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公開番号2024024353
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-22
出願番号2022127128
出願日2022-08-09
発明の名称岩盤固結用注入薬液組成物
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C09K 17/30 20060101AFI20240215BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】発泡時の樹脂流動性確保及び水中下での硬化性、十分な空隙充填性による優れた地盤改良性の確保と漏水や地下水が多い環境下においても水を汚染させることなく安定した反応性が得られる岩盤固結用注入薬液組成物を提供すること。
【解決手段】ポリオール成分とポリイソシアネート成分とからなる岩盤固結用注入薬液組成物であって、ポリオール成分が、珪酸ナトリウム水溶液と、特定のポリエーテルポリオールと特定のアルコールと特定の3級アミン触媒とを含み、ポリイソシアネート成分が、MDIとポリメリックMDIとの混合物、及び特定のポリエーテルポリオールとの反応生成物を含み、さらにMDIとポリメリックMDIとが特定の質量比を有し、MDIの異性体が特定の質量比率であることを特徴とする岩盤固結用注入薬液組成物により解決する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリオール成分(A)とポリイソシアネート成分(B)とからなる岩盤固結用注入薬液組成物であって、ポリオール成分(A)が、珪酸ナトリウム水溶液(A-1)と、エチレンオキサイドユニットを60~90質量%の範囲で含む数平均分子量400~1000のポリエーテルポリオール(A-2)と、分子量が150以下の一級水酸基を有するアルコール(A-3)と、活性水素を一つ有する3級アミン触媒(A-4)とを含み、ポリイソシアネート成分(B)が、ジフェニルメタンジイソシアネートとイソシアネート官能基数3以上のポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートとの混合物(B-1)、及びエチレンオキサイドユニットを60~90質量%の範囲で含む数平均分子量400~1000のポリエーテルポリオール(B-2)と(B-1)との反応生成物を含み、さらに(B-1)のジフェニルメタンジイソシアネートとイソシアネート官能基数3以上のポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートの比率が質量比50/50~75/25であり、ジフェニルメタンジイソシアネート中の4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートと、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート、及び2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートの合計との質量比が70/30~55/45であることを特徴とする岩盤固結用注入薬液組成物。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
ポリオール成分(A)に含まれる分子量150以下の一級水酸基を有するアルコール(A-3)が、ジエチレングリコール、グリセリン、1,3-ブタンジオール、及び3-メチル-1,5-ペンタンジオールから選ばれる少なくとも一種類である、請求項1に記載の岩盤固結用注入薬液組成物。
【請求項3】
ポリオール成分(A)に分散安定剤を含む、請求項1、または2に記載の岩盤固結用注入薬液組成物。
【請求項4】
ポリイソシアネート成分(B)に減粘剤を含む、請求項1、または2に記載の岩盤固結用注入薬液組成物。
【請求項5】
ポリイソシアネート成分(B)に整泡剤を含む、請求項1、または2に記載の岩盤固結用注入薬液組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、湧水・漏水の多い環境下でも使用することができる注入薬液組成物に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
不安定岩盤や不安定地盤の強化方法として、例えばロックボルト工法と呼ばれるトンネル掘削時に周辺地山の安定化を行う工法がある。この工法は、ボルトを薬液にて固定・定着させることによって、トンネル構造物を保護することを目的として行われるものである。このような岩盤固結用の注入薬液としては、従来、高い強度を有するモルタルなどの無機系材料が使用されてきた。しかし、これら無機系材料は、強度発現までに要する時間が長いことから作業効率が悪く、また漏水や湧水が発生する場合では材料が水中に流出してしまうという問題があった。
【0003】
昨今、漏水や湧水が発生しやすい地域でトンネル掘削が行われる中、湧水下で岩盤固結用薬液を注入するケースが増加しており、薬液による湧水の汚染や、薬液注入によっても止水できない漏水が掘削作業の効率や安全面での障害となり、改善が求められている。
【0004】
これらの問題を解決するため、無機-有機複合系の土壌安定化薬液、すなわち水ガラスと称する珪酸塩水溶液とポリイソシアネート組成物とを組み合わせた注入薬液が使用されている。
【0005】
例えば、特許文献1では、アミン触媒及びポリオールを含有する珪酸塩水溶液成分とポリエーテルポリオールで変性されたジフェニルメタンジイソシアネートとを岩盤固結用の注入薬液として用いることにより、無機系の欠点である長い硬化時間及び強度発現時間と地下水や湧水汚染の改善ができることが報告されている。しかしながら、発泡時の樹脂流動性が低いことから、注入時の空隙充填性が低くなり、地盤改良範囲の確保ができない懸念もある。
【0006】
また、特許文献2では、ポリオールを含有する固形分が29~36%の珪酸塩水溶液とポリイソシアネートとを岩盤固結用の注入薬液として用いることにより、樹脂流動性を保持しつつ、無機系の欠点である長い硬化時間及び強度発現時間の改善が可能となることが報告されている。しかしながら、得られた発泡体が脆くなる懸念があり、さらに地下水や湧水との接触により硬化性が悪化するうえ、接触した地下水を汚染する懸念がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2005-225951号公報
特開2016-175982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、発泡時の樹脂流動性確保及び水中下での硬化性、十分な空隙充填性による優れた地盤改良性の確保と漏水や地下水が多い環境下においても水を汚染させることなく安定した反応性が得られる岩盤固結用注入薬液組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、珪酸ナトリウム水溶液を含むポリオール成分(A)とジフェニルメタンジイソシアネート及びポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートと特定のモノオールとの反応生成物を含むポリイソシアネート成分(B)とからなる岩盤固結材用注入薬液組成物により、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち本発明は以下の実施形態を含むものである。
(【0011】以降は省略されています)

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