを抑制できる有機エレクトロルミネッセンス素子、及び当該有機エレクトロルミネッセンス素子を搭載した電子機器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の一例の概略構成を示す図である。
本発明の一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の一例の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[定義]
本明細書において、水素原子とは、中性子数が異なる同位体、即ち、軽水素(protium)、重水素(deuterium)、及び三重水素(tritium)を包含する。
【0010】
本明細書において、化学構造式中、「R」等の記号や重水素原子を表す「D」が明示されていない結合可能位置には、水素原子、即ち、軽水素原子、重水素原子、又は三重水素原子が結合しているものとする。
(【0011】以降は省略されています)

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